LinkIcon2019年へ〜こんにちは 日本共産党小野寺幸恵です 2020 2021年へLinkIcon

No.884 2020年12月22日 希望ある2021年を迎えましょう

希望ある2021年を迎えましょう

 赤旗日曜版の発行に合わせて書いているこのニュースは、今年最後になります。読んでいいただいているみなさん、ありがとうございました。そして、新年もお付き合いいただけるととても嬉しいです。

 今年を振り返ると、“コロナ”の1年だったように思えます。早く収束することを願い、みなさんも感染防止対策に頑張ってきたことでしょう。しかし、収束どころか感染拡大は留まりません。年末年始はどこにも出かけず静かに過ごすというご家庭が多いでしょうね。我が家でも、子ども達に「今年は帰省しないように」と伝えています。孫たちに会えないことはとても寂しいですが。

 21日には、日本医師会や日本病院会などの9団体が、医療の緊急事態宣言を出しました。日本医師会の会長が「日本が誇る医療体制が風前の灯になっている」と発言したのを聞いて、私はとても危機感を覚えました。「寂しい」とは言っていられないですね。

 そうなると、怒りが再燃してくるのが菅首相の“高級ステーキ会食”と“はしご会食”問題です。一国の首相が、医療現場の現状に危機感も緊張感も持たずに会食を繰り返すなんて、「首相失格だ」と抗議したいです。

 愛知県西尾市の市議14名も、「議会の反省会」と称してコンパニオンを招いて宴会をしていたことも報じられましたね。これにも呆れました。ニュースでは、議員が経営するホテルがコロナ禍で大変なので、そのホテルを使ったために断れなかったとも報じていました。

 職場や仲間での忘年会や新年会は、全国的に自粛・中止というところが多いのが実態です。そうなると書き入れ時の飲食店にとってはどこも死活問題です。「議員のホテルが大変だから使った」との“身内びいき”の理由にも、私は腹が立ちました。

 さあ、2021年度は選挙の年です。みなさんと力を合わせて、菅政権を終わらせて、新しい政治の開幕の年にしたいものです。コロナが襲ってきても対応できる、社会保障が充実した社会にしましょう。感染防止のための営業補償を充実して、事業者さんを守る制度を作りましょう。平和を願う声が届いて核兵器禁止条約ができました。幸せを願う声を集めれば、必ず政治を変えることができます。

 みなさん、希望ある2021年を迎えましょうね!!

No.883 2020年12月15日 少人数学級の実現の陳情~不採択に

少人数学級の実現の陳情~不採択に

 私が市議会の中で担当している委員会は文教経済委員会です。字のごとく、教育と経済にかかわる分野の委員会です。12月議会には、ある市民団体から『国の責任による少人数学級の実現を求める要望意見書提出に関する陳情』の提出があり、この委員会に付託されました。「少人数学級の実現」の陳情であれば、反対する会派はないだろうと、私は思っていました。しかし、不採択になったのです。

 自民党は、9月24日に自民党教育再生実行本部で、1クラス30人以下の少人数学級実現に向けた決議を採択しています。その理由は、「現行の40人以下学級では、新型コロナウイルス対策で3密を回避することができず、パソコン端末の活用を進める観点からも、きめ細かな指導の充実を図ることが不可欠」ということです。さらに「少人数学級の段階的な導入のために、2021年度予算で必要な財政措置を検討するように」と政府に求めています。

 公明党も1クラス30人以下の少人数学級の推進を求める決議をし、10月9日に加藤勝信官房長官に要請をしています。そして、自民党と同様に新年度予算に盛り込むよう求めています。公明党のネットニュースを見ると、「公明党は一貫して少人数学級を推進し、そのための教職員定数の改善なども進めてきました」と紹介し、「30人以下の少人数学級を実現」「教職員定数の計画な改善」を強調しています。

 この自民党と公明党の動きを見ると、少人数学級の実現を求める陳情に反対するはずがないと、誰もが思うのではないでしょうか・・・。

 反対した議員は、「30人以下学級の場合、31人であれば1クラス15人と16人になる。クラス編成がうまくできるのか」「教室が足りなくなる」「少人数学級を実現するには教員を増やす必要があるが、資質が保てるのか」などと発言していました。

 一方、市教委は「少人数になると教育がやりやすくなり、先生の負担軽減になるため、市教委もずっと国に求めてきた」と述べ、「教室が足りなくなる可能性があるため、国の財政支援が必要」などと、市教委も「国の責任で小人数学級を」という陳情の主旨に同調する答弁でした。

 本会議での採決では、民主クラブの5名と私たち市議団の3名のみが陳情に賛成しましたが、反対多数で否決してしまいました。

 市民も教育現場も待ち望んでいる少人数学級を実現し、子ども達にプレゼントしようと国では党派を超えて声をあげているのに、とても残念な結果です。

No.882 2020年12月8日 コロナ禍での視察

コロナ禍での視察

 12月議会での一般質問が終わりました。今回の質問は、コロナ禍での現状に対し、事業者や医療機関、介護事業所などの対策を求めるものが中心点でした。その準備の最中に私の耳に届いたのが、社会福祉協議会(社協)の役職者3名による愛知県への3日間の視察問題です。

 社協は、社協会員さんの会費、市民のみなさんや団体さんからの寄付で支えられており、苫小牧市も地域福祉の推進を目的に交付金を出しています。居宅介護支援事業に取り組み、地域で取り組む『ふれあいサロン』や様々なボランティア活動、相談業務などなど、多くの地域福祉の拠点になっています。

 他市の優れた社協の取り組みや、先進地の福祉活動を学ぶことは大切なことであり、平常時の視察であれば問題ありませんが、今はコロナ禍。連日「過去最多」との報道が流れ、道内でも陽性者が200人を超えているとき。愛知県でも連日100人を超え、視察当日は200人を超えていました。

 さらに、視察が計画された日は、長い間福祉活動に取り組んでくれた方々に対し、社協会長が感謝状を贈呈する大切な日でした。しかし、市内でのクラスターの発生やコロナ感染の拡大から、安全を最優先するために贈呈式が中止になりました。「贈呈式が中止になったから、視察に行こう」という発想だったのでしょうか。

 コロナ禍のなか、感染を広げてはならないと万全の注意を払い、懸命に働く社協の職員さん達からも憤りの声が起きています。

 この視察に対し、地域福祉のためにと寄付をしてくれている市民のみなさんは、どのように感じているでしょうか。また、大切な市民の税金も使われたとなると、正しい判断だったのか問われなければなりません。危機意識、緊張感が欠けていたように思えます。

 12月は、歳末たすけあい募金の時期です。みなさんの善意が必要なところに届けられ地域を支えています。その活動を担っているのも社協です。1人ひとりの職員さんのボランティア精神、福祉の心があってのことです。一部の役職者による行動は、そんな社協の職員さんの気持ちを裏切ったことになりはしないでしょうか。残念です。

No.881 2020年12月2日 『結婚・出生 記念樹』

『結婚・出生 記念樹』

 毎日毎日コロナ感染のニュースが流れ、気持が暗くなりますね。重傷者が増えているとの報道もあり、みなさんも不安な気持ちでいるのではないでしょうか。無症状であっても感染力があると言われているだけに、いつ、どこで感染してしまうかわかりません。だからこそ、マスクと手洗い、消毒を徹底し、人混みを避けるなどの対策が重要な時ですね。

 早くも12月。いつもの年であれば年末・年始の計画を立てる方も多いと思いますが、今年だけは収束の見通しがなく、「計画は立てられない」という方が多いようです。離れて暮らす子どもさんには「今年は帰省しないようにと言っている」と話す方も少なくありません。寂しいですね。

 私は昨年の10月、埼玉県の越谷市に行く機会がありました。越谷市役所に出向いた時、目に付いたのが、総合受付の隣に並べられた十数個の鉢植えの苗木でした。そこには、『結婚・出生記念樹』と書いたプレートが掛けられていました。

 聞いてみると、婚姻届や出生届を市役所に提出すると、記念樹の引換券がもらえ、希望する方が総合受付に行くと記念樹を受け取れるというシステムだそうです。さらに、配布している『記念樹の贈呈について』というメッセージを読んでみると、とても感動しました。そのメッセージとは・・・。

 「この記念樹は、市民の皆様のご結婚とお子様のご誕生を祝福し、ご家族の限りない発展を願うとともに、小さな緑が将来大きな緑に成長して私たちの住む越谷市が、緑豊かな街になることを願って贈呈するものです。大切にお育て下さい」というもの。

 新しい生活を小さな苗木が彩り、子どもの成長とともに木の成長があるのは、素敵なことだと思いました。

 コロナで不安になり、気持ちが暗くなりそうな時だからこそ、私は1年前に出会った越谷市の取り組みを思い起こし、苫小牧市でも記念樹の取り組みができないかと考えています。この街で新しい家庭を築く方や新しい命の誕生を祝福する取り組みを始めることで、少しでも明るい気持ちになってもらえると思うのです。

 こんな小さな取り組みが実現し、少子化対策にも繋がると嬉しいのですが。12月議会には児童虐待防止条例が提案されます。『記念樹』の存在は、虐待防止に寄与するかもしれません。そうなることを祈ります。

No.880 2020年11月24日 豊かな自然が自慢の生活環境権を守れ!!

豊かな自然が自慢の生活環境権を守れ!!

 コロナで外出自粛だったゴールデンウイークに、家の庭に小鳥の餌場を作ったことをお伝えしたことがありましたが、みなさん覚えていますか? 今では毎日スズメたちが餌を食べに来てくれ、プラスチックの容器で作った小さなプールでは、水を飲んだり、水浴びをしてくれるようになりました。時々、ヒヨドリやハクセキレイ、カササギなども来てくれ、私はその様子にとても癒されています。

 ここ北星町は、自然豊かなとても静かな地域です。私が一番気に入っていることは、小鳥たちの声で目覚めることができることです。ご近所には、私と同じようにスズメたちが庭を訪れるのを楽しみにしている方がいらっしゃいます。

 その反面、穏やかなこの地域の環境が危機に瀕しています。大袈裟ではありません。以前お伝えした砂利採取問題です。北星町に住んでいる住民は、市の「良好な環境」という言葉を信じて家を建てた方々です。なのに、もう5年間も騒音や振動、粉塵に悩まされ、今後の地盤沈下を心配しています。

 町内会では、今年の『まちかどミーティング』に砂利採取の要望をし、市の対応を求めました。市は、砂利採取事業者と認可をする北海道、町内会との意見交換会を開いてくれることを約束してくれました。そして先日、意見交換会が実施され、私も参加させていただきました。

 参加したのは北海道の職員さんではなく胆振振興局の職員さんでした。町内会の参加者は9名です。すると、振興局の職員さんは「町内会の参加が思ったより少ないですね」と発言。その一言に私はカチンと来ました。「反対している住民は少ないんですね」と言いたいのでしょうか。9名のみの参加にしたのは、コロナ禍を考慮して参加人数を絞ったかです。この言葉に対し、複数の参加者が抗議をしたため、振興局の職員さんは謝罪しましたが・・・。

 スタートの一言から、気分を害したわけですが、住民からの意見や要望に対し、思った通り「本庁(北海道)に伝えます」「上(北海道)に伝えます」という回答を連呼し、またカチンときました。住民の方々にとっては深刻な問題です。判断できる北海道の職員さんが来るべきだったのではないでしょうか。

 事業者さんに対しても「事業を中止してほしい」という声が飛びました。「この場では申し上げられません」という回答でしたが、5年間も続き、今後10年間は続くであろうこの事業は、もう我慢の限界なのです。市の職員さんも意見交換会に参加していたので、切実さを肌で感じたでしょう。生活環境権を守るために、住民の立場で対応してくれることを強く望みます。

No.879 2020年11月17日 北海道にも広がるコロナ

北海道にも広がるコロナ

 コロナの新規感染者がどんどん増え、連日「過去最多」という言葉がニュースで流れています。心配ですね。札幌では、警戒ステージが3から4に引き上げられ、札幌との往来自粛が求められました。苫小牧でも他人事ではありません。感染が広がり、クラスターも発生し、悲しいことに「苫小牧に行きたくない」「苫小牧から来てほしくない」という声が周辺の町から聞こえてきます

 外食を控える方も増えており、飲食店からは「やっとお客さんが戻りつつあったのに・・・」と深刻な声があがり、居酒屋さんなどのお酒を取り扱うお店は、まだまだ客足が戻らない中での第3波です。「年を越せるだろうか」という不安も広がっています。市の担当部局では、市内の事業所へのアンケートを実施しました。その結果を見ながら、可能な取り組みを実施したいと思っています。

 介護現場では、コロナ感染を心配してデイサービスの利用を控える高齢者が増え、市内でも閉鎖する事業所があります。閉鎖するところが増えれば、高齢者の支援に支障をきたします。介護事業者から「コロナの不安を煽るだけではなく、デイサービスの必要性を行政として発信してほしい」という声が出ていましたが、その訴えもむなしく、利用控えは続いていました。利用控えなどによる減収分の補てんが求められていいましたが、国としても不十分だったということではないでしょうか。

 苫小牧市立病院では、コロナ感染者用の病床を4床から12床に拡大しました。今のところベッド数は足りているとのことですが、入院の必要な重傷の感染者が増えれば足りなくなるのではと心配です。札幌での介護施設でのクラスター発生のようなことがないようにと、祈るばかりです。

 幸い、苫小牧では軽症者が多いため、宿泊療養や自宅療養の方が多いとのこと。でも、宿泊療養の場所は札幌のホテルです。苫小牧の方も軽症の方は札幌のホテルまで行くことになります。現在、2ヵ所のホテルを借り上げて1,000室を用意していますが、札幌を中心に感染が拡大していることを受け、知事は3ヶ所目のホテルの借り上げも検討しているようです。

 みなさんから多くのご意見があるのがPCR検査のことです。「もっと拡充してほしい」という声が最も多く、私たち共産党も国に求めています。しかし、なかなか広がらないのが現状。苫小牧では、『発熱検査センター』を設置したことは以前ご紹介しましたが、1日8人までだったPCR検査を拡充し、40人まで受け入れ可能になりました。何か症状が出て心配な時は、かかりつけのお医者さんを受診して、検査を希望してくださいね。

