◆2016年

第22回 議会報告会(12月議会)

2016年12月21日


第22回 議会報告会
(12月議会)


日本共産党市議団  
代 表 小野寺幸恵
副代表 渡辺  満
幹事長 工藤 良一
幹 事 冨岡  隆

<一般質問>

●渡辺満議員の一般質問

①予算編成方針について

 新年度の予算編成にあたり、基金や主要事業編成、地方交付税、市債の推移、決算審議の連動について質問しました。
 基金については、収支の結果約5億円を新年度へ繰り入れることができる見通しであることが示され、主要事業の予算編成については50億円規模の確保を考えていることが答弁されました。
 地方交付税は1億3,000万円増の96億3,000万円の見込みであることを示し、総務省が地方交付税算定に導入した“トップランナー方式”について、担当部長は、民間委託や指定管理などの改革が遅れている自治体については交付税がマイナスになるなどのデメリットがあることを説明。市長は、全国市長会決議で反対意見があることに触れ、「市民の税金をはじめ、貴重な財源を最小の経費で最大の効果をあげるよう進めていきたい」と答弁しました。
 また、新年度予算の概算要求は8月から開始されるため、10月の前年度決算審議の内容や市民・団体からの要望が反映されるのかを質問しました。財政部長は「11月に各部から予算要求をあげてもらうため、反映できる」と答弁しました。

②就学援助について

▼クラブ活動費、生徒会費、PTA会費への支給拡大
 クラブ活動費、生徒会費、PTA会費は、地方交付税措置がされており、道内89市町村が支給対象としていることを示し、市教委で実施することを提案しました。
 市教委は、実施を踏まえて検討してきたことを説明したうえで、新年度から実施する方針を明らかにし、「12月に支給している学用品費に上乗せするかたちで支給する」と答弁しました。

▼新入学用品費の入学前支給
 新入学用品費は、入学してからの申請のため6月の支給になっており、保護者から「入学前に支給してほしい」という切実な声があることを受け、党市議団の代表質問で提案し、市教委で検討がされていました。今議会で「子どもの貧困対策として実施すべき」と再度提案したのに対し、「30年度の入学予定者に、3月に支給できるよう検討したい」と答弁したため、「せめて中学生をモデルとして29年度から支給できないか」と質問。教育部長は「中学生から先行して実施したい」と答弁しました。

③集中暖房による冬季加算の不足分対策について

 生活保護基準改定により、公営住宅の集中暖房費よりも冬季加算が低くなったことから、昨年は単年度のみとの条件で差額分を支給することを厚生労働省が認めましたが、今年は何も手当てがないことから、市の対応を求めました。
 冬季加算が不足している507世帯に対し、転居希望の有無についてアンケートを行っており、担当部長は「15世帯が転居(うち3世帯が市外)した」と説明しました。    
 また、アンケートで「転居希望なし」と回答したのが493世帯あり、「生活費のやりくりで可能」との回答が317世帯あることを説明したうえで、「冬季加算の不足分を市が支給することは、生活保護以外の世帯との公平性から困難」と答弁。一方「なんとか特別基準冬季加算(※1)が適用にならないか、厚生労働省に要望していく」と答えました。
 また、特別基準冬季加算の運用について質問し、要介護3以上などの状態にある11世帯のうち、デイサービスやショートステイなどの介護サービス利用者やひきこもりなどの世帯が該当しておらず、2世帯のみの対象のため、対象拡大を求めました。
 担当部長は「ひきこもりや難病などの救済のために、方針を考えたうえで対応したい」と答弁しました。

※1~特別基準冬季加算について
  寝たきり状態などで外出が困難な世帯に対し、冬季加算が1.3倍支給されます。

④台風10号(8月)による河川・海岸の被害について

▼小糸魚川の対応
 小糸魚川の河口付近にある雨水吐口が高波によって破壊されましたが、1ヶ月以上たっても補修されていないことから、対応を求めました。
 担当部長は「補修工事を進めていたが市が管理する施設ではないことがわかり中止した」と説明し、「雨水吐口の所有者に対し、1日も早い復旧を要請したい」と答弁しました。
 また、高波でえぐられたのり面について、「土嚢を積むだけではなく護岸改修が必要」と提案。副市長は「太平洋という大きな相手であるため、改修をするのは河川管理者なのか、海岸管理者なのか協議していきたい」と答弁しました。

▼錦岡海岸侵食について
 台風による高波で元錦岡ゴルフ練習場ポールの根元に積んだ大型の土嚢が崩れたことから、海岸侵食対策として2年前に設置した波消しブロック(テトラポット)の効果がないことを指摘し、対策を求めました。
 担当部長は「台風10号前は一定の効果はあったが、今後は関係機関と協議していきたい」と答弁しました。
 また、ゴルフ練習場の高いポールに対し、倒壊などを心配する多くの地域住民の声があることから、党市議団は市に対策を求めてきた経緯がありますが、質疑の中で12月からポールの撤去作業を行なうと管理会社から連絡があったことを明らかにしました。

⑤まちなか居住の推進について

 市民ホールは、文化会館や労働福祉センター、科学センターなどの複合施設として検討されていることから、建設地によって市民会館周辺に新たな土地が生まれることを示し、CAP(まちなか再生総合プロジェクト)の範囲である90haを拡大し、まちなか居住の推進に利用することを提案しました。
 担当部長は「まちなか居住推進の観点から、検討したい」と答弁しましたが、「あくまでも現状は90ha」と固執する考えを示したため、再度質問。市長は「貴重な意見をいただいた。90haにこだわっていない」と答弁しました。

⑥市営住宅の改善対策について

 地域暖房の熱供給管の不具合で、末広町1-13-6の市営住宅(5階建・20戸)を用途廃止する方針が9月議会で示されたことから、「個別暖房に切り替えれば活用できるのではないか」と提案し、「再活用を検討している」と答弁がありました。
 9月議会から考え方が変更したことについて、副市長は「3ヶ月の間にC判定(震度6強の地震で倒壊の恐れがある)について検討してきた。旭町2-3-4と末広1-12-1は早期に解決をしなければならないことから、その入居者に用途廃止と判断した末広1-13-6の住棟を活用してもらえるとの考えから、改めて手をかける方針になった」と説明しました。

●冨岡隆議員の一般質問

①JR北海道にかかわる影響について

 JR北海道が維持困難を理由に道内5割にあたる路線を廃止する方向性を示したことについて、29年前の国鉄分割民営化に問題があったことを指摘し、市長の認識を求めまし。
 市長は「道民にとって大きな不安と将来の公共交通ネットワークに深刻な事態と受け止め、鉄路がどうあるべきかオール北海道で取り組まなければならない」との認識を示しました。
 一方、「民営化うんぬんの前に、人口減少、高齢化など様々な問題がある。JR北海道は経営破たん寸前であり、重く受け止めなければならない」と答弁したため、「JR北海道の株主は100%国。責任の根本をはっきりさせないと前に進まない」と強く指摘しました。
 日高線の復旧に係わり、苫小牧市がリーダーシップを取って沿線自治体の7町と協議会をつくることを提案。市長は「協議会をつくることについてはもう少し考えたい。7町の首長さんとも話し合っていきたい」と答弁しました。
 日高線運休の影響について、日高地方から苫小牧に通っている高校生は191名で、富川から厚賀間を57名が代行バスで通っていることが明らかになりました。

②原発問題について

 11月に市議団で福島県南相馬市(福島原発から30キロ圏内)を視察し、原発事故から6年近く経過しながら復興が進んでいない様子や、除染作業が続いていることを示し、原発再稼働ありきの姿勢を見直すことを求めました。
 市長は「福島は、国をあげてこれまでの生活ができるようにしなければならない」と述べましたが、原発については「電力供給が多い産業もある。安定したエネルギー供給を考える必要があり、当面は原発に依存しなければならない」と答弁しました。

③核兵器廃絶と非核平和都市条例について

 今年10月、国連で核兵器禁止条約の決議案に政府が反対したことに対する市長の認識を求めました。
 市長は「非核平和都市条例を制定している本市として、決議内容には賛同する」と答弁し、「政府が反対したことについて国民には理解しにくい部分があるだろう。政府は丁寧に説明する必要がある」との認識を示しました。
 また、市長は「日本は唯一の被爆国。これからも今も、リードして核兵器の廃絶を求めていかなければならない。苫小牧の考えを伝えていく努力をする」と答弁しました。
 さらに、来年は非核平和都市条例制定15年目になることから、広島派遣事業の人数を拡大することと、庁舎の懸垂幕を通年で掲示することを求めました。
 広島派遣事業は「少しでも多くの子どもに経験してもらいたい」と、増員する方向性を示し、懸垂幕については「今年は8月から3月までだったが、来年以降は可能な限り長期に掲示したい」と答弁しました。

④小・中学校施設整備計画の取り組みについて

 施設整備の取り組みが遅れており、老朽化した校舎改修が進んでいないことから、小・中学校施設整備計画に対する市教委の考え方について質問しました。
 教育部長は「耐震化を優先したため他の事業は後年次へ先送りした」と説明し、「事業の遅れを1年でも早く取り戻すため、計画順位を大幅に見直した」と、今年8月に計画を見直したことを明らかにしました。

⑤樽前小学校の老朽化の現状と対策について

 26年度に大規模改修の予定になっていましたが実施してこなかった樽前小学校の実態について、「市教委は把握していたのか」と質問し、廊下のボロボロの配管や外壁のひび割れなどの写真を示し、早急な改善を求めました。
 教育部長は「耐震化を優先したため大規模改修が遅れている。未着手になっているところは最優先に取り組み、細かいところは来年度に予算化したい」と答弁しました。
 また、図書室と音楽室が同一の教室であるため、蔵書を増やすスペースがないことにも触れ、改善を求めました。
市長は「PTAからも別棟でもいいから作ってほしいと要望があがっている。できるだけ早く解消したい」と答弁しました。

⑥保育所の待機児童対策について

 保育所の待機児童(211名・4月の2倍)が増えていることを指摘し、対策を求めたのに対し、市長は「最優先の課題の1つ。待機児童ゼロを目指して全庁あげて取り組みたい」と答弁。担当部長は「保育士の確保をしながら、小規模保育や認定子ども園で解消していきたい」と答弁しました。
 待機児童が常態化していることに「異常である」と指摘し、「認可保育所の設置しかない」と強く求めました。
市長は「苫小牧は、後手後手の対応できているが、先行して認可保育園を作っても事業者に混乱を与える」と述べながらも、「内部で協議を重ねて思いきった決断をしなければならない」と答弁でした。

⑦保育士の確保について

 「待機児童対策には保育士確保が重要」と、先の議会で保育従事者への実態調査を求めており、市は7月にアンケート調査を実施したため、その結果を質問しました。
 担当部長からは採用状況と離職状況が報告され、離職者35名のうち7割が勤続5年未満で、結婚・出産、雇用期間満了が理由であることが説明されました。
 また、保育士確保についても質問し、潜在保育士確保事業で3名の現場復帰につながったことを明らかにしました。
 さらに、「今後どのように取り組むのか」と質問し、担当部長は「保育士確保は喫緊の課題」との認識を示し、「年度内に人材確保に向けた説明会を実施しできないか保育関係者と協議をしている」と答弁しました。

⑧保育業務の改善策について

 子ども・子育て支援新制度により、保育士の業務量が増えて子どもへの目配りができない状態になっていることから、市が公定価格の算定業務のシステム化をしてこなかったことを指摘し、改善策を求めました。
 担当部長は「入力フォームは習熟度が増せば負担軽減になるが、公定価格の算定に必要な事項は避けられない」と説明し、「今年10月に国からシステム化の予算措置として2次募集があり、協議している」と、システム化に前向きな答弁でした。

⑨沼ノ端鉄北地区複合施設整備について

 新たに建設予定の沼ノ端の複合施設は多機能の施設という位置づけのため、具体的な機能について質問し、中学生や高校生が優先して利用できるスタジオや創作室を設置するほか、遊戯室や図書コーナー、集会室、児童センター機能も併設することが示されました。
 子育てに悩んでいる母親などが相談できる機能の重要性を示し、相談室設置を求めたのに対し、大きめの部屋を専用に設置し、相談室を設けることが明らかになりしました。 
 また、ウトナイ小学校の放課後児童クラブでの待機児童の実態から、放課後児童クラブの設置を求めたのに対し、40人規模の1クラブを設置することが述べられ、ウトナイ小学校校区の児童対象になるため、待機児童の解消になることが説明されました。
 さらに、大成児童センターで行なっている子ども食堂の取り組みを紹介し、「子どもの貧困対策に重要」と、沼ノ端でも取り組むことを提案。担当部長は、「行事を充実するよう、要請したい」と答弁しました。

<議案審議>

●補正予算

①緊急雇用対策事業費について・・・工藤良一議員
 市単独の緊急雇用対策事業として、公園の樹木剪定・伐採や道路清掃など3事業(5,000万円)の提案があり、事業の目的である新規雇用の割合について質問し、「約9割(35/39人)が新規雇用である」と答弁がありました。
 また、新たな仕事、次の仕事につなげていく取り組みの重要性を述べ、「この事業がなければ35人が仕事を求めて転出する可能性がある。配偶者がいれば70人、家族がいれば100人を超える転出があるかもしれない」と、人口減少対策にも寄与していることを示し、さらなる事業の充実を提案しました。
副市長は「もっと雇用があればしなくてもいい事業。仕事がなければ正月を越すのも苦労する人がいる。しっかり対応していきたい」と答弁しました。 

②介護ロボット導入促進事業費について・・・小野寺幸恵議員
 介護従事者の負担軽減、職場環境の整備による介護従事者の確保を目的に、国の補助事業として約300万円が提案されましたが、「介護ロボットにより負担軽減にはなるが、人材確保につながるのか。処遇改善も重要では」と質問しました。
 担当部長は、処遇改善の必要性を認めながらも、「腰を痛めて退職する方もおり、介護ロボットは必要」と答弁しました。
 この事業は、当初1事業者300万円の補助でしたが、全国からの希望が多かったことから約90万円に削減されました。介護ロボットは1機20~300万円と高額なため、処遇改善とともに国への予算措置を求めました。

③債務負担行為(ときわスケートセンター指定管理費)について
 ときわスケートセンターの施設と設備の老朽化のため、新ときわスケートセンターを建設しましたが、「使えるうちは使う」との方針で1年ごとの指定管理が提案されてきました。
 市長は「多額の費用を要する修繕が発生した場合、スケートリンクとしては利用しない」と説明していることから、「年度内に設備に不具合が生じてリンクが使えなくなれば、スケート団体や小中学校のスケート学習に影響が出る。29年度も更新して大丈夫なのか」と質問しました。
 担当部長は「指定管理と団体との調整会議において、ときわスケートセンターについては理解してもらっている」と答弁し、影響はないとの認識を示しました。
 また、市はときわスケートセンターに階段を設置して避難所機能を持たせることを検討していましたが、「機能を付加する考え方は持っていない」と答弁しました。

●協定の一部改正

①定住自立圏形成協定の一部変更について
 苫小牧市とむかわ町、厚真町、安平町、白老町で締結している定住自立圏形成協定に、「障がい者等の地域生活支援事業の実施」を追加することが提案されましたが、24時間365日対応できる拠点を苫小牧市に設ける内容のため、「4町にも必要な機能であるが、苫小牧市を拠点するという道の方針だと、4町への設置に足かせになるのではないか。結果的に4町の人口減の加速につながる可能性がある」と質問しました。
 副市長は「一見周りの機能を一括して集中してしまうように見えるが、不足している機能を補い、全体の利益をもたらすもの。苫小牧市だけの機能集中にならないようにしたい」と答弁しました。

<特別委員会>

●安全安心及び市民ホール建設に関する特別委員会・・・渡辺満委員

①日新町ガス爆発及び火災について
 ガス爆発・火災でやけどを負った男性が亡くなっていたとの報道がありましたが、委員会での報告がないため、「報告すべきではないか」と求めました。
 消防本部は「消防法では48時間以内の死亡が事故による死亡となる」と答弁したため、「死亡者が出る重大な事故だ」とただし、あらためて消防長から報告されました。
 また、ガス爆発・火災の原因について、ガス事業者から「警察での捜査中であり開示できる捜査情報はない」との回答があったことから、「いつを目途に報告をするのか」と質問しました。
 副市長は「なぜガス管が腐食したのか、どんなルートでガスが室内に侵入したのか、どうやって発火したのか、この3点について捜査をしている」と説明し、「年度内には報告できるようにしたい」と答弁しました。

②市民ホール建設基本計画の検討状況について
 市民ホールができることによって、市民活動センターや文化交流センターの集客に影響が出る可能性があることから、指定管理での運営で問題はないのか質問。副市長は「市民活動センターや文化交流センターだけではなく、各コミセンなどへの影響もあわせて検討している」と答弁しました。

●総合開発特別委員会

①カジノを含む統合型リゾートについて


▼工藤良一委員の質疑

小樽市では、観光を生かすまちづくりを進めるためにIR誘致をしないと判断した経緯を説明し、「今の苫小牧市には観光などの魅力はないのか」と質問しました。
市長は「苫小牧にも観光の発信をしたいところはたくさんある」と答弁し、「日本国内で展開しようという日本事情を理解してIRを考えてほしい」と述べました。
また、ギャンブル依存症が心配されており、「苫小牧市の健全な発展のためにはカジノを持ち込むべきではない」と指摘しました。

▼冨岡隆委員の質疑
国会ではわずか6時間しか審議せずに衆議院で採決し、国民への説明責任を果たしていない政府の姿勢に対しする市長の認識を質問しました。
市長は「IR法は議連ができて10年以上になる。6時間の審議は短いとの意見もあるが、経過を考えればどういう時間をかけても結果は同じだと思う」と答弁しました。
さらに「ギャンブル依存症対策もできていないことからも、国民に開かれたもっと丁寧な審議が必要だったのでは」と指摘し、市長は「願わくは、実施法の時には真剣な議論を重ねて政治の場で練ってほしい」との認識を示しました。
また、IRに対する市民理解を得る方法を問われた他会派への答弁で、市長は住民投票も選挙公約にもせず、その他の方法でおこなうと答弁したことから、「その他の方法とは何か」と質問。市長は「もう少し事業モデル持って、説明する責任がある。できるだけ理解を得られるよう説明していきたい」と答弁しました。

②米軍戦闘機訓練移転について
~12月5日からの千歳での訓練移転を踏まえ、11月29日に委員会が開かれました。

▼工藤良一委員の質疑
 今回訓練移転に使用したAV―8Bハリアーは、事故が多い機種にも係わらず、地域住民にチラシを配布しただけで説明会を開かなかったことを問題視し、ただしました。
 担当課長は「ハリアーが来ることがわからない前に説明(チラシ配布)した。地域の要望があれば説明会を復活させる」と答弁しました。
 また、沖縄の負担軽減が目的にも係わらず、岩国基地からの訓練移転であることを指摘。「千歳に来なければ、沖縄で訓練することになり、間接的に沖縄の負担軽減になる」と、従来の答弁を繰返しました。

▼冨岡隆委員の質疑
 市は、防衛局に対し議会中は訓練を避けるように要請しており、確認書でも交わしているにも係わらず、今回は議会と重なっていることから、「自治体軽視ではないか」と強く追及しました。(これまで8回の訓練が実施され、そのうち4回が議会中)
 副市長は「要請しているが、日米の共同訓練なので変更できないと回答があった」と説明。市長は「要請は叶わなかったが、市民の安全安心のために粛々とすすめたい」と答弁しました。
 また、ハリアーは事故を繰返しており、今年9月22日にも沖縄で墜落事故を起こしていることを指摘したのに対し、担当課長は「知らなかった」と答弁。「事故原因が明らかになっていないなかで訓練移転をさせるのは理不尽だ」と追及し、訓練の中止を求めました。

<常任委員会>

●厚生委員会・・・小野寺幸恵委員

①国民権保険法に基づく国保事業費給付金の仮算定について

 平成30年度からの国民健康保険の都道府県化にともなう国民健康保険事業費納付金(納付金)の仮算定が報告されました。納付金は、市町村の保険料を平準化するために北海道に納付するもので、医療費水準や所得水準などを考慮して算定し、30年度からの保険料決定の基礎となります。
 苫小牧市の医療費水準についての質問に対し、「苫小牧市は北海道平均の水準」との答弁があり、保険料の大きな上下はない可能性が明らかになりました。一方、医療費が少ない市町村は保険料が高くなるため、「不満になりつながるのでは」と質問しました。
担当課長は「不満が出る可能性はあるが、そのために北海道はブロックごとの会議を開き、意見を聞くとしている」と説明し、「構造的な課題の解決になり、国民皆保険を守ることにつながる」と答弁。納付金の本算定は、29年度の秋頃(28年度の決算を踏まえ)に決まる見通しであることも答弁されました。
 また、国は都道府県化による保険料軽減策として30年度に1億7,000万円の財政支援を行い、1人あたり5,000円の軽減につながることが先の決算委員会で明らかになっており、「30年以降も国の財政支援は続くのか」と質問。課長は「恒久的に続くだろうと考えている」と答弁しました。

②高病原性鳥インフルエンザの発生について

 11月24に苫小牧市字静川で発見されたハヤブサから、高病原性鳥インフルエンザが検出されたことで、発生の経緯や対応が委員会に報告されました。
 他の委員からの家きん農家(※2)に対する質問で、担当部長は「過度な心配は必要ない」と答弁していることを問題視し、全国で対応レベル3(1番高いレベル)であり、発症したハヤブサは渡り鳥であるカモやガンを捕食した可能性が高いことから、「家きん農家のアヒルやニワトリは野鳥を通じて感染する。もっと危機意識を持つべき」とただしました。
 また、半径10km圏内のみの警戒態勢のため、狭すぎることを指摘。担当者は「環境省のマニュアルで決まっている」と説明しましたが、「10kmがどうなのか・・・」と述べつつ、「全域の監視にはならない」と答弁しました。

※2~家きん農家
 卵や肉を利用する目的でニワトリやアヒルを飼育する農家

●建設委員会・・・渡部満委員

 耐震判定Cの住棟4棟のうち、旭町2-3-4(5階建56戸)と大成町1-12-4(8階建84戸)については用途廃止、末広町1-12-1(13階建294戸)と山手町2-9-1(10階建225戸)については建て替えを行なうことが説明され、「大成町を用途廃止する場合、1階のトラアルはどのように対応するのか」と質問しました。
 「土地は市有地であるが、分譲テナントのため所有者との協議が必要である」と答弁し、多くの課題があることが明らかになりました。

●総務委員会・・・冨岡隆委員

①CAP(まちなか再生総合プロジュクト)パ-ト3について

 CAPパート3の提案があり、子ども達、若い世代、子育て世代を巻き込んで、日常的なにぎわいを創出することを柱に取りくむことが説明されました。
 まちなかのイベントの進め方について、「商店街を巻き込みイベントなどを本格的に進めるべきと」提案。担当職員は「これまでは、市が主体的にイベントを進めてきたが、パート3では民間を応援する新規事業としてスタートしたい」と答弁しました。
 また、駅を降りると閑散としていることから、明るくきれいなまちづくりを提案し、「明るいイメージにしたい。シンボルストーリート生かし、商店会と協力してあらたな雰囲気をつくりたい」と説明しました。
 さらに、今年3月にバリアフリー基本構想を作成したことから、まちなかのバリアフリーについて質問し、「障害を持っている人や車椅子の人でも気軽にまちなかに来ることができるようにするべき」と提案。担当職員は「10年間を目処に特定事業計画を策定し、公園や道路、エレベーターの設置、横断歩道など、全体的に取り組みたい」と答弁しました。

<要望意見書>

●後期高齢者医療制度の保険料軽減特例措置の継続等を求める要望意見書 党市議団提案 

 低所得者対策として講じてきた保険料特例軽減が廃止されれば、現行の保険料が2倍から5倍に引き上がるため、低所得者負担に配慮し軽減特例措置の継続を含め、適切な見直しの検討を国に要望しました。

●次期介護保険制度改革における福祉用具及び住宅改修の見直しを求める要望意見書 党市議団提案

 閣議決定された骨太方針では、要介護1・2の福祉用具と住宅改修が自己負担にすることが盛り込まれたことから、高齢者の自立を妨げ、介護給付の適正化が図れなくなると、制度の見直しを国に要望しました。 

●JR北海道の日高線、室蘭線の存続を求める要望意見書 民進・市民連合提案 

 JR北海道が示した路線(11路線16区間)が廃止になれば、今後の観光への打撃、住民の足の確保が困難になり、地域の衰退に拍車がかかることが懸念されるため、JR北海道に対し、財政を含む様々な支援を行なうよう、国・関係機関に要望しました。

●地方議会議員の厚生年金への加入を求める要望意見書 公明党市議団提案(全国議長会から依頼があった要望意見書)

 国民の幅広い層からの人材確保の観点から、地方議会議員の厚生年金加入の法整備を求めることを国に要望しました。
 党市議団は、内容には賛同できるとしながらも、厚生年金は2分の1が事業者負担である市民の税金が投入されること、市長とは異なり議員は常勤者ではないことから、市民理解が得られないという理由から賛同しませんでした。

第21回 議会報告会 (9月議会・2015年度決算委員会)

2016年11月4日

第20回 議会報告会
(6月定例議会)

日本共産党市議団  
代 表 小野寺幸恵
副代表 渡辺  満
幹事長 工藤 良一
幹 事 冨岡  隆

9月議会での一般質問

●工藤良一議員の一般質問

子どもの学習支援について

 生活保護受給世帯や一人親家庭の子どもを対象に実施している『TOMA塾』について、「市や教員OBに支えられ、生活環境や学習環境に恵まれないのに自分の努力で人生の第1歩を切り開くことができた素晴らしい事業」と評価し、さらなる事業の発展について質問しました。
 担当部長は「生活困窮世帯の学生や生活保護受給に関わらず受け入れている」と説明し、「さらなる周知・啓発に努める」と答弁しました。

ナナカマド教室について

 戦中戦後の混乱期に何らかの理由から未就学になった方を対象に、「学び直しの機会」として夜間中学校の実施を党市議団が提案し、試行的に2年前に始まった『ナナカマド教室』についての現状を質問しました。
 担当部長は「夜間中学への通学希望というよりは生涯学習として通っている高齢者が多い実態である」と説明し、「夜間中学校を希望する方を取り込むために、ニーズの把握に取り組む」と答弁しました。

台風被害の現状と対応について

 8月30日の台風で、海岸沿いの民家に海水が入ったり、砂浜に流木などの大量のごみが打ち上げられるなどの被害があったことを受け、パトロールの状況や住民避難の情報提供について質問しました。
 担当部長は「宅地への漂流物については職員約60名を派遣して回収した」と説明し、情報提供については「今回の被害情報を加味して適切に発令する」と答弁しました。

日新町のガス爆発について

 日新町の集合住宅で発生したガス爆発で、埋設しているガス管の整備や点検の現状について質問しました。消防長は「ガス事業法に基づき、定期的に点検を実施しており、消防本部とガス業者との申し合わせで連携強化に努めている」と答弁しました。
 また、市民生活を守るための対応を求めたのに対し、副市長は「ガスの供給・保安の確保は公共性が高い」「エネルギーの安定供給と保安確保に努めるよう、ガス事業者に伝える」と答弁しました。

公園の整備について

 小糸魚川親水公園の飛び石で遊んでいた子どもが足を滑らせて擦り傷を負ったことから、さらなる安全対策について質問しました。担当部長は、「苔などの付着により滑りやすくなるため、清掃などの対応をしてきたが、安全性の高い材質への更新などに取り組む」と答弁しました。
 また、子どもでもわかりやすい注意喚起の掲示板を設置することも求めました。

銭湯を守る対策を

 中心市街地の銭湯が立て続けに2件廃業し、1件しか残っていないことから「公衆衛生が守られない」と指摘し、存続させるための市の施策について質問しました。
 担当部長は「公衆浴場設備整備助成金や公衆浴場確保対策助成などを実施している」と説明しました。
 また、「浴場では、利用者の利便性向上のためにお得な入浴回数券の販売や親子ふれあいデーの実施、ゆず湯やレモン湯などのイベントなどにも取り組んでいる」と説明したことに対し、「企画やイベントはきちんとお知らせして、利用者が増えるように援助すべき」と提案しました。
 副市長は「銭湯組合と協力して検討していきたい」と答弁しました。

●小野寺幸恵議員の一般質問

生ごみの資源化について

 新たなごみ焼却施設を建設する必要性が出てくる15年後を見据え、「ごみの減量化が進めば小さな規模の焼却施設でよくなり、財政的な市民負担の軽減になる」と、福岡県大木町や山形県長井市、新潟県新潟市などの事例を紹介して生ごみの資源化を提案しました。市長は「先進事例については費用対効果などの情報を集め、次のステップとして考えたい」と答弁しました。
 また、国から事業系食品廃棄物の再生利用目標が出されていることから、「対策を進めるためには実際の搬入量を把握する必要がある」と認識を求めました。担当部長は「全業者に食品廃棄物の量を計り報告してもらうのが一番だが、現状は難しい」と説明し、「組成分析の回数を増やしたり、内容の精査は可能なので、精度の高い分析をしたい」との答弁に留まりました。
 さらに、「足元から減らす取り組みが重要」と、学校給食や保育所、市立病院で取り組むことを提案したのに対し、部長は「他の部署と連携して検討したい」と答弁しました。