 「収束」が少し遠のいた気がしますが、みなさんの声を聞いて頑張っていきたいと思っています。

No.878 2020年11月10日 北海道にも広がるコロナ

世界中の“結束”を願う

 新しいアメリカ大統領が決まりましたね。バイデン氏は7,500万票という史上最多の得票でした。アメリカ国民がトランプ氏に突きつけた審判といえますが、トランプ氏による悪あがきが続いています。即刻敗北を認め、潔く身を引いてほしいものです。

 「バイデン氏が大統領になったら、日本にどんな影響があるの?」と質問されることが多くなりました。まだまだわからないことは多いと思いますが、日米同盟に関してはあまり変わらないように思えます。

 報道によると、菅首相はさらなる日米同盟の強化を表明し、バイデン氏も軍事費の増額や自衛隊の役割拡大を求め、早くも相思相愛です。中国問題では、南シナ海での中国の無法な行動を強く批判しているバイデン氏は、足場となる在日米軍基地の強化や、沖縄辺野古新基地建設を求めることが懸念されます。

 日米同盟に関して“違うところ”といえば、『思いやり予算』の4.5倍の支払いが撤回されることではないでしょうか。以前トランプ氏は、「日本に米軍基地を置いてやるから、駐留経費(思いやり予算)を今の4.5倍払え」と要求していたのですが、それに対しバイデン氏はトランプ氏を批判していました。

 これからも日本共産党は、「アメリカいいなり」の関係をやめて、対等・平等の関係を築いていくことを求めていきます。そして、軍事強化で解決する手法から、話し合いで平和的な解決する外交を提案しています。

 大統領がバイデン氏に代わって、私は良かったと思うこともありました。トランプ氏が一方的に離脱した、気候変動の国際枠組みの『パリ協定』や、高濃度ウラン等を15年間生産しないことなどを決めた『イラン核合意』、『世界保健機構(WHO)』に復帰することを公約にしていました。すぐに、復帰を表明してほしいですね。

 また、マスクもせず夫婦揃ってコロナに感染したトランプ氏とは違い、国民にマスクをすることを呼びかけ、コロナ対策を重要課題として取り組むと発進したバイデン氏の姿勢にも、私は拍手を送りたい気持ちです。

 「私は国民の分断ではなく、結束を目指す大統領になる」とのバイデン氏の宣言に、私は強い共感を覚えました。さらに望めるなら、全世界の人々の“結束”を発信してほしいと思いました。

No.877 2020年11月3日 学術会議~任命拒否の理由は「嘘」

学術会議~任命拒否の理由は「嘘」

 だんだん寒くなって来ましたね。みなさん、体調を崩していませんか? インフルエンザの流行時期でもあり、気を付けなければならない時に、道内のコロナ感染者数が広がり、みなさんは心配していると思います。今月10日までは『警戒ステージ2』とのことですが、このまま感染者が増えれば、長引くかもしれませんね。

 胆振管内の感染も広がっています。苫小牧市内の事業所や高校でのクラスター発生も、不安を膨らませていることと思います。みなさん、これまで同様、あわいはそれ以上に、感染予防に取り組んで行きましょうね。

 とはいえ、体調が悪い、熱があるという時はすぐにかかりつけの病院を受診し、「検査を受けたい」と相談してほしいと思います。苫小牧市では医師会の協力のもと、『発熱検査センター』を開設し、症状が見分けにくい新型コロナウイルスとインフルエンザを同時に検査できるよう、体制を強化しました。ぜひ、積極的な活用を!

 そして今、臨時国会の真っ最中です。共産党では、志位和夫委員長が衆議院で、小池晃書記局長が参議院で代表質問に立ちました。ご覧になった方はいますか? コロナ対策はもちろん、懸案の日本学術会議問題も取り上げました。具体的に聞いているのに、「人事に関することは回答を差し控えます」の連発。まともな答弁は何もありませんでした。

 6名を学術会議のメンバーに任命しなかった理由について、菅首相は「一定の大学に偏っている」「若手が少ない」「女性の比率が低い」「私立大学の比率が低い」などと言っていました。しかし、任命を拒否された6人の中には、その大学から1人だけの方や50代の若手の方、女性もいます。しかも6名のうち3名が私立大学の方です。予算委員会でそのことを指摘しても、やはり首相は答えず、「人事に関することは回答を差し控えます」と逃げています。こんなことでいいのでしょうか。

 でも、なぜ答えられないのかわかりました。任命拒否をした6名のうち、首相は「1人しか承知していなかった」と答弁したのです。つまり、任命拒否の理由は「嘘」であり、首相以外の誰かが任命拒否のシナリオ作ったということではないでしょうか。それにしても、「嘘」はすぐに見抜かれるものですね。疑念が深まる学術会議問題は、徹底的に真相究明をしてほしいと思います。

No.876 2020年10月27日 「国民のために働く内閣」に驚き

「国民のために働く内閣」に驚き

 みなさん、核兵器禁止条約の発効に必要な批准国が50カ国になりました。来年1月22日から条約が効力を持つことになります。このニュースを聞いた時、私は踊り出しそうになりました。被爆した方々、戦争を体験した方々は、それ以上に喜んでいることと思います。世界中が、日本中が歓喜をあげているところを私は想像しました。もう、核兵器をつくることも、持つことも、使うことも違法となり、威嚇も違法です。「核抑止力」を主張する人もいますが、もう通用しません。世界中が大きく変わるのだと思います。

 核兵器のない平和な世界の実現は世界中の願いであり、広島・長崎の被爆者のみなさんが中心になって署名活動をしてきたことも、条約の実現に道を開きました。核兵器をたくさん持っており、発言力のあるアメリカやロシア、中国などの大国を抑え、「核兵器はいらない」と声をあげたたくさんの国々が世界を動かしたのです。トランプ大統領は批准した国に圧力をかけ、批准の撤回を求めましたが、そんな「悪あがき」にはどの国も動じませんでした。正義は勝です。

 「核兵器の終わりの始まり」という輝かしいスタートを切ったのに、相変わらず安倍政権の継承である菅政権は、条約に参加する気がないようです。26日の菅首相の所信表明でも全く触れませんでした。唯一の被爆国の政府の態度として、恥ずかしくないのでしょうか。核兵器禁止条約に賛同した国のみなさんは、さぞ呆れていることでしょう。

 しかも、さらなる軍拡の方針を堅持し、来年度は5兆5千億円の軍事費を計上予定です。日米同盟で抑止力を維持するとか、イージスアシュアの代替策で抑止力の強化などとも発言。世界の流れに反している日本は、国際社会から孤立してしまうのでは・・・。そんな日本でいいのでしょうか。

 所信表明では、アベノミクス効果を「最高の経済を記録した」「400万人の雇用が増えた」と絶賛し、アベノミクスの継承を断言。どこを見てそんな判断をしたのか不思議です。「コロナウイルスに勝った証として来年の夏に東京オリンピックを開催する」とも断言。まだまだ収束の兆しも見えないのに、「勝った」とはどういうことでしょうか。

 たくさんのコロナ解雇者が出ており、中小企業のみなさんからは「このままでは年を越せない」という悲痛な声もあります。その叫びに応える迅速で具体的な支援策を打ち出すことの方が先ではないでしょうか。

 菅首相は「国民のために働く内閣」と胸を張っていますが、実態との乖離に、私はただただ驚くばかりです。

No.875 2020年10月20日 道庁へ要請に行ってきました

道庁へ要請に行ってきました

 だんだん寒くなってきましたね。市営住宅ではやっと集中暖房が始まり、寒むさで固くなった身体をほぐしてくれているのではないでしょうか。みなさんのお宅でも、ストーブを使っていると思います。灯油代が心配な季節ですね。今年は灯油価格が下がり、昨年と比較して1ℓ8円ほど安くなっており、家計に嬉しいですが、やはり厳寒期は大きな負担ですね。

 苫小牧のコロナ情報ですが、清掃事業所で6名の感染者が発表され、市内の事業所などでの感染者数は20名に迫っています。しかし、「苫小牧市民」とは報告されていません。なので、いまでも市民の感染者数は7名のまま。

 市町村名を公表しないのは北海道規準があるからです。感染した方が「居住地を公表したくない」というと公表しないことになっているので、「胆振管内」としか発表されません。市町村名が公表されないことで、市民からは「どこに住んでいる人かわからないのは不安」という声も多く、憶測で流れる間違った情報も増えてしまします。

 市町村名を発表することで市民の不安を払拭し、感染拡大防止対策の推進に役立つという視点から、私は原啓司議員と一緒に道庁に出向き、市町村名の公表ができないか、要請してきました。北海道では「公表のあり方について協議をしている」とのこと。あわせて「個人の特定につがらないようにしなくてならない」「苫小牧市のような大きな町と、数百名の小さな町があり、一概には難しい」とも話していました。

 残念なことに、感染した方が特定され、誹謗中傷を受けた事例は起きています。家族や職場なども被害に遭っている事例も。感染した方を最大限守りながらも、必要な情報公開ができないのでしょうか。期待しつつ、北海道からの回答を待ちたいと思います。

 そして、毎年恒例の道道の中央分離帯の草刈についても要請してきました。もちろん、もっときれいに刈ってほしいという要請です。回答は「維持管理基本方針に基づき効率的・効果的な維持管理に努める」とのこと。その「基本方針」を見るとビックリ。維持管理費がピーク時の48%に減っており、「草刈については可能な限り回数を縮減」とあります。草刈の目安は「小学1年生の上半身が確認できる草丈」だそうです。可能な限り回数を減らすってことは、もっと草がボウボウになるのでは。小学1年生の上半身どころか、大人もすっぽり隠れてしまします。

 市民からの要望が高いのは路面の維持管理と草刈ですが、きれいな路面も、きれいな草刈も期待できそうにありません。しかも、安全安心のためには維持管理は不可欠です。そのための予算化と基本方針の見直しを!!

No.874 2020年10月13日 99名の名簿は誰が作ったのか

99名の名簿は誰が作ったのか

 日本学術会議の新会員の推薦者のうち6名が任命されなかった問題は、ますます全貌が不明です。学術会議からは105名の名簿が推薦者としてあがっていたのに、菅首相が任命しなかった6名を除く99名の名簿が作られていたことが判明しました。いつ、誰が、何のために作ったのかは不明です。

 6名は、安倍政権が強行する集団的自衛権や安保法、共謀罪などに対し批判的な意見を言ってき方々です。だから、「安倍政権の継承」する菅首相を守るため、誰かが気を利かせて6名を除いた名簿を作ったのかもしれません。これも“忖度”というのでは。また、菅首相自身が指示したのかもしれません。どちらにしても大問題です。

 しかも、菅首相は「名簿を見ていない」と発言しており、無責任としか言いようがありません。しかし、菅首相に提出した書類には、105名の名簿と99名の名簿の両方が添付されていたことも明らかに。本当に「見ていない」のか、見ているのに「嘘」をついているのか、これも不明です。

 これに対し加藤官房長官は、菅首相を擁護する発言をしています。森友・加計・桜を見る会と同様に、「嘘の上塗り」が始まりました。

 NHKの世論調査では、内閣の支持率が7.3ポイント下がって55%に。学術会議問題で「納得ができない」との回答は、「納得できる」の38.1%を上回る46.7%という結果になりました。この数字に表れているように、国民的な批判が広がっています。

 安倍さんは体調不良での辞任ということでしたが、国民的な運動により安倍政権の暴走に批判が高まり、支持率が30%台に落ち込んだことが辞任に繋がったことは明らかです。菅首相も同じ道を歩むのであれば、結果も同じ。

 「安倍政権の継承・発展」を続けるのか、国民の暮らしを守り良くするのかが問われています。コロナ禍で失業者が大きく増え、苫小牧のハローワーク管内での3月から8月までの事業者都合の離職者は452名に。昨年より152名も増えています。収入が激減したことによる国民健康保険税の減免相談者(6~9月)は464名で、そのうち現役世代は307名です。

 こんな深刻な時期に、自分のための政治ではなく、国民のための政治をしてほしいものです。

No.873 2020年10月6日 菅首相、パンケーキで朝食懇談会

菅首相、パンケーキで朝食懇談会

 トランプさんもコロナに感染しましたね。マスクもしない方ですから、私は「いつかは・・・」と思っていましたが。退院直後もマスクをはずしてアピールしていましたが、危機感の無さに呆れるばかりです。

 苫小牧市の感染者は7名と報告されていますが、その後市内の企業さんなどから8名の感染者が出ています。「苫小牧市」との報告はされていないので、7名には加算されませんが、不安は払拭されません。「9月の連休で北海道の感染も広がっているのでは」との報道もあります。インフルエンザの時期も近づき、まだまだ感染予防対策に手が抜けませんね。

 さて、今批判が高まっている『学術会議』の人事介入問題で、野党や専門家、国民から「記者会見を開いて説明すべき」との抗議の声が広がっています。日本学術会議の問題は、会員候補の任命を菅首相が拒否したことによる批判ですが、安倍政権時代の安保法などの強行に批判的な意見を言っていた方を拒否したと指摘されています。政権に都合の悪い方を排除するやり方だからこそ、大問題なのです。

 安倍政権のように暴走する政権に対し、学術的見地から適切に提言をし、ブレーキ役を果たす役割も担っているのが学術会議です。だからこそ、政権に対し“イエス・マン”ばかりでは国民の不利益につながりかねません。

 一方で、会見を開かない菅首相ですが、今月3日と5日に朝食懇談会を行ったそうです。しかも、懇談会で話されたことは一切報道しないと約束されたもので、『オフレコ朝食会』といわれています。菅首相が大好きだとされるパンケーキのお店を利用したとの報道も。

 『オフレコ朝食会』に参加できるのは内閣記者会に常勤している19社だそうです。しんぶん赤旗のような政党機関紙の記者は「ご遠慮いただきたい」といわれています(招かれても参加しませんが)。しかし、「オフレコ朝食会ではなく記者会見を」との批判から、参加を拒否した新聞社も数社あり、3回目の『オフレコ朝食会』は中止になりました。

 一切公表しないことを条件にする『オフレコ朝食会』は国民不在であり、何の意味があるのでしょうか。そんな時間があるのなら、公の場でしっかり説明すべきです。また、人事介入をして自分に都合の良い人達を周囲に集めるのは、安倍さんと全く同じです。見方を変えると、菅首相は自分の方針・政策に自信がないからなのでしょう。または「独裁者」との見方も。

No.872 2020年9月29日 集団回収のあり方が問われている今

集団回収のあり方が問われている今

 みなさん、今資源物の集団回収が困ったことになっています。というのは、7社ある回収業者さんのうち、町内会などの集団回収を行なっている業者さんは実質2社に。その2社も、作業員不足などで作業に支障をきたし始めていると聞きます。