子育て支援と児童虐待について

 平成19年のシングルマザー(当時21歳)による死体遺棄事件からまもなく10年になることから、「事件の検証結果を教訓にして今後に引き継ぐことが重要」と、事件の検証で見えてきたもの、その後改善したことなどについて質問しました。
 担当部長は「決して風化させてはならない事件」との認識を示し、“こんにちは赤ちゃん事業”の開始しなど、様々な取り組みで発生予防や重篤化予防に取り組んでいることが答弁されました。
 また、「児童虐待に関わる業務が増加しているため、業務量に見合った職員配置に努めること」「経験年齢を踏まえた人員配置により専門性の確保に努めること」という国の通知を紹介し、「子ども支援課の相談員は19年と同様の5人であり、全員が嘱託職員である」と、職員の増員と専門性の確保から正規職員の配置を提案しました。
 担当部長は「業務量が増加傾向にあり、体制強化に努めたい。嘱託職員ではあるが、知識・専門性を備えるほか、統括する専門職を配置するなど、児童虐待体制の強化を図りたい」と答弁しました。

市営住宅の入居停止住宅について

 震度6強の地震が発生した場合、倒壊の恐れがあると判定(C判定)されている住宅4棟のうち、1棟だけ入居停止している理由を「耐震補強を行うために入居停止をしたが、他の3棟は耐震補強か建替えかの判断が決まっていないため」と説明していましたが、6月から入居停止をしたため、「今後の方針が決まっていないのに入居停止をした理由はなにか」と、これまでの説明との整合性を求めました。
 副市長は「音羽町の時のように時間をかけるわけにはいかないとの思いがあった。27年度中に方針を出したいと考えていたが遅れてしまい、申し訳なく思っている」と説明し、「29年末まで時間がほしい」「あらためて説明する機会がほしい」と答弁。市長は「方針が決まっていないのに入居停止するのは行政の取るべき道ではない。C判定という事実がある以上、できる限り早く取り組まなければならない」と答弁しました。
 また、C判定住宅に住んでいる住民へしっかりと説明することを提案し、あわせて日吉・光洋、勇払などの市営住宅でも入居停止をしていることから、住民の不安解消に努めることを求めました。

車椅子住宅の拡大について

 高齢や障がいを理由に「車椅子住宅に入居したい」という声が多いことを紹介し、「車椅子住宅は“現に車椅子であること”が条件のため入れない」と、医師などの判断があれば入居できるように条件緩和をすることを提案しました。
 担当部長は「条件緩和の考えはない」と答弁し、「他にも障がい者住宅があり、日新町で施工している最中」と答えたため、「障がい者住宅は一般住宅に設けた優先枠でありバリアフリーではない」「日新は建替計画住宅のため他の地域からは入居できない。条件緩和しかない」と再度ただすと、「今すぐは難しいが、今後検討したい」と答弁しました。

行旅死亡人(こうりょしぼうにん)の葬儀のあり方について

 身寄りのない一人暮らしの高齢者が亡くなった際、市は行旅死亡人(注1)として取り扱い、知人からの「お参りをしたい」との申し出にも、「お参りする費用は見積もりに入っていない」と回答したことで、「安ければいいということが優先され、亡くなった人の尊厳を無視するあまりにも悲しい対応」と指摘。生活保護受給者ではなくても、執行者がいれば葬祭扶助が受けられることを周知していなかったことをただし、心ある対応ができる制度設計にすることを求めました。
 担当部長は「孤立死が増える可能性がある。成り代われる人がいれば対応できるので、手続きのルールを整理したい」と答弁しました。副市長は「亡くなった人の尊厳を軽んじているわけではない。法律でできることをきちんとしていきたい」と答弁しました。

▼(注1)行旅死亡人・・・行倒れのことをさします。
             たとえば飛び降り自殺や浜に流れ着いた身元のわからない死体など


JR北海道(日高線)の路線廃止問題について

 日高線は、昨年1月から運休が続いており、8月の台風でさらに被害が拡大したことで「復旧は難しい」と落胆する声がある一方、日高地方から約200名の高校生が苫小牧の高校に通っている現状を示し、通学や通院の実態調査をすることを提案しました。
 教育部長は「道教委の所管であることから、市教委は実態把握をしていない。必要な場合は道教委から情報をもらう」と答弁。担当部長は「JR北海道が各高校や自治体に実態確認と対策を行っていると聞いており、必要に応じて実態把握に努めたい」と答弁しました。

<補正予算審議>

●公共施設における草刈での事故について
~渡辺満議員が質疑

 啓北中学校の草刈中に石が飛び、車を破損させた事故による補正予算審議で、「昨年も同様の事故で改善策を求めたのになぜ防げなかったのか」と、危機意識の欠如を指摘しました。
 副市長は「私も事故の報告を受けた際、耳を疑った。緊張感を持って具体的に対応したい」と答弁し、市長は「マニュアルの問題ではなく職員意識の問題。検証・確認作業を行い、12月議会までに新しい再発防止策を示したい」と答弁しました。

●小規模保育の開設について
~冨岡隆議員が質疑

 来年4月から、0歳から2歳児を受け入れる小規模保育施設3園を開設することが示され、「この年齢は事故防止のために非常に専門制が必要であり、保育士を採用すべき」と提案しました。
 担当部長は「有資格者が望ましいと考えているので、有資格者を前提に考えたい」と答弁しましたが、副市長は「非常に難しい。保育士の人材不足がある一方、待機児童とのバランスをどう調整するかが課題」と答弁したことから、「バランスの問題ではない。命に関わる問題。市の姿勢は」とただしました。
 担当部長は「資格者をというのはその通り。民間の保育園でも看護師を保育士としても採用しており、事業者から相談があれば総合的に考えたい」と答弁しました。
 「全国で乳児の死亡事故が起きている問題で、政府はガイドラインを出している。ガイドラインに基づき、死亡事故が起きないように周知徹底すべき」と強く求めました。担当部長は「子どもの安全対策の徹底を図っていきたい」と答弁しました。

<27年度一般会計決算委員会>

●工藤良一委員の質疑

災害対策について

 災害備蓄品について、「市が備蓄しているものと町内会が備蓄しているものがある。コストの面からも連携をするべきではないか」と提案しました。危機管理室担当職員は「ありがたい提案」と述べましたが、「町内会への負担感や強制になることは避けたい」と答弁しました。
 避難情報を出す際、避難する地域への情報提供がある一方、避難所として受け入れる町内会への情報提供がないため、「町内会では何か手伝うことはないのかと考えている人もいる」と紹介。また、「避難準備情報」「避難勧告」「避難指示」などの意味が理解されていないことも指摘し、情報発信のあり方について質問しました。
 危機管理室担当職員は「受け入れる側までは情報提供をしていなかったので、伝えていきたい」「わかりやすい情報提供に努める」と答弁しました。

土砂崩れ危険箇所の調査について

 党市議団は、市内84カ所ある危険箇所の基礎調査を北海道が実施するよう繰り返し求めてきた経緯があり、調査の進捗状況を質問しました。
 危機管理室担当職員から、33カ所の調査が終了したことが報告され、「町内会や地権者への説明を経て、市の同意により“警戒区域”もしくは“特別警戒区域”に指定し、その後ハザードマップを作成する」と説明されました。(すでに1カ所でハザードマップを作成)
 また、残っている51カ所についても、精力的に調査をするよう北海道に求めていることが示されました。

ぬくもり灯油事業について

 灯油がもらえる制度と勘違いし、申請をしていなかった集中暖房の公住に住む高齢者の事例をあげ、「制度の課題を整理し、対象者全員に支給されるよう、親切でわかりやすい周知をしてほしい」と求めました。担当課長は「引き続き丁寧な市民周知に取り組みたい」と答弁しました。

●冨岡隆委員の質疑

サイクリングセンターの管理と利活用について

 1年半前に閉鎖したサイクリングセンターの周りは草が伸び放題で汚く、放置状態であることを指摘し、「防犯上も好ましくない」と改善を求め、利活用についても質問しました。
 担当部長は現場を確認して改善することを約束。利活用については「10月に北海道と協議し民間貸し出しの了解を得たので、施設内の備品整理が完了したあと民間活用について検討する」と答弁しました。

苫小牧ハイランドスポーツセンター屋内リンクの管理について

 昨年廃止したハイランドスポーツセンター屋内リンクの周辺に、テレビや洗濯機、消火器、蛍光管など、危険な廃棄物が山積みになっており、物置のガラスが割られている状態の写真を示して指摘し、ずさんな管理の改善を求めました。
 市長や担当部長は、「写真を見て初めて知った」と説明し、全く管理していなかったことが明らかになりました。
 また、市長は「不法投棄は冬になる前に処理したい」と答弁。屋内リンクの再利用は難しいとの認識を示したうえで、建物の取壊しなどについては「来年度に一定の方向性を出したい」と説明しました。

草刈業務の現状と対策について

 市道の草刈業務は、職員が頑張ってきれいにしていることを評価しつつ、道道の現状は「草ボウボウでお化け屋敷のようで、あまりにもひどい」という市民の声を紹介し、改善を求めました。
 副市長は「道道のことはまちかどミーテイングでも指摘されている。パトロールについてもしっかり対応し、気がついたところは遠慮なく北海道に伝えていく」と答弁しました。
 また、昨年は「経費節減」目的で道道の中央分離帯に除草剤を使用したことで、通常の草刈業務費の5分の1だったことを示して、「道路維持管理予算が不足しているのではないか」と指摘し、北海道に予算要望をすることを提案しました。市長は「そのときは私が先頭に立って要望していきたい」と答弁しました。

錦岡小学校と明徳小学校の統廃合について

 27年度の教育行政執行方針で、住民に対する説明会をおこない、住民理解と合意を得ると説明していましたが、説明会を実施してこなかったことを問題視し、「なぜやらなかったのか」と追及。「市教委が遅れているのに最初に決めたスケジュールで進めるやり方はあまりにも乱暴。住民の声はどのように反映させるのか」と質問し、丁寧な対応を求めました。
 教育長は「10月に説明会を開催し、いろいろな問題が生じ紛糾した場合はすぐには決定しない」と説明し、教育部長は「10月に全てを決定するとは思っていない。次の説明会に向けて一つひとつ丁寧に説明していく」と答弁しました。

<27年度企業・特別会計決算委員会>

※渡辺満委員は、企業・特別会計決算委員会の委員長を務めたため、質問はできませんでした。

●小野寺幸恵委員の質疑

国民健康保険事業会計

①保険料の軽減策の効果について
 国は、低所得者対策を目的に『保険者支援制度』を打ち出し、27年度は1,700億円の国費を投入していることから、当市では保険料の軽減にどのような対策を講じたのか質問しました。
 担当課長は、保険料軽減率を引き上げたために約2億円の効果があったことを説明し、「一人当たり約5,000円の保険料が引き下げになった」と答弁しました。
 また、『保険者支援制度』は30年からの都道府県化を踏まえたものであることから、都道府県化による保険料の考え方や保険料引き上げの可能性について質問しました。
 担当課長は「都道府県化により課税限度額や税率を見直す必要がある。北海道から収支の均衡(保険料と給付費のバランス)が取れるよう標準税率が示される」と、保険税率は不透明なものの、保険料が引きあがる可能性があることを示しました。

②差し押さえの現状について
 26年度は629件だった差し押さえ件数が、27年度は1,013件と約2倍になっていることから、「親切丁寧に相談にのっているといいながら、差し押さえが増えている理由は何か」と質問しました。
 担当者は「滞納になった理由は大きく3つある。1つはうっかり忘れていた、二つ目は意図して払わない、三つ目は生活困窮」だと説明し、増えた理由については「あらためて預貯金の再調査をしたところ、財産が見つかったケースがあった」と述べ、「払える財産がありながら滞納しているケースには厳しく対応するが、生活困窮に陥らないようにしている」と答弁しました。
 また、1,013件のうち預貯差押が656件と多い現状から、『差押禁止財産』(失業給付金や児童手当、介護給付金など)の取扱について質問しました。
 国保課では「差押禁止財産について滞納者からの聞き取りや預金の動線調査をし、禁止財産がある口座の差し押さえはやらない」という対応を取っている一方、財政部は「差押禁止財産が振り込まれたことがわからない場合や、何ヶ月も経ったものはわからないこともあり、やむを得ないこともある。そのため、本人からの訴えがあった場合は差押を解除する」と答弁しました。この答弁を受け、「滞納者に差押禁止財産の内容を知ってもらうことが大切」と、周知することを提案しました。

介護保険事業会計

①訪問介護の実績について
 27年度決算での要支援1・2の訪問介護の実績は、予算時と比較すると延べ人数が大きく増えている一方、給付単価が激減していることから、その理由を質問するとともに、介護保険事業計画への影響についてただしました。
 担当課長は、延べ人数の増については認定者数の増加であること、給付単価の減については介護報酬改定の影響であると説明。介護保険事業計画との乖離は認めながらも、保険料への影響はないと答弁しました。

②介護ベッドと車椅子の貸与について
 要支援の方は介護ベッドや車椅子の貸与が原則できなくなりましたが、27年度は医師の判断により貸与を受けた方が、介護ベッドは150件、車椅子は47件だったことから、「国の制度で使えなくなっても必要な高齢者が多いのが実態。今後要介護1・2の方も介護ベッドや車椅子の貸与ができなくなる。そうなれば影響が大きく、居宅での生活が難しくなるのでは」と、市長の認識を求めました。
 市長は「コロコロと変わる制度ではあるが、国も踏み込まざるを得なくなっており、動向を見極めたい」と答弁しました。

③ショートステイの現状と対策について
 認知症の奥さんを介護している男性が、病気で入院せざるを得ない状況になりましたが、奥さんを入所させるショートステイが満員のため入院を断念した事例を紹介し、「ショートステイが足りない現状にある」と、実態調査を行ったうえで対応策を検討するよう提案しました。
 部長は「ニーズが高く、緊急時の対応が難しい」と説明し、「ケアマネージャーや包括支援センターなどへ聞き取りをするなどの調査をしていきたい。足りないところは次期計画のなかで検討したい」と答弁しました。

④見届け有料老人ホームの実態について
 3部合同(福祉部、都市建設部、消防本部)による見届け有料老人ホーム(24カ所)の調査結果から、入居者が282名おり、要介護3以上の方が113名である実態から、介護保険の利用実態や生活実態などについて質問し、「必要な介護サービスを受けて生活している」と説明されました。
 また、火災訓練が行われていない、また訓練回数不足の施設が4カ所あることから、「火災だけでなく災害を想定した訓練も必要。市として訓練の援助が必要では」と、入居者の安全対策を求めました。

後期高齢者医療会計

①保険料の軽減について
 「後期高齢者医療制度は“姥捨て山”といわれた制度で、多くの批判があった経緯がある」と述べたうえで、保険料軽減を受けている現状について質問しました。制度開始の平成20年度に軽減を受けていた高齢者は56.51%でしたが、年々増え続け27年度決算では69.29%だったことから、「所得の低い高齢者が増えていることが要因では」と質問しました。
 担当課長は「低所得者が増えているのではなく、軽減の中身を拡充し、算定基準も変わったため」と説明しました。また、国が軽減策を拡充してきた理由を「年金所得があまり多くない方に安心してもらうことが目的」と答弁したことから、「国では特例軽減(注2)を廃止することを検討している。安心するための軽減策なのに逆行するのでは」と指摘し、国に特例軽減廃止の見直しを要望することを求めました。
 さらに、保険料が払えず短期保険証(保険料を滞納した場合に発行される保険証)になっている人数が26年度より3倍になっている現状や、生活が厳しく生活保護を受給した人数も増えていることを示し、「この制度はすでに成り立たなくなっているのではないか」と、認識も求めました。
 担当部長は「運営主体の北海道広域連合を通じて、地域の声を届けたい」と答弁しました。

▼(注2):特例軽減・・・8.5割軽減、9割軽減、元被扶養者軽減(注3)の3種類があります。
 8.5割軽減が廃止されれば保険料は約2倍に、9割軽減が廃止されれば保険料は約3倍に、元被扶養者軽減が廃止されれば約5倍の保険料になると試算されています。
 (注3)元被扶養者軽減とは、制度加入の時に被用者保険の被扶養者だった方は、負担軽減のために保険料が軽減される仕組みになっています。


②健康診査について
 北海道後期高齢者医療広域連合の受診率目標は15%ですが、苫小牧市は27.17%(全道1)と高いことから、取り組み内容を質問し、「保険料は全道の給付費で決まるため、全道で早期発見、早期治療に取り組むことが重要」と、当市の取り組みを全道に発信することを提案しました。
 担当課長から、苫小牧市は受診料が無料であることに加え、受診勧奨のために受診券を対象者全員に配布していることなどが説明され、広域連合を通じて全道に発信することが示されました。
 また、今年6月から無料の歯科検診をスタートさせ、高齢者の健康維持に取り組んでいることも説明されました。

霊園事業会計

①霊園管理基金について
 霊園管理基金は、「効率的な維持管理」を目的に昭和57年に設置し、基金の利息を運用することとしていましたが、利率が下がり利息での運用ができなくなったため、平成18年からは基金を取り崩して維持管理に充てていました。27年度決算では、基金の取り崩しが3,300万円、基金の積立が120万円と基金残高が減り続けており、基金の目的も大きく変化していること、あわせて平成30年度には霊園会計の閉鎖を予定していることから、今後の基金のあり方について質問しました。
 市長は「状況に合わなくなったものを見直すのか、弾力的な運用にするのか、どちらで行くべきか方針を決めていきたい」と答弁しました。

②バリアフリーの霊園について
 車椅子の方が第2霊園の階段を降りるのが大変だった事例をあげ、お墓をたてる時に石材業者が使用している道路を活用して、車椅子の方がお墓まで行けるようにすることを提案しました。
 担当部長は「道路の安全性を確認をしたい」という答弁だったため、「安全ではなかった場合、安全な道路に整備すべき」とただすと、「階段をスロープに変えることも含め検討したい」と答弁しました。

③業務委託について
 霊園内の草刈や除雪業務の実態を調査すると、特定の2社だけが受注していることから、入札の状況について質問しました。
 担当課長は「これまでの慣例で、他の業者に門戸を広げずにきた」と答弁したことから、指名競争入札から一般競争入札に変更することで多くの企業の受注機会を拡大することを提案しました。部長は「一般競争入札は地元以外の業者も参入する」と述べましたが、「地元業者限定」との条件付一般競争入札が可能との指摘に、一般競争入札を検討することが答弁されました。

市立病院事業会計

①病床稼働率と在院日数について
 平成23年度までは86%前後だった市立病院の病床稼働率が、27年度は74%と低いことから、「病院の収入増のためには病床の稼働率を上げる必要があるが、ベッドの回転数を上げることで在院日数を減らすことになり、“病院追い出し”の現象が生まれる難しさがある」と指摘し、市立病院の考え方をただしました。
 病院事務部長から、平均在院日数は平成23年度が12.6日だったのが27年度は10.0日と短縮したことが説明され、「在院日数を短くすることで報酬単価が増える仕組みになっている」と答弁しました。
 また、「市民のための病院ということを考えたとき、在院日数が短いことが望まれているわけではない」との指摘に、部長は「急性期の役割と地域包括病棟を、車の両輪として取り組んでいく」と答弁しました。

②職員給与の考え方について
 市立病院中期収支計画では、職員給与比率50%以下を目標にしていることから、「医師や看護師は病院経営の要」と指摘し、「本院の医師給与は他の市立病院と比較して高くはなく、十分ではない。他の市立病院との均衡、本院の経営状況を考慮し、対応したい」と過去に答弁していたことを紹介し、どのように改善してきたのか質問しました。
 病院事務部長は「医業収益を上げることで分母を増やし、比率を下げることを考えている」と説明し、「救急患者はドクターの負担も大きいことから、呼び出したときの手当てを改善した」と答弁しました。
 また、市立病院における介護福祉士の給与体系は一般職と同様の年齢給であるため、経験1年の50歳と、経験10年の30歳の報酬月額は29,000円の差があることを示し、「介護現場では資格と経験で給与に差があるのが一般的。有資格者や経験を考慮した給与体系にすることで、人材確保にもつながる」と、改善を求めました。
 事務部次長は「市の総務部と検討してみたい」と答弁しました。

③食品廃棄物の処理について
 国から示された病院における食品廃棄物の再生利用目標は50%であることから、病院の取り組みについて質問し、「病院単独では難しさがある。他の施設や部局との連携で取り組んでは」と提案しました。
 事務部次長は「水切りで軽量化に取り組んでいるだけであり、再生利用はコスト面で難しい」と説明し、「どうゆう可能性があるのか、研究してみたい」と答弁しました。

第20回 議会報告会 (6月定例議会)

2016年7月22日

第20回 議会報告会
(6月定例議会)

日本共産党市議団  
代 表 小野寺幸恵
副代表 渡辺  満
幹事長 工藤 良一
幹 事 冨岡  隆

<はじめに>

 今議会から一般質問での一問一答方式が試行され、党市議団の渡辺満議員がトップバッターで登壇し、11番目に工藤良一議員、13番目に冨岡隆議員が質問しました。当市議団の一般質問は、「鋭い質問」「一問一答らしい質問」と他会派からも評価され、市民目線で提案型の質問でした。
 一方、質疑の中で理事者がむきになり、不適切な発言をする場面もあり、議会が中断。再開後、発言を取り消す場面もありましたが、一問一答は「聞いていてわかりやすい」と、傍聴した市民から声があがっています。
 また、党市議団提出の『沖縄での米軍属による女性遺体遺棄事件に抗議するとともに日米地位協定の見直しを求める要望意見書』が全会派一致で採択されたことは、大きく評価できるものです。(P11参照)
 さらに、継続審議となっていた『市長選挙と市議会議員選挙の統一選挙実施に関する陳情』は、各会派が歩み寄る形で趣旨採択になりました。(P10参照)

<一般質問>

渡辺満議員

▼安全安心対策

(1)自主避難等への対応について
 熊本地震では、自主避難をした方に食料などの支援物資が行き渡らなかった教訓から、苫小牧市での大地震における自主避難者に対し、対応できるよう防災計画に明記することを提案しました。
 担当部長から、地震での予想避難者は47カ所の避難所に32,354名であることが説明されましたが、「自主避難者は把握できない。避難所に支援物資を取りに来るしかない」「町内会などで構成する自主防災組織が自主避難者を把握するしか手立てがなく、避難所マニュアルに明記していきたい」と答弁しました。
 また、想定されている32,354名の避難者が47カ所の避難所で受け入れ可能かどうかの検証についても提案し、地域ごとの訓練を実施することが示されました。

(2)家屋倒壊、みなし仮設住宅、罹災証明書等について
 大地震が来た際「倒壊の可能性がある」と診断された高層の市営住宅が3棟あることから、27年度までの『耐震改修計画』の更新を求めるとともに、地域防災計画との整合性について質問しました。
 副市長は、「短期的、長期的に考えていかなければならない。熊本地震の教訓から地震についての認識を改めなければならず、早急に検討したい」と答弁しました。
 また、苫小牧市の仮設住宅の候補地は、西が美原町の公共施設用地、東がウトナイ中学校用地であることから、市内中心部にないことを指摘して若草中央公園を候補地にすることを提案し、「指定したい」との答弁がありました。
 さらに、熊本地震では罹災証明書の発行に時間がかかった教訓から、苫小牧市において迅速に罹災証明書が発行できるように、該当する職員37名の体制で可能なのか、また被災者支援システムによる研修・訓練の実施を求めました。
 担当部長は、「2人1組でおこない、1日20棟の調査が可能なため、7日から10日程度で罹災証明書を発行できる」と説明し、「研修については直ちに実施したい」と答弁しました。

(3)地域防災計画の検討課題について
 自主防災組織を構成する町内会の加入率が10年間で15%も減少して61.7%であることから、支援者対策の観点から対応を求めました。
担当部長から「防災の観点から重要」との認識が示され、パンフレットなどを配布して加入促進に取り組むことが答弁されました。

▼行政管理

(1)指定管理者の運営と改善について
 道の駅の指定管理者が、正規社員を即日解雇した問題を取り上げ、指定管理者の運営のあり方について担当部局の見解を質問しました。
 担当部長は「解雇日付を間違えたと聞いている。不適切だったため、解雇撤回をして改めて解雇予告をするよう指導した」と答弁したため、「雇用を守る立場の側で、解雇に対し何ら指導をしないのか」と強く指摘しました。
 また、「即日解雇は何の法令に抵触するのか」と繰り返し質問し、労働契約法第16条に抵触することを認めました。
 即日解雇問題の団体交渉の場で、指定管理者側から「渡辺議員」の名前が出されたことから、「根拠のない問題で公人の名前を出すことは不適切」と、市の認識について質問しました。
 担当部長は「不誠実で不正確。信頼に欠ける。厳重注意をした」と答弁しましたが、市長が「議員が資料要求をした時点で、我々は関係者の一人と見てしまう」などと発言したため、議場が騒然となり議会が中断しました。
 議会再開後、理事者は不適切発言を取り下げ、団体交渉の場で渡辺議員の名前を出したことについて、「後日渡辺議員に対し謝罪するよう、市として指定管理者に指導する」と、市長自ら約束しました。
 さらに、「不当解雇は地方自治法第244条の2(公共施設の設置、管理及び廃止)に該当する。指定管理を取り消すべき」と指摘しましたが、担当部長は「内部の是正は見られる。悪意はない」などと説明し、指定管理を取り消す考えはないことを明らかにしました。

(2)非公募のあり方について
 道の駅の指定管理者に対する総合評価が、平成25年と26年を比較すると、10点も下がる異例の事態であることを指摘し、植苗地域の振興策として非公募を続けてきたことを見直し、公募で指定管理者を選定することを提案しましたが、市長は「意見として受け賜わる」と、公募にする考がない答弁に終始しました。

(3)公共施設等の雇用改善について
 障害者差別解消法の施行と障がい者の雇用の促進に関する法律の改正により、不当差別が禁止されましたが、指定管理者は努力義務であることを指摘し、協定書に追記することを提案しました。
 担当部長は、「現在市の対応要領を策定中であり、指定管理者にも同様の対応を求めていきたい」と答弁しました。
 また、障がい者の法定雇用率(2%)がクリアしていない指定管理施設が2カ所あることから改善を求め、「モニタリング(調査)に項目を設け、インセンティブ(公道を促す動機)にしたい」と答弁がありました。

▼ふくし行政

(1)子どもの貧困率の実態と対策について
 全国の子どもの貧困率が16.1%なのに対し、北海道では23.7%で全国ワースト1であり、2年前の苫小牧市の子どもの貧困率が24.01%だったことを示して、現時点の子どもの貧困率について質問しました。
 担当部長から、あらためて24.01%であることが答弁されたため、①教育支援、②食育を含めた生活支援、③保護者に対する就労支援、④経済支援の4点が必要であることを提案しました。
 また、全国で展開している『子ども食堂』の取り組みを紹介して、苫小牧市でも実施することも提案し、担当部長は「全国では福祉フードバンクの連携で、NPOや地域ボランティアが運営しているところがほとんど」と説明し、「各団体に話しをしていきたい」「団体から支援の要請があれば、前向きに取り組みたい」と答弁しました。
 さらに、雇用と子育て支援の観点から、「若者の生の声を聞く取り組みが必要」と提案し、そのうえで市役所内部の連携の必要性を求めました。市長は、「日本は貧困の悪化率が高い。若者の声を聞くツールについて考えていきたい」「幅広いチームを作って取り組みたい」と答弁しました。

工藤良一議員

▼学校健診

(1)歯科検診の対応について
 昨年の12月議会で、就学援助を受けている家庭に対し、治療費が無料になることを周知するよう提案した経緯があり、その後の市教委の取り組みについて質問しました。
 市教委は、「今年度、医療券(無料になる券)が利用できることを学校に周知した」答弁しました。

(2)視力検査の結果と対応について
 学校での視力検査の結果、平成27年度は0.6以下の児童生徒が中学校で32%、小学校で20%もいる問題で、「黒板やプリントなどの字が見えているのか」「体育や部活動で危険はないのか」と質問しました。
 市教委は、「児童生徒が見えているかどうかの調査はしていない」と答弁したことから、「子どもの未来をどう作るのか、どう広げるのかが大事。学力向上というが、現状を改善しないで順番が逆ではないか」と指摘し、経済的にメガネが買えない保護者への支援を求めました。
 市長は、「メガネが買いたくても買えない家庭に対し、今ある助成が活用できないかどうか、ケースバイケースで考えていきたい」と答弁しました。

冨岡隆議員

▼少子化対策

(1)子ども・子育て新制度にともなう事務処理の改善について
 子ども・子育て新制度にともない、保育現場では事務量が増えたことで子どもに係わる時間が持てずに大変な状態であることを示し、「現状を認識しているのか」と質問しました。
 担当部長は、「事務量が増えて大変であることは認識しているが、公定価格に必要な事務である」と答弁したため、「冷たい答弁」「現場を理解しているのか」と指摘し、「システム化をしていれば簡素化できた」と、財政部が予算化しなかったしなかったことを問題視し、具体的な改善策を求めました。
 担当部長は、今年度から保育士補助の予算化をしたことを説明し、「システム化は断念したが、入力フォームを各法人に適用して軽減を図りたい」と答弁しました。

(2)私立保育所運営費等補助金の増額について
 私立保育園では、低年齢の子どもや障がいを持つ子ども増え、各園の持ち出しが増えている実態を示し、補助金の増額を求めました。
 市長は、「保育所問題はオールジャパンの問題であり、保育=雇用で大事な問題」との認識を示しましたが、「参議院選挙での争点になっており、今後の動向を見極めて検討したい」と、国まかせの答弁に終始。「国の基準が低い。市が補うべき」と指摘し、強く求めました。

(3)待機児童対策について
 保育所の待機児童が5月1日現在126名もいる問題で、解消の見通しについて質問しました。
 担当部長は、「保育士を5名増やしたことで141名の待機児童が15名減り、若干の効果があったが、3歳未満児が年度末に増加していくだろう。解消の見通しは具体的には言えない」と、消極的な答弁でした。
 また、待機児童対策として市が進めている小規模保育園の設置状況についても質問しましたが、計画の3園がゼロであることが示され、「待機児童の解消には、ゆったりとした環境の認可保育園の設置が必要」と提案しました。
 市長は、「待機児童が多いのは東部。待機児童の動向を見ながら審議会の意見を聞いて検討したい」と答弁しました。

(4)保育士の確保と離職率について
 保育士不足が大きな課題になっている問題で、市の取り組みについて質問しました。
 担当部長は、賃金アップや負担軽減の重要性を示しましたが、「離職防止のために処遇改善が必要。国も進めているので、市としても動向を見たい」と、再度国まかせ答弁があり、市独自の取り組みを強く求めました。

(5)放課後児童クラブの対応について
 ウトナイ小学校の放課後児童クラブにおいて、今年度の待機児童が9名おり、うち新1年生が4名であることを問題視し、改善策があまりに遅いことを指摘、対策を求めました。
 担当部長は、「利用状況が増え、増設の必要性が高いが、学校外になることから慎重に進めていたため遅れた」と説明し、市長は「今9合目まで作業が進んでいる」と、9月議会に補正提案をする予定であることを明らかにしました。

▼介護保険制度

(1)新総合事業について
 今年度から、要支援1・2の高齢者に対する「現行サービス相当」の新総合事業が開始しましたが、29年度からはNPOやボランティアなどによる「多様なサービス」を実施する計画になっています。そのため、サービス低下にならないよう「現行サービス相当」の継続を求めました。
 担当部長は、「現行相当のサービスは継続する。チェックリストの活用も検討するが、介護認定を受けたいという申し出は受けていきたい」と答弁しました。

(2)地域包括支援センターの現状と対応について
 市内に7カ所の地域包括支援センターがありますが、高齢化で相談件数が増加しているとともに、設立当初から比較し様々な業務量が増えている実態を示し、地域包括支援センターを増設することを提案しました。
 担当部長は、「介護保険制度が改正するたびに役割が増え、仕事量も増えている」との認識を示しましたが、「地域支援事業費(新総合事業費や地域包括支援センター委託料などの事業費)が増えることから難しい」「市と包括支援センターとの活発な議論をしていないため、もっと連携を強める必要がある」との答弁にとどまり、増設には消極的でした。

▼教育行政

(1)小中学校規模適正化地域プランについて
 錦岡小学校と明徳小学校の統廃合での住民説明会で、大きな反対の声が保護者からあがった問題で、「反対の声は、決定事項として説明したからだ」と指摘し、「統廃合はすでに決定したことなのか」と、あらためて市教委の考え方を質問しました。
 教育長は「市教委としては進めたい。決定したものと同じと認識している」と答弁しました。
 また、「保護者の声をどう汲みつくすのか」「地域の声を聞いて市政運営をするべき」と質問。
 教育長は、「保護者の声を聞いて、できるだけ意見に応えていきたい。丁寧に説明し、理解を得るために努力したい」と答弁。市長は、「合意形成が当然必要。丁寧にフォローする努力が必要」と答弁しました。

<議案審議>

▼議案第1号 一般会計補正予算

(1)市営住宅使用料の算定誤りによる還付について・・・小野寺幸恵議員
 市営住宅使用料の算定誤りで、過大徴収していた37件に対する還付金の補正予算約200万円が提案されましたが、地方自治法と地方税法の時効5年を超え、8年間分の還付だったことから、「市民にとっては良いこと」と評価したうえで、判断基準について質問しました。
 担当部長は、「市の一方的な誤りであり、住民に不利益を与えてしまった」と謝罪し、時効で消滅した部分は地方自治法232条の2「寄付又は補助」の規定を適用して還付することが説明されました。
 一方で、昨年の生活保護費の算定誤りにおける追加支給は時効の5年間とし、一昨年の介護保険や上下水道などの還付加算金ミスでは「文書保管年限が5年間のため、確認できない」と、時効を超えた返還ができなかったことを示し、「なぜ生活保護費の時にも時効を超えて対応できなかったのか」「文書保管年限の見直しが必要では」と質問しました。
 生活保護費の追加支給については、「事務処理上は5年。弁護士と相談して判断した」と答弁。文書保管年限については、「各部署の重要度で違う。データーとして残っていれば、時効を超えても返還できるように対応したい」と答弁しました。

▼議案第6号 動産の取得

(1)校務用ノートパソコンの買い入れについて・・・渡辺満議員
 今回の提案は、全小中学校での校務用ノートパソコンの約800台の購入で、約160台ずつ5つのブロックに分割して発注し、入札額が約2,000万円と横並びであることから、入札方法について質問しました。
 担当部長は、「台数をまとめたほうが安くなるが、受注機会拡大の観点から分割発注し、議員から提案があった1抜け方式を採用した」と答弁しました。
 初めて1抜け方式を採用したことから、利点と欠点について質問。担当部長は、「利点は、受注機会の拡大となるが、欠点は競争性に問題がある」と答弁しました。
 今後の一抜け方式の採用についても質問し、副市長は、「物品購入については考えられるので、再度試験的な形でやりたい。工夫することで競争性にもなるだろう」と答弁しました。

<常任委員会>

▼厚生委員会・・・小野寺幸恵委員

(1)ゼロごみ大作戦~ステージ4の総括について
 27年度に実施したゼロごみ大作戦~ステージ4では、リサイクル率30%を目指しており、取り組みの結果30.1%(1.9ポイント上昇)だったことが報告され、家庭ごみに含まれる生ごみが52.4%、事業系ごみに含まれるダンボールなどの紙類が44.72%であることから、ごみの減量とリサイクルが課題であることが述べられました。
 この報告をふまえ、「安定的に資源化を進めるためには事業系ごみの資源化が重要」と指摘し、「4割以上も含まれている事業系ごみの紙類をどの程度削減すれば、さらなる目標(平成32年までに32%)が達成できるのか」と質問しました。
 担当部局は、「家庭ごみのリサイクル率は35%だが、事業系ごみのリサイクル率は22%。家庭ごみは市民の努力で分別が進んでいることから、事業系ごみのリサイクル率を上げることが重要課題」と答弁しました。
 また、市長はゼロごみ大作戦をステージ5までやりたいと言っていることから、「ステージ5では、生ごみの削減と事業系ごみの資源化、ぽい捨て防止、取り組みが止まっている温室ガスの削減をテーマにするべきでは」と提案しました。

(2)資源化センターの再整備について
 老朽化が激しい資源化センターの再整備の手法が今厚生委員会(6月29日)に初めて報告され、時期・費用の面から民設民営方式の可能性が高いことが説明されました。
 質疑で、明日(6月30日)公設民営方式か民設民営方式の結論を出すことが明らかになりました。民設民営方式を選択した場合、次の9月議会に委託契約をして債務負担行為(予算の先取り)決議をするとのスケジュールだったため、「民設民営の詳細を示さず、9月議会に決定したことだけを報告するのであれば、事前に判断できない」と指摘し、「せめて1週間早ければ、この委員会で詳細が報告できた。遅すぎる」と批判しました。
 担当部局は、「老朽化がひどく、あまり時間をかけずに進めたかった」「やっとここまで来た」などと答弁しました。
 民設民営方式を受けられる事業所が市内に複数あることや、施設を作ってもらいペットボトル、カン、ビン、紙パックの選別作業として29年4月から中間処理業務委託を考えであることが、質疑の中で明らかになりました。(費用等については不明)

(3)介護保険事業費の改正について
 新総合事業の実施にともない、年間約1億3,000万円が介護予防給付費から地域支援事業費(新総合事業費や地域包括支援センター委託料などの事業費)へ予算を移動することが報告されました。
 地域包括支援センターの増設を冨岡議員が一般質問で求めた際、「地域支援事業費が増えることから難しい」と答弁していたことを示し、「地域支援事業費がさらに増えて、国の上限になれば、地域包括支援センターの増設はますます非現実的になるのではないか」と指摘し、地域包括支援センター増設の必要性を求めました。
 担当部局は、「次期計画に向け、財源構成を考えていきたい」と答弁しました。

▼建設委員会・・・渡辺満委員

(1)市営住宅使用料の算定誤りについて
 市営住宅使用料の算定誤りが発覚した経緯などについて質問し、担当部局は「該当する市民から、先月と今月の家賃の金額が違うと問い合わせがあり、算定誤りがわかった」と答弁しました。
 また、追加徴収の合意ができていない世帯が1件あることから、状況について質問し、担当部局から、以前係数の入力誤りで追加徴収した世帯と同一世帯だったため、信頼失墜で合意に至らないことが説明されたため、「信頼回復には、理事者自ら謝罪に行くべき」と提案しました。
 さらに、今後の改善策として、ダブルチェックをするとともに、変更する必要のない数字はブロックをかけ、入力ミスがないようにすることなどが報告されました。

▼総務委員会・・・冨岡隆委員

(1)苫小牧駒澤大学における学科統合と定員削減について
 苫小牧駒澤大学の状況について、党市議団は情報の開示を繰り返し求めてきた経緯から、今回の駒澤大学の1学部1学科への1本化について、「これまでの議会の議論はなんだったのかが問われている」と指摘。決議事項のみ報告するあり方に対し、大学側とどのように協議をしたのか、経緯を含め説明を求めました。
 担当部局は、「大学と2回協議してきた。1本化の目的は苫小牧駒澤大学を存続させることだった」と説明しました。
 議会で議論する必要性がありながら報告が遅れたことについて、担当部局は「大学の理事長から5月に1学科という話しがあったが、時期についてはわからなかった。法人という枠もあり、理事会と評議委員会の決定を受け公表するに至った」と述べ、学生確保の支援策として、党市議団が提案した奨学金利息援助を検討していることが明らかになりました。

(2)自衛隊による装甲車の公道走行について
 6月26日におこなわれた陸上自衛隊による装甲車等の公道走行について、「安保法制が決まった中で、装甲車の公道走行は市民の不安を広げている。しかも深夜の走行は騒音問題もありとんでもない」と強く意見を述べ、反対立場で質問しました。
 特に、自衛隊の訓練の概要が6月2日に通知されていたにもかかわらず、具体的な詳細通知は6月20日と、5年前と比較しても遅れている問題を強く指摘し、市の見解を求めました。
 担当部局は、「今回の訓練の詳細については短期間で市民周知をしなければならず、対応は難しかった」と認識を示しました。
 「もっと早く市民周知できるように申し入れをすべき」との指摘に対し、担当部局は「今回の訓練の通知を受けてから具体的な日程や内容も含め、再三にわたって申し入れをおこなっている。これ以上の対応は難しい」と述べつつ、「機会あるごとに伝えていきたい」と答弁しました。

<特別委員会>

▼安全・安心及び市民ホールに関する特別委員会(小野寺幸恵委員長、渡辺満委員)

(1)樽前山火山防災協議会について・・・渡辺満委員
 御嶽山噴火の教訓から活動火山対策特別措置法が改正され、それにもとづき苫小牧市では火山専門家を含め、気象台や消防、自衛隊、北海道電力などの関係機関を構成メンバーとして樽前山火山防災協議会を設置しました。
 しかし、インフラに欠かせないガス関連や、噴火時に被害が想定されるコンビナート関連がメンバーに含まれていないことから、「含めるべきでは」と提案しました。
 担当部局は、「旧協議会には入っていなかった。適時対象を広げていきたい」と答弁しました。
 また、多額の費用で設置された市内数カ所の砂防ダムについて、今後の見直しの可能性についても質問。
 副市長は「砂防ダムは中規模の地震を想定して設計された。大規模地震も視野に入れることも考えられるが、見直しは考えていない」と説明し、「国において地震の考え方の見直しが図られたため、新たに土地の拠出要請もあるかもしれないが、協力していきたい」と答弁しました。

(2)市民ホール建設基本構想について・・・渡辺満委員
 今委員会から市民ホールが所管事項に加わり、最初の協議の場となりました。今後の進め方や建設候補地などが議論となりましたが、総事業費が50億円から100億円とも想定される財源について説明がないことから、考え方を質問しました。
 担当部局は、「国の交付金を使うことを考えているが、20億円の限度額で、その3割程度しか交付されないため、残りは起債を考えている」と答弁しました。
 また、「財政はプラス方向ではあるが、財源の裏付けがなければ不安。年度内に将来を見通した財政状況を示すべき」と提案しました。
 副市長は、「財源問題は一番心配なこと。建設場所が変われば経費も変わる。しっかりシミュレーションをして示していきたい」と答弁しました。

(3)事前復興計画について・・・渡辺満委員
 先の特別委員会で、都道府県と政令指定都市が作成するとされている事前復興計画の作成状況について資料要求をしており、今委員会に配布されました。資料は、22自治体から回答があったものをまとめたもので、北海道では策定していません。
 北海道の事前復興計画策定に際し、樽前山噴火も含め協議をおこない、事前復興計画に盛り込むことを市から求めていくことを提案しました。
 副市長は、「ぜひ、提案していきたい」と答弁し、札幌大通り公園の幅が火災の延焼を食い止める計算になっていることや、ときわ町で植樹をせずに歩道を広くしたことは、事前復興計画の一環であることが説明されました。

▼総合開発特別委員会(冨岡隆委員、工藤良一委員)

(1)政府専用機の部品落下事故について・・・工藤良一委員
 政府専用機に設置している電気を放出ための棒状(長さ8cm、重さ1g)のカーボン製部品が落下した事故について、原因も落下場所も不明だったため、「その部品は何個設置しているのか」「万が一人や物に当たった場合の被害はないのか」と質問しました。
 担当部局は、68個設置していることを説明し、被害については、「北海道防衛局から回答がないのでわからない」と答弁。市民の安全安心を守るために、しっかりとした対応をすることを求めました。

<議会運営委員会>・・・小野寺幸恵委員

(1)市長選挙と市議会議員選挙の統一選挙実施に関する陳情について
 3月議会に議会運営委員会に付託された市長選挙と市議選挙の統一選挙を求める陳情は継続審議となっていました。陳情の趣旨は、統一選挙にすることで「投票率を上げる」「行政の効率化」「経費節減」になると、3つの理由を示していました。
 市長選と市議選を統一する手法として、「市議会の解散が現実的」という議会事務局からの説明があり、党市議団は「議員は4年の任期で市民から付託を得ており、任期を全うする責任がある」「統一のために議会を解散している事例は全国的にほとんどなく、苫小牧が前例になるため慎重に判断する必要がある」「経費節減のために解散となれば、市長が辞任するたびに議会を解散するのかということになり、好ましくない」などの理由から、反対の立場を取ってきました。
 一方、緑風と民進・市民連合は「趣旨採択」、改革フォーラムと公明党市議団は「採択」、会派市民は「反対」を主張していました。
 3月と4月、さらに今議会運営委員会で慎重審議をおこない、「議会の解散が前提であれば賛同できない」と、当市議団の意見を述べたうえで、「趣旨は理解できる。具体的な方法論は別のステージで協議する」ことを確認し、全会派一致で『趣旨採択』としました。

<要望意見書>

▼沖縄での米軍属による女性遺体遺棄事件に抗議するとともに日米地位協定の見直しを求める要望意見書
 この要望意見書は当市議団が提出し、文言整理がありましたが、全会派一致で採択されました。
 同趣旨の意見書や決議が採択されたのは、北海道では旭川市に次いで2カ所目、全国では14自治体になりました。

●採択された要望意見書の全文

沖縄での米軍属による女性遺体遺棄事件に抗議するとともに
日米地位協定の見直しを求める要望意見書

 沖縄での元米兵による女性遺体遺棄事件で、国民、県民に大きな衝撃と不安を与え、深い悲しみと激しい怒りの声が広がっており、米軍属による女性遺体遺棄事件に強く抗議するものです。
 1995年の少女暴行事件により、米軍内の綱紀粛正の強化や再発防止に向けた対策が強められてきましたが、米軍属による犯罪や事件が続いています。
 今回の遺体遺棄事件は犯人逮捕に至ったものの、関係する証拠等が明らかにされず、事件解明の弊害になっていることが報道され、日米地位協定の改定を求める世論が高まっているのが現状です。
 よって、女性遺体遺棄事件に抗議するとともに、国においては、米軍属が起こす事件等においても対等に扱われるよう、米国に対し日米地位協定の見直しを求めることを強く要望いたします。


第19回 議会報告会 (3月定例市議会)

2016年4月14日

第19回 議会報告会
3月定例市議会

日本共産党市議団  
代 表 小野寺幸恵
副代表 渡辺  満
幹事長 工藤 良一
幹 事 冨岡  隆

はじめに


 安倍自公政権は、少子高齢化と人口減少に歯止めをかけ、誰もが活躍できる社会の実現から『一億総活躍社会』と銘打ち、新3本の矢を放ちました。しかし、GDPはマイナス成長、一般労働者の実質賃金指数はこの3年間で87.1から84.1に低下、消費税率引き上げが暮らしを圧迫するなど、「デフレ脱却」の実感が持てないのが国民の声ではないでしょうか。
 岩倉市長は、『一億総活躍社会』の地方版ともいえる『総合戦略』を打ち出しましたが、その柱は、「子育てしながら仕事を続けられるまちの実現」と「産業競争力の向上」です。しかし、市民の切実な声は「安定した雇用の確保」「子育ての経済的負担軽減」を求めるものであり、その声に向き合うものではないと考えます。
 また、新年度の公共事業費164億円計上したことは、一定の評価はできるものの、“ふくし大作戦”や“スポーツ大作戦”など、パフォーマンス的なものが目立ち、市民生活に視点をあてた具体的施策が乏しいといえます。
さらに、一貫して日米安保条約における日米地位協定を肯定する市長の姿勢は、平和安全保障関連法の肯定につながり、「安保法制が日本を守る」という安倍首相の姿勢と同様です。
 党市議団は、こうした岩倉市長の姿勢をただすとともに、市民生活の命と暮らし、安全安心を守る立場から、今議会に臨みました。

代表質問>・・・小野寺幸恵

●時代認識と総合戦略について


 市政方針で一億総活躍社会の実現を応援する姿勢を示しており、「市民と合致する認識なのか」をただしました。市長は「誰もが活躍できる社会を実現し、減少する働き手を補っていくことが急務である」と、一億総活躍社会の実現が地域経済の発展に不可欠であるとの認識を示しました。
 一方で、結婚や将来の子どもの人数に関する市民アンケートでは、経済的要因が大きな壁になっていることから、結婚し、子どもが産める社会環境にするための施策を総合戦略に位置づけることを求めました。そのうえで、「人口減少対策にも有効」と、子どもの医療費助成の拡大や市営住宅の新婚優先枠の創設を提案しました。
 子どもの医療費助成の拡大については、「子育ての経済的負担軽減は重要な施策」と述べたうえで、「別途、事業展開を検討したい」と、前向きな答弁がありました。新婚優先枠創設については「人口減少対策に有効」との認識を示し、検討することを約束しました。
 また、総合戦略で「産業競争力の向上」を掲げていることから、「経済の6割が個人消費であり、安定した雇用の確保や社会保障の充実が先行する課題」と指摘し、市長の認識を求めました。市長は、「多種多様な産業集積を図り、外貿貨物の拡大や機能強化が地域経済の活性化になり、雇用の安定には競争力を高めることが不可欠」と答えました。
 さらに、当市の事業所数は、この10年間で約800件減少していることから、市長の認識を求めるとともに、誘致した進出企業に対する地元雇用数や就業形態を把握していないことを指摘して、地元雇用と正規雇用を条件にすることを提案しました。
 事業所数の減少について、担当部長は「社会経済情勢の変化や後継者不足などの影響」との認識を示し、企業誘致の条件に正規雇用にすることは「難しい」としながらも、進出企業に対する調査は「地元雇用に重要」と、継続的に把握することを約束しました。

●平和安全保障関連法と非核平和都市条例の取り組みについて

 日本国憲法の基本理念である恒久平和の実現と非核三原則の趣旨から、平和の実現に努めることを決意して制定した『非核平和都市条例』であることを示したうえで、「安保法はその理念と真逆では」と指摘しました。市長は「安保法は日本と世界の平和と安全を確かなものにするため法案が成立したもの」との認識を示しました。
 また、平成29年度は憲法施行70年であり、非核平和都市条例15年の節目になることから、記念事業の取り組みや石碑・モニュメントなどの設置を提案しました。市長は「広く市民に浸透させることは重要」との認識を示しましたが、石碑やモニュメントについて、「考えていないが、違う形で次世代へ伝えていきたい」と答弁しました。担当部長は、「条例20周年を迎える年の記念事業について検討したい」と答えました。

●未届け有料老人ホームについて

 市内に25カ所ある未届け有料老人ホームについて、昨年3月の代表質問で実態調査を求めた経緯があり、福祉部と都市建設部、消防本部の3部合同で15カ所(残り10カ所は今後調査予定)の調査が終了しましたが、14カ所が建築基準法に抵触し、11カ所が火災予防条例を含む消防法令に抵触していることが明らかになり、市長の認識と今後の対策を求めました。
 担当部長は、「もともと老人ホームとしてではなく運営を開始したため、基準に対応するのは難しい。また、ニーズがあるという現状をあらためて認識した。解決策は非常に悩ましい」と答えました。
 また、平成30年3月31日までにスプリンクラーを設置しなければならない施設が6カ所ありますが、事業者の体力的な問題から難しい施設があることを示し、「高齢者の安全安心のためには、法に基づく整備が当然。しかし、法遵守を優先することで施設の閉鎖も有りうる」と指摘。そのうえで、福祉部任せにせず全庁的な連携で取り組むことや、「社会保障の整備の遅れから生まれる全国的な課題」と、国に対し対策を講じるよう求めることを提案しました。
 市長は、「意図はなくこのようになってしまった今日的課題であり、問題意識は持っている」との認識を示し、「安全安心の責務は私どもにある。入居者の安全安心を守る現実的な対策を検討したい」と答弁し、他市とも連携を図りながら国に要望を上げていく考えを示しました。

●介護制度について

 要支援1、2の高齢者が対象になる『介護予防・日常生活支援総合事業』が、1年前倒しで平成28年度からスタートし、「これまでのサービスを継続する」と説明していますが、29年度から「給付費の削減目的」でNPOやボランティアなどによる「ニーズに合ったサービスの提供」に移行することから、どのように高齢者の暮らしを守るのか、市長のスタンスを質問しました。
 また、国では要介護1、2の高齢者についても、家事や掃除などのサービスを介護保険から外す検討をしていることにも触れ、日本医師会や全国市長会が反対していることを示し、市長の認識を求めました。
 担当部長は、「高齢者自身が介護予防をすることともに、生活支援を担う地域づくりに取り組んでいく」とのスタンスを述べ、要介護1、2については「さまざまな見直しにより介護保険制度を維持しなければならない」との認識を示しました。
 さらに、介護報酬が4.48%削減されたことで各事業所の経営が厳しい状態であることを指摘し、事業所の実態調査を求めました。担当部長は「調査を実施する方向である」と答えました。

●まちなかの活性化について

 先の議会で、工藤良一議員が冬のイベントを提案し、スケート祭りとのコラボ事業としてスタンプラリーを実施したことから、その評価について質問しました。担当部長は、「まちなかのにぎわい創出、参加店のPRの良い機会になった」との評価を示しました。
 また、サンプラザビルの行方が見えてきたことから、「駅前交通広場の再整備を先行して進める」との方向性を示していたことについて、あらためて考え方を質問するとともに、市民参加型で駅前の活性化に取り組むことを提案しました。
 担当部長は、「サンプラザビルが大きく進展したことから、引き続き駅前広場再整備について継続協議をしていく」「引き続き市民意見の把握に努めたい」と答え、市長は「再整備の方法を早く示すことが私の役目である」と答弁しました。
 さらに、駅前は生鮮食品の買い物困難地域ですが、市長は“まちなか居住の推進”を強調していることから、買い物困難者対策とセットで取り組むことを提案しました。担当部長は、「新たなスーパーなどの出店などが難しく、なかなか進まない」と説明したうえで、「商業振興に取り組むなかで、しっかり進めていきたい」と答えました。

●苫小牧駒澤大学について

 党市議団では、開学当時から大学支援の立場で様々な提案をしてきましたが、市は一貫して「側面支援」の立場を崩していないことから、学生が定員の31%という現状でも同じスタンスなのか質問しました。
 担当部長は、「大学の経営は大学独自でするべき」との考え方から、「側面支援」の立場を変えませんでした。
 また、平成14年度から繰り返し無利子の奨学金貸付制度の創設を提案してきましたが、当時は消極的な答弁が続いていました。学生の減少が進んでいる現状をふまえ、「大学支援」と「人口減少対策」の立場から、市内から通うことを前提として無利子の奨学金貸付制度を創設することを提案しました。
 担当部長からは、「学生数の増加に効果がある。提案を踏まえ調査したい」と、前向きな答弁があり、市長も「地元の大学に通ってほしい」と答えました。
 さらに、市では高校生を対象にアンケートを実施しており、「通いたい学部・学科」で一番多かった回答は、「音楽・芸術」、次いで「工学」「コンピューター」「理学」「教育学」で、苫小牧駒澤大学との乖離があります。「市外への進学理由」で一番多い回答は、「希望する学部・学科が市内にないから」が76%と非常に高い結果であることを示し、「市民と大学の距離を縮める協議が必要」と、市長の認識を求めました。
 担当部長は、「苫小牧駒澤大学に対する市民意識について調査したい」との答弁にとどまりました。

●安全安心なまちづくりについて

 当市では44カ所の津波浸水地域がありますが、3・11の東日本大震災からの4年間で、津波を想定した避難訓練をおこなった町内会は15カ所だけであり、4年前に1度だけおこなった町内会も数カ所あります。
 地域住民から「避難訓練をやっていないので心配」との声が出ており、町内会からは体力的な問題で「訓練をしたくてもできない」との実情があることを示し、市主導で訓練を実施している室蘭市を参考にして取り組むことを提案しました。
 担当部長は「避難所である学校の校区ごとに複数の町内会を対象に、実践的な訓練の実施に向けて、町内会や関係部署と協議をしていきたい」と答えました。

●廃棄物処理基本計画について

 改正された平成28年度からの廃棄物処理基本計画では、32年度までにリサイクル率を32%にすることを目指していますが、具体的な取り組みが示されておらず、糸井清掃センターの廃炉に向けた取り組みも弱いことを指摘し、「市民の分別意識は高く、課題が残っているのは事業系のごみでは」と、ごみの減量化・資源化に対する市長の考え方を質問しました。
 担当部長は、「事業系ごみの中に、ダンボールなどの紙類が56%含まれている」と、事業系ごみに課題があることを認め、「目標達成のため、市民・事業者・行政が一体となって取り組みたい」と答弁しました。
 糸井清掃センターについて、市長は「もうわかっている問題。思っている方向で考えている」と、「廃炉」について言及しました。

●東小学校と東中学校の併設について

 併設問題に対し、地域住民や学校関係者から「全く説明がない」「市教委が勝手に進めている」という声があることから、「丁寧に説明するといっているが、どのように進めるのか」と、教育長に質問しました。
 教育長は、「市教委では、学校側と意見交換を進めており、双方の意見を調整したうえで、保護者や地域に対し説明会を開催する」と説明し、「子どもたちにとってベストな選択となるよう、懇切丁寧な説明に心がける」と、答弁しました。
 また、市民ホールの候補地に東小学校跡地が考えられており、市は「平成28年度に候補地を検討する」と答弁していることに触れ、「保護者や地域住民が東小中学校の併設について理解が得られない段階で、候補地の検討はないと理解していいのか」と、市長の考え方をただしました。

●学校図書館学校司書の配置について

 党市議団が繰り返し提起してきた司書の配置について、学校教育行政執行方針に具体的に示されていないことから、教育長の考え方を求めました。
 教育長は、「全ての学校への配置を目指す」と答え、平成28年度は3人工分の予算で、10校程度の配置が可能であることを示しました。