 私の住んでいる町内会でも、業者さんから月に1回の集団回収を隔月にしてほしいとの依頼があり、次に午前中だった作業を「作業員が確保できない」と午後からに変更してほしいとの依頼があり、ついに集団回収をお知らせする広報を町内会でやってほしいと依頼が。

 集団回収は、新聞紙や雑誌、ダンボール、アルミ缶、ビン、紙パックを回収しており、市全体の資源物回収量の多くが集団回収によるものです。これまで市の資源化に大きく貢献してきました。

 もし、集団回収がなくなったら、新聞紙やダンボールは燃えるごみに出さなければなりません。もしくは、沼ノ端まで直接持っていくか、資源物の回収拠点の『循環コンビニ』に自分で運ぶしかありません。「車がないから運べない」という方も多いと思うので、資源化も後退するかもしれません。

 集団回収が始まったのは平成5年(1993年)。その時には回収業者さんへの奨励金があり市も応援していましたが、後に町内会などの団体への奨励金に変わり、業者さんへの奨励金はなくなりました。

 また、町内会などの団体が業者さんのお手伝いをして一緒に集団回収を行なっていた時代から、今は業者さんが各家の前に出してある資源物を回収する方法が主流になり、業者さん負担も増えました。

 一方で、市は集団回収をおこなう団体を増やすことに力を注いできた結果、1つの地域で町内会、スポーツ少年団、老人会などと、複数の団体が集団回収を行なうことになったために1団体の資源物の量は減り、業者さんだけが忙しくなってきたというのが現状です。

 これを何とか解消しなければ、集団回収を担ってくれる業者さんがいなくなってしまうと心配しています。今、市でも対策を検討中ですが、集団回収の推進を求めてきた私たちも一緒に知恵を絞っていきたいと考えています。

No.871 2020年9月19日 住民の立場にない胆振振興局

住民の立場にない胆振振興局

 18日の金曜日、私は胆振振興局へ要請に行ってきました。毎年行っているもので、胆振振興局内の共産党地方議員が参加し、各地域の課題について要請しているものです。コロナ禍を考慮し、参加人数は各自治体1名、要請時間は1時間以内、発言項目は各議員1項目という制限でした。いくつかの要請項目の中から、私は砂利採取について要請してきました(残りの項目は文書回答)。

 砂利採取についてはみなさんも知らない方が多いと思うので、少し説明をしますね。現在問題になっている砂利採取場所は北星町(駒澤大学のバイパスを挟んで向かい側)の住宅地のすぐ裏手です。砂利採取が始まったのは2015年から。始まった時は「1年間の事業」と説明されていましたが、もう5年目に入りました。住民からは「騙された」との声も上がっています。

 問題になっているのは騒音と振動、粉塵です。ダンプカーが何台も行き来し、大きなシャベルカーで穴を掘ります。ダンプカーが荷台から土を降ろす時、荷台を揺するためにものすごい音を出します。その振動と騒音が住民にとっては耐え難いのです。また、掘った土砂は山のように盛り上げられ、風が吹くと住宅地に砂埃が飛んできて、「夏でも窓が開けられない」「家や車が黄砂が降ったようになる」「天気が良くても洗濯物を外に干せない」などの苦情もあります。

 作業は今後5年から6年間も続く予定で、最終的には住宅地の真裏で砂利採取することになります。民家から20m弱しか離れておらず、これには住民のみなさんは我慢の限界なのです。

 砂利採取の許可をするのは北海道です。そこで、私は何とか今後許可をしないでほしいと胆振振興局に訴えてきたのでした。しかし回答は、「環境基準を超えていなので事業者に厳しいことは求められない」という住民の立場とはかけ離れた冷たいものでした。

 そもそも基準にも問題があります。たとえば、北海道の基準では2m以上の保安距離があれ砂利採取をすることができます。ダンプや重機を使うのにわずか2mでいいのです。コロナのソーシャルディスタンスと同じなんて!!

 北星町を含む錦西ニュータウンは市が分譲しており、“静かな環境で、のんびり、ゆったり暮らしてみませんか?”とPRしています。だったら、住民の立場で穏やかな暮らしを保障するために、市も努力すべきです。

No.870 2020年9月15日 やっぱり菅さん「アベノママデス」

やっぱり菅さん「アベノママデス」

 予想通り、菅さんが自民党総裁になりましたね。16日(明日)の臨時国会で、次期総理大臣に決まります。記者会見でも安倍政権の継承を断言しており、やっぱり「アベノママデス※」ね。(※スポーツ紙の見出しで使われた言葉)

 報道では、菅さんは長期政権を睨んで早期解散に追い込むとの指摘があります。解散・総選挙で、またもや自民党が勝利し、政権を取ると思っているようですが、そうはさせたくありません。

 菅さんは、コロナの経済対策として消費税を引き下げることを総選挙の目玉に考えているようですが、アベノミクスを継承すると言っていたのに、どういうことでしょうか。一方で、「将来的には消費税を上げざるを得ない」とテレビ番組で言ってしまい、見苦しい弁明をしていましたが、本音はどこにあるのでしょうか。

 また、「足もとのGDP(国民総生産)の推移をみても、安倍政権の経済政策“アベノミクス”はすでに破綻している」「速やかにアベノミクスをはじめとした安倍政権の経済政策と決別することだ」と指摘する報道もあります。的を射ていますね。

 消費税については、3%の導入時から私たちは反対してきました。もう30年以上も前の話しです。生活に必要な物を買うたびに税金を払うのはおかしいという主張です。5%になる時も、8%になる時も、そして10%になる時も、一貫して、あきらめずに反対の声を上げてきました。するとどうでしょう!! 野党の多くから消費税を5%に、あるいはゼロにすべきと声が出てきて、ついには自民党の中からも上がっています。だから、菅さんも選挙の目玉にせざるを得なくなったのかもしれません。

 コロナで経済が落ち込んだと言っていますが、コロナの前から経済は落ち込んでいました。みなさんも実感していと思います。「暮らしを守れ!」の声をさらに大きくして、「将来的増税」も断念させましょうね。

 消費税に変わる財源として、1%の大企業や富裕層から普通に税金をもらえる税制にしましょう。武器の爆買いもやめる。中小企業の支援を手厚くして正社員があたりまえの雇用のルールをつくって賃金を上げる。そうすれば地域経済も豊かになります。そのためには、「アベノママデス」ではダメです!!

No.869 2020年9月8日 「もう安倍さんでは無理」

「もう安倍さんでは無理」

 来週の14日は新しい首相が決まるようです。菅さんが有力といわれていますが、誰がなっても安倍さんとの違いはないということは先週号で述べた通りです。あるスポーツ新聞では、『菅・政策は継承“アベノママデス”』という見出しの記事が掲載されていました。またもやナイス・ネーミング!!

 市議会では、他会派の議員の「平和」をテーマにした質問でこんな発言がありました。「安倍首相の7年8ヶ月は、平和を脅かす7年8ヶ月だった」と述べ、集団的自衛権や安保法の強行、武器三原則の改正などの「悪行」を列挙し紹介しました。私は「そうだ!」と掛け声をかけずにはいられませんでした。

 病気を理由で辞めた安倍さんですが、疑問視する声も上がっています。「辞任会見の安倍さん、以外に元気だったね」と。さらに、「永田町の中でのシナリオがあり、もう安倍さんでは無理と、辞めるよう指示されたのでは」とも。「もう安陪さんでは無理」という状況に追い込んだのは、国民のみなさんのたたかいの成果だったのではないでしょうか。

 安保法を強行しようとした時、多くの国民のみなさんが立ち上がって国会を取り囲んで抗議をし、その声が全国に広がりました。森友・加計・桜でも国民のみなさんはお友達優遇”“政治の私物化の安倍さんを許しませんでした。自分に都合のいい検察官の定年延長問題では、コロナ禍の中でもネット上で抗議が爆発。コロナ対策では対応の遅さと思いつき対策で批判が広がり、支持率はついに3割代に。そして「もう安陪さんでは無理」と判断されたのでしょう。

 実は、私も安倍さんの病気説に疑問を持っている一人です。それを裏付けるように、ネットで「脂っこい会食三昧の日々」というのが紹介されています。安倍さんの動静を調べたもののようですが、潰瘍性大腸炎再発の疑いが報じられた6月から辞任会見をするまでの間、焼肉やステーキを食べる回数が多いことを紹介しています。2日連続、3日連続の時もあります。「この書き込みは嘘だ」という意見もあり、100%信頼できるものではありませんが、火のない所に煙は立たないのでは・・・とも感じています。

 安倍政治は終わりましたが、安倍政治は継承されます。だから政治は変わりません。命と暮らしと平和を守るには、来たる総選挙で政治を変えるしかありません。

No.868 2020年9月1日 99%の国民のための政治に

99%の国民のための政治に

 安倍首相やめましたね。立憲民主党の枝野代表が「国会論戦を通じて退陣に追い込むというわれわれの役割を果たすことができなかったのは大変残念だ」と話しており、私は同感です。何といっても、森友・加計・桜の3点セットは、まともに説明していません。もし、安倍首相が関与していたことを認めていたら、とっくに辞めていたのに・・・。

 テレビを見ていると、あるコメンテーターが「安倍首相の目玉政策はアベノミクス。株価をあげたことは大きな成果です」と言っていました。でも、株価が上がったことで、経済が良くなったでしょうか。私は、全く良くなっていないと思います。結局、大企業の株主の配当金が増え、会社役員の報酬が増え、内部留保が増えました。そして減ったのは、労働者の賃金、正規労働者の人数、預貯金額、家族と過ごす時間ではないでしょうか。

 また、投資家のみなさんは株価の動向に大きな関心を寄せ売買していますが、東京株式市場で売買されている株の60~70%が外国人投資家に占領されていると言われています。株価で左右される賭け事のような経済なので、“カジノ型金融独占資本主義”と呼ぶ経済学者さんもいます。日本共産党の大門実紀史参議院議員は“カジノミクス”と名付けました。ナイス・ネーミング!!

 株価を上げたという安倍首相の成果は、1%の富裕層だけが潤い、99%の私たち国民には別の世界の話しですよね。安倍首相自身もアベノミクスを自慢し、景気回復を強調していますが、ある経済学者さんの著書では“リストラ景気”“格差型景気”“無実感景気”と皮肉られています。これもナイス・ネーミング!!

 今、安倍首相の後継者の話題で盛り上がっていますが(私は冷ややかに見ていますが)、この“カジノミクス”が続く限り幸せな社会にはなりません。私はそう思います。だから、だれが新しい首相になっても同じだと思います。幸せな社会にするためには、自民党・公明党政治を終わらせ、99%の国民のための政治に切り替えることが必要ではないでしょうか。

 まず、1日も早く国会を開くべきです。コロナ禍の今、首相後継者を指名するだけの臨時国会にはせず、PCR検査の大幅拡充やさらなる支援策を図るために、しっかり審議する場にしてほしいと思っています。

No.867 2020年8月25日 安倍首相:歴代最長の“最悪”を振り返る

安倍首相:歴代最長の“最悪”を振り返る

 安倍首相の連続在任日数が歴代最長となった8月24日、安倍首相は「何日間在任したかではなく、何を成し遂げたかが問われる」と語っていましたが、成し遂げたものは最悪です。

 集団的自衛権の行使容認と安保法の強行で、いつでも、どこでも自衛隊を派遣し、戦争に参加できるようにしました。国民への情報提供を制限する秘密保護法、疑わしいだけで誰でも捕まえることができる共謀罪も無理やり制定しました。このどれもが、法律学者さんや弁護士さんが「憲法違反の法律」と指摘していたものです。

 まだまだ最悪なものがあります。みなさんもご存じ森友、加計学園問題です。「政治家がこんなに悪い事をするの」と国民のみなさんが衝撃を受けた公文書の改ざん・隠ぺいの連続。その作業に良心をとがめ自死した職員さんがいても他人事でした。

 桜を見る会では自分のお友達を大勢招待しておもてなし。おまけに安倍夫婦そろってマルチ商法の団体と仲良く記念撮影。その写真を勧誘に使われ、被害者を増幅しても知らんふりの態度でした。「このままでは済まないぞ!!」と思っている方は多いはず。

 極めつけは、コロナ禍でみなさんも実感していると思いますが、これまでの安倍政権の医療・福祉削減などです。PCR検査の拡充は誰もが求めてきたものですが、保健所の体制が追いつかず、大幅に遅れていました。それもそのはず、全国に850ヶ所あった保健所が今では472ヶ所に減らされたのです。

 病院では医師不足、看護師不足が深刻なうえ、集中治療室の数はドイツの6分の1、イタリアの2分の1の少なさです。長期にわたり、医療費を削減するという緊縮財政に大きな要因があります。

 その一方で、ムダ使いの“アベノマスク”に呆れるやら、腹が立つやら。加えて感染が広がっている最中に“GO TOトラベル・キャンペーン”を打ち出し混乱。だからこそ、安倍政権の支持率が3割台に落ち込むんですね。

 私たちは、野党のみなさんと協力して「コロナの対応で国会を開け」と訴えていますが全く開きません。そして病気説。まさか、“また”逃げる気では・・・。さすがに、私は「気の毒に」という気持ちにはなれません。

No.866 2020年8月18日 PCR~米兵には検査、自衛隊はしない

PCR~米兵には検査、自衛隊はしない

 8月24日から28日まで米軍戦闘機訓練が千歳基地で行われます。それを受け、18日には市議会の特別委員会が招集されました。6月議会では、コロナ禍での訓練はすべきではないと市長に提起しましたが、朝鮮半島等の情勢から訓練は必要との認識でした。しかし、市長の本音は「なぜこんな時期に」と思っているに違いありません。そこで、再び訓練中止を求めましたが、やはり「安全保障」に言及し訓練を容認。加えて、参加する米兵は全員がPCR検査で陰性だったことを強調しています。

 特別委員会では原啓司議員と手分けして質問をしました。原議員は、防衛省から市への回答にあった「コロナに関する情報は日米間の合意に基づき提供する」という部分に触れ、日米間の合意の内容を聞きました。答弁は「わからない」とのこと。ただでさえ米軍側からの情報提供が少ないのに、「わからない」では済まないのでは!! 原議員は「わからないのでは市民への説明責任が果たせない」と、訓練が始まるまでに合意内容を確認するよう強く求めました。