<2016年度予算委員会>

●一般会計~小野寺幸恵議員・冨岡隆議員

総務費

①庁舎管理費~庁舎内の縦型ブラインド・カーテンの更新について
 南庁舎に設置している縦型ブラインドは、昭和58年(1983年)から33年間更新していないため劣化が著しく、北庁舎のカーテンも古く汚い状態であることを指摘し、「庁舎フロアを改修したのに、窓際は景観が悪い」と、せめて市民が多く訪れる1階フロアから計画的に更新することを提案しました。
 ブラインドについて、担当部局は「一度も取り替えていないが、故障は直してきた」と説明。北庁舎西側窓のカーテンについては、平成20年に1階、22年に2階、3階を更新していますが、東側窓は記録がなく、「いつ更新したかわからない」状態です。  
 更新には多額な費用がかかることから、「劣化の度合いをみて更新の時期を検討したい」と答弁しました。

②市民ホール整備事業費について
 市民ホールの検討は、市民参加型で検討会をつくり協議を進めていますが、これまで1度も議会への報告がないことから、今後のすすめ方について質問しました。
 担当部局は、「議会に報告すべきだったがタイミングがなかった」と説明し、「議会の合意が必要」との認識から、6月議会の所管委員会に報告することが示されました。
 また、市民ホールは市長の公約からスタートし、5つの公共施設の複合(市民会館、文化会館、労働福祉センター、科学センター、交通安全センター)という形で検討されておりますが、それぞれの施設の役割や必要性などの評価をどのように市民ホールに反映させ、いつ、誰が方針決定するのか、市長の考え方を質問しました。
 市長は「方針決定は市がおこなう」と明確に述べ、「任期中に方向性を示す」と答弁し、さらに「イニシャルコスト(建設費)とランニングコスト(運営費)の兼ね合いを最終的にどう判断するか今後の問題。今は建築コストが高い時期なので、このタイミングをどう計るかも考えている」と、判断基準にも言及しました。

③まちなか再生総合プロジェクト事業費について
 サンプラザビルが市所有となることから、安全対策のため囲い込みをする方向性が示され、ますます閉塞感が深まることへの対応策として、イルミネーションの設置や、囲いに子どもたちが絵を描くなど、市民参加型で駅前を明るく良好な景観にする工夫を提案しました。担当部局から「実施可能なところから実施したい」と前向きな答弁がありました。
 また、立体駐車場は1階部分のバスターミナルが老朽化のため閉鎖しましたが、2階以上の駐車場は使い続けていることから、「旧耐震基準の建物ではなかったのか」と、安全性につて質問しました。
 担当部局から「37年経過しているが耐用年数はあり、構造上使える」との答弁だったことから、市民の安全安心の視点から「耐震調査をすべきではないか」と提案しましたが、市長は「将来的に廃止をする」と、方向性を明らかにしました。

④街路灯修繕の補助金について
 これまでの街路灯の修繕費は5分の3が市、5分の2が町内会負担でしたが、27年度にLED化が終了したことで、今後10年間は市が負担するとしながらも、10年後は町内会の負担になると説明してきました。LEDは白熱球の約3倍の費用がかかることから、市は「可能な限り積み立てをしてほしい」と、町内会に依頼した経緯があり、「町内会の負担が大きくなる」と、改善を求めました。
 担当部局は、全額町内会負担という説明はしていないことを明らかにしたうえで、これまで通り市は5分の3を負担することを明確にしました。
 また、27年度の街路灯修繕費における市の負担は5,500万円程度でしたが、LED化で2分の1から3分の1に圧縮することも質疑で明らかになりました。

⑤信号機の設置について
 当市への信号機設置について、昨年の予算委員会で「市として北海道にアクションを起こすべき」と提案しましたが、道の駅入り口に1基だけが設置されたものの、過去4年間0基だったことを指摘し、「今年も北海道に強く求めるべき」と質問しました。
 担当部局は、「市独自の要望では難しいので、予算の増額について全道市長会を通じて要望を続ける」と答えました。

⑥要援護者名簿の作成について
 これまで市は、災害時の避難における要援護者の名簿の作成を町内会に要請してきましたが、市が名簿を作成することになったことから、経緯を質問しました。
 担当部局から、平成25年度の災害対策法改正により、市内部で情報共有ができるようになったため、名簿を市が作成し、6月初旬に町内会に渡すことが説明されました。また、本人の同意があれば、平常時にも共有できる名簿のため、個人情報保護の視点からマニュアル作成することも明らかにしました。

民生費

①道立病院の跡利用~児童相談所分室の設置について
 昨年の予算委員会において、前部長は「設置するなら今でしょう」と、児童相談所の分室設置の可能性が高いことを示唆する答弁をしていたことを示し、進捗状況を質問しました。
 市長は、「分室設置には北海道の組織改革や職員の組合協議が必要」と答弁し、「道議会では道立病院や中央インターチェンジ、養護学校など、苫小牧事情ばかりとヤジも飛んでいる」と説明をしたうえで、「1日も早く理解してもらえるよう協議を繰り返す」と答えました。

②ウトナイ小学校放課後児童クラブの待機児童対策について
 児童が増え続けるウトナイ小学校では、「このままでは放課後児童クラブに入会できない」「仕事が続けられなくなる」などの保護者の声があがっていることを紹介し、対策を求めました。
 担当部局は、「現段階では待機児童はいないが、新1年生の入学で待機児童が生まれる可能性が大きい」と説明し、「近隣の空き家の活用や、建設も考えている」と答弁しました。「待機児童を出さないというのが市の方針だったのでは」との再度の指摘に、「待機児童を発生させてはいけない。早く解決できる対応をしたい」と答えました。

③生活保護冬季加算の削減の対応について
 国の生活保護基準の改定により、今冬から冬季加算が削減され、集中暖房の市営住宅の暖房費よりも冬季加算が少なる事態が発生したことから、党市議団は対策を求めてきました。その後、担当部局の働きかけもあり、厚生労働省は暖房費と冬季加算の差額を全額補てんしました。しかし、「単年度のみ」という対応だったことから、今後の対策について質問しました。
 担当部局は、「まず、熱供給会社に料金の検討ができないか見解をもらい、その後住み続けるかの意思を調査し、希望があれば住み替えをおこなっていく」と説明しました。
 多くの方が住み替えを希望すると転居扶助費も大きくなり、民間アパートの家賃は、市営住宅の約2倍という現状から住宅扶助費が膨らむことから、予算確保についても質問。「今後の調査で転居希望の世帯を把握していく」と説明し、「平成28年度予算は決算ベースで算出しており、足りるように試算はしたが、明言できない」と、補正の可能性も示しました。
 また、厚生労働省が机上で計算した基準により、最低限の生活が確保できない事態になっていることを指摘し、「制度の矛盾を改善するのが行政の仕事」と、国に要望することを求めました。
 市長は、「今回の暖房の問題以外にも矛盾を感じる」と述べ、「高齢化の問題に腹をくくる時代になった」との答弁にとどまりました。

環境衛生費

①公衆衛生の向上について
 厚生労働省では、平成15年に公衆浴場における衛生等管理要領等の改正をおこない、公衆浴場では「1年に1回以上水質検査をおこない、その結果は検査の日から3年間保管すること」と、水質検査の義務化を定めましたが、北海道では条例改正がされておらず、水質検査が義務付けられていません。そのため、他県から来た市民から、「水質は安全なのか」との不安があがっています。
 他県では、15年の改正にともなう条例改正をおこない、水質検査を義務付けているところが多いことから、市民の公衆衛生向上の立場から「北海道に対し条例改正を求めるべき」と提案しました。
 担当部局は、「保健所を通して要請していきたい」と答えました。

②省エネシステム補助事業について
 苫小牧市地球温暖化対策地域計画にもとづき、家庭でのCO2排出量を平成29年度までに、平成2年度比で7%削減するための重要施策として始まった補助事業ですが、27年度は1,800万円だったのが28年度は1,350万円に削減したことから、CO2の削減実績について質問しました。担当部局は「平成2年比で19%増えた」と答えました。
 この答弁を受け、「目標年度まであと2年しかない。目標達成のために積極的な予算計上をするべき」と指摘しましたが、担当部局はこれまでの家庭用太陽光パネルは市民ニーズが減少したことを説明し、「新たなメニューを増やしたので、まずやってみたい」との答弁にとどまりました。
 また、平成24年度の質問で、太陽光パネル設置事業を進めるにあたり、市内の事業者に限定することを提案した経緯があり、26年度からは100%市内の事業所に発注していることが報告されました。

③ごみ減量の取り組みについて
 廃棄物処理基本計画では、家庭ごみを平成32年度までに4%(1,100t)削減する計画をたてていますが、「人口減でごみの自然減もある。市民の分別意識も高く、新たな分別品目を増やさないなかでどうやって減らすのか」と、具体的な取り組みについて質問しました。
 市長は、「家庭ごみはまだ終着点ではない。もう少し減量の取り組みの継続が必要」と答弁し、ステージ4で先送りしてきた生ごみの減量に力を入れて取り組む方向性を示しました。
 また、これまで事業系ごみの減量取り組みが全く進んでこなかったことを問題視し、28年度の取り組みについて質問。担当部局は、「事業系ごみの取り組みは、優先順位が薄かった」と反省を述べたうえで、28年度は事業系ごみの減量に取り組みことを示し、「家庭と事業系は両輪。家庭でのごみ減量意識が、事業系ごみの減量につながる」と答弁しました。

④収集体制と個別収集について
 平成28年7月から収集体制の効率化を図るために収集日の変更になり、13町内会で個別収集の試行実施が始まりますが、その効果額や経費について質問しました。収集体制の効率化では、28年7月から29年3月までの9カ月間で約4,000万円の効果があり、個別収集にかかる経費は9カ月間で約6,000万円になることが示されました。
 また、個別収集に対し、高齢などの理由でごみ箱の管理が難しいという不安の声が出されていることを紹介し、「個別収集は、ごみを出す時は楽だが、ごみ箱の飛散防止など個人で管理するのは大変。福祉事業といえるのか」と問題提起しました。担当部局は、「社会実験的に試行としてやりながら、丁寧な説明をしていきたい」と、個別収集を進める方針を明確にしました。

⑤沼ノ端第2埋め立て処分場整備と資源化センターについて
 沼ノ端の埋め立て処分場が平成33年3月に満了になるため、新年度予算で第2埋め立て処分場の整備費が計上されたことを受け、「処分場予定地の一部に資源化センターが建っている」と指摘し、資源化センターの今後の方向性を質問しました。
 担当部局は「ごみ量が減ったことから、処分場の規模を小さくしたため、資源化センターとかぶらない」と説明しました。
 一方、資源化センターは18年以上経過し、老朽化が進んでいることから、建て替えが喫緊の課題になっており、民設民営化が検討されています。現在、資源化センターはシルバー人材センターに年間約5,300万円で民間委託をしていますが、民設民営化になれば、市は中間処理料を支払うことになり、プラスチックの場合は年間1億2,000万円の処理料を支払っています。このことから、「民設民営化の方が経費的に高い可能性があるのではないか」と指摘しました。
 担当部局は、「あらあらの試算をしてみたところ、民設民営の方が安くなる可能性が高いが、逆転する場合もあるので、詳細な試算をしたうえで判断したい」と答えました。

商工費

1 とまチョップポイントシステムについて

 とまチョップポイントシステムは、市民の社会貢献や健康増進の取り組みを地域経済の活性化に結び付けることを目的に市政方針に位置づけられましたが、「子育て支援+地域経済の活性化」の視点から、むかわ方式(こどもの医療費等を金券で還元するシステム)を参考に、子育て支援施策を優先する考えはないか質問しました。
 市長は、「健康・福祉・医療など、総括的に考えていきたい。様々なアイディアが各原課からあがってくることが大事」と答え、「多くの店舗に賛同してもらい、ロケットまではいかないが、ジェットスタートできるようにしたい」と抱負を述べました。

2 企業立地振興条例助成金について

 企業立地振興条例にもとづく雇用助成金は、進出企業が1年間雇用保険をかけて新規雇用した場合、1人当たり30万円を助成する制度ですが、「安定した雇用の確保」の観点から、「助成金の条件を、正規雇用にすべき」と提案しました。
 担当部局は、「雇用は重要なポイントであり、地域経済の活性化につながるが、全て正規は難しい」と答え、再度の質問に「良質な雇用の観点から検討する1案ではあるが、非常に厳しい」と繰り返しました。

3 観光ビジョン推進事業について

 平成26年度北海道観光入込客数調査報告書による北海道と苫小牧の観光入込客数を比較すると、日帰り客は北海道が82%で苫小牧が94%、宿泊客は北海道が18%で苫小牧が6%と、苫小牧での宿泊客が非常に低い結果でした。
 この結果を受け、旅行会社やホテルなどと連携して“工場夜景のツアー”を企画することを提案し、「まず、試行的に港祭り会場からバスを出してみては」と、質問しました。担当部長は、「大変興味を持った」と、前向きな答弁でした。

土木費

1 緑が丘公園金太郎池について

 金太郎池に設置している八橋やちびっこ冒険広場への階段が「立ち入り禁止」になっており、丘の上のちびっこ広場の遊具も取り外され、土台のコンクリートがむき出しのうえ、草が伸び放題で危険な状態であることを指摘し、放置してきた理由と改善を求めました。
 担当部局は、「八橋の橋板は平成24年に撤去して使用できない状態。ちびっこ冒険広場の階段も老朽化で24年から閉鎖している。ちびっこ冒険広場の遊具は23年に撤去し、丘の上は指定管理の管理外にしていた」との説明にとどまりました。
 再度、放置してきた理由と改善を求めると、「放置は良くない。28年度は階段を撤去するなど、安全な形で改善したい」と答えました。

2 市営住宅の修繕と入居の現状について

 市営住宅の入居者が転出した後、次の入居者が入るまでの期間は平均4.8カ月で、最長で8.5カ月という状態であることから、集合住宅では自治会費や共営費が入らず、運営に支障が出ています。また、市営住宅を希望する市民からは、「空いているのになぜ入れないのか」という声があがっていることを紹介し、「もっと早く入居できるようにできないのか」と求めました。
 担当部局は、「タイムラグがないように早く入居できるようにしたいが、短縮することは難しい」と答弁しましたが、再度の指摘に「努力したい」と答えました。
 また、畳の更新について、年間1,800万円程度の修繕費が500万円程度に削減され、平成20年以降は0円という現状だったことから、昨年9月議会に「しっかりと予算化するべき」と求めた経緯があましたが、28年度は入退去時の更新を含めて2,000万円計上されました。

教育費

①市民ホール構想における科学センターの位置づけについて
 市民ホール構想は、市民会館や文化会館などの貸館業務中心の4施設と科学センターの複合施設として検討が進められていることから、「科学センターの目的である、青少年の科学的知識の普及と文化の向上を図るという視点を守るために、市民ホール基本計画を策定する今から、市教委の考え方をしっかり持つべき」と、教育長の見解を求めました。
 教育長は、「市教委の考え方は、今持たなくてもいいと考えている」「学校の意見なども聞きながら、今の機能でいいのか見直しをする必要もある。ものづくりの観点も踏まえたものも検討していきたい」と、市教委の見解を述べました。

②第2給食センターの建て替えについて
 平成24年9月議会で、第2給食センターの建て替えについて「実施計画(25年度から27年度までの計画)に盛り込むべき」と提案した経緯があり、当時の答弁は「学校の耐震化を優先したい」と、建て替えについて消極的でした。
 すでに、小中学校の耐震化に一定の目処がついていることから「老朽化が著しい第2給食センターの建て替えは、喫緊の課題では」と、28年度からの実施計画に盛り込むことを求めました。
 教育長は、「建設時期や建設地が決まっておらず、6月に給食審議会の答申が出るので、それを待って判断したい」と答えましたが、再度の指摘に、教育長は「実施計画に盛り込んでいないからやらないということではない。事業費をやりくりして実施していきたい」と、建て替えに前向きな考え方を示しました。

③給食費について
 給食費は、平成25年4月に「物価の高騰」を理由に値上げし、その際「献立を充実する」と説明していましたが、給食会計の食材費における野菜・果物の割合が年々減る一方、加工・冷凍品が増える傾向にあり、28年度は野菜・果物が12%、加工・冷凍品が69%であることを指摘し、「保護者は子どもに野菜を多く食べさせたいと思っている」と、献立の充実について質問しました。
 給食センター長は、「小袋類やデザートの回数を増やした」と説明しましたが、食材費が12%も高くなっていることも明らかになりました。「保護者へのアンケートでは、献立の充実のために値上げをしても良いと回答している方も多い。保護者の声を聞いて、今後の献立の充実を検討しては」と提案し、アンケートなどで意見を集める方向性が示されました。

●企業・特別会計~渡辺満議員・工藤良一議員

国民健康保険事業会計

1 国民健康保険税徴収金の紛失について

 市政方針で強調している、「信頼回復」に関わり、昨年12月議会に報告された「国保税徴収金の紛失事故」について質問しました。副市長は「徴収金の紛失は、内部の意図的犯行であるが、意図を持って公金を着服するものが存在することを想定していなかったなど4項目をまとめ、監査委員に報告し、責任の所在ついて判断を仰いでいる」と、市長名で監査請求をおこなったことを明らかにしました。

2 国民健康保険法第44条減免について

 国保法第44条減免の活用について、平成26年度は44件の相談で10件が認定、一部負担減免は9,106,993円でしたが、27年度(12月末現在)は31件の相談で3件が認定、一部負担減免は706,392円と、大きく減っている結果を受け、現状について質問しました。
担当部局は、「党市議団で提案した医療機関へのポスターや国保だよりなどで知り、相談に来る市民が多いが、預金や資産などの状況で申請対象とならないケースがある」と説明しました。

3 特定健診について

 特定健診の取り組み状況と新年度の目標について質問しました。担当部局は、「平成27年度の受診率は34%と、目標値36%に届かなかった。新年度は、38%の目標値を設定し、特定健診受診者に『とまチョップポイントシステム』の取り組みを開始し、受診率向上に努める」と前向きな答弁がありました。

介護保険事業会計

①グループホームの管理運営について
 市内26カ所のグループホームのなかで、介護保険法に基づく指導監査において、1事業者が平成26年に口頭指導と7項目の文書指導を受けながら改善せず、27年にも口頭指導と11項目の文書指導を受け、「勧告」指導されたことを指摘し、「どこまで指導援助し、改善させるのか。利用者の立場から正常な管理運営を指導すべき」と、追及しました。
 担当部局は、「通常では考えられないこと」と述べ、現時点で8項目が改善されていることを説明し、「残り3項目について、早期に改善するよう指導援助していきたい」と答えました。

②介護離職者の改善について
 全国で問題になっている介護職の離職率が高いことについて質問し、市内の地域密着型サービス事業者の離職率が平成27年度平均で30.11%であり、認知症対応型通所介護施設では116.67%である実態を明らかにしました。
 担当部局は、「離職者の実態を把握するためにアンケート調査をおこない、人材確保に向けた検討をしたい」と答えました。

③高齢者の虐待について
 要介護施設従事者や養護者(在宅)による高齢者の虐待の実態について質問しました。担当部局から虐待件数は平成24年度が10件、25年度が6件、26年度が6件、27年度(1月末現在)が5件であることが説明され、「虐待する側も受ける側も意識がないのが実態であり、関係団体などと対策を強化したい」と答えました。

市立病院事業会計

1 地域包括ケア病棟について

 地域包括ケア病棟は、平成26年の診療報酬改定で新設された病棟で、昨年12月議会で、「早急に開設する」と答弁していました。28年2月1日から28床(48床申請)が開設されており、その実態について質問しました。
 担当部局は、「急性期病棟から移動する患者さんについては、70%以上の在宅復帰率を維持し、医師の判断で最大60日間の入院が可能となる。7対1看護体制については、半年程度検証したうえで、今後の看護基準などを検討する」と答弁しました。

2 診療報酬改定の影響について

 新年度から診療報酬のマイナス改定による影響を質問。「現状ではマイナス改定であり、病院経営に大きな影響が予測されるが、まだ正確な結果が出ない。大きく収支計画が崩れる場合は、6月定例議会での補正予算を検討したい」と答弁がありました。

3 ジェネリック(後発医薬品)の普及について

 医療費の削減に効果的なジェネリックの普及について質問し、院内処方も含めたジェネリックの普及率は、平成27年度は67%でしたが、28年2月には74%を超えていることが明らかになり、「80%を目指している」と答弁しました。

4 障がい者用駐車場について

 障がい者用の駐車場に健常者が駐車し、「満車で利用できない」という苦情が多数寄せられていることを受け、これまで予算・決算委員会などで何度も改善するよう指摘されていましたが、未だに改善されていないことから、対策を求めました。
 担当部局は、「障がい者用駐車場と玄関前での障がい者用自家用車の対応策について、警備員を配置し入口で確認を行っているが、満車状態が続いている」と述べ、「今後は運転する本人が障がい者でない場合は、特別な場合を除き、患者さんを正面玄関で降ろしてもらい、一般駐車場に駐車することを徹底するための分かりやすい表示を行う」と答弁しました。

霊園事業会計

①霊園設備の改修について
 昨年の6月議会で、第2霊園内のあずまやのベンチや木製の階段の破損、遊歩道の敷板の腐食について質問し、「計画的に改修する」と答弁していましたが、28年度予算に改修費が計上されていないことから、再度安全対策を求めました。
 担当部局は、「新年度で改修計画を作るための検討を始める」と、28年度での具体的な改修計画がないことから、注意喚起の看板を立てることを提案しました。

②共同供養塔について
 市民から強い要望があった共同供養塔が29年度中に完成しますが、約3,000対の納骨が可能なことから、「お盆などで墓参者が集中すると、広い駐車スペースやトイレ、手洗い場などが必要」と、利用しやすい施設整備を求めました。
 担当部局は、「駐車スペースは広げたい」と答弁しましたが、トイレや手洗い場の増設は考えていないことが示されました。

中央卸売市場会計

①労働環境の改善について
 青果市場では、荷物の積み下ろしに使用するフォークリフトは、一部にガソリンが燃料のもがあり、排気ガスが場内に充満してしまいます。特に冬場は野菜の凍結を防ぐために閉め切った状態が続くことから、健康被害が懸念されています。労働環境改善の視点から、電気式のフォークリフトに切り替えることを提案しました。
 担当部局は、「フォークリフトは中卸業者のものなので、要請はできても強制はできない」と答弁したため、「働く人たちの健康に大きく影響する重大な問題。安全安心な青果物を提供するためにも、将来を見据えた責任ある対応が重要」と強く指摘し、フォークリフト更新時に補助金を出すことを検討するなど、改善計画を作ることを求めました。

以上   

※安全安心特別委員会、総合開発特別委員会、文教・経済委員会、
 総務委員会、建設委員会、厚生委員会の報告は割愛します。


◆2015年

第18回 議会報告会 (12月定例市議会)

2015年12月23日

第18回 議会報告会
12月定例市議会

日本共産党市議団  
代 表 小野寺幸恵
副代表 渡辺  満
幹事長 工藤 良一
幹 事 冨岡  隆

<12月議会の特徴について>


 2016年度の予算編成に大きく影響のある12月議会だけに、新年度予算について質問し、景気・雇用の充実などを求めました。
 また、市民からの要望が強い子ども医療費助成の拡大について、党市議団で議員提案をしました。結果は「財源論」が強調されて否決されましたが、他会派の考え方が浮き彫りになり、今後の議会活動の教訓となりました。
 9月議会の職員の不祥事報告に続き、税金の「盗難」による行政報告や、事務処理ミスの報告があり、全庁的な対策の必要性が今後の大きな課題となりました。

<議員提案>

乳幼児等医療助成条例の一部改正について

 党市議団は、子どもの医療費助成の通院における対象年齢を、小学校3年生まで拡大するための条例改正案について、議員提案権を行使しました(現行は就学前まで)。
 市民の強い要望であり、全国では5割強の自治体が中学校卒業まで対象にしていることを説明し、「せめて3年生まで拡大したい」と提案しました。また、国の制度として乳幼児医療費助成制度の拡大が検討されており、市独自で国の基準を上回る助成事業をしている自治体に国庫負担金を減額するペナルティを廃止・見直する方向であることを示し、「助成年齢を拡大するための環境が整えられつつある」と賛同を求めました。
 緑風は、地方自治法第222条第1項の行政実例に「あらかじめ長(市長)と財源の見通しなどについて意見調整をすることが適当」とされていることをあげ、「市長との事前協議がない」「財源が明確ではない」と反対。また、「保育所整備が優先順位の高い市長の施策であり、市長の方針とミスマッチがある」と強調しました。
 9月議会に小学校卒業まで助成の対象にすべきと提案していた公明党は、「助成費以外にも人件費や事務費が必要になる」「財源確保が不安定」「準備不足」などと発言し、「同意を求めるつもりなのか。提案を取り下げるべき」とまで言及しました。
 結果は、党市議団以外の他会派全てが反対し、否決されました。

<行政報告>

国民健康保険税収納金の紛失について

 国民健康保険課で集金した国民健康保険税2万円が紛失していたことが1カ月後に明らかになり、警察に盗難の被害届を出している問題で、「6月にも釣銭3万円が紛失しており、今回で2回目。なぜ国保課だけで連続して起きるのか」と、国保課の集金体制をただしました。「長時間お金を置いていることが問題だった」と答え、集金した税金はすぐに銀行に預けるように改善したことが示されました。
また、集金日報の記載と金額が一致していないことから、収納係の職員が日報の訂正を嘱託職員に指示したことに触れ、「収納係が集金者に確認していればすぐに紛失が発見できたはず。もしくは、事件を未然に防げた可能性がある」と強調しました。
 さらに、厚生委員会でも報告があり、領収書のナンバリングのチェックを位置付けることと、「現場にこそ知恵がある」と、集金業務に携わっている嘱託職員の意見を聞く場を設けることを求めました。担当部長は「これまで、嘱託職員の声を聞く場はなかった」と、実施することを約束しました。

<一般質問>

●渡辺満議員

①新年度予算編成について

 来年度予算にあたり、景気・雇用対策の充実の観点から、今年度の公共事業等の予算156億円並みの計上を求め、「早期発注・分離分割を基本に、切れ目のない発注をすべき」と提案しました。担当部長は「地元経済に配慮した取り組みをおこなう」と答えました。
 また、事故・故障が頻発する東港のガントリークレーンについて、メーカー側の稼働時間の目安が他港と比較すると1.5倍であることを示し、新年度で新規増設(4基目)に向けた予算措置を求めました。港管理組合管理者である市長は、「前向きに検討したい」と答えました。

②市立病院地域包括ケア病棟について

 市立病院が導入を検討している包括ケア病棟について、中期収支計画への影響や看護体制について質問しましました。
 包括ケア病棟は、治療を終えた患者が経過観察やリハビリを行い、円滑な帰宅を支援するもので、病院事務部長は「来年3月までに開設したい」と答弁し、中期収支計画については、来年度に策定する病院改革プランに反映していくことが示されました。
 看護体制については「必要に応じて見直す」としながらも、現行体制の7:1(患者7名に対し看護師1名)を維持することが示されました(地域包括ケア病棟の基準は13:1)。

③生活保護の冬季加算について

 生活保護基準の改定に伴い、冬季加算が引き下がった結果、集中暖房の公営住宅に住んでいる単身者558名が、冬季加算よりも暖房費が高くなった逆転現象問題で、「憲法25条の最低限度の生活を下回っている」「法治国家というが“放置国家”だ」と厳しく指摘し、『ぬくもり灯油』の対象にすることを提案しました。担当部長は「集中暖房に限定した給付は、他の世帯と不平等が生じる」と答えましたが、「福祉の増進が市の仕事」と、強く求めました。
 また、常時在宅生活をせざるを得ない方に上乗せする「特別基準」が適用されている方はわずか5名であることを示し、558名に適用することを求めました。福祉部長は「厚生労働省に確認している」と答えました。
 12月14日には、北海道の職員が厚生労働省に出向いて逆転現象の改善を要望しました。不足分の上乗せ支給を含め、厚生労働省と北海道の協議が開始され、できるだけ早期に結論を出すことが確認されました。

④基礎杭の影響について

 旭化成建材(株)による「杭打ち工事データ改ざん事件」について、当市でも該当する施設があることに触れ、安全性の確認と施設の公表を求め、東中学校昇降機と教育文化センターの玄関と受水槽の増築部分の2施設であることを示し、「安全の確認は取れている」と答えました。

⑤介護保険制度『新総合事業』について

 介護保険における介護予防・日常生活支援総合事業(新総合事業)について質問し、介護給付から外される要支援の高齢者の救済を早期に実施することを求めました。担当部長は「前倒しして、来年4月から実施する」と答え、対応するための条例改正をおこなうことを示しました。

●工藤良一議員

①中心市街地の活性化について

 エガオの閉鎖にともない淋しくなる駅前の活性化のために、阪神淡路大震災後の神戸市でのイルミネーションを紹介し、「神戸市民の心を勇気づけた」と訴え、「駅前に明かりが見えないときに、イルミネーションなどで市民の心に触れるような取り組みが大事」と提案しました。市長は「活性化について前向きな指摘をいただいた」と述べ、副市長は「来年、いや再来年のクリスマスには、“さすが17万都市”と思われるようにしたい」と答えました。

②子ども虫歯治療の対応について

 虫歯治療の有無について、市教委が2つの小学校で調査した結果、「要治療」と診断された児童のうち、約6割が未受診だった結果をふまえ、「虫歯は身体の健全な成長に大きな影響がある」「我慢している子どもがいれば、これは大人の責任」と強調し、受診促進策として保護者への連絡文章に“就学援助を受けている世帯の治療費は無料になる”旨の記載をして、保護者に周知することを提案しました。教育部長は、「早期受診の強化を検討したい」と、前向きな答弁でした。

③大木の安全確保について

 10月の決算委員会で、霊園の樹木の管理について質問した際、「しっかり対応している」と答えていましたが、その数日後に20本もの倒木があったことを指摘し、再度安全対策を求めました。「予想以上の強風だった」と説明し、「樹木医などの専門家の意見を聞きながら安全管理に努める」と答えました。
 また、公園の樹木や街路樹についても、安全確保を求めました。

●小野寺幸恵議員

①自衛隊への名簿提供について

「自衛官募集」目的で、15歳と18歳の名簿を自衛隊に提供していた問題で、口頭での求めに応じていたことを再度ただし、「問題があった」と認めました。
 また、広報とまこまいや市ホームページに、自衛隊が閲覧したことを掲載していることに触れ、「名簿を渡しているのに閲覧したかのように市民に発信するのは正しくない」と指摘しました。副市長は「正しいかどうかといえば、クェスチョン・マークである」と答えました。

②旧ときわスケートセンターと避難所の考え方について

 旧ときわスケートセンターに外階段を設置し、避難所機能を設ける検討をしていることについて、「老朽化が著しい施設では市民の安全安心が守れない」と指摘し、「避難所が必要でれば、避難タワーを作ることを検討すべき」と質問しました。
 市長は、「多額の費用をかける考えはない」「スケート場として役割が終わったあとに、他の施設としての転用は難しい」と答弁し、旧ときわスケートセンターを避難所にする可能性は低いと示唆する答弁でした。さらに副市長は、「避難用の山を作ることも検討している」と答えました。

<厚生委員会>・・・小野寺幸恵議員

①放課後子どもプラン推進事業費補助金の返還について

 放課後児童クラブの登録人数に応じて支給される補助金算定で、休会している児童を含めて算定していたことから、平成21年から24年までの4年間で、約740万円を国・道に返還していた問題が報告されました。
 国・道から「年間を通じ継続的に利用する児童であること」と、算定基準を明記した通知が平成17年と19年に来ていることから、「通知を見ていなかったのか」と質問。「前任者から通知の引き継ぎがされなかった」と答弁し、通知の存在を知らなかったことが明らかになりました。これを受け、国・道からの通知の管理方法について、再発防止策が示されました。
 また、返還日は平成27年の4月で、26年度の償還金で処理していることから、「なぜ直近の6月議会、あるいは9月議会に報告しなかったのか」「すでに26年度決算を議会も承認しているのに、決算委員会にも何の説明がなかったのは問題」と指摘しました。担当部長は「あくまでも私の判断」と謝罪しました。

②053(ゼロごみ)大作戦~ステージ4について

 ステージ4の目標であるリサイクル率30%の達成見込みについて質問し、「現状の推計では達成する見込みである」と答弁。30%が達成すれば全道1位になります。
 また、党市議団で参加した追加事業の『ごみ拾い大作戦』について、「楽しくごみ拾いができ、良い取り組みだった」と評価したうえで、継続事業にすることを提案しました。担当課長は「今回初めて取り組み、うまくできるかどうか心配だった。また同じ規模でできるかどうか。予算の問題もある」など、消極的な答弁だったため、「すでに成功した実績がある。予算も、ゼロごみ大作戦の予算内でおこない、追加の事業費が必要だったわけではない。継続事業にしなければ、用意した大量の火ばさみが無駄になる」と反論。担当部長は「うまくいった事業で大成功だった。継続する方向で検討したい」と答えました。

③見届け有料老人ホームについて

 今年の2月議会代表質問で、党市議団が未届け有料老人ホームの実態把握を求めたことを受け、福祉部・都市建設部・消防本部の3部合同で調査を実施した結果が報告されました。
 市内24カ所の未届け施設のうち2カ所で届出がされ、現在22カ所になったことが説明されましたが、苫小牧市は全道的に未届け施設が一番多いことや、スプリンクラーの未設置施設が4カ所あることが明らかになりました。
 また、報告された調査は、施設整備に重点をおいた調査だったことから、ベッドのボルトが外れて危険な状態だった施設の実例をあげ、「管理体制についても把握する必要がある」と提案しました。

<総合開発特別委員会>

①米軍輸送機オスプレイの訓練について・・・冨岡隆議員

 オスプレイの訓練中に、これまで40人もの死亡事故を起こし安全性が欠けている問題を取り上げ、市長の認識をただしました。
 市長は、「人為的なミスによる事故は承知した上で、日本を取り巻く安全保障、日本の国土事情等からオスプレイが万が一の時、災害も含めて有効に使われるべき機種である」と答えました。

第17回 議会報告会 (9月議会・26年度決算委員会)

2015年10月11日

第17回 議会報告会
9月議会・26年度決算委員会

日本共産党市議団  
代 表 小野寺幸恵
副代表 渡辺  満
幹事長 工藤 良一
幹 事 冨岡  隆

報告・・・渡辺 満 議員



草刈り作業中の破損事故における損害賠償について
 児童センター敷地内での草刈り作業中に、飛散した石により車の窓ガラスを破損した事故について、平成21年に発生した学校公務補による同様の事故を教訓に作成した草刈りマニュアルや、都市建設部で持っている公園・河川・道路などのマニュアルが生かされていない実態を指摘しました。
 学校公務補用のマニュアルは、多くの学校でマニュアル通りの作業を行なっておらず、児童センターにおいてはマニュアルの存在も認識なく“経験主義”で作業していたことが明らかになりました。
 この報告を受け、不特定多数の市民に危険が及ぶ可能性があることを指摘し、今あるマニュアルの徹底と、危機管理室として統一したマニュアルを持つことを提案しました。
 副市長は、「全ての部署において共有する必要がある。全庁的にやっていきたい」と答弁。教育長は、「認識が甘かった。市民に対してどうかということを考えると欠けていた」との認識を示し、「学校管理者への指導を考えたい」と答えました。

●行政報告について
 職員の不祥事と不適切な事務処理(生活保護行政における障害加算等の加算ミス)があったことを受け、市長、副市長の9月分の給与を10%削減することが報告されました。
 不適切な事務処理は障害加算等の加算ミスだけではなく、4月に亡くなっている被保護者へ督促状を送り続けていたことを指摘し、原因究明とあわせ、組織や体制に問題はないのかをただしました。
 担当部長は、同様のケースが2件あることを説明し、副市長は「組織として職員を教育する仕組みを作ってミスを防ぐよう取り組みたい」と答弁。市長は、「いかにミスを減らすか、組織的な構造も含め取り組んでいきたい」と答えました。

一般質問>・・・小野寺 幸恵 議員


苫小牧駒澤大学について

 生徒数が減っており、「撤退の可能性があるのでは」という声があることから、大学側からの情報について質問。「大学側からは撤退の話しは一切ない」と答えました。
 また、市内の高校生を対象に「どのような学科があれば入学したいか」という調査を6月におこなっており、その結果をどのように生かすのかを質問しました。担当部長は「最も高かったのは音楽・芸術で20%、以下工学、コンピューター、理学、教育学という順になっている。大学側は、参考にしたいと話している」と答えました。

●個人情報の管理について
 自衛隊に18歳と15歳の名簿を提供していた問題で、「第三者に大事な個人情報を提供すべきではない」と指摘し、市の見解を求めました。担当部長は、自衛隊法と施行令を引用し「法律上問題はない」と答えました。
一方、「自衛官の募集に関する事務は、閲覧によるべき」との総務省通知に基づき、閲覧に変更しているため、「法律上問題はないという説明と矛盾する」と、ただしました。
 また、「正規の手続を経て請求された」と担当部長は答えましたが、自衛隊から出されているのは『閲覧請求』であることを指摘。名簿提供の要請は“口頭”だったことを明らかにしました。
 さらに、中学生に自衛官の募集広報はできないという内容の通知が防衛省事務次官から出ていることに加え、「中学生は自衛官募集の対象年齢ではないため、市町村に対し資料(名簿)の提出は求めていない」との政府見解があることを示し、「15歳の名簿提出は問題がある」と強く指摘しました。
 再三の指摘に対し、市長は「事実関係を調べさせてほしい。少し時間がほしい」と、答弁できませんでした。

●小中学校規模適正化地域プランについて
 東小中学校の併設に関わり、市長は2月議会で「市民ホール建設は前提ではない」と答弁していることから、「なぜ東小学校の敷地内で建替えしないのか」と質問。教育長は、「耐震化を図るために早期の改築が必要であるため、敷地に余裕がある東中学校に移転改築する」と答えました。
 また、東小中学校併設にともなう校区変更で、100人もの“集団転校”が起き得ることを指摘した経緯から、市教委の考え方を質問。教育長は「校区の変更は行わない方向で考えている」と答えました。
 錦岡小学校と明徳小学校の統合問題について、地域の町内会長連名で「子ども達にとってベストな選択をしたい」との要望が上がっていることや、これから入学を控えている子どもを持つ保護者への対応について質問しました。教育長は、「今後も懇談会などで親切丁寧に対応したい」「保護者などの意見や思いをくみ取り、課題を整理しながら規模適正化に取り組みたい」と説明しました。

●山なみ分校の考え方について
 啓北中学校に特別支援学級ができた場合、山なみ分校が廃校になる可能性が大きいことから、山なみ分校を特別支援学校として残すことを提案しました。担当部長は、「存続は難しいと答えてきたが、道教委と協議した結果、分校の必要性について理解が得られたため、山なみ分校を存続させる方向で考えている」と答弁しました。
 また、錦岡・明徳小学校が統合した際、明徳小学校の校舎を利用して特別支援学校にするという情報があることに触れ、道教委との協議内容について質問しましたが、部長は「具体的な協議に至っていない」と答えました。

●緑の基本計画と除草剤の使用について
 5月14日から6月8日までの間、胆振振興局苫小牧出張所管内の全域において道道の中央分離帯に除草剤が散布された問題で、市民の安全安心を守る立場と、緑地の保全と緑化の推進の立場から、市はどのような対応をしたのか質問しました。担当部長から、事実確認と市民からの要望を伝えただけであることが答弁されたことから、「道道だから、北海道だから、上級機関だからという認識だったのではないか」と指摘しました。
 除草剤散布は、国の通知で「無風、または風が弱い時に行う」「事前に十分な時間的余裕をもって住民に周知する」「立て看板などで表示し、散布区域内に立ちいらないようにする」「学校・通学路がある場合は、最大限配慮をする」などと規定していますが、全く守られていませんでした。
また、国道を管理する開発局では、「周辺への影響がないと断定できないので除草剤は使用しない」と回答していることを紹介し、「人にも環境にも影響はない」という苫小牧出張所の見解との整合性をただしました。部長は「出張所でも今後は草刈で対応するといっているので、国と同じ対応である」と、噛み合わない答弁が返ってきました。

●プレミアム付き商品券について
 消費税増税による消費低迷と地域振興策として実施したプレミアム付き商品券の経済効果について質問。8月28日時点で771店舗の登録があり、そのうち180店舗が商店街振興組合等の加盟店舗であることが説明され、「地域経済の活性化につながっている」と答弁がありました。
また、先の議会でイベントでの活用を提案した経緯がありますが、港まつりでの活用が少なかったことから、現状を質問。「商品券の使用を受け入れてもらえるよう周知してきたが、あくまでも出店事業者の判断」との答弁があり、樽前サンフェスタなどのイベントでの利用促進策として、市民向けのPRを提案しました。

●市営住宅の修繕等について
 市営住宅の修繕における登録業者76社のうち、「実績」を理由に29社に限定してアンケートを取り、そのうち参入希望のある17社に見積もりを求め、金額の安い12社のみと契約している問題で、「実績で振り分ければ、他の47社は永遠に実績にならない」と指摘し、地域振興の観点から76社全てに仕事のチャンスが生まれるような仕組みにすることを提案しました。
 担当部長は、「実績の要件を見直し、多くの業者が参入できるようにしたい」と答えました。
 また、畳の修繕について、平成9年の議会答弁で「年間1,800万円程度の畳修繕費を充て、計画的に整備する」と答弁していることを示し、「住民の中には27年間畳の更新がないという方がいるが、いつまで待てばいいのか」と、ただしました。
 畳修繕費は、年間500万円程度と大きく削減されており、21年度以降は0円という現状だったことから、計画的な修繕計画を作ることを提案しました。担当部長は、「入居者の理解を得たうえで、計画的に修繕していきたい」と答えました。

<一般質問>・・・冨岡 隆 議員

●カジノを含む統合型リゾート(IR)について
 市長は、IRについて「市民の反対が多ければ断念する」と表明していることから、民意を反映する判断基準やアンケート調査の実施、住民投票の活用について質問しました。
 市長は「IRが設置した場合の可能性を議論するためのたたき台を、ホームページなどで情報提供している。法案の動向を注視して、総合的に判断したい」と答弁。アンケート調査や住民投票については、おこなう考えはないことが示されました。

●安全保障関連法案について
 安保関連法案に対し、憲法学者が「違憲」と発言していることや、国民の反対運動の広がり、法案成立を前提とした内部資料の発覚などについて、市長の認識を求めました。市長は「我が国を取り巻く環境が大きく変化している中で、国民的な議論をする必要があるが、次世代に安全な日本をどう引き継ぐかが重要」と答えました。
また、首相の戦後70年談話に対する認識も求め、「過去の歴史に向き合い、世界の恒久平和と繁栄にこれまで以上に貢献すべきと考える」と答弁しました。

●米軍訓練移転問題と沖縄の辺野古移設について
 8月12日に墜落事故を起こした米軍ヘリには自衛隊員が同行しており、政府は全く抗議をしていないことについて質問。市長は「国防として必要な訓練・研修だった」との認識を示し、「事故の原因究明と再発防止に取り組んでいただきたい」と答えました。
 また、辺野古新基地建設にかかわる質問に対し、市長は「沖縄県民の意見をしっかり受け止め、国の責任において、解決に取り組んでいくものと考えている」答えました。

●原発問題とエネルギー政策について
 「原発反対」の国民の声を無視して再稼働した川内原発についての認識を質問。市長は、「原子力規制委員会による設置変更許可がおり、鹿児島県知事の再稼働同意や政府の相互的な判断で再稼働したものである」と答えました。
 また原発がなくても十分な電力の供給が可能であることを示し、再生可能エネルギーへの転換で泊原発再稼働の中止を求めることを提案しました。市長は、再生可能エネルギー拡大の必要性を述べながらも、泊原発については「電力の安定供給は必要不可欠」と、再稼働に肯定的な見解を示しました。
 さらに、「昨年11月の電気料金値上げによるオール電化の家庭への影響は計り知れない」と指摘。影響額は年間8万円の負担増になることが明らかになりました。

●少子化対策と子ども・子育て支援新制度について
 4月から保育料の算定基準が所得税から市民税に変更になったことから、保育料への影響について質問しました。担当部長は「86%の世帯では“減額”もしくは“変更なし”だが、160世帯で増額になった」と答えました。
 保育料の値上げになった大きな要因は、国による年少扶養控除のみなし適用の廃止によるもので、市はその分の軽減措置を実施してきたことから、今後も継続するよう提案しました。担当部長は、「提案も含め検討したい」と答弁しました。(その後、軽減措置が継続されました)
 保育園における3歳未満児の待機状況と対策について質問し、待機児童は1歳児で27人おり、4園の認定子ども園と7カ所の小規模保育施設を増やす方針が示されました。
 また、子ども・子育て新制度では、標準時間保育と短時間保育に分類することになり、短時間保育の世帯が増えることで経営が厳しくなる仕組みに変更。ある私立保育園では短時間保育が33%となっていることから、現状についてただしました。担当部長は「保護者の希望を優先している。有効な対策は難しい」と説明しましたが、「新制度で園側も戸惑いがある。各園と意思疎通を図り、不安解消に努めたい」と答えました。
 さらに、東部地域の放課後児童クラブ増設の必要性についてもただし、「今後必要になる。ウトナイ小学校の増改築をふまえて協議したい」と答えました。

●介護保険制度について
 介護保険の改正にともない、8月から施設入所の居住費と食費を負担軽減するための補足給付に資産要件が導入され、貯金通帳のコピー提出や金融機関への照会同意書の提出が義務付けられたことによる、混乱等の有無について質問しました。
 また、介護報酬の引き下げによる事業所への影響について、通所介護施設で7割が大幅減収になり、訪問介護施設では6割、特別養護老人ホームでは全施設が減収になっていることを示し、「市が独自に調査すべき」と指摘しました。担当部長は「聞き取りをしながら、経営実態の把握に努めている」と答弁しました。

●老人医療費助成制度について
 市独自で実施してきた老人医療助成制度(65歳から69歳の入院助成)の廃止について、制度の意義と“ふくしのまち”を推進する市の見解を質問しました。担当部長は、「高齢者の健康保持と福祉の増進を目的として開始され、一定の成果があった。しかし、高齢者を取り巻く社会環境の変化等により、制度の存廃を検討する時期と考えた」と答弁したため、「今回の助成制度廃止は29年度からで、消費税増税と同じ時期。市民の負担を考えると、時期尚早ではないか」と、助成制度の存続を強く求めました。

●公有地の跡地利用と商店街の活性化について
 音羽ショッパーズの跡地利用について、地域からの陳情である「地域や商店街の活性化に役立つ土地利用」という趣旨を、どのように反映させるのかを質問しました。担当部長は「年内に解体工事が終了し、売却する方向で検討している。陳情に沿った土地利用を条件にしている」と答弁しました。
 また、閉鎖したプリンスホテルと苫小牧エスタービルの活用についても質問し、「所有者からは具体的な方向性を示せる段階ではないと聞いている。市としては、早急に示すよう働きかけていきたい」と答えました。

●八地区スポーツフェスティバルについて
 行政事業診断により、26年度に削減した八地区スポーツフェスティバル補助金について、「元に戻す」と答弁していましたが、年度内に戻さなかったため、その理由をただしました。担当部長は「参加者が減少している現状を改善するために、様々な問題解決の検討をしていた」と説明しましたが、「事業診断の総括は終わっており、補正で対応できたはず」と再度指摘。財政部長は謝罪しました。
 また、スポーツ都市宣言50周年事業をふまえ、各地区実行委員会と協議をしていないことを問題視し、ただしました。部長は「記念事業を盛り上げて成功させるためにはスポーツフェスティバルに携わる方の協力が必要」と、意見交換会を開催することが示されました。

<議案・補正予算審議>・・・小野寺 幸恵 議員

●生活保護費の加算漏れ等について
 障害加算などの認定漏れは28名で最長12年間、削除処理漏れは15名で最長18年間であり、認定漏れで5年間の時効が過ぎている方は3名おり、追給されない金額はそれぞれ38万円、47万円、65万円に上ることが判明しました。
 加算漏れは、憲法25条「最低限の文化的な生活」に至らない生活を余儀なくされた結果となり、その責任は重いことを指摘し、認識を求めました。担当部長は「非常に申し訳ない。個々に伺って、説明とお詫びをしたい」と答えました。
 また、再発防止策として、保護費の受給表に明細を添付することを提案。「大変有効。前向きに検討したい」と答えました。
 さらに、生活保護と密接な社会保障制度を熟知する必要性や、保護事務が煩雑になっている現状に触れ、ケースワーカーのスキルアップや現体制・組織の見直しの必要性も提案しました。

26年度決算委員会

<一般会計>・・・渡辺 満 議員・冨岡 隆 議員

●苫小牧漁港区の違法建築について
 平成25年6月議会に、漁協区における違法建築問題を取り上げた際、市は違法性を認めて同年7月23日付で「建築基準法第6条(確認申請未提出)に適合しない」と、漁業協同組合に対し『違反構築物の是正について』という文書を提出した経緯があります。
しかし、2年以上も経過していることから、是正状況を質問しました。担当部長は、「市と漁協などの関係者会議で協議し、今年度中に違法建築物撤去計画(改善プログラム)を作成する」と約束しました。

●ガントリークレーンの故障・事故について
 リーマンショク後のポートセールスなどの相乗効果で、平成25年度と26年度の取り扱い貨物量は、「1億トン」を超える「億トン港」(全国4位)となりました。
 一方で、3基あるガントリークレーンの故障・事故が相次ぎ、3基体制が困難な状態であることから、「港の安全性、信用性、迅速性からマイナスイメージである」と指摘し、「他港の設置状況をふまえ、故障・事故対応に備えて1基増設するべきでは」と提案しました。「直近で故障が6件、事故は3件が起きている」と説明し、市長は「提案を受けて、4基目について総合的に判断し、しっかり検討する」と答弁しました。

●コンテナ検査センターについて
 西港の入船ふ頭にあったコンテナターミナルを東港に移転する際、「東港にも検査機能は必要。西港のコンテナ検査センターはどのように対応するのか」と、これまでただしてきました。市は、「コンテナ検査施設は、コンテナ検査だけでなく、通関と税関の業務を行い、西港区の関連企業との関わりから必要性がある。あらためて東港へのコンテナ検査センター設置の要望を最優先でおこなう」と答弁しました。

●有珠川の河川改修について
 昨年9月11日のゲリラ豪雨により、有珠の沢町では土砂災害と同時に道路冠水で、バス通りである有珠川右岸通り(3丁目)が6時間ほど“通行止め”になったことをただしました。副市長は「北海道も、“のり面”の決壊は道路冠水が原因であると認めている」と説明し、「改善するために、有珠川の“のり面”改善とあわせ、排水を直接川に排水する対応を取る」と、具体的な対策を明らかにしました。

●サンガーデン・市民文化公園の駐車場対策について
 昨年の6月議会で、末広消防署裏にあるサンガーデンの養生温室を長期間にわたり目的外使用していたことから「違法建築に当たる」と指摘した際、理事者は違法と認め、「指定管理者に改善命令を出す」と答弁していました。
一方で、駐車場に養生温室が残っている状態から、移転の検討と駐車場の有効活用を提案した経緯があり、今回の質問に「年内に養生温室を撤去して移転新設したうえで、空いたスペースに9台分の駐車場を新設する」と答弁しました。(10月から工事が始まりました)

●市営住宅の改善策について
 92棟の市営住宅に対し、91棟の耐震診断が終了しており、そのうち震度6強~7で「倒壊及び崩壊する危険性が高い(Cランク)」と判定された高層住宅が4棟あり、苫小牧市耐震化整備プログラムに、「用途廃止予定」と明記している問題について、「同じCランクでありながら、入居停止している棟と、していない棟があるのは整合性に欠ける」と指摘し、「26年度は待機者が555世帯あるのに、一部だけを入居停止するのは、不平等であり公平性に欠けるのでは」と質問しました。市は、「年度内に待機者問題も含め改善計画を策定する」と約束しました。

企業・特別会計・・・小野寺 幸恵 議員・工藤 良一 議員

●国民健康保険事業会計

①国民健康保険等国庫負担金の減額について

 国は、自治体独自で実施している医療助成制度に対し、「受診者が増える」ことを理由に国庫負担金を減額している問題で、市の考え方を求めました。26年度は6,400万円の削減だったことが示され、「市としても減額の廃止を求めている」と答弁しました。
 また、国は国庫負担金の見直しの検討を始めましたが、「コンビニ受診の防止に取り組む」ことなどの条件を付けることも検討されているため、「コンビニ受診の実態はあるのか」と質問しました。担当課は、「乳幼児は様態をうまく説明できないので、適時適切に受診することが重要」と答弁しました。

②44条減免について

 26年度の無料・低額診療の受診件数が242件で、そのうち国保加入者は約6割を占めている現状を示し、「44条減免は10件である。認定条件が違うものの、無料・低額診療の実態からも、44条減免のニーズは大きいのではないか」と指摘し、さらなる周知の必要性をただしました。担当課では、「44条減免に至る一歩前の方が無料・低額診療と考えている」と説明し、「一定の周知はしている」と答弁しましたが、さらなる工夫を凝らすことを約束しました。

③特定検診について

 特定検診の受診率は32.3%(目標34%)と全道的にも高い実態ですが、「早期発見・早期治療が医療費の削減につながる」という視点から、「生活習慣病のリスクだけではなく、様々な病気の発見にもつながることを周知し、受診を促す必要がある」と提案しました。
 また、市は「保健指導がメタボ解消に有効」と評価しているにもかかわらず、保健指導修了率は12.7%(目標31%)という結果であり、23年度の聞き取り調査では、「必要性を感じなかった(30%)」「忙しく都合が合わない(17%)」と答えた方が多いことを指摘し、「この声に応える工夫が必要」と提案しました。
 担当課から、「26年度の聞き取りでは、自分で取り組んでいるという方が13%から31%に増加している」と、市民の健康意識が高まっていることが示されました。

●霊園事業会計
 第1霊園での駐車スペースの改善や階段の拡幅、トイレの改修など、利用者の要望に沿った改善が進んでいることを評価したうえで、第2霊園の墓園の木が大きくなり過ぎて危険であることや、木製の歩道が老朽化したまま放置されている問題を指摘し、改善を求めました。担当課では、「改修したい」と答弁。木製では10年程度で劣化するため、長持ちする素材で改修することを提案しました。

●介護保険事業会計

①認知症高齢者等の見守りSOSメットワーク事業について

 SOSメットワーク事業において、認知症高齢者の個人情報を家族の同意で申請してもらい、その情報を事前に警察に提供している問題で、「家族が捜索願を出さなければ警察は捜索ができないのに、なぜ事前に提供する必要があるのか」と、必要性の曖昧さを指摘しました。また、警察に情報を提供するにあたり、個人情報保護条例に照らした検討がなく、説明が二転三転したこともただしました。
 さらに、SOSネットワーク実施要綱には、「対象者及び家族の同意が必要」と記載があることに触れ、「認知症を持つ高齢者の同意は成年後見人が必要。要綱の見直しを検討しては」と提案しました。

②包括支援センターについて

 包括支援センターは市内7カ所ありますが、地域により高齢者の人数に大きなバラつきがあり、相談件数も少ない所で2,200件なのに対し、多い所は5,600件である実態を示し、包括支援センターを増やす必要性について質問しました。担当課では「センターの増設がいいのか、別な角度からの強化がいいのか検討したい」と答えました。

●水道事業会計
 給水区域内において、水道の給水がない世帯は77件と報告していますが、市が把握していない未給水世帯が1件あることを示し、他に把握していない世帯はないのか、実態調査を求めました。
 また、給水区域外の世帯は142件あり、実施計画では「必要に応じて段階的に水道を利用できる環境の構築に取りくむ」と明記していることを示し、住民の要望と取り組み状況を質問しました。
 担当課は、「住民からの要望はない」と説明しましたが、「給水区域外は広い地域であり、家も点在し費用がかかるが、井戸水の水質の安全性もあるので、必要に応じて、ろ過装置や貯水装置などの簡易的な方法も検討し、柔軟に対応していきたい」と答えました。

●公設地方卸売市場会計
 青果物価格安定協会への出資金200万円について、出資する理由を質問。生産者に対する生産物の暴落時の価格安定のための出資金であることが示されたことから、「生産者重視の出資金なのか」とただし、「野菜不足時でも、一定量の入荷が約束されるため、消費者を守ることにつながる」と答弁しました。

第16回 議会報告会 2014年度2月議会/2015年度5月臨時議会・6月議会

2015年7月2日

第16回 議会報告会
2014年度2月議会/2015年度5月臨時議会・6月議会

日本共産党苫小牧市議団
代 表 小野寺幸恵
副代表 渡辺  満
幹事長 工藤 良一
幹 事 冨岡  隆

<はじめに>


 4月の市議選挙において改選となり、議員定数30名から28名になりました。日本共産党市議団は、谷本誠治議員の勇退にともない工藤良一議員が加わり、7期目の渡辺満議員、5期目の冨岡隆議員、4期目の小野寺幸恵議員で新たな市議団を結成し、「日本共産党市議団」と改名して5月1日からスタートしました。

 議会毎に行ってきた議会報告会は、新たな市議団としても引き続き取り組んでいく方針です。

<2月議会について>


 ●2月議会の特徴について
 2014年度2月議会は、任期最後の議会でした。岩倉博文市長の市政方針と、和野幸夫教育長の教育行政執行方針に対する代表質問を行いました。

 党市議団は、政府におけるアベノミクスによる経済政策や金融緩和、地域創生政策を評価する市長に対し、「アベノミクスは大失敗」という、ある団体からの厳しい指摘や、「円安による生活必需品の高騰や消費税増税、電気代の値上げなどで、暮らしはますます苦しくなった」という市民の声を紹介し、暮らし1番、働く人が報われる市政に切り替えることを求め、その立場で代表質問や予算審議にあたりました。

 ●代表質問 小野寺幸恵

▼地域住民生活等緊急支援について

 消費税8%増税により消費生活が悪化したことから、国は「小手先対策」として4,200億円の地域住民生活等緊急支援事業の補正予算を組みました。この事業は、地元消費の拡大、地域経済の活性化を目的としていますが、施策のメインはプレミアム付商品券の発行が方針化されています。