 そして、訓練中は「外出は行わない」との説明を受け、米兵はどこで食事をするのかも確認。今回の訓練では200名の米兵が来ることになりますが、宿泊先のレストランも使わず、お弁当で済ませるそうです。まさかコンビニに買い物に出るのではないでしょうか。不安・・・。

 私はというと、防衛大臣が7月の記者会見で述べた「米軍のコロナ感染対策にいくつか問題があった」という発言について質問しました。記者さんが「問題とは何か」「米側に改善を求めたのか」「国民に説明するべきではないか」などの質問を受け、最後は「情報は開示する」と言っています。しかし、いまだに開示されていません。

 「いくつかの問題」により感染が拡大したことは否定できず、改善されずに訓練が行われれば不安は広がります。しかし、それについて市は全く情報がありませんでした。これについても、調べるよう求めました。

 もう一つの問題は、自衛隊員はPCR検査をしていないことです。14日現在、自衛隊員の90名が感染。どこの基地の所属かも不明です。今回の訓練には小牧、入間、美保基地からも自衛隊が来ることになります。なぜ検査をしないのか。

 自衛隊員のPCR検査も強く求めましたが、何よりもこんな時期に訓練することが間違っているのです。「安全保障」より、「コロナの終息」ではないでしょうか。

No.865 2020年8月4日 複数の対象が離れている状態での懇談会

複数の対象が離れている状態での懇談会

 初めての“リモート懇談会”を体験しました。冨岡隆議員が「リモートって何?」というので調べてみると、「複数の対象が離れている状態のこと」だそうです。全道の地方議員がコロナについての取り組みについて意見交換をする懇談会で、日本共産党北海道委員会が企画したものです。今回は15カ所の地域の議員が参加し、2つのグループに分かれて行いました。

 私は8地域の議員で構成するAグループになり、原啓司議員と一緒に参加しました。パソコン画面に8地域の議員と司会を担当する道委員会の担当者が映し出され、それぞれの取り組みを発言したり、質問し合ったり、意見を言ったりしました。リモートを行っているテレビ番組を目にしますが、自分の姿をパソコン画面で見ることになるとは。みんなで顔を見て話ができるなんて、「今の技術はスゴイ」と感心してしまいます。

 コロナに関する取り組みで、「苫小牧は頑張っている!!」と思える取り組みも多いのですが、他地域の方が優れているものもありました。たとえば、10万円の定額給付金。4月27日が基準日のため、28日以降の新生児は対象外ですが、旭川市では来年の41日まで対象にして10万円を支給するとのことです。苫小牧市は5万円の商品券で、1231日までの新生児のみが対象です。

 もう一つは網戸の設置です。函館市では全小中学校に4,500枚の網戸を設置し、23%の設置率を100%にするとのことです。地元事業者の仕事が増える効果もあると話していました。苫小牧市は、小中学校の校長会から網戸の設置要望があがっていますが、設置は困難ということです。お金の問題だけではなく、学校の窓枠に網戸を設置する部分がないのです。換気を呼びかけている今、網戸の必要性を認識している市教委ですが、簡単ではないようです。が、付けるために調査中です。

 地元の事業者への応援といえば、プレミアム付き商品券です。コロナで売上が減った飲食店や地元の商店で使える商品券には、プレミアムが60%も付きます。簡単にいうと、おまけ付き商品券です。5,000円で商品券を買うと8,000円分の商品券が手に入るのです。60%もおまけが付くのは苫小牧市だけです。多くの方に利用していただき、地元の応援になればと期待しています。今月中には申請を受け付けますので、活用してくださいね。

No.864 2020年7月28日 オークションで多額の出費をごまかすな!!

オークションで多額の出費をごまかすな!!

 数日前、自衛隊のオークションのニュースを見ました。河野太郎防衛大臣の肝いりで始まり、自らハンマーを叩いてさばいて総額581万円を売り上げたとのことです。一番人気は航空自衛隊のヘルメットと酸素マスク等のセットらしく、3万円から始まり66万円で落札したとのこと。中には、戦闘機の操縦レバーも高額で売れたようです。

 オークションのきっかけは、麻生太郎財務大臣から、財源確保にも取り組むよう指示されたからだと報じていました。思わぬ金額に河野大臣は満足げな笑みを浮かべて記者会見に応じていましたが、私は「オークションよりも防衛費の見直しをすべきだ」と声を出していました。

 政府は、アメリカからF35戦闘機を42機購入することを決めており、さらにトランプ大統領の要求で105機を追加することも決めました。合計147機の購入です。1機あたり116億円、関連機器を含めると1機236億円とのこと。これだけで、なんと3兆4,692億円です。これって、必要でしょうか・・・。

 さらに私を驚かせ、怒りを呼んだのは『おもいやり予算』の報道です。『おもいやり予算』は、日本国内の米軍基地の運営のために42年前から日本が負担しています。私たちは「払ってあげる必要がない予算」ということから『おもいやり予算』と名付けています。今は年間2,000億円も払っており、それをいきなり「8,500億円(4.5倍)払え」というのがトランプ大統領の主張なのです。

 もっと驚いたのは、「払わないと米軍基地を撤退するぞ」というトランプ大統領の脅しです。「どうぞ出て行ってください」と私なら喜ぶところですが、4.5倍に応じてでも引き留めるのが安倍首相の立場。ここだけですが、「ばかやろう~」と叫びたくなります。

 これだけ多額の出費を国民に知らせず、ちまちまオークションで稼いで「頑張って財源確保をしています」と自慢しているところが「せこい」といいたいです。話しは簡単。戦闘機の爆買いと『おもいやり予算』をやめればいいのです。そのお金は、今はコロナ対策と国民への支援ではないでしょうか。

 安倍政権に心底腹を立てた報道でした。みなさんに私の怒りの声を聞いてほしくて、今回はこの話題にしました。

No.863 2020年7月21日 コロナ禍で市独自に“慰労金”支給

コロナ禍で市独自に“慰労金”支給

 今月17日は臨時議会でした。国の第二次補正予算による新たな市のコロナ対策費を審議するための議会。第二次補正予算が国会で成立したのは6月12日でしたが、どの程度の臨時交付金が市に入るかが決定したのは24日。「スピード感を持って」と市長は言っているものの、そこから市の事業を具体化し、市議会に提案するまでやはり一定の時間が必要だったようです。私たち市議会側も、スピード感を大事にして会期を1日と決定。「時間延長してでもやろう」と挑み、その言葉通り、臨時議会は夜の9時50分までかかりました。

 遅くなって何が辛いかというと、お腹がペコペコになることです。市長は、夕方の休憩時間にインスタントラーメンを作って食べたそうです。「自分で作ったんですか」と聞くと、「そうだよ!久々に食べたよ~」と言っていました。私たちも用意しておけば良かったと悔やまれます。

 臨時議会で決まった事業の総額は約26億円。補正予算としてはかなり大規模なものです。私たち市議団3人で手分けをして様々な事業について質問をしました。その一部をしんぶん赤旗に折り込んでいる『民主苫小牧』で紹介していますので、購読されている方はぜひ読んで下さいね(苫小牧市限定のミニ新聞です)。

 で、このニュースでは、そこに紹介していない『ごみ収集運搬作業員感染防止対策事業』についてお伝えします。他市ではほとんど取り組んでいない市独自の自慢できる事業です。ごみを収集する作業員さんは、コロナの感染に不安を感じながら私たちの暮らしのために作業にあたってくれています。ということで、慰労金を支給するというものです。

 「これは良いことだ!!」と思ったのですが、収集車1台に10万円というのが少し残念。たとえば、同様に市独自の事業で保育士さんへの慰労金事業がありますが、常勤保育士さんに一律5万円です。この差は?の問いに、「対物と対人の差」とのこと。感染リスクが高いことに違いはないと思うのですが・・・。

 収集車1台に3人の作業員が乗っているので、1人3万円ほどということになるのですが、会社によっては5人、6人の作業員でシフト制をとっているところもあり、1人2万円、1万円と減る可能性があり、会社の判断も大きく影響します。作業員に直接支給するよう求めましたが叶わず。9社ある収集業者さんが加盟する組合と協議し、不公平感が生まれないようにするとの回答に留まりました。

 まだまだコロナの収束が見えず、危険な作業が続きます。第二弾の支援を念頭に、頑張る市民へ「熱い支援」を求めていきたいと思います。

No.862 2020年7月14日 バード(スズメ)ウオッチングで思う

バード(スズメ)ウオッチングで思う

 先日、夫が水鉄砲を買ってきました。孫と遊ぶおもちゃではありません。目的は、鳩を追い払うためです。毎日スズメたちが仲良く餌を食べにくるのを楽しんでいると、一羽のキジバトがやって来て、スズメの餌を食べるようになりました。色々な小鳥には来てほしいのですが、糞による健康被害があると言われている鳩は招かざる客です(キジバトも同じだと思っているのですが)。そこで、安全に撃退できるようにと、水鉄砲を用意したのでした。

 「鳩に豆鉄砲」という言葉があるように、ビックリして寄り付かなくなるだろうと思ったのですが、私たち人間をなめているようで、すぐに戻ってきます。キジバトには申し訳ありませんが、別な策を練らないと・・・。

 スズメたちを見ていると、色々な性格があることに気付きました。ものすごく警戒心が強いスズメ、餌場を自分の家のようにいつまでも居座っているスズメ、仲間を追い払おうとする乱暴者のスズメなど。中には親子で来て、親スズメが子スズメに口移しで餌をあげる姿もあります。

 そんなスズメオウッチングを楽しんでいる矢先、浜厚真の沿岸に風力発電計画があることを知りました。10基ほどが設置される予定とのこと。低周波音や騒音が指摘される一方で、再生可能エネルギーが推進されることに期待をしたのも束の間。実は深刻な問題があったのです。それは、野鳥たちに大きな影響が出るという専門家の指摘です。

 ウトナイ湖を訪れる鳥たちの渡りのルートになっているようで、絶滅危惧種であるオジロワシやチュウヒ、オオワシなどが利用しているとのことです。また、むかわ町には数年前からタンチョウが来るようになり、マガンの移動経路でもあるようです。鳥がブレード(風車の羽根)にぶつかったり、「もうここには住めない」と生息地放棄してしまうことが起きるとのこと。

 これは、カジノを含むIRを誘致するのと同じように希少な野鳥たちに危険を及ぼしたり、住めない環境にしてしまうことになります。日本野鳥の会が事業の見直し要請をしたとの報道がありましたが、私も「この場所はダメ」と言いたいです。

 今日もスズメたちの姿に癒されながら、苫小牧に来てくれる希少な鳥たちの安全を祈らずにはいられません。

No.861 2020年7月7日 髪を切った私に~♪

髪を切った私に~♪

 まず始めに、九州地方を中心に豪雨による被害が広がっており、泥に飲み込まれた光景に心を痛めております。亡くなった方々へご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。

 さて、先日知人から「ケーブルテレビで小野寺さんの議会質問見たよ」とメールをいただきました。2月議会以降、コロナの感染拡大防止対策として議会傍聴を中止してきたこともあり、ほとんど目に触れることのない議会ですが、市議会のホームページやケーブルテレビでは見ることは可能です。「どのくらいの市民が関心を持ってくれているだろう」と思っていたので、そんなメールはとても励みになります。

 そこで、ケーブルテレビを見ることができる方に呼びかけたいと思います。今月30日と31日の夕方にも放送されるそうです。午後5時から始まり、私の出番は6時頃と教えていただきました。ご覧になってくださると嬉しいです。

 ところで私事ですが、先日髪を切ってきました。けっこうバッサリ切ったので、冨岡隆議員は私を見るなり失笑、原啓司議員には「ちびまるこちゃんみたい」と笑われてしまいました。美容院のスタンプカードを見ると、最後に切ったのは昨年の12月でした。2月・3月頃に切りに行こうと思ったらコロナが広がり、「自粛」を選んだわけですが、その後も「もう行ってもいいかな~」と迷っているうちに、気付けば7月を迎えていました。

 いつも担当してくれる美容師さんは、「コロナで全然お客さんが来なかったけど、その影響で今は予約が殺到して忙しすぎる」と嬉しい悲鳴をあげていました。私のような方が多かったのでしょうね。でも、いつまでも我慢できないのが伸び続ける髪の毛ですよね。お客さんが戻って良かった!!

 先週の土曜日は、突然札幌から娘家族がやってきました。これまでは「札幌から出ない、来させない」を貫いていた娘でしたが、彼女も自粛が解けたのでしょう。そこで、少々後ろめたさもありましたがみんなで外食に出かけることに。すると、行った先の飲食店は予約も入っており、ほぼ満員。ここでも自粛解除の実感が。

 少しずつ通常の暮らしに戻りつつありますが、東京を中心とする感染拡大が気にならないわけではありません。もとの生活に戻ることでリスクが高まるだけに、「終息宣言」が出るまでは、感染防止は緩めずに行きましょう!!