 苫小牧市として、地域経済の活性化と暮らし応援につながる活用が求められることから、プレミアム付商品券を買いやすい低額にすることや、地元の商店・企業で活用されるような工夫をすることを提案しました。また、子育て支援や高齢者施策に使える金券の発行ついても提案しました。

 その結果、当初1冊1万円で発行する予定だったプレミアム付商品券を、1冊5千円にすることや、18歳未満の子どもが3人以上いる世帯に6千円の商品券を交付することが決まりました。

 一方、平成11年度に実施した地域振興券の際、6割が大型店で活用されたことから、地域経済の活性化のために地元企業・商店での活用促進策を求めました。

▼雇用対策と中小企業対策について

 新卒高校生の3年以内の離職率が47%と高いことから、職場の定着促進が重要と指摘しました。その1つの手法として、各企業が職場体験やインターシップなどを導入し、職場のミスマッチ解消に努めることが大事であり、市がその仕組み作りをするよう提案しました。

 副市長は、「まずは、雇用の安定に視点をあてたい」と答弁し、国の地方創生先行型事業を活用して、就業チャレンジ支援事業や若者人材育成事業、人材確保支援事業などを実施することになりました。

 また、帯広市の産業振興ビジョンをモデルに、苫小牧市でも振興計画を策定することを、昨年に引き続き再度提案しました。担当部長は「昨年帯広市のビジョンを調査した。今回市が行った中小企業実態調査の結果もふまえ、審議会で議論を重ねていきたい」と答えました。

▼介護保険事業と高齢者施策について

 平成29年度(2017年)から要支援1・2の高齢者の訪問介護と通所介護が介護保険から除外され、市町村事業に移行することから、「高齢者に必要な支援サービスが提供できるのか」と、市の整備状況について質問しました。

 担当部長は、「地域資源の洗い出しや生活支援サービスの創設の働きかけを行っている」と、具体的な支援体制が整っていないことが明らかになりました。

 また、介護資格を有しない方がサービスを提供する場合の事故の責任の所在を質問しましたが、「保険への加入などで対応する」と、的外れな答弁が返って来ました。

 国は特別養護老人ホームの入居基準を要介護3以上に設定したため、現在の特養の待機者493人のうち122人が入居資格を失うことになり、“特例入所”の基準が曖昧なことから、市の対応について質問しました。担当部長は「国の考え方を基本とするが、介護の必要な程度や家族の状況等について施設と情報共有し、市もかかわりながら決定する」と答えました。

 次に、市内24カ所ある未届け老人ホームについて質問し、入居者保護の観点から“質の向上”についてどのように市が関わっていくのかをただしました。部長は、「北海道が実態把握や指導を行うことになっていることから、道と連携して指導強化をしていきたい」と答えるにとどまりました。

▼まちづくりの姿勢について

 市長は市政方針で「“ふくし”を継続させるための新たな歳入の確保の1つとしてIRにチャレンジする」と述べていることに触れ、「市民の反対が多く、非現実的なIRに財源を求めることは正しいまちづくりの姿勢か」とただしました。

 市長は「経済的効果や雇用の創出などが期待できる。一定の収入が見込めるだけではなく、雇用創出等による間接的な経済効果が期待できる」と絶賛しました。

 また、人口減少対策として、根室市で取り組んでいるU・Iターン事業やむかわ町の乳幼児医療費拡充事業などを紹介し、他市の“良いとこ取り”事業を展開すること、「どんな取り組みをしたいか」「何ができるか」などを市役所全体で協議する場を設けることを提案しました。

 副市長は「全庁的な議論を行う場を設けるほか、各自治体の事例収集や担当部署に縛られないアイディアの提供・提案など、全庁一丸となって人口が減らない町の実現に取り組みたい」と、前向きな答弁がありました。

▼行政改革について

 行政改革の目玉として市長が推進してきた指定管理者制度において、指定管理施設の不適切な事務処理があったことや、雇用実態は指定管理期間の4年程度であり不安定雇用であることを指摘し、不適切な事務処理のチェック機能が果たせるモニタリングに改善したうえで、指定管理期間を10年程度に伸ばすことを提案しました。

 担当部長は「施設の安定した運営には、安定した雇用が必要」と前置きしつつ、「新規参入の機会の確保という視点とのバランスを勘案しながら検討したい」と、期間には慎重な答弁でしたが、モニタリングについては「随時改善を図る」と答えました。

▼子どもの貧困対策について

 全国平均16%の子ども貧困率が苫小牧市は24%と高いことから、生活実態調査を実施することを提案しましたが、「子どもの貧困対策に関する大綱の中で課題が整理されており、それに沿った施策を実施していく」と、調査をする考えが全くないことが示されました。

 また、子どもの貧困対策打開として、生活困窮者対策の重要性を指摘し、具体的な取り組みや市民が相談しやすい環境整備、情報発信等について質問しました。

 今年4月から、様々な生活課題を包括的に支える窓口として『総合福祉課』が開設し、スタートしました。

▼放課後児童クラブについて

 副市長は、4月からの放課後児童クラブについて「質・量の両面から充実する」「子育てにやさしいまちを目指す」と説明したことに触れ、「料金導入や職員資格の緩和は逆行している」と指摘しました。

 市長は「多くの方々が就労できる環境づくりとして、低所得世帯の利用者負担軽減について検討している」と答弁しました。
担当部長は「27年度については有資格者を配置する予定」と答えたため、「条例は資格がなくても良いことになっているが、今後も有資格者だけを起用するのか」とただしました。部長は「保育士不足から難しい点もある。しかし、濃厚な研修を受けてもらい、質が保たれるようにしたい」と、質の低下を認めました。

 さらに、低所得者対策について、放課後児童クラブの利用者や今後利用する可能性が高い保育園利用者に意見を聞くなど、十分配慮するよう強く求めました。

▼住民投票制度について

 6月に条例提案が予定されている『住民投票制度』は、「最終的な意思決定は、住民投票の結果を尊重した上で、議会と市長がそれぞれの権限にもとづき行う」との内容になっていることから、「住民投票の重み」の認識を質問。市長は「慎重に検討し、十分考慮して意思決定を行う」と答えました。

▼安全安心対策

①土砂災害等について

 昨年9月11日の大雨で土砂災害が起きたことから、危険個所の安全対策を求めました。また、出前講座やまちかどミーティングなどを利用した市民周知を提案しました。
担当部長は、「早急に調査をするよう北海道に要望し、北海道からは26年度補正予算で市内9カ所(有珠の沢5カ所、高丘4カ所)の基礎調査を実施すると聞いている」と答弁がありました。
 市民への危険個所の周知について、「出前講座やまちかどミーティングは効果がある」と答え、その他ホームページや広報紙なども活用する考えが示されました。

②弥生わかば公園埋設物等について

 王子製紙が所有していた土地(現在は市有地)に建設中だった弥生わかば公園用地の土壌から、ヒ素や鉛が含まれた異物が出てきた問題で、「11月に異物が発見されたのに、なぜ12月議会に報告しなかったのか」と指摘しました。

 また、「いつ、どこに、何を、どの程度捨てたのか記録がない」との王子製紙の回答を示し、「公園用地周辺のほとんどが王子製紙の土地だったことから、公園用地周辺に限定せず一定の範囲を調査すべき」と、市民の安全対策を求めました。

 12月議会に報告しなかった理由について担当部長は、「サンプリング調査の結果が12月1日に出たが、埋設物が原因か自然由来のものか原因が特定できなかった。信頼性のある報告をするために、調査個所の追加や地歴調査を行い、12月25日に結果が出たので間に合わなかった」と説明しました。

 調査範囲について、「住宅エリアとの境界側についても調査を行っており、その結果を見て必要に応じて調査の拡大を求めていく」と答えました。

 さらに「どの範囲まで危険なのか把握し、胸を張って“安全”と言えるようにすべき」との指摘に、「王子製紙と土地を交換したが、危険な物があるのであれば返したいという話しをした。会社の方は誠意を持って対応すると言っている。我々地主として、“確実に安全”と確認できない限り了解はしない」と副市長が答えました。

③錦岡の海岸侵食とゴルフ練習場の安全対策について

 錦岡の海岸侵食が進み、ゴルフ練習場のポールの根元が大きくえぐられた問題で、大型土のうで応急処置をし、あわせて50メートルの範囲に波消しブロックを設置しました。また、国・道・市の3者でパトロールを強化して安全対策を実施しており、その後の海岸侵食の実態について質問しました。

 担当部長は「波消しブロックの効果は現れているが、検証にはさらなる期間が必要。その結果を3者で協議し、対策を検討する。現時点では国の整備予定はないが、市は国に重点要望事項としてあげている」と説明しました。

 さらに、近くの空き地(国有未開地)に30個以上の波消しブロックが10年以上も放置されている問題を昨年10月に質問し、「調査する」と回答がありましたが、未だに「所在不明」のため、「不法投棄ともいえる」と指摘し、有効活用を求めました。

 「4種類53個ある」と説明しましたが、「引き続き所有者を調査する」と答え、国・道も放置ブロックの存在を知らなかったことが明らかになりました。

 ゴルフ練習場を囲っている柵が老朽化により危険な状態であることも指摘し、「3回にわたり管理会社を訪問し改善を求めている。今後も会社側に強く訴えて行く」との答えにとどまりました。

▼教育行政

①教育委員会制度改革について

 国の教育委員会制度改革により、市長が教育会議に参加し、教育行政の大綱や重点的な施策などについて協議・調整を行うことになるため、「市長が変われば教育方針も変わるでは」との不安視する声が市民からあがっていることに触れ、市長と教育長の認識を質問しました。

 市長は、「教育の中心は未来を担う子ども達。社会を生き抜くための学力と体力をしっかり身に付けさせるための取り組みを、教育委員会とともに進めたい」。教育長は、「教育の再生として受け止めている。未来に向けた人づくりという教育の重大な使命を自覚して教育行政に当たっていきたい」との認識を示しました。

②小中学校規模適正化地域プラン

 小中学校規模適正化地域プランが報じられ、学校現場や地域、保護者から「寝耳に水だ」との驚きの声を紹介し、「適正規模重視で、教育無視の乱暴な机上のプラン」「どんな教育のコンセプトを持つか、その上でどういう箱作りをしていくのかであり、進め方があべこべだ」と指摘しました。

 担当部長は「多くの課題を整理する必要があり、まだ具体的な案を示す段階ではない。今後、学校関係者、地域やPTAなどの意見を聞いて検討したい」「教育の目的達成のための最も効果的な教育環境を実現するための適正化。教育環境を最優先に考えた」と、ハード先行であることを明らかにしました。

 また、教育長は「適正化プラン検討委員会にはPTA連合会、町連、校長会が参加して議論した。しかし、校長会が私に会いたいということは、問題点を協議して改善できるかを話しあう最初の場になるだろう」と、答えました。

ア、東小中学校の併設について

 「東小学校の跡地を利用して市民ホールを建設する考えから、東中学校の敷地に東小学校を移動させる必要があるのでは」と、市長に質問しました。市長は「両校とも耐震化を図る必要があることに加え、これまで以上の連携が図られる。市民ホール建設が前提ではない」と答えました。

 また、併設により東小学校の校区変更が検討され、約100名の児童が若草小学校から転校することになることから、「集団転校になり乱暴な線引き」と指摘しました。担当部長は「まだ具体的に示せる段階ではない」と答えるにとどまりました。

 さらに、東中学校と東小学校、若草小学校の3校による連携教育が実施されており、東小中学校の併設は若草小学校が取り残されるため、「公平性・平等性が損なわれる」との校長会からの声があることを示し、教育的観点からの問題点を質問しました。担当部長は「併設校で進学する場合と、他校から進学する場合で多少の差異があるが、十分配慮することでクリアできる」と答えました。


③特別支援学級と山なみ分校のあり方について

 市教委は、全中学校に特別支援学級の設置を進めており、“分校”という位置付けの啓北中学校山なみ分校が廃校になる可能性があります。

 山なみ分校に通う知的障がい者14名のうち10名は「特別支援学校が適当」と判断されている生徒であり、山なみ分校が廃校になった場合、特別支援学級で対応できるのか質問しました。教育長は、「特別支援学級での対応は、大変難しい状況」と答えました。

 「大変難しい」という答弁に対し、苫小牧での特別支援学校設置の必要性を指摘し、考え方を質問しました。市長は「道教委だけではなく、北海道に対しても最重点要望事項としてお願いしている」と答弁。教育長は「大変厳しい状況。最終的には北海道の判断になるが、場合によっては本市で学校をつくることも考えると口頭で話しているが、なかなか結論が出ない」と、苦しいながらも特別支援学校の重要性が明らかになりました。


<5月臨時議会>

●臨時議会の特徴について
 改選後初めての議会となり、議会人事中心に協議が行われました。会派構成は、市長与党として緑風8名、公明党5名、会派市民2名の15名となり、野党は改革フォーラム5名、民主・市民連合4名、そして日本共産党市議団4名の13名となりました。これは、与党側の「数の力」で何でも押し通すことができる力関係となりましたが、住民の立場から一点共闘を広げて議会運営にあたるよう努める必要があります。そのリーダーシップとして、党市議団の役割がいよいよ重要です。

 党市議団は、これまでの第5会派から初めて第4会派になることができました。発言や質問順が4番目となり、ますます力を発揮できる環境になりました。

●議会人事について
 過半数を獲得した与党主導になり、議長に公明党の池田謙次議員、副議長に緑風の木村司議員に決まりました。さらに、正副議長の選出で与党側に賛同した改革フォーラムの松井雅宏議員が監査となりました。

 港管理組合議員は、5名枠のところ6会派全てが候補を出したため選挙となりました。選挙の結果、緑風、改革フォーラム、公明党、会派市民の4名が当選し、同票だった民主・市民連合と党市議団がくじ引きとなり、民主・市民連合に決まりました。

 その他、農業委員会委員、安全・安心特別委員会委員長、総務委員会副委員長、都市計画審議会のポストを得ることができました。

●党市議団の役割について

◆小野寺幸恵(代表)
 厚生委員会委員、安全・安心特別委員会委員長、議会運営委員会委員、議会改革検討会

◆渡辺  満(副代表)
 建設委員会委員、安全・安心特別委員会委員、都市計画審議会委員

◆工藤 良一(幹事長)
 文教経済委員会委員、総合開発特別委員会委員、農業委員会委員、議会だより編集委員会委員

◆冨岡  隆(幹事・会計)
 総務委員会副委員長、総合開発特別委員会委員


<6月議会>

●6月議会の特徴について
 6月議会は、改選後初めての定例市議会となり、新人5人全員を含む18名が一般質問に登壇しました。党市議団は工藤良一議員と渡辺満議員が一般質問を担当し、次期9月議会は小野寺幸恵議員と冨岡隆議員が担当します。

 また、一般会計をはじめ各会計の補正予算の審議のほか、来年4月施行の住民投票条例の提案があり、一般会計補正予算は党市議団から修正案を提出して反対し、企業・特別会計補正と住民投票条例は全会派一致で採択されました。

 さらに、集団的自衛権行使容認・安保法制関連法案にかかわる要望意見書が緑風、民主・市民連合、党市議団の3会派から提出され、協議の結果、「徹底的な議論を尽くし、国民への説明責任を果たすことを強く要望する」との内容の要望意見書が全会派一致で採択されました。

●一般質問・・・工藤良一

▼カジノを含む統合型リゾートについて

 2月の代表質問で市長は「IRの可能性について検討したい」と答弁していることから、小樽市での市長選挙でカジノ反対の市長が誕生したことや、東京都の誘致取り消し、誘致推進の大阪市長の辞任表明など、情勢の変化をふまえ「今でも可能性があると認識しているのか」と質問しました。

 また、市長自らシンガポールへカジノの視察に行った報告書が分厚い立派なものであること指摘し、「市民からお金のかけすぎじゃないの」という声が上がっていることを紹介し、認識を求めました。

 可能性について市長は、「ある」と胸を張り、報告書については「承認を得た調査費で作った」と肯定しました。

▼プレミアム付商品券について

 プレミアム付商品券の利用について、地域経済の活性化につながる施策を提案していた経緯があり、商店街振興組合連合会による“プレミアム付商品券タイアップ事業”に取り組むことが示されました。

 また、介護施設や医療機関、理・美容院、タクシーなど、幅広く利用できる仕組みや、港まつり・樽前サンフェスタなどにも使えるようにすることを提案しました。

 担当部長は、「国からは医療サービス等には対象にしないと示されているが、美容室、飲食店、タクシー会社など、606店舗の登録があった。介護関連については介護保険の適用にならない施設入所のクリーニング代や送迎代、食事代などに使える」と答え、「各種イベント会場に出店する場合は使用可能なので、幅広い事業者に呼びかけたい」と答弁しました。

▼中小企業振興計画策定の考え方について

 党市議団が、帯広市の『産業振興プラン』を参考にして、苫小牧でも中小企業振興計画を作成することを提案し、「調査した帯広市の取り組みを参考に議論を重ねていきたい」と答弁していました。この経緯から、中小企業振興計画の必要性について、市長の考え方をただしました。市長は、「計画ありきではないが、中小企業の振興についてどういう手法がいいのか検討したい」と答えました。

▼男女平等参画の取り組みについて

 平成28年に苫小牧市で『日本女性会議』が開催されることにあたり、成功させる意味から担当課の体制強化と実行委員会の立ち上げ、“大作戦シリーズ”などで全庁的に取り組むことを提案しました。

 担当部長は、「今年度から嘱託職員を増員したが、今後の業務量が見込まれる場合、万全な体制で臨みたい。実行委員会については立ち上げていきたい。大作戦シリーズについては、現時点で判断ができないが、様々な事業展開を検討したい」と答えました。

 また、国では女性管理職目標を“2020年30%”としていることから、男女平等参画の一環として、市の女性管理職を現在の10.5%を目標値に近づける具体的な計画を持つよう提案しました。

 部長は、「女性職員の活躍推進に向けた意識啓発や職域の拡大、キャリア形成を支援する研修の実施などにより、女性管理職のさらなる登用拡大に結び付けたい」と答弁しました。

▼学校施設管理と安全対策について

 いずみ野小学校のグラウンドで、フェンスに開いた大きな穴から子どもが道路に飛び出し危険であることや、バックネットの穴や錆がひどい状態であることを指摘し、安全対策を求めました。

 また、各小中学校から多くの営繕要望があり、特に雨漏り対策が24校から出されていることにも触れ、改善を求めました。

 教育部長は、「フェンスなどの対応が行き届かなかった」と修繕が遅れていることを明らかにし、雨漏りについては「全面的な改修が必要な場合もある」と説明したうえで、「部分的な対応を取ってきた」と答えました。

▼安全安心対策について

①日新歩道橋について

 今年5月に新設された日新歩道橋の土台が盛り土でできており、すでに亀裂とともに崩れていることを指摘し、「古い歩道橋はコンクリートでしっかり作られているのに、なぜ新しい方は盛り土構造なのか」と説明を求めました。

 また、通学路でもあり、高齢者や障がい者も利用することから、安全対策を求めました。

 担当部長は、「北海道への確認では、旧橋解体のなかでのり面の補強をすると聞いているが、崩れている箇所については早急な対応をお願いする」と答えました。なお、6月17日に応急措置が完了しました。

②小糸井川親水施設について

 小さな子ども達が水遊びを楽しむ小糸井川親水公園で、飛び石が苔で滑りやすく、川が深く急流の箇所があることに触れ、安全に遊べるよう改善を求めました。

 一方で、『あぶない 川であそんだらキケンです』との看板が立っており、「“危険だから遊んではダメ”ということでは、親水公園とは呼べない」と指摘しました。

 担当部長は、「滑りやすい石は清掃し、深い箇所は小石を入れて改善します」と答え、看板については「適切な表現にする」と“場当たり的”な答弁でした。

 また、トイレの要望が多いことを示して設置を求めましたが、「仮説も含めトイレの設置は難しい」と答えました。

③糸井南人道橋について

 昨年12月に完成した糸井南人道橋の柵の一部が焚き火として使われ、破損していたことを市に通報したところ、黄色と黒のロープを張っただけの修繕だったことから、「これで修理が終わったのか」と質問しました。また、今後破壊されないような材質で改修することを求めました。

 担当部長は、「河川パトロール頻度が少なく、破損の把握はしていなかった」と説明し、「鋼製にするなどを検討する」と答えました。

▼市営住宅の車いす専用住宅について

 当市の車いす専用住宅は47戸と少なく、今年度も4戸の空き待ち募集に10名の応募があり、「いつまで待てばいいのかわからない」と、切実な障がいを持つ子どもの事例を示し、「日新団地の建替え事業の中で増やすべき」と提案。担当部長は、「新たに25戸増やしたい」と答弁しました。

●一般質問・・・渡辺満

▼公共事業の発注の在り方について

 今年度の公共工事は、昨年より約60億円多い152億9,789万円であることを評価したうえで、景気判断の材料となる地元への発注率について質問。あわせて、上半期の地元発注計画について質問しました。

 担当部長は、「技術上の理由で地元以外に発注した」と説明したうえで、58.6%(5月末現在)であることを示し、上半期の発注率は97.3%(149億円)で、「可能な限り地元企業の活用に努めたい」と答えました。

 また、市長はアベノミクスに期待する発言をしてきた経緯から、現時点での認識を質問しました。副市長は、「雇用・所得環境の改善傾向が続き、景気は緩やかな回復基調である」と答えたことから、「24ヶ月も実質賃金が下がっているではないか」と指摘しましたが、「労働力の不足や活性化が見られ、賃金値上げが続いている」と、市民生活の実態からかけ離れた答弁でした。

▼スポーツ施設の在り方について

 新ときわスケートセンターの騒音公害問題で、1月に調査報告書が出ているにもかかわらず、議会への報告を怠っていたことから「議会軽視」と指摘しました。担当部長は、「個別の苦情であり、住民との協議を続けている事案なので報告しなかった」と、多額の税金で建設した施設の問題を、「個別の苦情」として取り扱っている市の姿勢が露呈しました。

 他会派の議員への答弁で、「設計や施工に問題はない。一部の突発的な音が外部に漏れた」と担当部長が答弁したことに触れ、「ローコストの構造を採用したために遮音性が低下したのでは」と指摘し、「周辺の生活環境が損なわれており、環境基準に抵触している可能性がある」と、改善を強く求めました。

 市長は「“シンプルでローコスト”で、設計段階からの協議が大事。しかし、やり過ぎの部分があったのでは」と説明しましたが、「この問題は節約志向で出た問題だと思っていない」と、ちぐはぐな答弁でした。

 担当部長からは、改善に向けて調査を実施し、改修のための費用の算出中であることが示されました。

▼有珠川における管理者の対応について

 有珠川において、100億円超の矢板工法を用いているにもかかわらず、右岸の法面が100メートルにわたって土砂崩れが起きている問題について、原因と河川管理者である北海道の対応について質問しました。

 担当部長は「北海道からは、道路からの流水が原因の1つだが、現地調査で法面が侵食した原因を検討すると聞いている」と答弁したことから、「道路の方が低くなっており、ありえない」と指摘。副市長は「北海道では人事異動もあり、把握していないのかもしれない。土砂崩れは矢板の破損かもしれないので、調査の結果が出しだい、地域住民に知らせながらしっかり対応していきたい」と答弁しました。

 また、左岸の市道が大雨時に冠水する問題では、担当部長は「左岸については、路面の水を川へ排水する方向で道と協議している」答えました。

▼介護保険の運用について

 4月からの介護報酬が2.27%(処遇改善加算を除くと4.48%)削減されたことから、介護事業所は死活問題であることを示し、支援策の検討を求めましたが、「実態把握と助言」との答弁でした。

 また、苫小牧駅前に100名の入居施設で、職員不足でフルオープンに至っていない現状を指摘し、今後建設予定の特別養護老人ホームにおいて、同じ結果にならないよう対策を求めるとともに、介護職員の離職率が高い問題への解決策を質問しました。担当部長は、「介護人材において需要と供給のミスマッチがある」との認識を示し、「待機者解消になるよう事業者と確認し、北海道でも審査を進めている」と答えました。

 さらに、定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスは、24時間365日対応であり、1,200名を見込んだサービスでありながら、市内1ヶ所のみの開設であることから、現状認識をただしました。部長は、「本体となる事務所と別の事務所をサテライト拠点として指定できる」と答えました。

▼苫小牧駒澤大学について

 約70億円超の税金を投入して誘致した駒沢大学で、定員600名に対し190名であり、75名定員のキャリア創造学科の新入学生がわずか3名だったことを示し、これまでの“側面支援”を超えた具体的な対策を求めるとともに、医療看護・介護などニーズが高い学科の創設を提案しました。

 担当部長は、「学科の創設は難しい」と答えましたが、「高校生を対象に“市内の大学に入学するとすれば、どのような学科が良いか”などのアンケートを行い、その結果を大学と情報共有していきたい」「本学への訪問など、これまで以上に連携をしていく」と、一歩前進した答弁がありました。

▼安保関連法案と米軍再編にともなう米軍機訓練移転への対応について

 国会で審議中の安保法制に対する市長の認識を求め、全道市長会から“慎重審議と国民同意を求める要望意見書”を提出することを提案しました。市長は、政治情勢や軍事情勢を述べ、「世界平和を目指すという目的は私も同じ」と、安保法制肯定の立場を明確にし、要望意見書についても「国の議論を注視」と、マンネリの答弁でした。

 また、千歳で実施されている米軍戦闘機訓練移転でのオスプレイ参加の可能性についても質問し、「オスプレイが来ないとは明言できない」と、来る可能性があることが示されました。

●議案審議(補正予算)

▼住民投票システム事業費について

 住民投票条例策定にかかわる約2,000万円のシステム事業費が提案されましたが、平成30年に現行の基幹システムの更新があり、他の自治体でも更新時に実施する自治体が多いことから、「2,000万円は緊急雇用対策など市民生活に生かすべき」と、住民投票システム事業費を抜いた補正予算(修正動議)を提案しました。

 また、基幹システムには国民投票システムや選挙システムなどが含まれていますが、住民投票システムと合わせて導入しても、3,000万円でできることが質疑の中で明らかになりました。しかし、共産党市議団以外の会派は反対し、修正動議は否決されました。

◆2014年

第15回 議会報告会(12月議会)

2014年12月20日

第15回 議会報告会
(12月議会)

日本共産党苫小牧市議団
団 長 小野寺幸恵
幹事長 冨岡  隆
幹 事 渡辺  満
幹 事 谷本 誠治

<12月議会の特徴>

 今回の議会は総選挙を重なり、時間的に厳しいなかでの議会となりましたが、21名が一般質問をおこない、活発な議論となりました。
総選挙の様相もあり、カジノ誘致問題では市長が「考え方が違う」と答弁をはぐらかしたり、「御党は・・・」と日本共産党の方針を引用して茶化したりと、まさに安倍首相の代弁的な態度が目立ちました。一方で、与党会派から「市長はIRに“とりつかれている”」と、カジノ解禁法が廃案になったなかで、誘致を推し進める市長を批判しました。
また、陳情審議では、陳情提出者の名前だけで「共産党系」と判断し、質疑もせずにあっさり不採択にするなど、市議会でも鮮明な「自共対決」と、他党の対決姿勢が露骨に現れました。
 今期の市議会で検討が続けられていた1問1答が、各常任委員会と特別委員会において試行として始まり、積極的に取り組まれました。

<一般質問>



 渡辺満議員

◆指定管理者制度導入施設における備品等の保有状況について

 指定管理者制度で運営している公共施設51カ所において、血圧計は9施設(17.6%)、車椅子22施設(43.1%)、障害者用駐車場36施設(70.6%)である調査結果を示し、「大変遅れている」として指摘し改善を求めました。
 担当部長は「“ふくしのまちづくり”の視点からも必要。設置可能なものから取り組んでいきたい」と、前向きな答弁をしました。
 また、『指定管理施設に備えるべき備品等に基準』を作成することを提案し、現状の調査と改善の方向性が示されました。

◆道の駅と植苗ファミリーセンターの指定管理者について

 道の駅の館長は正規職員でなければならないにも関わらず緊急雇用対策費で採用されている実態を9月議会で指摘した経緯から、その後の対応について説明を求めました。
 担当部長は「指定管理者が誤った認識をしていた」と説明し、「すでに支払われている委託料のうち、駅長に係る人件費等について、4月に遡り返還する手続きを進めるところである」と答弁しました。
 また、「駅長は正規職員」と説明しながらも「1年雇用」であることを指摘し、「なぜ1年雇用が正規なのか」と追及するとともに、「詐欺的行為であり、委託料を返せば良い問題ではない」と、指定管理者のずさんな経営を指摘しました。
 さらに、本社経費に計上すべき税理士と社会保険労務士の報酬を植苗ファミリーセンターの委託料で支払っていることについて、「不正流用」と指摘。労働時間についても、労働基準法に抵触していることを指摘しましたが、1回目と2回目の答弁が食い違ったため議場が約3時間空転しました。再開後、「十分精査を行い後日報告する」と、逃げの答弁を行うなど、市のチェック機能の甘さが露呈しました。
 このため、非公募で行っている指定管理者の選定を公募にあらため、透明性・公平性・競争性が図られるよう見直すことを提案しました。「地域事情を熟知しているため、地域の特性が最大限引き出せる」と非公募の理由を説明しましたが、「今後検討したい」と答えました。

◆生活困窮者の現状認識と対策について

 来年4月から始まる『生活困窮者自立支援法』にかかわり、市の事業化の方法について見解を求め、「現行の体制は難しい。あらたな担当部署を設置して総合的に取り組むよう検討している」と、『機構改革』の方向性を明らかにしました。
 また、生活保護世帯や就学援助世帯が増加し、「貧困と格差」の拡大が広がっている現状を明らかにし、“ふくしのまちづくり”の視点から対策を求めましたが、「現状の制度の活用促進を図る」との説明にとどまり、抜本的改善策は示しませんでした。

◆子どもの貧困について

 OECD(経済協力開発機構)の調査結果では、日本の子どもの貧困率は16.3%であることを示し、苫小牧市における子どもの貧困率について質問しました。担当部長は「国民生活基礎調査の貧困線に当てはめると24.01%になる」と、当市の子どもの貧困率が高いことを初めて明らかにしました。
 「子どもの貧困対策は必要」と述べ、具体的な対策については「新年度事業で検討する」と答えました。

◆無料低額診療における調剤薬局への軽減拡大について

 無料低額診療を受けている患者は調剤薬局においても適応になりますが、期間が3カ月であることに対し、「3ヶ月後に治療を中断するケースが増えている」ことを示し、6ヶ月間に延長することを提案しました。
 担当部長は「新年度から実施に向け検討したい」と答弁したことから、早い時期の実施を求め、「可能な限り早急に対応したい」と答えました。
 また、無料低額診療は就学援助を受けている世帯の保護者も対象になることから、教育現場での周知徹底を提案し、文章を配布するなどの対策が示されました。

◆介護士資格受講料の補助について

 高齢化社会において介護士が不足しているにもかかわらず、資格受講料が高額なことあげ、受講料補助を求めました。
 担当部長は「有効な手段のひとつ」と述べ、調査・検討していくことが示されました。

◆就学の充実、拡大について

 昨年の6月議会で未就学者を対象とした『夜間中学』の実施を求め、11月に『苫小牧市民塾 ナナカマド教室』が開講されたことを受け、受講状況と今後の方向性を質問しました。
 教育長から10名の申し込み(定員20名)があり、現在8名の受講があることが説明され、「今後は事業継続の方向で、受講生のアンケート結果や学習内容などを検討していく」と答えました。
 また、生活困窮者自立支援法の学習支援事業では、国が1/2補助する仕組みであることから、当市においても「子どもの夢を断ち切らない支援が必要」と提案し、「生活保護受給世帯同様の支援をしていく」と答えました。

 冨岡隆議員

◆カジノを含む統合型リゾート(IR)構想の問題について

 青年会議所が実施したアンケートでは、反対(37%)が賛成(24%)を上回っていること紹介し、市長の認識を求めました。
 市長は「どちらでもないとの回答が35%であり、IRについて未だにわからないという結果である。市民への説明を深める必要があると感じた」と答えました。
 また、市長がシンガポールのカジノ視察に行ったことに触れ、「国会ではカジノ解禁法が廃案になったにもかかわらず理解できないとの声が多数寄せられている」と、市民の声を紹介しましたが、「市民にIRとはどんなものなのか理解を深めるため、本市にとって得られる可能性について議論を深めるために行った」と、廃案になっても推進していく考えを明らかにしました。
 さらに、ギャンブル依存症や経済効果についても質問しましたが、「カジノへの入場規制がある」「厳しいセキュリィと監視がされている」「社会的弱者の保護がされている」など、シンガポールでの対応を説明し、「具体的な手法を学んできた」と答えました。
 経済効果については「GDPの1.5%の効果がある」「2万人以上の雇用が生まれている」とシンガポールの事例を述べ、苫小牧での経済効果については「IR可能性調査検討業務で算出して示したい」と答えただけでした。
 市長は「市民の反対が多ければ誘致しない」と明確に答えていることから、その判断基準について質問しましたが、「IRの必要性について理解を深めたい」と、判断基準には触れませんでした。それに対し、党苫小牧地区委員会と党市議団が行った市民アンケートを示して、「ほとんどの意見は反対している」と指摘しましたが、「IR=カジノ=賭博という考え方を整理しなければ意味のない議論。そもそも考え方が違う」と、市民の声に耳を傾ける姿勢が全くない態度でした。
 当市の方針『人間環境都市宣言』に触れ、「カジノ誘致は宣言と相反する」と指摘しましたが、「人間環境都市にふさわしい苫小牧型IRを目指す」と答弁。シンガポールIRでは、8割がカジノでの収益であることを説明し、「IRは倫理に反する」との指摘には、「支払った掛け金に対するサービスを受けるものであり、倫理に反しない」と、“カジノ美化論”とも受け取れる答弁に終始しました。

◆8地区スポーツフェスティバルの位置づけと助成金削減問題について

 行政事業診断において助成金が削減されたため、元に戻すよう求めてきた経緯がありますが、未だに改善されていないことに触れ、住民不在の一方的な手法を厳しくただしました。
 担当部長から、これまで3回の検討委員会を開催してきたことが説明され、「全ての地区で事業を継続することが確認できた。来年度は削減前の助成金でいく」と、改善を約束しました。

◆消費税増税の影響と対策について

 4月からの8%の引き上げによる市民への影響が大きいことから、「実態をつかんで対応すべき」とただし、当市独自の調査を行うことを提案しました。担当部長は「独自調査はする考えはない」と答え、北海道が行った調査結果から、「影響はあまりないと答えた団体が6割、影響が大きい・多少あるが4割という結果である」と説明し、「消費税のほか、円安による影響が出ている」との認識を示しました。
 このことから、国に対し10%の増税は中止すべきと要請することを提案しましたが、市長は「御党は“消費税は先送りではなく中止を”と主張しているが、企業が外国に流れてしまうことが心配。国家財政をしっかり考えてほしい」と、消費税増税賛成の立場をあらためて明確にしました。
 消費税8%による市財政への影響は、一般会計で2億円、特別会計で2,000万円、企業会計で2,300万円であることも説明されました。

◆原発問題とエネルギー政策について

 北海道電力による電気料金再値上げについて、「コスト削減に最大限努力すべき」と述べながらも、「電力の安定供給に支障をきたすことから値上げに至った」と、再値上げ肯定の立場を明らかにしました。
 また、9月議会に全会派一致で採択した要望意見書「道民は原発のない安全・安心な北海道の実現を求めている。よって、電気料金再値上げを可能な限り圧縮させるとともに、エネルギー政策の転換を図ることを強く求める」との内容をあらためて紹介し、意見書の重みについてただしました。
 市長は「極めて重要」と答えながらも、「北海道において冬場に停電が起こったら人命にかかわる事態を招く」と答弁しました。再度、「原発がなくても電力は足りている」「北電は再生エネルギー費用(1世帯120円)を徴収している事実もある」と指摘しましたが、「当市は自然エネルギーに取り組んでおり、これからも積極的に取り組んでいく。しかし、原発は別問題」と、原発依存の姿勢が濃厚になりました。

◆労働者の雇用の実態と対策について

 苫小牧での雇用状況と対策について質問し、「雇用環境は改善されているが厳しい業種があり、今後も注視が必要。北海道における新卒者の離職率は高い傾向にあり、就職促進会などで支援を行っている。また、20歳未満の新卒者への雇用奨励金制度で雇用対策を実施している」と答え、従来の施策を述べるにとどまりました。

◆子ども・子育て支援制度に対する対応について

 来年4月から始まる子ども・子育て支援制度についての課題などについて質問し、「量の拡充と質の向上、5年間で待機児童の解消を目指すこと。過剰整備にならないよう施設整備を考えることが課題である」と説明がありました。
 一方で、消費税10%が財源の支援制度であることから、財源確保の見通しについて質問しました。担当部長は「内閣府からは予算編成で調整すると通知されている」と、4月からのスタートに変わりがないことが示されました。
 また、保育料の考え方を質問し、「現行の保育料を上回ることがないよう配慮する」と答弁。障害児受け入れに必要な保育士加算については、「国において加算が検討されている」との答弁にとどまりました。

<常任委員会>

◆厚生委員会・・・小野寺幸恵

◎陳情審議の結果について
 『必要な介護サービスを受けられるよう求める要望意見書提出に関する陳情』
 『安全・安心の医療・介護の実現、医療・介護従事者の大幅増員と処遇改善を求める要望意見書提出に関する陳情』については、「国では毎年約1兆円の社会保障費が増えており、予算確保の問題で不採択」と公明党が発言。他の委員からも「国が対策をすすめている」「陳情の趣旨は理解するが、財源の問題がある」などの理由から、緑風、改革フォーラム、公明党が反対し、不採択になりました。民主・市民の風と党市議団は賛成しました。

◎『子ども・子育て支援制度事業計画』の進捗状況について
 冨岡議員の一般質問において、財源が不透明だったことから、あらためて確認し、「保育サービスの低下はないか」と質問しました。担当課長は「国の予算編成で調整されると信じている」「低下しないようにできるものと考えている」と、不安な答弁がありました。
 また、保育基準が緩和される小規模保育について、「当面実施する考えはない」と説明していたにもかかわらず『計画』に盛り込まれていることを指摘し、ただしました。「認定子ども園を柱に実施するが、0歳から2歳児の解消には必要。認定子ども園の整備には時間がかかる」と答えました。
 さらに、保育量認定で短時間保育(8時間保育)と認定された場合、最大で月4,800円も延長料金がかかることから、「働く実態が長時間の場合、標準保育(11時間保育)とみなす柔軟な対応が必要」と提案し、「実態に合わせて判断したい」と答えました。

◎沼ノ端クリーンセンター長寿命化計画について
 長寿命化に約43億円かかるにもかかわらず15年間の延命であることから、「将来の施設のあり方をどのように考えて判断したのか」と質問しました。担当部長は「建替えには約120億円かかる。今回の長寿命化は国の交付税措置があり、どうやったら国のお金を使えるのかを判断した」と説明し、将来像については「次期基本計画の中に盛り込んでいく」と答えました。
 また、地元住民への説明の必要性をただしましたが、「説明は予定していない」と課長が答えたため、「ごみ情勢は変化している。長寿命化を進める今が説明が必要」と指摘しました。部長は「ごみ情勢は変わっている」との認識を示し、「町内会には説明している」と答えました。
 さらに、糸井清掃センターが廃炉になった場合の沼ノ端クリーンセンターへの影響についても質問し、「沼ノ端の稼働率が高まり消耗が進むが、定期整備により15年は保つものと考えている」との認識も示しました。

◆総務委員会・・・冨岡隆

◎陳情審議について
『特定秘密の保護に関する法律の廃止を求める要望意見書提出に関する陳情』
 民主・市民の風、改革フォーラム、会派市民が賛成し、趣旨採択になりました。
 緑風、公明党は反対しました。

◆文教・経済委員会・・・谷本誠治

◎小中学校の適正化プランについて
 市教委が示した適正化プランに対し、地域住民や保護者などの意見をしっかり聞いたうえで結論を出すよう求め、「プランは方向性を示しただけであり、今後保護者に負担をかけないように進めていきたい」と答えました。
 また、統廃合の時期についてもただし、「それぞれ地域の課題があり、全体像の方向性が固まったうえで進めるため、時期は示せない」と答えました。
 さらに、市教委が示す適正な学級数の基準(中学校9~18学級、小学校12~24学級)が文部科学省の基準(小中学校ともに12~18学級)と違うことに対し、考え方を質問しました。「統廃合の許容範囲として、弾力性を持たせるために文科省の基準より大きくした」と説明しました。

<特別委員会>

◆安全安心のまちづくりに関する特別委員会・・・小野寺幸恵、渡辺満

 防災ラジオの運用基準の作成を提案と、今後の整備方針について質問しました。また、BCP(災害を想定して行政機能を維持・確保、早期回復を図る計画)における指定管理施設の対応について質問しました。
 さらに、北海道が指定している『危険個所』以外の有珠の沢などで土砂崩れが起きたことを受け、当委員会にしっかり報告することを求め、北海道に対し早急な調査をしたうえで『危険個所』の指定をすることを提案しました。

<議会改革検討会>・・・小野寺幸恵

 反問権と予算・決算委員会のあり方について協議し、慎重審議のため改選後に協議を再開することを確認しました。
 各常任委員会と特別委員会で開始した1問1答の試行における検証は、ワーキンググループ(冨岡隆議員が担当)に委ねることになり、一般質問や議案審議での本格実施を目指します。

第14回 議会報告会(9月議会・2013年度決算委員会・港管理組合議会)

2014年10月19日

第14回 議会報告会
(9月議会・2013年度決算委員会・港管理組合議会)

日本共産党苫小牧市議団
団 長  小野寺幸恵
幹事長  冨岡  隆
幹 事  渡辺  満
幹 事  谷本 誠治

<9月議会の特徴>

 岩倉市長3期目最初の定例市議会となる今議会は、市長の『市政に臨む基本方針』に基づく各会派の代表質問が行われました。
 代表質問初日は早朝から激しい雨が襲い、市は早々に『災害対策本部』を設置して対応するなか、初めて“大雨特別警報”が発令。土砂崩れや道路の冠水、床下浸水など市民への危険性が高まり、「市民対応優先」との判断から2日間の議会休会となりました。
 代表質問では、3期目の政治姿勢を中心としつつも、多くの会派から防災対策や大雨対策などの質問がありました。
 党市議団は、災害に強いまちづくりを含め、3期目の市政運営や消費税増税、電気料金の再値上げ問題など、政治姿勢をただしました。
 また、カジノを含む統合型リゾート(IR)に関わり、代表質問や補正予算審議、修正案の提案(修正動議)、要望意見書提出と、さまざまな手法でただし、市長の姿勢や他会派の態度が鮮明になる議会となりました。

<代表質問>

(1)3期目の市政運営

◆市長選挙にかかわる姿勢について

 2期8年、“市民党”といってきた市長ですが、3期目では自民党・公明党の推薦を受けたことから、政治スタンスを質問。「一党一派に偏らない市民主体の市政運営に臨みたい」と答えました。
 また、市長選挙中に「共産党の議席が4つもあることが恥ずかしくないか」と、市長自ら発言していることに触れ、「私達の議席は市長ではなく市民が判断するもの」と指摘。
 党市議団が推薦した工藤良一市長候補の公約に、『中央インターチェンジ建設を凍結し、教育・福祉一番のまちにする』とあることに触れ、「4人の市議団がついていながら、中央インターチェンジ建設に市費を使うという間違った表現をし、最後まで訂正しなかった」旨の説明をし、「もっと前向きに建設的な議論ができる土俵にしたかったという思いを込めた発言」と答えました。
 しかし、工藤氏の公約の主旨は、市費も道費も市民の税金に変わりはなく、中央インターチェンジの建設凍結で生まれる財源は、教育・福祉に使われるべきであることを示したものです。
 さらに、市長の得票は全有権者の25%だったことから、「この数字をどう捉えているのか」と質問。「私の政治姿勢や掲げた公約の信任が得られている」と答えましたが、再質問の指摘で「公約全てが信任されたとは思っていない」と言い換えました。

◆集団的自衛権行使容認について

 集団的自衛権行使容認に対する阪田雅裕市政顧問の抗議の会見記事がしんぶん赤旗日曜版に掲載されたことを紹介し、「市長が要請した市政顧問と市長の認識にズレがある」と指摘し、あらためて市長の認識を求めました。
 市長は「日本の防衛について国民1人ひとりが考え、議論し、方向性を見いだして行く必要がある」と、従来からの容認する答弁をし、「丁寧なやり方は必要」「即戦争になるとは思っていない」との見解も示しました。
 また、総務委員会に市民から提出があった「集団的自衛権行使容認について、国民理解が得られるように、徹底した国会議論をおこなうよう」求めた陳情は、緑風・公明が反対し、賛成・反対が半数ずつになりましたが、委員長(会派・市民)は集団的自衛権行使容認に賛成の立場であり、委員長判断で否決されました。

◆財政基盤の強化について

 「財政健全化は確保された」という見解を示す一方、「“20年先を見据えたまちづくり”のための財政基盤の強化」を強調する市長に対し、「どのように“市民生活に主眼を置いた施策”をするのか」とただし、「次世代のために辛抱してくれというなら、将来像を市民に示すべき」と質問しました。
 「少子高齢化と人口減少、それに伴う市税収入の減、社会保障の増大、公共施設の改修など新たに発生する課題が山積する一方、国の交付税の見通しがつかない」など様々な不安定要素を述べ、「どこかで詰まる危機感を持っている」と、次世代のための基金積み増し方針に固執する姿勢を示しました。

(詳細資料)日本共産党市議団作成        

苫小牧のお財布の状況

(2013年度決算より)
①赤字か黒字か?
「一般会計14億円の黒字は前年度の2倍です」
 一般会計の決算は歳入745億円3,525万円、歳出は730億5,680万円で、14億7,844万円の黒字でした。
 その要因は、財政健全化・行政改革プランによる民間移譲や指定管理の推進、人件費削減などによる歳出抑制によるものであり、黒字だからといって評価できるものではありません。


②貯金はいくらあるの?
●財政調整基金・・・約22億円
 家庭でいうと貯金にあたるもので、どんどん貯えられてきましたが、一定の必要性はあるものの、ほんらい市民要求のために使うべき財源です。
●備荒資金・・・約6億7,000万円
 万が一の災害時などに使う基金であり、党市議団の提案で貯えられてきました。さらに、10億円を目指すよう求めています。
(単位:千円)


③借金はいくらあるの?
「地方債は26億円減少し、残りの債務は約732億円になります」
 家庭でいうと、マイホーム・リフォーム・マイカー・教育ローンのようなものです。
 この借金は、公共施設等の建設や改修などに使われたもので、市の単年度総額(一般会計731億円)とほぼ一致しており、財政破たんの不安な状態ではありません。
 たとえば、帯広市:約966億円 釧路市:約1,260億円 北見市:約874億円です。

(2)地域経済への影響と雇用対策

◆消費税増税について

 総務省が発表した家計調査報告では前年同月比で5.9%減少していることから、「4月からの消費税増税が家計を冷え込ませている」と指摘し、「北電への電気料金再値上げ見直し要請同様、消費税増税の見直しを国に求めるべき」と提案しました。
 担当部長は「必要に応じて働きかけていきたい」としながらも、消費税増税の影響についての独自調査は「行う予定はない」と、消極的な姿勢を示しました。

◆電気料金再値上げについて

 北電の電気料金再値上げについて、市長は「地域経済の疲弊を招く恐れがある」と厳しい姿勢を示していることに触れながら、北電の「泊原発再稼働が嫌なら電気料金再値上げを我慢しろ」と言わんばかりのやり方に対する認識を求めました。
 市長は、「原発ゼロで経済が大丈夫になるとは思えない。既存の原発には、ある程度理解していかなければならない」と、原発再稼働の必要性を明らかにしました。

◆雇用対策と就労支援について

 人口減少対策の一環として新卒高校生等雇用奨励金制度の充実について質問し、苫小牧を離れた若者のUターンにつながる奨励金制度へ発展させることを提案。担当部長は「現制度を拡大することが効果になるのか、別にUターンをみるのが効果あるのか研究したい」と答えました。
 また、生活保護受給者の就労支援で1,000万円程度の効果が出ていることを評価し、やり甲斐を感じられる仕事につなげるさらなる就労支援への取り組みと、現状で4名の欠員があるケースワーカーの補充を求めました。
 ケースワーカーの補充については、効率的・強化的の視点から「メリハリある適正配置に努めていきたい」と答え、10月1日付けで2名が配置されました。

(3)まちづくり

◆まちなか再生について

 エガオ倒産後の新たな「まちの顔」としての基本計画について、市長の考え方を質問。副市長は「どのような方法、手続きで進めることが適切か、専門家の意見や他市の事例などを参考に考えたい」と、具体的な考え方を持っていないことが明らかになりました。
 また、「エガオやターミナルビルの跡地と一体で進めることが現実的」と、駅前交通広場の再開発構想の考え方についても質問し、「平成27年度末を目途に再整備構想を策定する」と答弁があり、駅前交通広場を先行して進めることも示されました。
 さらに、まちなか居住を進める一方で、まちなかに買い物困難者を増やしていることを指摘し、対策を求めました。担当部長は「11月にオープンする駅前高齢者施設に、生鮮食料品を扱うコンビニが出店予定であり、駅前交流館(ココトマ)でマルシェ(市場)の開催を予定している」と答えました。

◆東西バランスについて

 これまでの2期8年では、一貫して「東西バランス」を強調していた市長ですが、3期目では全く触れていないことを指摘し、「東西バランスで何を目指し、何を達成し、何故3期目で削除したのか」と真意を求めました。
 市長は「東西バランスはある程度浸透した。今後もしっかり頭に入れて取り組む」と、浸透したことが達成であるかのような答弁でした。

◆ふくしのまちづくりとカジノ誘致について

 「ふくしのまちづくり」をひらがなで表現していることについて、市長は「従来のイメージや固定概念にとらわれずに挑戦する意味を込めて表現した」と説明し、「身の回りの福祉を市職員や市民に定着させることが第一歩」と答えました。
 また、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致は「賭博場である」「ギャンブル依存症は麻薬と同じ」「犯罪の温床」「治安悪化」などが心配され、「“ふくし”に反する」と指摘し、「ふるさとのためにいい仕事がしたい」という市長の思いを大事にするためにも、「突き進むだけではなく、正しい判断をする冷静さが必要」と、市長の見解を求めました。
 市長は「福祉にはお金が必要。そのための新たなチャレンジテーマと考えている」と、IRは福祉の財源確保であることが示されました。

(4)行政改革

◆第2給食センターの民間委託につて

 市長は3期目の公約に第2給食センターの民間委託を位置付けていることから、「第1給食センターの民間委託では、ドライ方式の調理場であることを理由に、民間委託をしても安全性は確保できると説明してきたが、第2給食センターはドライ方式ではない」と指摘し、「何をもって民間委託ができると判断したのか」「民間委託よりも建て替えが先」とただしました。
 担当部長は、「市の責任で委託することで安全性が確保され、行政改革の基本姿勢として進めて行く」と、噛み合わない答弁が返ってきました。

◆民間活力の活用について

 市長が進める方針である「民間活力の活用」により、“官製ワーキングプア”が広がっており、委託先の事業所で働く男性は基本給11万円程度である実態を示し、「市の仕事をしている市民の雇用環境が劣悪な実態を改善する対策を打つべき」と、改善を求めました。
 副市長は「これまでも雇用環境を確保する取り組みを進めてきたが、新たな試みとして委託業務の受注者から契約額の内訳書を提出してもらうことを検討したい」「仮に、内訳書が不履行だった場合、指名停止も考えられる」と答えました。

◆行政事業診断について

 行政事業診断で放課後児童クラブの利用料金導入が検討されている問題で、これまで40年間も無料としてきた経緯から「なぜ今なのか」と説明を求めるとともに、利用料導入の再考を求めました。
 担当部長は「学校に行っても幼稚園・保育園時代の保育時間に見合った保育の整備が必要であり、相応の負担をお願いしつつ環境整備が必要」と、利用料金導入ありきの答弁がありました。
 そのため、「市民への影響やニーズを聞いて結論を出すと説明しているのに、もう決定しているのか」とただし、「これから様々検討する」と答えました。

(5)安心して暮らせるまちづくり

◆小中学校の整備計画について

 3.11の教訓から小中学校の耐震化を優先していることから、老朽化対策がストップしていますが、8月に啓北中学校の職員室で天井板が落下した事故をふまえ、2年間先送りされている改築を急ぐよう提案しました。
 また、小中学校施設整備計画が全体的に遅れていることから、前倒しする方向で新たな計画を策定することを求めました。
 学校教育部長は、「より早期に改善するよう取り組みたい」と答えました。

◆就学援助助成の充実について

 就学援助助成での中学校の新入学学用品費は約25,000円支給されていますが、4月の入学移行に申請するため、支給は6月~7月になり、制服やジャージなどの購入時期から遅れるのが実態です。
 そこで、東京都板橋区などで取り組んでいる小学校6年生を対象とする入学準備金の手法を提案しました。
 学校教育部長は、「道内で実施している自治体はない」としながらも、「保護者の負担軽減になる」との認識を示し、「実施するための課題を整理し、道教委とも協議したい」と答えました。

◆旧道立病院について

 道立病院閉鎖の際、北海道は「必要な医療機能を確保したうえで廃止する」と説明し、その後「医療機能の確保の見通しがついた」と閉鎖した経緯がありますが、今議会に「呼吸器内科の診療所を市が設置する」との方針が出されたため、「北海道に約束を果たさせるべき」と指摘しました。
 担当部長は「道立病院の廃止後、市立病院と王子病院の呼吸器内科外来患者が増加し、医師の負担が増大した」と答え、北海道が約束していた「医療機能の確保」が図れていなかったことが明らかになりました。
 また、呼吸器内科診療所設置の費用や、道立病院跡の活用費用について「北海道が負担すべき」と質問。「北海度の支援のもと計画した」と答弁し、道立病院跡に移転予定の心身障害者福祉センター整備においても道の財政的援助を受ける方向性が示されました。

◆災害に強いまちづくりについて

 9月11日、12日の大雨に関わり、「大雨特別警報」が発令しながらも臨時休校の措置を取らなかった市教委の判断についてただすとともに、市内84カ所の土砂災害危険個所の対策について質問しました。
 市教委の防災マニュアルには「大雨特別警報」の想定がないうえ、「暴風」をともなわない雨の場合は各学校長が臨時休校の判断をすることになっていることから、防災マニュアルの見直しを求めました。
 また、危険個所84カ所のうち2カ所で警戒区域に指定されていることから、「避難計画を策定して、危険性の周知に努める」との回答がありました。その他82カ所については、「近隣町内会や公共施設などで危険個所の掲示をするなどの周知に努める」との答弁があり、早々に公共施設や町内会館などに掲示されました。
 さらに、危険をいち早く伝えるために2カ所の土砂災害警戒区域への防災無線設置を提案しましたが、「複数の伝達方法が重要」としながらも、防災無線には消極的な答弁でした。

(6)土地造成会計の閉鎖にともなう財産整理について


 今年度で閉鎖になる土地造成会計が、港管理組合に貸し付けている長期貸付金600万円について、港管理組合が貸付金で購入した苫小牧木材振興組合の株式譲渡で返還を受ける方針であることから、「本来、現金で返還してもらうべき」と指摘しました。
 また、株式で返還を受けるのであれば、「株式評価をしたうえで議会に提案すべき」とただしました。
 担当部長は「港管理組合との話し合いにより株式譲渡で整理することにした」と説明し、株式評価については「未公開株なので、基本的には額面どおり」と答弁しました。
 さらに、土地造成事業会計決算審議において、長期貸付金の返済方法が株式譲渡でおこなうことが正しい手法なのかどうかについて、質疑を行いました。

<議案審議>

●旧道立病院改修事業について
 旧道立病院の調査設計業務に関わる補正予算が提案されたことで、「医療機能の確保を北海道に強く求めることが前提である」と指摘しました。
 また、「なぜ基本設計のなかで調査をしないのか」とただし、「道の施設であるため、どこに配管などがあるかを調査する必要がある」と説明し、あわせて「医師との関係で今議会の補正になった」と、大学病院の医局との関係を示唆する発言もありました。

●道の駅の指定管理について
 指定管理者制度で運営している苫小牧市の『道の駅ウトナイ湖』で、今年4月に就任した駅長が緊急雇用対策創出事業で雇用されていることを指摘し、「緊急雇用は失業者のための制度。駅長は最高責任者であり、正規雇用でなければならない」と管理運営のずさんさをただしました。
 担当部長は「事実であれば問題。調査したい」と答えました。

●カジノをふくむ統合型リゾート(IR)調査費等の
 補正予算提案について
 シンガポールへ4名の市職員を派遣する費用など、400万円の補正予算を提案したことから、「市長はカジノ解禁法に賛成なのか」と質問。市長は「まだ法案の内容が明らかになっていない中で質問するのは“不謹慎”」と、傲慢な姿勢が露呈しました。
 また、「IR=カジノではない」という発言が再びあり、「カジノ隠し」の姿勢が随所に見える質疑となりました。

●修正動議の提案について
 「まだ法案も通っていないのに拙速すぎる」と指摘し、民主・市民の風(6名)、会派市民(2名)と共同で、修正案を提出しましたが、反対多数で否決しました。
 修正案に対し推進派議員から「IRに手を上げている他のまちとの闘いに負ける」との発言もあり、IR誘致に躍起になっている姿勢が露わになりました。

<要望意見書>

●カジノ合法化に反対する要望意見書について
 一点共闘の立場から他会派への賛同を求めましたが、賛同を得られた会派はなく、個々の議員5名の賛同のみとなりました。
▶党市議団以外の賛同議員:熊谷克己議員、後藤節男議員、小山征三議員、田村雄二議員、松尾省勝議員


●電気料金再値上げに関する要望意見書について
 党市議団が提案した要望意見書の文言を他会派の意見を取り入れて調整し、「道民は原発のない安全・安心な北海道の実現を求めている。よって、電気料金再値上げを可能な限り圧縮させるとともに、エネルギー政策の転換を図ることを強く求める」との内容に修正。全会派一致で採択しました。
 一方、総務委員会に市民から提出された原発依存の撤回と再生可能エネルギーへの転換を求める陳情は、要望意見書と同趣旨でありながら、緑風・公明・改革フォーラムが反対し否決されました。