No.860 2020年6月30日 臨時議会・長期化に伴う継続支援を

臨時議会・長期化に伴う継続支援を

 国の第2次補正に関する臨時議会が7月17日に決まりました。コロナ対策として、国から臨時交付金が各市町村に配分されるのですが、今回苫小牧に入ってくるのは13億7,800万円です。第1次補正の時は4億5,000万円だったので、約3倍になります。

 6月議会では、第2次補正を視野にコロナ対策支援を提案してきましたが、それが取り入れられた予算提案になっていることを期待します。しかし、市民からの多くの要望と様々な市民生活の困難な現状から、求められる支援策は多岐に渡ります。

 そこで、今回も私たちは市長にコロナ対策支援の『要請』を行います。今回は、①支援が届いていない事業者への支援、②介護事業所や民間医療機関への減収補てん、③コロナ解雇・雇止めになった方への支援、④コロナ休校による子ども達の心のケアのための教員増員などの9項目です。

 コロナの収束の兆しは見えないどころか、第二波が来たのではないかと思えるような状況です。昼カラオケや夜の繁華街でのクラスターの発生が目立っていますね。日中は昼カラ、夜はスナックを経営している方は、「休業要請は解除されたけど、うちの店が感染第1号店になるわけにいかないので営業できない」と語り、今でも休業中です。家賃とカラオケ機材のリース料の負担が大きく、「店じまいが頭をよぎる」と話しています。まだまだコロナの影響は長期化しそうであり、それに伴う継続した支援を求めていきたいと思っています。

 都市部でも感染が広がっています。経済活動が再開したことによる影響であることは明らかであり、経済活動が優先か、感染防止対策が優先かとの議論が出ています。

 東京都知事は、東京オリンピック・パラリンピックの延期が決定したとたん、自粛を表明しました。その判断に「政治的な意図があるのでは」と語っていたコメンテーターがおりました。今、東京で感染者が拡大しつつある状況に、「また緊急事態宣言が発動されるのでは」と語ったコメンテーターに対し、別のコメンテーターは「都知事選に影響するから、それが終わるまで待っているのではないか」とコメント。また、「政治的な意図」がはたらいているのかもしれません。

 しかし、事は国民の命に関わる重大な問題です。政治的な意図、恣意的な思惑で判断するのは、国民の命を二の次にしている表れです。国民の命最優先で判断する政治に変えることが、急がれますね。

No.859 2020年6月22日 アオサギを守ってきた苫小牧の歴史

アオサギを守ってきた苫小牧の歴史

 まず、前号(858号)でIRについてお伝えしした際、紹介した大学教授の名前が間違っていました。正しくは鳥畑与一教授です。みなさんに訂正とお詫びを申し上げます。大変申し訳ありませんでした。

 今回は、議会に示された『国際リゾート環境影響調査結果報告書』についてお伝えしたいと思います。特別委員会では、他会派の議員と市長とのやりとりで、「国際リゾートを先行し、IRはあつづけ」「IRありきではない」などの発言がありました。私は、「今さら、何を言っているのか」と理解できませんでした。

 この調査がIR誘致のためであることは、内容を見れば一目瞭然です。現地調査はIR候補地に限定したものであり、報告書には「IRについては、開発者に報告書の条件を課す」「この報告書を踏まえ北海道らしいIRに向け検討を深める」などの記述があります。

 この報告書は市民に公開するそうです。そこで私は、「市長はあつづけとかありきではないと言うが、市民が報告書を見たら、“IR誘致のための調査結果だと思うのでは」と質問すると、市長は「そう思っていただいても結構」と言いました。なぜ、そんなにむきになるのでしょうか・・・。

 ところで、私はIR誘致が話題になってから、植苗地域の環境について調べる機会が増えました。とても興味を持ったのはアオサギの存在です。ウトナイ湖でよく目にするアオサギですが、勇払原野の歴史には欠かせない鳥だということを知りました。

 最初に苫小牧でアオサギが発見されたのは1959年で、明野地域にたくさんのコロニーつくって集団で暮らしていました。ちょうど同時期、掘り込み式の苫小牧西港がつくられており、その土砂を明野地域に埋め立てていたことは、みなさんもご存じだと思います。

 ついに、土砂はアオサギのコロニーまで迫ります。郷土文化研究会や自然保護協会などの運動もあり、「アオサギの森は守る」と、西港の開発事業者と市が協力して、コロニーを守ったという歴史があります。その後、コロニーは台風などの影響もあり、場所を変えながらウトナイ湖周辺にコロニーをつくり続けており、1996年からは市が毎年コロニーの調査を実施しています。その理由は、アオサギは勇払原野の環境を知るための指標鳥と位置づけられているからだと言います。

 この歴史を忘れ、岩倉市長はその逆の道を進もうとしていると言わざるを得ません。さらなる環境調査をするなかで、この貴重な自然を次世代に残すという賢明な決断を願います。

No.858 2020年6月16日 市議団3人の質問を紹介!!

市議団3人の質問を紹介!!

 6月議会での私の一般質問が終わりました。まず市長に聞いたことは、IRを含む国際リゾートの誘致についてです。コロナ禍により、外国人観光客に依拠するリゾート構想の脆弱性が明らかになりました。朝日新聞の社説では「誘致をめざす自治体はよく考えてほしい。暗雲漂う事業に地域の活性化を託し巨費を投じるのは、まさに賭けに等しい」と報じました(6月12日付)。

 海外でのカジノもコロナの影響で軒並み閉鎖し、業績が落ち込んだことで日本への投資意欲も失っています。静岡大学の畑島与一教授は「成長性を失ったIRに日本経済の成長戦略を求めるというのは、もうお笑いの世界だ」とのコメントも出しています。

 私は、「国際リゾート構想を目指すまちづくりはやめ、コロナで体力を失った地元事業者を元気にするまちづくりに舵を切り替えるべきだ」と指摘しましたが、岩倉市長は、「北海道には観光産業と1次産業をどう伸ばすかが問われている。国際リゾート構想は、チャレンジしがいのあるテーマだ」と、今もなお誘致への意欲は衰えていません。

 6月議会に『国際リゾート構想環境影響評価調査結果』が提出されました。その「おわりに」に、こんな文章があります。「日本型IRは、日本の魅力を世界に発信し、国内外から多くの観光客を惹きつけることが求められており、世界でも類を見ない魅力あるリゾートとしなければならない」とあり、北海道のIRについては「アジア・オンリーワンの統合型リゾート」を目指すそうです。どこまでお門違いなのでしょうか。

 一方、冨岡隆議員は、支援が届かない事業者への対策を求めました。タクシーやバス会社、衣料品や靴屋さん、雑貨屋さんなど、多くの事業者さんが大きく減収になっています。その実態を訴えて支援策を提案しました。市長は「光が当たらない業種・業態に対し、国の第2次補正予算で考えたい」と前向きな答弁がありました。7月に臨時議会を開いて提案されることになりました。

 原啓司議員は、10万円の定額給付金について質問し、対象外となる4月27日以降に誕生した赤ちゃんにも支給することを提案しました。また、ホームレスで10万円がもらえていない方への対応も提案。きめ細やかな支援が必要なときです。しっかり取り組んでもらうために、今後も粘り強く求めて行きたいと思います。

 次の臨時議会に向け、3人で力を合わせ、ますます頑張りますね。

No.857 2020年6月9日 舵を切り変えて賢いまちづくりを

舵を切り変えて賢いまちづくりを

 ご無沙汰していた我が家の小鳥の餌場について、近況をお知らせします。5月20日頃から、スズメたちが来るようになり、続いてヒヨドリも来るようになりました。すると、ヒヨドリがスズメを追い払うようになったため、ヒヨドリの餌場を少し離れたところに用意しました。といっても、塀に棒を立ててリンゴ(ミカンの時も)を刺しているだけですが、仲良く餌を食べるようになりました。ホッとしていると、今度はキジバトがやって来て、スズメもヒヨドリも追い払います。しかたなく、キジバトを見つけると追い払うこと数日、やっとキジバトは諦めて来なくなりましたが、私としては色々な鳥に来てほしかったのですが・・・。

 暖かくなるにつれて、私は「スズメたちは喉が渇かないのだろうか」「暑い日は水浴びをするのでは」と考え、浅いプラスチックの容器に水を溜めておきました。それから数日すると、警戒心が解けたのか、やっと水を飲んでくれました。水浴びする日も近いかもしれないと、毎朝楽しみに観察しています。

 本題に入りますね。11日から6月議会が始まります。私の一般質問はコロナ関連で組み立てました。支援が届いていない事業者への支援やコロナの影響で仕事を失った方への対応策などなど。そして、その財源確保についても提案したと思っています。

 その他、市長に質問したいことは、まちづくりの考え方です。みなさんもご存知のように、市長はIRを含む国際リゾート構想に挑戦しようとしています。外国人観光客にたくさん来てもらって、苫小牧の中心市街地に寄ってもらったり、北海道の観光地に足を運んでもらったりして、地域経済を良くしたいという思いがあるようです。

 悪いことではありませんが、その原動力がカジノであるため、私たちは反対してきましたが、コロナの世界的流行のもとで、いかに国際リゾートが脆弱なのかが教訓となったのではないでしょうか。

 海外ではカジノが軒並み閉鎖し、日本への参入をあきらめている事業者が増えていることは、以前紹介しましたが、いよいよ深刻なようです。

 景気や国際関係に影響される観光は「水物」と言われています。安定したまちづくりを進めるためには、国際リゾートの挑戦ではなく、コロナでダーメージを受けた地元の事業者さんを応援し、一日も早い回復を目指して地元が元気になるまちづくりに舵を切り変えることが、賢いまちづくりではないでしょうか。

No.856 2020年6月2日 ドブに捨てた466億円

ドブに捨てた466億円

 我が家に『アベノマスク』が届きました。「配布開始」の報道は目にしていましたが、「本当に来た!!」と呆れました。店頭にマスクが並ぶようになり、値段も徐々に下がってきました。「マスクが手に入らない」という声も無くなりつつあります。なのに、今さら『アベノマスク』が届いても有り難くないというのが本音です。

 北海道の事業に上乗せする形で市が取り組んだ「休業・自粛要請」に協力した事業者への給付金30万円は、「すぐに申請したけどまだ入らない」という事業者さんが多く、「早く入ってくれないと生活もできない」と、ある店主さんの声もあり深刻です。

 国の『持続化給付金』も申請しても対応が追い付かず、130万件以上の申請に対し給付は75万件ほど。事業者さんは待ったナシの状態なのに、何につけても遅すぎます。

 『アベノマスク』は、約466億円かけています。マスクが手に入らない時期においては「無いよりもまし。助かる」という声もありました。しかし、虫が入っていたり、黄ばんでいたりと不良品があり遅れた経緯がありますが、私は『アベノマスク』は愚策だと思っています。

 マスク事業には実績が全くないユースビオという会社に約31億円の契約をしています。多くの会社が委託を受けているマスク事業ですが、ユースビオは2番目に多い金額での委託です。ちなみに、ユースビオは再生可能エネルギー原料販売会社だそうです。

 では、なぜ全くマスク事業に実績がないこの会社が『アベノマスク』を受注できたのでしょうか? しんぶん赤旗の取材によると、ユースビオの代表取締役は15年前に公明党の参議院議員に献金しており、事務所には公明党のポスターが張ってあるそうです。「癒着や口利きはない」と赤旗の取材に答えているようですが、疑念は拭い去れませんね。

 466億円をただドブに捨てたような結果になった『アベノマスク』。他のコロナ対策に使ってほしかったです。

 黒川元検事長の処分を軽くして国民から大きな批判を浴び、処分のやり直しを求める声が広がっています。何をやっても批判を浴びる安倍政権ですが、国民目線からかけ離れた政治だからこそ、現れる批判だと思います。国民が求めている声に耳を傾ける政治に変えなければ、不幸が続きます。

No.855 2020年5月26日 出光の定期補修工事

出光の定期補修工事

 苫小牧市にある出光興産株式会社北海道製油所では、高圧ガス保安法や消防法、石油コンビナート等災害防止法などに基づき、4年に1度定期補修工事(SDM)をすることになっており、それが今年にあたります。通常6月上旬から8月上旬に行い、1万人の作業員が道内外から苫小牧に来ます。

 しかし、緊急事態宣言が解除されたとはいえ、多くの市民のみなさんからコロナ感染拡大の不安が広がり、作業員の健康を心配する声も上がっています。市議会でも、「SDMの延期はできないのか」「どうやって安全対策をするのか」「感染者が出たらどうするのか」など危惧する意見があり、市長や担当部局に対応を求めてきた経緯があります。

 市としても、①必要最小限の点検・工事に限定すること、②感染予防対策を徹底すること、という2項目の要請をしたこともあり、このたび出光さんより工事の規模縮小と感染対策について議会にも説明がありました。

 SDMは、2週間遅らせて6月中旬から始め9月中旬まで行うことになりましたが、規模を縮小することで作業員を7,300人に減らし、ピーク時の1日の作業員数も5,000/日から3,500/日に減るようです。また、8,000人の予定だった道外からの作業員を極力減らし、道内作業員を優先するとのことです。

 感染予防対策としては、苫小牧に来る2週間前から体調管理をし、大丈夫な場合のみ苫小牧入りをする。極力市民との接触を避け、遊興娯楽施設の出入りは控える。食事はホテル内のレストランを使用するかお弁当を購入してホテル内で摂るなど、徹底するとのこと。作業中も構内でお弁当を購入できるようにする徹底ぶりです。

 さらに、感染が疑われる症状が出た場合の対応や、感染者・濃厚接触者の隔離なども想定した対応が図られていました。この説明を聞いて、少しホッとしました。

 説明会で、私たち会派が一番聞きたかったことは、国や北海道の対応です。SDMは、法律に基づいたもの。しかも、北海道唯一の製油所であり、道内の灯油やガソリンなどの安定供給のために欠かせない点検です。だとすれば、国や北海道がコロナ対策を主導するべきではないでしょうか。

 これに対し市長も「問題提起したい」と回答しましたが、コロナ対策を1企業の責任にしてはならないと思うのですが。3ヶ月の間、ホテルと製油所の往復だけの作業員のみなさんの協力も大切です。どうぞよろしくお願いします。

No.854 2020年5月17日 「10万円の給付申請を!!」~そして、IRの行方は・・・

「10万円の給付申請を!!」~そして、IRの行方は・・・

 先週、小鳥の餌場を作ったけど全く小鳥が来てくれないことをお伝えしました。すると、お電話いただき丁寧な説明をしていただきました。その内容は、野生の小鳥たちは縄張りを持っており、比較的餌が豊富なこの時期は危険を冒してまで縄張りの外に出て餌を探さないとのこと。秋になると餌が少なくなるので、縄張りの外に出て餌を探すので、来るようになるのではということでした。「気長に待っていてください」と言っていただきました。ありがとうございます。ちなみに、2週間経った今も小鳥たちは来ていません(笑)

 ところでみなさん、10万円の給付金の申請は済ませましたか? 「手続きがわからない」と、申請をしない方がいると聞きました。全国民に配られるものなので、ぜひ申請してください。「コンビニに行けない」「コピーのやり方がわからない」という方も多く、お手伝いをさせていただいています。そんな方は、遠慮なくおっしゃって下さいね。

 また、申請用紙だけを市役所に送って、身分証明書や通帳のコピーを送っていなかった方もいました。でも、心配ありません。コピーしたものを後から送っても申請は可能です。少々振り込まれるのが遅くなるかもしれませんが、あきらめないでくださいね。

 さて、コロナ禍のなか、どさくさまぎれに悪法案を次々出す安倍政権。年金法の改悪に種苗法の改悪、さらには検察庁法までも。加えて介護保険の改悪にも熱心に取り組んでいます。どれも、国民が反対している内容ばかり、許せません。しかし、コロナによる嬉しい現象も。それはIR(カジノを含む統合型リゾート)です。

 海外のカジノはコロナ感染防止で軒並み営業を中止しており、再開も難しいとの報道があります。典型的な「3密」状態を避けての営業は不可能なようです。「コロナによる急激な収益悪化で、日本のIRに巨額投資できるようなカジノ事業者はなくなった」という経済学の専門家の声もあります。苫小牧市に4社あったカジノ事業者も次々撤退し、今はハードロック1社しか残っていないことからも明瞭です。

 しかし、岩倉市長は国際リゾート構想を進めるための2020年度予算の1,500万円を予定通り執行し、あずさ監査法人と隈研吾建築事務所(新国際競技場を担当した建築家)に委託しました。外国人観光客を中心市街地に呼び込む計画の策定のためです。この時期、IRや国際リゾートを推進すること自体、市民との大きなズレが生じています。もう、市長も政府もIRの幻想と決別するべきではないでしょうか。

No.853 2020年5月12日 外出を控え庭で過ごしたGW

外出を控え庭で過ごしたGW

 早いもので5月も中旬ですね。長い休業・自粛が続き、みなさんはお疲れではないでしょうか。苫小牧では、4月19日以降新たな感染は確認されていません。これは、みなさんのご協力の大きな成果だと考えています。もうしばらく、みんなで協力し合って頑張りましょうね。

 私は、ゴールデンウイークにお休みをいただきましたが、「3密」を避けるために外出を控え、多くを庭で過ごしました。

 そのきっかけは、埼玉県に住む娘からの依頼です。娘が溺愛していたフェレット(イタチの仲間)が2ヶ月程前に亡くなってしましました。娘は火葬を済ませ、小さな骨壺に納められています。そのお骨をうちの庭に埋めたいということでした。コロナで埼玉から来ることはできませんが、収束したらお骨を持ってくるでしょう。

 そこで、「お墓をつくる場所の確保を」と考えた夫は、ささやかな庭の改造計画を立てたのでした。庭に2本の小さな桜の木があるのですが、それを囲うように花壇をつくり、知人から頂いたアジサイも植えました。5個で300円という嬉しい価格のビオラも買って植えました。お墓の場所は桜の木と木の間。後は娘が来るのを待つだけですが、いつになるでしょう・・・。

 花壇が完成すると、小鳥たちに来てもらいたくなり、私は小鳥の餌場をつくることを考えました。物置から板や角材を見つけ出し、設計図まで書きました。組み立てやビス止めは夫が担当し、私は板や角材をノコギリで切るのを担当。切り方が悪く、隙間は目立つのですが、小さな三角屋根の家型の餌場が出来上がりました。太い角材に餌場の小屋を固定し、地面に打ち込んで完成。ゲゲゲの鬼太郎の家のような餌場になりました。

 しかし、1週間たってもスズメも来てくれません。スズメの大好物というお米や粟を置いてみましたが、やっぱりきません。「リンゴを置くといいよ」と聞いたので、スーパーで買ってきて置きましたが、それでも来ません。なぜでしょう? 娘が来る頃には、アジサイが満開になり、小鳥がたくさん来てくれる庭になっているといいのですが。

 こんなふうに過ごした私ですが、出歩かないということは、地域にお金が落ちないということですよね。地域経済への影響の大きさを感じます。しっかりとした補償や支援策が遅れていることに心配が膨らみます。「1人一律10万円」が実現したように、みんなで大きな声をあげていきましょう。「自粛と補償を一体に!!

No.852 2020年4月27日 『広報とまこまい』に疑問の声

『広報とまこまい』に疑問の声

 みなさん、5月号の『広報とまこまい』をご覧になりましたか。市民のみなさんから、「全くコロナに触れられていない」との疑問の声が複数ありました。確かに「コロナ」の文字が見当たりません。唯一見つけたのは、編集後記のご挨拶に出ているだけ。「こんな時期に、ご当地ナンバープレートを宣伝してる場合じゃないだろう」との声もあります。このご意見は、ごもっともです。

 また健康診査やがん検診などに多くの紙面を使っていますが、『緊急事態宣言』により、健診などは中止になっていいます。5月6日に解除されることを願うものの、北海道教育委員会はさらなる小中高校の休校の延期を検討していることからも、やはり3密は避けるべき時期です。健診などの中止は、まさに3密を避けるために厚生労働省が要請しているもの。健診やがん検診は市民の命と健康のためには大切な取りくみですが、やはり「この時期に」という感が否めません。それ以上に、今市民が求めているのは、PCR検査の拡大ではないでしょうか。

 『広報とまこまい』は、担当の職員さんが一生懸命つくっており、原稿の締め切りなどを考えると、難しい面があるのは充分承知しています。しかし、市民のみなさんが知りたがっていることは、市内のコロナ情報や市の対策、PCR検査の実態などであり、とても残念です。

 今月24日、急遽議会の代表者会議が招集されました。休業や自粛に協力してくれた事業者さんに、市独自の支援金を出すことを説明するためでした。北海道が、業種などにより10万円から30万円を出すことはすでに決まっていましたが、これに市が補てんする形で一律30万円を出すというものです。とても評価できることですが、遅すぎます。何故なら「遅くとも25日から取り組むこと」が条件だからです。

 私たちは総勢6名で、24日の午後と25日に、該当する事業者さんを一斉に訪問し、支援金の内容を伝えて歩きました。「知っているよ」という事業者さんは少なく、「うちは該当しないでしょう」と思っていた事業者さんも少なくありませんでした。市も、25日と26日の土日、休みを返上して相談窓口を開設して対応してくれました。1つの事業者さんも漏れずに申請できることを願っていますが、もっと早く市長は決断してほしかったと、思わずにはいられません。

 このニュースは、赤旗日曜版の発行に合わせており、5月3日付けと10日付けの合併号になります。次にお伝えできるのは5月17日付けですが、「収束」という言葉が使えることを強く願っています。みなさん、体調を崩さないようにしてくださいね。

No.851 2020年4月21日 バスケもテニスも野球もパークゴルフも禁止

バスケもテニスも野球もパークゴルフも禁止

 みなさん、体調はお変わりありませんか。少しずつポカポカ陽気なってきましたね。本来なら春の陽気に誘われて、心も弾むところですが、今年ばかりは違います。

 近所の公園では、バスケットコートに立ち入り禁止の三角コーンが置かれ、「コロナウイルス感染防止対策の一環として、5月6日まで使用禁止」と張り紙があります。また、テニスコートの入り口も施錠され、同様の張り紙が。さらに、少年野球チームの子ども達が練習するグランドも使用禁止です。ただ救いは、公園の遊具の使用は禁止になっていないことです。バスケットもテニスも野球もできないことで、「ここまで禁止する必要があるのか」との意見が市民のみなさんからも上がっており、訪れた子ども達や若者たちも残念そうに帰っていきます。私は、思いっきり体を動かせる屋外の施設だけは提供してあげたいと思うのですが・・・。

 あわせて閉鎖しているのがパークゴルフ場です。パークゴルフ場は「3密」とはいえないように思えるし、何より新緑の中で太陽の光を浴びてプレーするのは、身体にも良いことのように思えるのですが。

 ここまでやるのは今回が初めてです。市は、「国が特定警戒都道府県に北海道を指定したことによる対応」「できるだけ交流を避けてください」と呼びかけています。

 「何でもかんでも禁止が最善策なのか!!」と、つい言いたくなりますが、感染拡大防止のためには、仕方ありません。みんなで感染対策に取り組んで、「収束宣言」ができるように頑張りましょうね。それから思う存分身体を動かしましょう。

 そしてまた1つ、心配なことが生まれました。最近は介護施設を中心に実態調査を進めているのですが、感染予防のためにディサービスを休んでいる高齢者が増えているとのことです。ある施設では「もう3ヶ月も来ていない高齢者がいる。ディサービスで食事をしたり、入浴することで健康チェックができているのに、来なくなると心配」と話していました。

 またある介護施設では、通常の利用者が平均20名程度ですが、今は5人程度が利用を控えているとのことです。職員さんは「テレビや新聞では恐怖を煽る内容ばかり。介護サービスを利用することの重要性をわかりやく発信してほしい」と訴えていました。

 利用控えが起きていることで、施設の運営にも支障が生まれ始めています。「国は、しっかりと介護現場を見て、適切な対策を取ってほしい。国は、現場を知らな過ぎる」と憤る声もあります。施設を守ることは、高齢者の生活を守ることに直結します。これらの声は、しっかりと届けて、生かして行きたいと考えています。

No.850 2020年4月13日 公共施設のコロナ休業で給料削減

公共施設のコロナ休業で給料削減

 コロナウイルスの感染拡大防止対策として、2月26日から3月19日までの間、市は公共施設を休館しました。多くの公共施設の管理・運営は、民間の事業者にお願いしており、市は休館した期間の運営費は減らすことなく事業者に支払っています。さらに、発生したキャンセル料や、開館することで見込まれる収入分も、市は補てんする方向で考えていることは、大変いいことだと思っています。

 しかし、ある公共施設で働く方から「給料が減らされた」という訴えがあり、とても驚きました。上司から「働いていない時間は出さないのがあたりまえ」と言われたそうです。この施設は『指定管理者制度』という手法で民間事業者にお願いしているのですが、市は指定管理費として管理・運営経費を支払い、損失になる部分の補てんまでしているのに、給料を減らすなんて酷すぎます。これって、事業者の「着服」といっても過言ではないと私は感じています。

 一方、民間に業務委託をしている施設には市長名で通知を出し、「本業務に従事している職員(パート職員を含む)の賃金は、通常どおり実施されている場合と同等の賃金を支給すること」と指示を出しており、とても評価できます。本来、事業者が困ることのないよう対応し、そこで働く職員を守ることが市の責任だと私は思います。

 「指定管理者制度と業務委託は違う」と説明を受けましたが、どちらも市がやっていた仕事を、市民の税金を使って民間事業者にお願いしているという点では変わりはありません。そこに格差が生まれるべきではないと、強く言いたいです。

 また、別の指定管理者制度の公共施設では、「有給休暇」として取り扱われている訴えもありました。これもおかしいですね。有給休暇は、働く方が自由に取れる労働者の権利として労働基準法で定められています。コロナ休業に有給休暇を使わせるのは明らかに間違いです。

 なぜ、こんな事例が生まれるのでしょうか。私たちは民間が管理・運営する公共施設で働く方々が安い賃金で働く「官製ワーキングプア」について取り上げ、最低賃金を守ることを提案してきましたが、今度は運用の間違い(意図的?)が起きていることを指摘しなければなりません。

 市は、指定管理者制度の民間事業者に、通常通りの賃金を支払うよう要請することを検討しているようですが、あくまでもお願いでしかありません。「民間活用」により働く方が不利益になっていることを、チェックできる仕組み作りが急がれますね。

No.849 2020年4月7日 教育費は高い

教育費は高い

 我が家の末っ子がいよいよ高校に入学です。制服にジャージ、靴、カバン、教科書を揃えましたが、本当に高いですね。それでも、柔道着とアルトリコーダーは上の子のお下がりを使うことにしたので、その分は節約できたものの、大きな出費です。さらに、入学金に授業料、PTA会費、生徒会費、通学定期などなどの出費はこれからです。なぜこんなにお金がかかるのでしょうか。

 やはり、日本は教育にお金がかかり過ぎますね。まして大学は、お金がなければ借金(奨学金)をしなければ通うことができない国です。国立でも年間54万円。私立は90万円です。加えて生活費のためにバイトをしなければならない学生も少なくありません。安倍政権が進める消費税を財源にしたわずかな減免制度ではなく、「お金の心配なく学べる社会の実現」しかありませんね。

 苫小牧市の生活保護世帯の大学進学率は19.5%(北海道は34.7%)ととても低く、高校の中退率は5.9%(北海道は3.9%)と高いのが特徴です。経済的な要因が大きいようです。以前、小池晃参議院議員の質問で、このような答弁がありました。「貧困状態にある子ども約18万人の進学率・中退率を改善した場合、64歳までの生涯所得が合計で2.9兆円増加し、それにともない税・社会保障の納付が増加することから、政府の財政が1.1兆円改善する」。

 日本共産党は、まずは大学の授業料を半額にし、給付型の奨学金の拡大などの提案をしています。そのための支出が増えても、税収として戻ってくることになます。一石二鳥ではないでしょうか。若者もハッピーになります。これ、実現したいですね。

 本日、コロナで緊急事態宣言を出すようですが、「遅すぎる」との批判が溢れています。その理由を「首相は、自粛補償のお金を出したくないから、緊急事態宣言を出さなかったんだ」という方がいました。また、「わずかな対策は愚策。思いきった補償が必要」という方や、「トランプ大統領に言われるままに、武器を爆買いするのを止めたら、補償に回せるだろう」という方も。どれも納得ですね。

 こういう姿勢の安倍政権だからこそ、教育にもお金を出さないのでしょうね。国民のことを一番に考える政権ではないことは、本当に不幸です。

No.848 2020年3月31日 マスク不足なのに新学期からマスク装着?

マスク不足なのに新学期からマスク装着?

 コロナウイルスに関するアンケートを始めたところ、多くのみなさんが協力をしてくれています。本当にありがとうございます。もうしばらく継続しますので、引き続きよろしくお願いいたします。日本共産党北海道委員会では、畠山和也前衆議院議員を本部長に据え、コロナウイルスの対策本部を設置しています。みなさんの声はここに集中し、生かしていきます。

 「一番困っていること」との設問には、「マスクが手に入らない」という回答が一番多くありました。政府は「マスクの増産を指示している」と言っていますが、増産されたマスクはどこに行っているのでしょうか。いまだに医療現場にも十分な量が届いていません。

 経済産業省のホームページを見ると、増産したマスクは3月26日に企業から発送され、医療機関や高齢者施設などに発送する準備を進めていると書いています。次の段階はどの分野が対象なのでしょうか。そして、市民の手元に届くのは・・・。

 スーパーやドラックストア、コンビニでは、マスクに対する問い合わせが多く、時にはお客さんから「いつ入荷するんだ」と怒られることもあるとのこと。マスク不足で、お客さんも店員さんも大変です。

 先日、北海道教育委員会から保護者宛にメールが来ました。新学期から通常通り学校が始まるため、朝晩の検温の実施と風邪の症状がある場合は学校を休ませるようにとの要請です。そしてもう一つの要請は、マスクの装着です。「各家庭で準備をするように」とのことです。「どこでマスクを買えばいいの」と、当然のように声が上がっています。

 マスクが手に入らないことを想定し、「ご家庭やPTA活動の中で、手づくりマスクの作成や学校への寄付にご協力ください」ともあります。これで充分なマスクが確保できるのでしょうか。加えてこんな記述も。「マスクを入手できない児童生徒がいじめ等を受けることがないよう、各学校においては充分な配慮を行ってまいります」。

 マスク装着の要請は、厚生労働省から発信しています。「手づくりマスクとか、いじめへの配慮と言うなら、国の責任で子ども達にマスクを用意すべき!!」と思うのは、私だけでしょうか。このメールを読みながら、怒りが込み上げてきました。

 新学期を目前に控えている今、子ども達に不足しているマスクの装着を求めることが、現実的なのでしょうか。国として、しっかりとした対応策を図るべきです。

No.847 2020年3月27日 コロナ緊急経済対策に期待

コロナ緊急経済対策に期待

 やっとコロナウイルスでの『緊急事態宣言』が解除されたものの、不要不急の外出を避ける要請は続いています。新年度のスタートである始業式や入学式は日程を変更せず実施する方針を市教委が出しました。子ども達にとっては良かったと、少しホッとしていますが、かつてない長期休校のなかで部活動も休み、人が集まるところへ出かけることを自粛し、子どもの居場所である児童館も閉鎖のまま。「新学期からは大丈夫」という対応に、不安は残ります。

 そもそも、全ての学校を一律に休ませることが良かったのでしょうか。「感染拡大を食い止めるため」といいますが、「学校は子どものオアシス」との指摘もあるように、学校に通うことで子ども達は守られている状況があります。

 「最近、カップめんを大量に買う人を見かける」という話しを聞きました。子どもの昼食用に仕事を持つ保護者が用意して置くとのことです。家に子どもを残して仕事に行かなければならず、「とても心配」と話しているお母さんもいます。保護者にも、子どもにも、この長期休校は大きな影響を与えていますね。

 先日、市議団3人でコロナウイルスの影響を知るために『ぷらっと港市場』に行ってきました。すると、「知事が緊急事態宣言を出した途端、観光客が全く来なくなった」「飲食店への配達がほとんどなくなり、売り上げは半分以下になった」「お客が戻る要素は全くない。銀行はお金を貸さないし、政府はお金を配ってほしい」など、悲痛な叫びが聞かれました。

 『緊急事態宣言』について、市民からこんな声があります。「緊急事態宣言で外出を制限するのなら、政策をセットで出さないとダメではないか。人員とお金を付けないで出るなと言ったら、混乱はあたりまえだ」と。この指摘のように、地域経済への影響は深刻になっています。

 市が設置した相談窓口への相談件数は増えています。一番相談が多い業種は飲食店で、資金繰りの相談です。ただ「借りても返す見通しが立たない」と、借りることに躊躇する事業者さんも少なくありません。

 市は、コロナ対策の助成金の創設や信用保証料の補助などの対応策のために、新たに5,000万円の予算を立て支援することにしました。少しでも多くの事業者さんの手助けになればと、期待しています。

No.846 2020年3月16日 コロナ『アンケート』にご協力を

コロナ『アンケート』にご協力を

 みなさん、新型コロナウイルス感染症により、普段の生活ができずに様々な弊害が生じているのではないでしょうか。市内保育園児の感染もあり、さらに不安が広がっていますね。感染予防に取り組むしかありません。みなさん、気を付けてくださいね。

 とは言っても、「マスクが手に入らない」という方も多いのではないでしょうか。ドラックストアー前の行列もしばしば目にしますが、「全く売っていない」というのが現状です。早く通常通りに買えるようになるといいのですが・・・

 あるスパーの生鮮を扱っている職場では、1枚のマスクを10日間も使はなくてはならないとのこと。また、ある医療機関では外来の看護師さんのみがマスクを使用(1枚1週間)でき、医師の分すら確保できないところもあるようです。本当に深刻です。

 そんななか、事務所の西敏彦委員長は、お孫さん(小学3年生の女の子)が手づくりしたマスクを披露してくれました。委員長はとっても喜んでいました。ホットな出来事です。

 そして、毎朝感染予防に事務所中を除菌して回ってくれているのは、松橋千春さんです。事務所に入るとアルコール消毒の香りが私を出迎えてくれ、「安心だよ」と言ってくれています。有り難いことです。

 卒業シーズンのこの時期、卒業式の中止や規模縮小での取り組みです。我が家でも義務教育を終える息子の卒業式が、在校生と保護者欠席という形で終了しました。実は、中学校の卒業式の時期は市議会の予算委員会とぶつかり、上の子ども達の時には参加できませんでした。しかし、今回は3月14日と土曜日だったため、「参加できる」と大喜びしていたのも束の間。ガッカリです。でも、親以上に卒業生が悲しい思いをしているのだと思います。他の地域では、卒業式そのものを中止したところもあり、そのショックは計り知れませんね。

 これから入学式シーズンに入ります。どうなるでしょうか。一日も早く収束してくれることを願うばかりです。

 飲食店などを営んでいる方からの相談も深刻です。お客さんが激減し、運転資金の確保が必要ですが、融資を受ける体力がなく「お店を閉めるしかない」という声も出始めています。

 そこで私たちは、少しでも力になれたらと思い『アンケート』を開始し、しんぶん赤旗にも折り込みました。ご自身のこと、周りで困っている方のことでも構いませんので、みなさんのご協力をよろしくお願いします。

No.845 2020年3月10日 乗せてもらったプライベートジェット機

乗せてもらったプライベートジェット機

 前回お伝えした、市の職員さんが随行した北米へのIR視察で、カジノ事業者所有のプライベートジェット機に乗った件について、事実が判明しました。乗ったことはすでに認めていますが、その代金は一切支払わず、乗せてもらっただけとのことです。そのことについて市の弁明は、「IR推進協議会が主催の視察に随行した市職員だけが、プライベートジェット機を利用しないのは合理的ではないので、問題はない」というものです。

 この件で質問した原啓司議員は「限りなくグレーだ」と指摘しましたが、私は「限りなくブラックに近いグレー」だと思っています。IR汚職で逮捕された秋元司氏もプライベートジェット機に乗っていたことが問題になりましたが、その時の言い訳は「招待されただけ」でした。今回は、「乗せてもらっただけ」というものです。違いがあるのでしょうか。

 原議員も指摘した通り、「道義的」にも「市民感情的」にも問題があると、私は考えています。IR疑惑が問題になっている今、カジノ事業者に「おもてなし」を受けたと疑念が持たれる内容です。「問題ない」という市の見解に、私は疑問を感じます。

 もう一つみなさんに伝えたいことは、要望意見書のことです。今回、私たちは『種苗法に関する要望意見書』を提案しました。種苗法改正の内容は、紙面の都合上省略させていただきます。

 要望意見書は各会派で取り扱いについて協議をするのですが、会派によって考え方が違うのは当然。だからこそ、文言調整などをして合意を目指します。その結果、公明党市議団以外の他会派は賛同してくれ、要望意見書を国に提出することができました。意見書の提出者名には、新緑、民主クラブ、改革フォーラム、会派市民、無所属、そして共産党市議団それぞれの代表者の名前が記されます。

 同様のことが昨年12月議会でもありました。『核兵器禁止条約に参加することを求める要望意見書』の時です。この時も、「条約に参加しない政府の判断を支持する」という意見の会派もあり、協議に時間がかかりました。しかし、「核兵器のない世界を望む気持ちは同じ」という視点で協議をし、採択することができました。この時も、残念ながら公明党市議団の名前は掲載せずに、国に提出することになったのです。

 二つの要望意見書の協議を経験して思うことは、立場や考え方の違いを超えて、真剣に協議をした成果であり、一致点での「協力・共同」が市議会の場でつくられつつあるということです。次は、全会派一致を目指したいものです。

No.844 2020年3月3日 苫小牧でも「疑惑」が多いIR

苫小牧でも「疑惑」が多いIR

 コロナウイルスの拡大防止対策でご苦労している職員さんに配慮をし、6日間の予算委員会を3日間に短縮して取りくんでいます。初日の今日は総務費の質疑。原啓司議員と私は、1,500万円の国際リゾート事業費について、反対の立場で質問をしました。

 原議員は、ある方が提供してくれた写真をもとに質問しました。その写真は、統合型リゾート推進協議会による2016年の北米視察の写真です。この視察には市の職員さんも参加しています。カジノ事業者の豪華なホテルの風景やカジノ施設、食事の様子、同社の名前が入った競技場の写真などがありました。

 その中に、会社の名前が入ったプライベートジェット機に乗っている写真や、プライベートジェット機の前で記念撮影している写真がありました。私たちが一番気になったものです。というのも、国会での「IR疑惑」でも、逮捕された秋元司氏がプライベートジェット機に乗っていたことが問題になったからです。

 原議員の質問で、プライベートジェット機に乗ったことを認めましたが、その費用の行方は明らかにしていません。私は「便宜を図ってもらった」と思っていますが、早急に調査して報告するよう求めました。「これは問題だ」と他会派の議員からも声が出ています。

 私はというと、1,500万円の提案のあり方を指摘しました。問題は、すでに事業者を特定した上での予算提案だということです(予算が通ったあとに契約予定)。担当者は「この事業者しか出来るところはない」と高評価です。その事業者は、国立競技場をデザインした建築事務所と、これまでIR構想などで市と二人三脚だったあずさ監査法人です(2社の合同事業)。

 事業者選定は、競争性・透明性・公平性が担保されることが要件です。建築事務所に対しては「本市の構想に理解を示してくれ、著名な建築家」と評価。あずさ監査法人に対しては「これまでやってもらった経緯があり、本市の状況を十分知っている」と評価。これで公平性・透明性があると言えるのでしょうか。しかも、入札もプロポーザルもやっていないので、競争性はありません。

 もっと不自然なのは、すでに約800万円も値引きしてもらった金額が1,500万円だということです。私は「官製談合?」「癒着?」と、疑念を持っています。IRはやっぱり「疑惑」が多い事業です。

No.843 2020年2月24日 新型コロナウイルスの対策は

新型コロナウイルスの対策は

 みなさん、新型コロナウイルスで不安を抱いているのではないでしょうか。亡くなられた方もおり、ご冥福をお祈りするとともに、感染・発症した方々へ心よりお見舞い申し上げます。

 市内でも感染者が確認されたことで、不安を通り越し、恐怖心を感じているのではないでしょうか。過剰な反応は避けるべきと思いますが、どのようなルートで感染したかわからない今、心配は広がります。

 市は、市内で感染者が確認された直後に、対策本部を立ち上げて対応を進めています。国や道、保健所などとの連携を密にすること、市民のみなさんに正しい情報を発信することが示されました。

 一方で、みなさんからは、「公共施設の消毒体制はしっかりやっているのか」「イベントの予定はあるが、どう判断したらいいのか」など、心配する声があがっています。市としての一定の判断基準を示す必要が求められているのではないでしょうか。

 実は、市内に住むある男性からこんな話しをお聞きしました。大型タクシーに6名の中国人観光客を乗せ、道内の観光地に向かったそうです。その後、6人のうち2人に新型コロナウイルス感染症が発症したと、男性に連絡が来たのは9日後です。この間、中国人観光客は道内を観光した後、本州に移動しています。

 ドライバーの男性は、濃厚接触者ということもあり、苫小牧保健所に「検査してほしい」と強く求めましたが、「基準があるので検査はできない」と言われてしまいます。この男性は免疫力が低下する難病を抱えており、そのことを伝えても断られたそうです。そして、2週間の健康観察期間を経て、症状が出なかったことから日常の生活に戻っています。

 私は大きく2つの問題点を感じています。1つは、なぜ持病があり、濃厚接触者でもある男性の検査をしなかったのか。もし感染していたら、大変なことになります。もう1つは、中国人観光客の足取りなどの追跡調査と対策が必要だったのではないかということです。

 男性は「風評被害は避けるべきだが、注意喚起だけでもすべきではなかったのか」と話しており、まったくその通りだと思いました。

 日々の報道で感染が拡大している様子を見ると、初動の対応の遅れを強く感じます。同時に、今後の苫小牧市の確実な対策が求められていると、私も痛感しています。

No.842 2020年2月18日 エガオ~腑に落ちない判決と控訴

エガオ~腑に落ちない判決と控訴

 「旧エガオ訴訟」が新聞で報じられ、原告側の大東開発の主張が認められる判決が出されましたが、私は何だか腑に落ちない気持ちです。被告である苫小牧市は、控訴する判断をしました。今議会に、控訴するための議案と補正予算が提案される予定です。補正予算は、新聞報道にもあるように賠償額の供託金(預けるお金)である583万円と裁判の費用、そして弁護士さんへの着手金とのこと。

 控訴することが正しい判断なのか、これも疑問に思います。その理由は、控訴することでエガオ問題の解決が長引き、苫小牧駅周辺の開発がさらに遅れてしまうのではないか。それよりも、大東開発との話し合いを通して和解し、早期の決着を目指すべきではないか。1日も早く廃墟状態のエガオを何とかすることこそ、市民の望むことではないか。そう思うのです。

 一方、私が腑に落ちないのは、なぜ大東開発の主張が通ったのかということです。事の始まりはエガオを運営していたサンプラザが自己破産を申請した時(2014年)に遡ります。エガオが建っている土地と建物には多くの地権者がいたため、札幌地裁が選任した保全管理人の指導で、全ての土地や建物の権利を無償で市に譲ってもらい、土地も建物も市の権利にして手続きを進めることになったのです。

 地権者のみなさんのご協力で、大部分の土地と建物全ての権利は市のものになりましたが、唯一大東開発だけが土地の権利を市に譲ることに同意しませんでした。そこで、長い間話し合いが進められてきたのですが、昨年1月に大東開発は市を訴えたのです。内容は、大東開発の土地の上に市の建物になったエガオが建っているので、土地の賃料相当の損害賠償金を払えというものでした。

 「市が大東開発の土地を使っているから賃料を払え」という言い分は道理に合っていると思うのですが、なぜそうなったかという経緯を考えた時に、やっぱり腑に落ちません。当時市は、廃墟になってしまうエガオを何とかしなければと、札幌地裁選任の保全管理人の指導に沿って行動してきました。この部分は、市民のために市が汗をかいた行動だと、私は評価しています。

 しかし、ここまで長引かせ、駅前の再開発に遅れ生じさせたことは、市にも責任があると思います。大東開発が、土地の譲渡に同意できない理由はあるでしょう。やはり、膝を交えた本音の話し合いが足りなかったのではないでしょうか。

No.841 2020年2月11日 「ふざけて、もっと明るい地区委員会に」

「ふざけて、もっと明るい地区委員会に」

 日本共産党苫小牧地区委員会(地区委員会)は、苫小牧市、白老町、むかわ町、厚真町、安平町を管轄しています。この1市4町の共産党議員は10名です。この10名で地区議員団を結成し、定期的に学習会を行っています。先日は地区議員団に加え、事務所の松橋千春さんと森本健太さん、西敏彦地区委員長、さらには道委員会の自治体部長も参加して、いつよりたっぷり時間をかけての研修会を実施しました。第3講義までおこない、勉強漬けでした。

 学習の1つは2月議会と予算委員会をふまえ、地方財政の新年度の特徴や課題などを学び、各自治体の現状を交流。大変有意義でした。

 もう1つ重視したのは、地区委員会を支えるメンバーとしての役割についてです。私や冨岡隆議員は古参のメンバーですが、年数の若いメンバーや、1人議員もいるため交流しました。苦労話しもたくさん出されて課題も見えてきました。ますます団結して、頑張っていけそうな良い研修会になったと思います。

 研修会の最後、私はみんなに「地区委員会の良い所を出し合おう」と提起しました。「悪い所」よりも、課題が見えてくるような気がしたからです。すると、次々にこんな言葉が。「ホッとできる場所」「自分の色が出せる場所」「抜けられないトンネルはないと思える場所」「自分を認めてくれる場所」などです。

 そんな中で冨岡議員は「みんながいるから楽しい。ふざけて、もっと明るくしたい」と言っていました。私が黙々とこのニュースを書いていると、西委員長がジャズをかけてくれました。素敵な雰囲気でパソコンに向かっていると、冨岡議員が出先から帰ってきました。すると突然事務所の中が騒がしくなります。冨岡議員は1人で喋り出し、ふざけているのです。有言実行です。私はため息が出ますが、みんなには居心地が良いのでしょうか。

 一方、原啓司議員は「1年前に事務所に来た時は、2重3重の不安があったけど、事務所は和らげてくれる環境」と言っていました。突然帰ってきた冨岡議員のうるささが、気持ちを乱していないといいのですが。

 地区委員会では、温かい人間性の尊重と尊敬を大事にしようと意識しています。みんなの言葉は、そんな地区委員会になりつつあることを示していますが、これからも「オアシス」になれるよう、努めていきたいと思います。

No.840 2020年2月4日 「カジノ汚職」と「カジノ“推進”委員会」

「カジノ汚職」と「カジノ“推進”委員会」

 いよいよ新年度に向けての市議会が始まります。今月20日は岩倉市長の『市政方針』と、教育長の『教育行政執行方針』が発表されます。それを受け、27日から各会派の代表質問。3月3日からは予算委員会で、議会修了は13日。定例市議会のなかで一番長い議会となります。ちなみに、私たち会派の代表質問は2月28日の午後からになると思います。

 そこで、今回お伝えしたいのはカジノを含む統合型リゾートIR誘致のことです。新聞報道でもあったように、IR関連の新年度予算が計上されます。私たち議員に配布された資料にもしっかり載っていました。みなさんどう思いますか?

 ある市職員のOBさんは、「スパッと諦めないなんて、往生際が悪い」と呆れていました。私も、もうIR誘致は無理だと認め、悪あがきをせずに諦めるべきだと思います。

 みなさんが気になるのは、「何のための予算を計上するの」ということではありませんか? 資料によると、IRを含む苫小牧市国際リゾート構想を実現し、外国人を含む観光客に市街地へ来てもらうための計画を、有識者やまちづくりに関心を持つ地元事業者などの意見を聞いて作成するための予算とのことです。IR誘致そのものも可能性が低いのに(私はそう思っています)、その観光客を市街地に呼び込む計画なんて、飛躍し過ぎていませんか!! 「バカらしい」としか思えません。

 そして、何よりも「汚職」が明らかになった今、国としてもIRは「白紙撤回」すべき事案ではないでしょうか。カジノ事業者と政治家の腐食で秋元司氏が逮捕されたばかりではなく、IR推進法をわずかな審議時間で強行採決した張本人も秋元氏です。裏でお金が動いていた証拠ではないでしょうか。法案を通す段階から汚職紛れだったのですから、IRはきっぱりやめるべきです。

 さらにもう一つ重要なのは、カジノ規制のルールを策定したり、カジノ事業者の監督などの役割りを担うカジノ管理委員会に、カジノ誘致のコンサルタントをしている大手監査法人の公認会計士3名が出向していることが明らかになったことです。「規制・監督する機関」が「推進する機関」になってしまい、公平・公正が確保できるでしょうか。これも大問題です。

 しかも、この監査法人は、苫小牧のIR基本構想の作成を依頼した法人でもあります。疑念が深まりますね。ますます市長は、潔く誘致を断念すべきです。

No.839 2020年1月30日 ジェンダー平等社会に取りくみます

ジェンダー平等社会に取りくみます

 日本共産党は16年振りに党の指針である『綱領』の改定をおこないました。新たに「ジェンダー平等社会をつくる」ことを明記しました。ジェンダーとは、「社会的・文化的につくられた性差」と定義されており、志位和夫委員長は「時々の支配階級が、人民を支配・抑圧するために政治的につくり、歴史的に押し付けられたもの」だと言っています。難しいですね。

 「女らしさ」「男らしさ」また、「男はこうあるべき」「女はこうでなければならない」などのことを、ジェンダーだと考えていいと思います。その「偏見」もしくは「先入観」を払拭し、平等な社会を目指そうというのが『綱領』の提起です。

 私はこの提起を受け、モヤモヤが晴れたような気がしました。私は議員になってから出産をした経験を持っています。上の子ども達もまだ小学生でした。やむにやまれず、夫が仕事を辞めて子育てをすることになったのです。おかげで私は安心して議員活動を継続することができました。

 しかし、そんな少し変わった我が家に対し、否定的な見方をする方がいなかったわけではありません。もちろん、私に面と向かって言う人はいませんでしたが、肌では感じていました。やがて、「男女平等」が高らかと叫ばれ、男性も育児に参加する「イクメン」が話題になり、「男性も積極的に産休・育休を取ろう」と推奨されるようになった昨今、私は「我が家は男女平等の先がけの家庭よ」と、少しだけ自慢できるようになったのはここ数年です。

 綱領改定をきっかけに「ジェンダー」を学ぶことで、歴史的に長く続いた「男尊女卑」の考え方が人々の意識の根底に残っているという一面と、もう一つは政治的に「女性の役割は家庭を守ること、男性は企業戦士として頑張れ」という考え方を押し付けられてきたことが、現在のジェンダーを形成しているんだと気付かされました。押し付けられたことであるなら、変えることはできるはずですね。

 さらに、ジェンダー平等で重要なことは、多様な性(LGBT)をもつ方々への尊厳ですね。しかし、同性婚が認められていないばかりか、夫婦別姓を可能にする法整備も遅れています。必ず男性か女性かに分けられ、多くの書類には「男・女」の表記があたりまえ。そして何よりも、自分自身のなかにも「偏見」を抱くゆがんだ気持ちがゼロではありません。「自己改革」が重要ですね。

 ジェンダー平等社会の実現は大きなテーマですが、必ず実現したいテーマです。そのためには、まず学ぶことですね。一番学んでもらいたいのは安倍首相ですが・・・

No.838 2020年1月21日 党大会に行っていた4人が無事帰苫

党大会に行っていた4人が無事帰苫

 党大会に行っていた4人が帰ってきました。「全員元気に」と言いたいのですが、松橋千春さんが風邪をひいてしまい、少々体調不良でした。でも、他の3名は元気です。私は出発前に『地獄の坂道』の現状を伝えて、「キツイからね」と念押ししていたにもかかわらず、原啓司さんは「想像以上に急な坂道だった」とみくびっていたようです。森本健太さんは「山登りがしんどかった」としみじみ語っていました。そして西敏彦委員長は、初日の山登りで足がパンパンに腫れ上がり、靴も履けなくなったため、その後は車で送迎してもらったとのこと。「大会の醍醐味は山登りなのに、情けない」と残念そうでした。というように、5日間の辛い山登りを制覇して、無事に戻って来てくれました。

 一方私はというと、留守番責任者に任命され、事務所を守ることに。委員長たちの留守中は何事もなく無事に終わることができましたが、いっぺんに4人もいなくなると何とも寂しい毎日でした。一緒の留守番組の冨岡隆議員も、「静かだな~」「寂しいな~」などと繰り返していました。やっぱり全員そろっての事務所のチームワークですね。

 しかし、ただ大会が無事終わっって良かったねというわけではないのです。今回の大会では、市民と野党の共闘を発展させるとともに、共産党自身も大きな力を付けようという大事な方針を決めました。それに向かって、私たちは活動を開始します。その先には、安倍政権に代わる新しい政治の実現が待っています。その結果、民主主義・立憲主義・平和主義が回復し、国民主人公の政治がスタートするのです。ワクワクしませんか? さらに、そのための大きな力になるがみなさの応援なんです。みなさん、一緒に頑張りましょう!!

 さらにさらに、私たちにはもう一つの大事な役割があります。それは、2月議会です。「まだ先でしょう?」と思われるかもしれませんが、2月議会は会派の代表質問。その準備は以外にも大変なんです。まだカジノを含む統合型リゾートの誘致を諦めず、新年度に予算を付けようとしている市長に、「諦めるべき」と市民の声を届けることは待ったナシ。『カジノ汚職』が問題になっている時に、進めるべきではありません。しかも市民の反対は今でも根強いです。

 国の悪政から市民要求が盛り沢山の昨今。その声をしっかり届ける役割も頑張って果たしていかなければ!!

No.837 2020年1月14日 28回目の党大会が始まりました

28回目の党大会が始まりました

 14日から28回目の党大会が始まりました。全国で選ばれた代議員が熱海市の大会会場に結集します。苫小牧からは西敏彦地区委員長を先頭に市議団の原啓司さん、地区委員会勤務員の松橋千春さんと森本健太さんの4名が代議員として参加しています。帰ってくるのは18日。前泊を含めて5泊6日の日程です。

 熱海市と聞くと「うらやましい~」と思う方も多いのではないでしょうか。美味しいものを食べて温泉にゆっくり浸かって・・・だといいのですが、全く違います。みなさんは美しい海が一望できる温泉地を思い描くと思いますが、全く無縁の山の上に大会会場があります。ものすごく勾配のきつい山道を約40分間登ると会場があり、その日の日程が終わる夕方暗くなってから山を下りて宿に戻り、また次の朝も山を登るという日々を5日間繰り返します。

 冬でも暖かい熱海市なので、山登りは汗だくになります。「帰りは下りだから楽」だと思われますが、勾配がきつ過ぎで膝が痛くなります。私の経験では登りよりも下りの方がキツイのです。そんな過酷な道のりですが、初めて参加している原さん、松橋さん、森本さんは無事でしょうか。

 以前も紹介したことがありますが、党大会は2年もしくは3年に1度行うことになっています。大会の目的は、次の大会までの方針を練り上げて決定すること、新しい中央委員会の体制を決めることが主な役割なので、とても重要なのです。

 14日は、党中央委員会のホームページから視聴ができました。大会の冒頭、立憲民主党、国民民主党、社会民主党、沖縄の風、碧水の会の方々が激励に来てくださいました。それぞれの政党・会派を代表してのあいさつで、安倍政権を倒すために市民と野党が共闘し、政権問題でも多様性を尊重して力を合わせて頑張ろうという前向きさが共有でき、とても心強い思いでした。

 そして、何より驚いたのは元自民党の国会議員で現在無所属の中村喜四郎衆議院議員が、「特別ゲスト」として参加してくれたことです。中村議員自らも「私は共産党とは一番遠い存在だ」と話していました(笑)。にもかかわらず、外交の事例あげ「今のアメリカに寄り添うことが本当に安全なのか。野党が言っていることの方が良いのでは」と話し、「全く違う立場だが応援する」と激励してくれました。情勢の変化を感じますね。

 これまで4年間取り組んできた野党共闘の積み重ねが、今大きな成果となり信頼を深めているのを感じます。野党連立政権の実現は、夢や理想ではありませんよ。

No.836 2020年1月7日 「ワクワクの2020年」にしたい!!

「ワクワクの2020年」にしたい!!

 2020年が幕開けしました。数字の区切りがいいと、なんだか“新たなスタート”のようで、気持ちが引き締まるような感覚になりますね。『桜を見る会』の疑惑に続き、『カジノ汚職』が持ち上がり、いよいよ安倍政権のほころびが大きくなっているように感じます。“新しい政治のスタート”の幕開けでしょうか。ワクワクしますね。

 ニュースを見ていると、『カジノ汚職』について「IRと言ってもカジノでしょう。IRは国民のためのものではなく、政治家の利権なんだ。だから違法なIR法を国民の反対を押し切って無理やり通したんだ」「カジノは汚いお金が動くものだ。お金をもらったという国会議員はまだまだ増えるのではないか。警察はしっかり政界を追求すべきだ」などのコメントが耳に入ります。カジノは「汚職」が付き物なのでしょう。だったら、IR法を通そうとしている時期に、もっと厳しい報道があっても良かったのではないでしょうか。

 市民のみなさんからは「これでIRは作れなくなるね。良かった」「知事は見送りと言っているけど、次は無いね」などの声があり、私も同調しております。『カジノ疑惑』は徹底究明して、「断念」を勝ちとる年にしましょう。

 ただ、とても心配なのはイランの問題です。トランプ大統領が、新年早々に空爆でイランの司令官を殺害したことで、武力衝突の危険が増しています。「戦争が始まったら・・・」と不安を感じているのはみなさんも同じでしょう。

 昨年末、知人から『イランVSトランプ』という本を借りて読みました。なぜトランプ大統領はイランを敵視するのか、中東地域の国々の関連や歴史的な背景から分析し、トランプ大統領がどこに視点を置いて政治を行っているのかなどが書かれており、とても興味深く読ませていただきました。本の中でも、トランプ大統領によるイランへの軍事的行使を懸念していますが、まさに現実のものになったことで、私は驚愕でした。

 この事態を受け、多くの国ではトランプ大統領への批判とともに、「アメリカは戦争するな」と声が上がり、集会や行進が広がっています。日本でも首相官邸やアメリカ大使館前で声をあげる市民が集まり、原水爆禁止日本協議会では抗議声明を出したうえで平和的解決を求めています。

 こういう声を世界中であげて、平和的な解決を訴える時です。そして、「トランプさん、少しは良識を持ち、謙虚になってください」と私は声を大にして言いたい。