<港管理組合議会>

●勇払マリーナの運営について
 8月の港管理組合議会において、管理組合が指定管理者制度を導入して運営している勇払マリーナの給油取扱所で、危険物保安監督者をおかずに給油業務を行っていたことから、港管理組合管理者である市長に『警告書』が出され“施設の使用停止”状態になった問題を指摘。指定管理者のずさんな運営と管理組合の「まるなげ」体質が浮き彫りになりました。

<平成25年度 決算審査特別委員会>

●一般会計

①総務費

◆信号機の設置について

 平成23年度から25年度までの3年間、苫小牧市での信号機の設置がなかったことから、おひさま保育園やウトナイ保育園近くの危険個所の事例をあげ、「交通安全の会長※としてアクションを起こすべき」と提案しました。
(※苫小牧市交通安全推進委員会会長)

◆公共交通路線維持費補助金について

 道南バスに移譲した路線バスに関して、赤字路線が増え補助金が増加しており、「路線の廃止・変更」が危惧されることから、「市民の足の確保」を求めるとともに、道南バスの営業努力について質問しました。
 副市長は「民間移譲は市民の足を守るため」と答え、市長は「市民の足を守るために責任を持って関わっていく。民間移譲の難しさで、(補助金を出していることで)市がやってくれるという感覚になってもらわないように、緊張感をもって取り組みたい」と答弁しました。
また、道南バスの営業努力について担当部長は、「利用促進に取り組んでいる」と答えたため、「どんなことをしたのか」と再度質問すると、「お任せしている」と、民間任せの答弁でした。

◆樽前予約運行型バス運行事業費について

 樽前予約運行バス(樽前ハッピー号)の利用促進策として、来年度から樽前小学校に通う特認児童(樽前地域以外から通う児童)に対する通学補助を行うことについて評価したうえで、「本来教育的観点(教育費)から補助するべきではないか」と質問しました。
 市長は、「教育的な観点だと公平性の問題もある。樽前の今と未来を考えると違和感はない」と答えました。

◆空きビル対策費について

 閉鎖したホテルや音羽ショッパーズなどの安全対策について質問し、音羽ショッパーズについては早ければ来年度に解体し分譲することが示されました。
 また、他の空きビル対策については「市民からの相談に基づいて関係部署と連携して解決していく」と答えました。

②民生費

◆紙おむつ給付事業費について

 物品購入契約をしている紙おむつ給付事業について、12種類の紙おむつの入札全てを1社のみが落札していることから、担当の評価を質問。担当課長は「良いことだとは思っていない。本来競争性が発揮されるべき」と答えました。
また、登録業者7社(地元企業は5社)のうち3社による指名競争入札であることから改善を求めたことに対し、「入札に参加していない地元の2社に(紙おむつ事業が可能かどうか)問い合わせをしていない。次年度に確認したい」と答えました。
 さらに、今年度から利用者の希望に沿うことを目的に業務委託に変更していますが、利用者への説明や相談などが後手後手になっている実態を指摘し、改善を求めました。

③環境衛生費

◆家庭ごみ有料化手数料の使途について

 約3億円の収入の使途は、収集運搬や収集カレンダー、ステーションパトロール隊経費など、清掃費の様々な事業に使われているため、「使途の目的をハッキリすべき」と提案しました。
 市長は「経営という立場で数字と向き合っている。使途の資料を見てもらえればわかる」などと説明し、「次世代のために資源化・減量化のしっかりとした仕組みを作る」と、精神論的答弁でした。

◆共同住宅の不適切排出改善について

 特定しつつある共同住宅の不適切排出改善に向けた対策を求め、「入居者に徹底することで防げる」と、副市長の強い意欲が示されました。
 あわせて、市指導員と共同住宅のオーナー、自治会の3者で現場を確認したり、チラシを配布してステーションパトロール隊の存在を知らせるなどして、不適切抑制に努めることも説明されました。

◆沼ノ端クリーンセンター長寿命化について

 長寿命化において20%のCO2削減を目指していましたが、北電は3%分しか購入できないことが長寿命化調査で明らかになったことから、京都議定書をもとに作った温室効果ガス削減計画との整合性を質問しました。
 担当課長は「CO2の20%削減では施設整備の負担が大きい。環境よりも費用対効果で判断した」と答弁したことから、「次世代のためといいながら費用対効果優先か」と指摘すると、市長は3.11により原発がストップしていることをあげ、「現実的な選択をした。根幹が崩れた」と、CO2の削減は原発が前提であるという国同様の見解を示しました。

④土木費

◆自転車道路について

 国・道・市3者で取り組んだ自転車道路整備について、青色塗装がボロボロに剥がれたうえ、自転車道路に電柱が立ちはだかっている危険なものであることを一貫して追求してきた経緯から、「モデル(見本・模範)事業といえるのか。いつ総括するのか」とただしました。
 「問題点を明らかにするためにモデル事業に取り組んだ」と、“実証実験”と勘違いしたような答弁が返ってきました。
 また、「今後自転車道路の整備に取り組む時は、市民の声を聞き自転車の走行が多い場所を選定すべき」と提案しました。

◆パークゴルフ場の管理について

 市内15カ所のパークゴルフのうち14カ所で同好会などによる“クリーンアップ・サポーター制度”で管理・運営をしており、『基準』には「使用料は無料」となっておりますが、プレー代・団体利用・シーズン券・会費など、様々な方法で使用料を徴収している実態を示し、改善を求めました。
担当課長は「自由な形で徴収していた」と認め、改善する方向性を示しました。
 一方、市が行う草刈りや肥料は「必要最小限」であり、『基準』通りではパークゴルフ場の管理・運営が厳しいことを指摘し、基準見直しの検討も求めました。

⑤教育費

◆フッ化物洗口について

 フッ化物洗口実施にあたり、デメリットや危険性をしっかり保護者に伝えることを求めていた経緯から、「市が保護者に配布している資料は“安全”であるかのような資料であり、不十分」と指摘しましたが、「しっかり説明している」との認識を示しました。
 また、「参加したくないけど断れない」「子どもがいじめに合うのでは」という保護者の不安に対しても、「対応は万全」と、フッ化物洗口の取り組みには「問題ナシ」の回答でした。

◆学力テストと“苫小牧っ子学力UP!ハンドブック”について

 「中1ギャップ克服のために6年生も学力テストに取り組むべき」との他会派委員の質問に対し、「6年生で途切れ追跡ができない」と実施に前向きな答弁をしたことから、「学力テストの学年拡大の際には現場の先生達の意見を吸い上げて検討すべき」と提案しました。
 また、同委員へ「ハンドブックは全ての先生に配布し、授業の改善になっている」と説明したことから、「ハンドブックはあくまでも参考資料。先生達の創意工夫を凝らし、子どもの実態に合わせた授業こそ大事」と、あらためてただしました。

⑥総括質疑

◆錦岡の海岸侵食とゴルフ練習場跡の対策について

 海岸侵食について、先の議会で取り上げた経緯から、どのような安全対策に取り組んできたのか説明を求めるとともに、今後の侵食防止対策について質問しました。
 担当部長から、国・道・市の3者でパトロールを強化していることが示され、住民説明会で46メートルの区間にテトラポット(波消しブロック)を設置することが説明されていることから、「46メートルでは不十分」と指摘し、さらなる対策を求め、「議会の指摘を国、道に伝える」と答えました。
 また、侵食海岸の近くに約30個の未使用のテトラポットが放置されていることを指摘し、「それを使えば侵食が防止できた可能性もある。未使用のテトラポットは誰のもので、何のために置いたのか」とただし、「調査中」であることが示されました。
 さらに、侵食によりゴルフ練習場のネットを釣り上げるポールの根元が2メトールも掘り下げられ、倒壊の不安が広がっている問題に触れ、安全性について質問しました。
 担当部長は「今のところ大丈夫」と答えたことから、安全性について住民周知を求めたことに対し、安全性について「あらためて確認したい」と答弁しました。
 次に、冬期間にポールやネットに付着したつららが落下し、民家の窓ガラスや車のフロントガラスなどを破損していた問題を取り上げ、「まもなく冬になり、同様の事故が発生する可能性がある。命に関わる問題」と強く指摘し、対策を求めました。

●特別会計

①国民健康保険事業会計
 保険税滞納者のうち、低年金生活者5人から差押を行ったことを指摘し、今後は松山地裁判決と総務大臣の国会答弁(生活維持のできない年金生活者からの差押を禁止する)をふまえ、「慎重に対応する」と答えました。

②霊園事業会計
 高丘霊園と高丘第2霊園のトイレ設置について、「3,000区画に1ヶ所」との設置基準を提案し、「要綱、もしくは内規に基準を設けたい」と答えました。
 そのうえで、現在老朽化のために閉鎖している第2霊園のトイレを改修することが示され、1ヶ所不足している高丘霊園のトイレについても、「市民からの要望が高い階段の改修を優先しながら、平成29年度までに新設したい」と答えました。

●企業会計

①土地造成事業会計
 代表質問でも触れた「土地造成会計が港管理組合に貸し付けている長期貸付金600万円の返済を、株式譲渡で返還を受ける」との方針について、「本来現金で返還するのが基本」との総務省の見解と、地方自治法231条の2と政省令156条を示し、「何を持って株式譲渡での返還ができるのか」と質問しました。
 財政部長は「民法482条の規定に基づき、代物弁済として行うので問題ない」と答えたことから、「総務省の見解と違う」とただし、「あらためて総務省へ確認する」と答えました。
 また、市長は「出資を減らす方針」を示していることから、「株式譲渡を受ければ新たな出資になり、方針との乖離が生まれる」とただしました。
 副市長は「株を持つことについて精査が必要。あらためて検討したい」と答えました。

②市立病院会計
 道内の市立病院21カ所のうち、10カ所の病院で医療事故公表基準を持っていることを示し、「医療の透明性、市民の信頼確保、安心な病院」の観点から、苫小牧市立病院でも基準を持つことを提案したことに対し、「策定作業を始める」と答えました。
 また、医療費削減策として後発薬品(ジェネリック)の普及について質問し、25年度は25%の利用で約9,200万円の効果があり、今年度は60%の普及になる見通しが示されました。

第13回 議会報告会(6月議会)

2014年7月1日

第13回 議会報告会
(6月議会)

日本共産党苫小牧市議団
団 長 小野寺幸恵
幹事長 冨岡  隆
幹 事 渡辺  満
幹 事 谷本 誠治

6月議会の特徴

 市長にとって2期目最後の定例市議会ということから、市長VS党市議団、市長与党VS野党といった様相が見られ、地方紙が注目していたように「前哨戦」の舞台になりました。
 市長が党市議団に対し、認められない「反問権」?を行使する場面や、会派・緑風議員の「何でも反対し無責任」と、あからさまな反共攻撃を一般質問で行う異様な議会でした。(多くの私語が出る!)
 市長が事務所開きの場で “だれが行財政改革の足を引っ張ってきたのか”と発言していることについて質疑で追及すると、「足を引っ張って、ブレーキをかけていることを、実際に(議場の場で)体験してきた」と答弁。「誰を指しているのか」との質問には、「胸に手を当てて考えてもらいたい」と、答弁不能になりました。
 また、カジノ問題の質疑で「カジノがなければIRにならない」と発言すると、「政治の世界にいる者は、思い込み過ぎず、決めつけ過ぎず、判断する必要がある」という、上から目線の馬鹿にした答弁まで飛び出しました。
 一般質問全体では、市長が推進する『カジノを含む統合型リゾート(IR)』に対する質問が相次ぎ、その度に「IRは産業誘致」「汚染されたIRは私が絶対に阻止する」「IR=カジノではない」など、様々な市長答弁が飛び出し、「ごまかし」「弁明」の姿勢があらわになったといえます。

▼懲罰動議について

 今議会では、一般質問中における田村雄二議員の不規則発言(私語)に対して「議会の秩序を乱す」と、発議者4名による市議会史上例のない懲罰動議があり、本会議に付され賛成多数で懲罰委員会設置となりました。
 懲罰委員会では、議長の議事整理権が有効だったことを触れたうえで議長に発言を求め、「2回注意したが静かにならなかったので名前で注意し、その後は淡々と質問を終えることができた」と述べたことから、党市議団は「懲罰に値しない」と主張しました。
 一方、懲罰動議発議者の会派から「行き過ぎた不規則発言」との意見が出され、賛成多数で「謝罪」となりました。

一般質問

<渡辺 満 議員>

▼まちなか再生について

 エガオの倒産にともない自主営業をしている30店舗への具体的な対応策について質問し、「テナント側の不安は、いつまで営業できるのかであり、方向性を明確にするべき」と指摘しました。
 部長は「運営期間は決められていない」「アンケートで一軒一軒要望を聞き、店主会の一定の意見を取りまとめしている。引き続き協議する」とだけ答弁し、具体的な対策は示せませんでした。
 また、駅周辺は「苫小牧の顔」であることから、「特区」として位置付け、企業立地振興条例を参考に、出店投資や雇用に対する助成などで支援し、再生することを提案するとともに、市長が考える再生策について質問しました。
 助成支援について、副市長は「充分な時間をかけて検討が必要であり、現在は考えていない」と、消極的な答弁をし、市長の再生策については「CAP(まちなか再生総合プロジェクト)の基本方針に基づいて取り組んでいる」と答えました。
 また、元市長は駅前の活性化策でシンボルストリート(駅通り)など、17億円の投資による整備で一定の効果があった経緯を述べ、その後の行政継続がなかったことを厳しく指摘しました。
 市長は「時代は大きく変わっている」と反論し、「CAPの成果が出るまでに時間がかかる」と、言い訳の答弁をしました。

▼若草団地の建設について

 今年4月から居住開始になった若草町の市営住宅において、建設時に使用したカーボンパネル(市内の事業者が特許権を持つ)は、特許権を持たない市外の事業者から納品されたものであることを指摘し、事実確認を求めました。
 部長は「地元の製作工場以外で製作されていたことは、市も受注者も承知していたが、設計仕様に適合している製品であることから適正と受け止めていた」と答弁しましたが、「元請けやメーカーに事情聴取したいので、時間がほしい」と、宿題になりました。
 公共工事の発注のあり方が大きく問われる問題になりました。

▼サンガーデンのビニールハウスについて

 サンガーデンのビニールハウス(養生ハウス)は、長期間にわたり目的外使用をしている実態であり、その行為は建築基準法に抵触することを指摘。目的外使用は平成15年度以前から行い、18年度からの指定管理者においても同様の違法行為を行った事実を示し、「指定の取り消しに該当する」と追及しました。
 担当部長は「適切さを欠いており、深く反省している」と謝罪。指定管理者については「改善の指示を行い、改善が行われたことから、取り消しには該当しない」と答弁しました。
 また、指摘されたビニールハウスは老朽化していることもあり、撤去することで図書館や美術・博物館などの利用者用駐車場が広くなり、市民サービス向上になることから撤去を提案。「利用者も増えていることから、新年度の着手に向けて見直しが必要」と答えました。

▼錦岡の海岸侵食について

 昨年の12月議会で、錦岡ゴルフ練習場裏の海岸侵食について取り上げた際、住民説明会を開くことが約束されていましたが、未だに開かれていないことを指摘。「住民に不安を与えて申し訳ない」と謝罪し、「国と道の調整がつき次第開催する」と答えました。
 また、道からパトロールを委託されている事業者の報告書には、「異常ナシ」と報告されており、パトロール日誌に侵食箇所の報告事項がないことが明らかになったため、新たに加えられました。
 今後の対応については、「国・道による測量調査を行う準備が進められている。市と町内会が連携して、国・道に改善を求める」と、前向きな答弁がありました。

▼臨時職員の雇用のあり方について

 6年前に質問した経緯から、雇用保険を12ヶ月納付できるように任用期間を最低12ヶ月にしているのかどうかを確認するとともに、ボーナス支給日が外されて不利益な雇用実態であることを指摘し、改善を求めました。
 担当部長は「手当が支給されず、雇用保険が掛け捨てになっている状況は是正したい」と答えました。
 また、厚生労働省の通知『臨時職員の更新時の空白期間の健康保険・厚生年金の取扱』をふまえた不利益解消策について、当市の実態を質問しました。
 担当部長は「通知の認識が不十分だった」とし、「次に任用が明らかである場合などについては、1ヶ月分の健康保険・厚生年金の資格を喪失させないよう配慮する」と答弁。全国初の取り組みとなります。

▼苫小牧駒澤大学について

 53億円の財政支援と土地の無償譲渡(総額約90億円)で開学し、23年には総合協力協定を締結した経緯がありますが、定員割れが続き、直近では定員の38.1%になっています。このことから、「大学経営が危機的状況である」と、市として大学経営に責任を持つことを提案しました。
 市長は「経営は大学独自ですべき」と、これまでの「側面支援」の立場を崩しませんでした。
 また、市長先頭に本学に出向き、「撤退はない」という担保を取り交わすことも提案しましたが、「本学との連携を密にする」との答弁にとどまり、大学を撤退させない取り組みが今後の課題です。
 さらに、大学誘致による経済効果について、23年度は16億7千万円程度といわれていましたが、現時点では9億8千万円であることが明らかになりました。

▼錦岡オーシャンヒルズについて

 都市計画審議会でオーシャンヒルズの貸別荘構想について審議があり、継続審議になっていましたが、消防水利などの不適切な管理の発覚もあり、いまだに再開されていないことから、「貸別荘構想の提案は、今でも正しいと判断しているのか」とただし、北海道からの意見や説明について質問しました。
 担当部長は「貸別荘構想の提案当時は、懸念事項について把握していなかった」と説明し、「市議会の指摘事項等について、北海道に報告しながら進めている」と答えました。

▼入札のあり方について

 市立病院の廃棄物収集運搬業務にあたり、昨年は前年度の随意契約価格の1/10以下というダンピングを否定できない価格であったことを指摘し、「市が作成した契約事務マニュアルが生かされているのか」とただしました。
 また、上記のダンピングと推測される事業所が、今年度は3.6倍で落札。さらに、予算計上は予定価格よりも高く積算されていることから、「不自然」と指摘し、説明を求めました。
 「ワーキングプア防止の観点から、今年度から最低価格を設定することにした」「たまたま同一業者が落札した」「予算については、複数社から参考見積もりを取り、燃油高騰も考慮した」と答弁しました。
 市立病院では、契約事務マニュアルを知らなかったことも明らかになり、あらためて各部署への周知徹底での改善が約束されました。

▼公務災害認定について

 退職後にアスベストによる中皮腫と診断され亡くなった元教員に対し、今年3月に公務災害認定が確定した問題で、同校に勤務歴のある教諭や児童生徒への健康調査実施を求めましたが、教育長は「健康調査の必要性は現時点では考えていない」と答弁しました。このことから、勤務歴や在籍歴等の証明書発行を提案し、「申し出があれば発行したい」との答弁がありました。
 また、9年前の議会質疑で「原因は勤務していた学校環境にあるとは思えない」と答えていたことにも触れ、当時の答弁について認識を求めました。
 当時学校教育部長だった副市長は、「可能性も否定できないものと重く受け止めている」と謝罪しました。

<冨岡 隆 議員>

▼原発問題とエネルギー政策について

 福井県内外の189人が大飯原発の再稼働差し止めを求めた訴訟で、人格権を尊重して「運転をしてはならない」との判決が出たことに触れ、判決に対する市長の認識と泊原発再稼働中止の見解を求めました。
 市長は「関西電力が控訴しているので、動向を注視したい」「泊原発では安全性の向上に取り組んでおり、電力の安定供給には不可欠。地域住民の理解を得られるように対応してもらいたい」と、原発推進の認識を示しました。
 また、自然エネルギーを主体としたまちづくりの考え方を質問しましたが、「自然エネルギーは地域経済の活性化という観点から必要」と述べながらも、「それに関わる法案が審議中であり、国の動向を注視したい」と、消極的な答弁を繰り返しています。

▼集団的自衛権について

 青森市長が「集団的自衛権の行使は許されるものではない」「政権が変わるたびに憲法解釈が変わるようであれば、法的安定性が確保できない」と述べていることを紹介し、「市長もきっぱりとノーの立場をとるべき」と求めました。
 市長は「日本の防衛について国民一人ひとりが考えを整理して、国民的な議論で方向性を見出していく必要がある」と、肯定的な答弁をしました。

▼カジノを含む統合型リゾート(IR)について

 IR反対の立場で質問し、刑法で禁止されていることに対する認識を求めました。
 市長は「賭博は射幸心を煽り、勤労意欲を損なうことから禁止されているが、カジノは厳格な管理下により多くの国では合法化している」と答えました。
 また、「市民の声が後回しになっている。カジノよりも地元に足をしっかり据えた雇用対策に取り組むべき」と指摘しました。
 市長は「従来の雇用対策にも取り組むが将来発展を見据えたまちづくり向け、IRにチャレンジしたい」と答えました。
 さらに、「カジノがなければIRにならない」という小樽商大の結城洋一郎名誉教授の言葉を紹介すると、市長は「カジノを含まないIRもある」と答弁しましたが、市議団の追及で「苫小牧に誘致するIRはカジノを前提としている」と答えました。

▼旧道立病院施設活用について

 道立苫小牧病院廃止後の施設活用について、児童相談所と心身障がい者センターに活用することを北海道に要望していることから、道との協議内容や見通しなどについて質問しました。
 副市長は、「具体的な内容や機能の細部等の協議を進めており、9月の定例市議会に示せるよう努力したい」と答えました。

▼税等の納付のあり方について

 党市議団で視察に行った、岐阜県美濃加茂市と大阪府貝塚市での取り組みを紹介し、国民健康保険税の納付回数を10回から12回に増やすことを提案しました。
 市としても調査をしたことを説明し、「メリットはあるものの、デメリットを理由に12期納付を止めたところもあるので、慎重に検討したい」と答えました。

議案審議

▼システム事業費について(小野寺幸恵議員)

 国の社会保障・税番号(マイナンバー)制度施行にあたり、市のコンピューターシステムを整備する必要があり、補正予算が提案されましたが、国からの補助金が2600万円なのに対し、一般財源は1億4500万円の持ち出しになることから、「市民の大事な税金を、“分かりました”と出すのはおかしい。国に検討するよう求めるべき」と指摘しました。
 市長は、「私も“それはないだろう”と思った。全国・全道市長会を通じて意見をあげている」と答えました。

▼消防庁舎建設における入札について(渡辺満議員)

 新たに新開町に建設予定の消防庁舎建設の入札について提案されました。多くの地元事業者への受注機会の拡大を目的に4つの工事に分離・分割発注をしましたが、2つの工事を同一業者が落札したことから、「分離・分割発注の意味を成していない」と指摘し、分離・分割発注の目的を果たすために他都市が実施している「一抜け方式(下記に解説あり)」を取り入れることを提案しました。
 副市長は「Aランク業者が少ないことから、抜けていったら競争性に欠く。今後の入札方式について検討したい」と改善の方向性を示しました。
 また、落札した事業者は2つの工事でそれぞれ99.84%、94.41%と高い札を入れ、他の事業者は予定価格を大きく上回っていることから、予定価格が適正だったのかどうかをただしました。
 担当部長は「市で積算する単価と市場価格と乖離があるとすれば、差はインフレ価格などによるものである可能性がある。しっかりと検証したい」と答えました。
 さらに、入札参加の全社が予定価格を超え、不落札になった工事もあったことから、副市長は「異常な事態といえる」と述べ、「交付金の手続きもあるため、工期内で終えるようにするためにも、先方との協議が必要」と答えました。
 今回の入札結果をふまえ、「反対もあり得る」と発言すると、副市長は「落札した業者から、市か議会が訴えられる可能性もある」と、「恫喝」とも取れる発言があり、指摘により「曖昧ななかで言ってしまった」と訂正・謝罪しました。

※「一抜け方式」~1つの工事を落札した場合、同一事業者は他の工事の入札に参加できない方式

厚生委員会(小野寺幸恵議員所属)

<陳情審議>

『ウイルス性肝炎患者に対する医療助成の拡大を求める陳情』
 陳情は、現在国の医療費助成で対象外になっている肝硬変や肝がん患者への具体的対策がないことや、肝機能障害による身体障害手帳の認定基準緩和を国などに求める内容です。
 「肝硬変や肝がんになったら助成が打ち切るのは国の責任放棄。助成拡大は当然」と採択を主張し、全会派一致で採択になりました。

総務委員会(冨岡隆議員所属)

<陳情審議>

『国の集団的自衛権行使容認に関する要望意見書提出を求める陳情』
 「今国会で閣議決定する動きがあるため、急を要する」と、採択を主張しましたが、「国会で審議中であり、議論は難しい」という他会派の意見が多数となり、継続審議になりました。

『エネルギー基本計画の撤回に関する要望意見書提出を求める陳情』
 福井地裁の判決を引用し、「原発と生命は相いれない」と、採択を主張しましたが、他会派から「国策的な問題」「最高裁に控訴しており、結論は不透明」などの意見が出され、継続審議になりました。

建設委員会(渡辺満議員所属)

<苫小牧市公園施設長寿命化計画>

 6月定例議会で市内にある遊具などを備えた304公園に対し、当面10ケ年計画(国庫補助を含む)で約3分の1ヶ所を整備する提案が示されました。
 委員会質疑で、「北星公園の“東屋”(あずまや)の劣化により、屋根が壊れた状態のまま放置した問題を指摘し、改善を求めました。担当部局は、「ただちに調査し対応し市民サービス向上に努める」と改善を約束しました。

文教経済委員会(谷本誠治議員所属)

<市立中央図書館基本計画>

 基本計画策定にあたり、市民サービス向上の観点から望ましい基準について質問。図書館協議会の提言である「理想の図書館像」を取り入れ、インターネットを使用した無線公衆LANや外国語などの多文化サービスなど、未実施分野を充実することが答弁されました。

国・道に対する要望意見書の取扱いについて

 各委員会で採択された陳情と各会派提出の要望意見書の6件は本会議に上程され、審議した結果、4件(①ウイルス性肝炎患者に対する医療費助成の拡充を求める要望意見書、②平成26年度北海道最低賃金改正等に関する要望意見書、③総合的、体系的若者雇用対策を求める要望意見書、④地方財政の充実・強化を求める要望意見書)が全会派一致で採択されました。
 一方、公明党提出の『地域包括ケアシステム構築のため地域の実情に応じた支援を求める要望意見書』については、医療・介護総合法案に反対している立場を明確に示し、「国会で審議中に要望意見書を提出するのは拙速である」と意見を述べ、民主・市民の風を含め反対しましたが、賛成多数で可決しました。
 また、総務委員会に提出された『国の集団的自衛権行使容認に関する要望意見書提出を求める陳情』が継続審議になったことをふまえ、民主・市民の風との共同提案で『憲法解釈の変更による集団的自衛権行使を行わないことを求める要望意見書』を本会議に提出しました。
 民主・市民の風、改革フォーラム、党市議団の14人が賛成しましたが、緑風、公明、会派市民の15人が反対し、賛成少数で否決されました。

終わりに

 6月議会終了後、市長選挙が行われました。その出陣式で岩倉市長は「共産党は私が進めてきた行政改革の主な取り組みは全部反対、先送り。左手で財政健全化の足を引っ張り、右手で歳出圧力を毎議会やっている。共産党議席が4議席もあることを恥ずかしいと思わないか」と発言したことが地元紙で報じられました。
 岩倉市政8年間での予算・決算における党市議団の態度は、一般会計予算で2回、決算で3回、企業会計予算・決算で各5回において、全会派一致で賛成しています。   
 そもそも、市長選のなかで議会活動を例に誹謗・中傷することは、議会制民主主義を否定するものです。また、「歳出圧力」とは、市民要望を全否定する考え方であり、市長としての品格が問われます。

第12回 議会報告会(2月議会)

2014年4月28日


第12回 議会報告会
(2013年度2月議会・2014年度予算委員会)


日本共産党苫小牧市議団
団 長 小野寺幸恵
幹事長 冨岡  隆
幹 事 渡辺  満
幹 事 谷本 誠治

<2月議会の特徴>


 岩倉市長2期目最後である2014年度の市政方針を受け、党市議団は昨年10月15日におこなった14分野84項目の新年度予算要望の回答を踏まえて代表質問をしました。
 6月には市長選挙を控えていますが、骨格予算ではなくフル予算に近い新年度予算が提案され、市政方針も2014年度1年間の事業が述べられるなど、3期目の出馬の意欲が明らかです。
 一方で、厳しい市民生活応援施策に欠け、一貫して「精神論」的な表現となっています。
 党市議団は、景気回復の兆しが見えない厳しい経済状況の中、4月からの消費税増税をはじめ、国が進めるあらゆる負担増から市民生活を守るという立場と、議会のチェック機能を果たす役割から、「対決」「対案」「共同」の姿勢を貫きました。

<代表質問>

●市長選と市議選のズレについて

 市長選と市議選のズレが生じていることから毎回約4,200万円の選挙費が増額することを指摘し、行政改革を進めてきた市長としての削減策について質問しました。
 市長は、選挙費の削減や市長選と市議選の統一について「現段階では難しい」との答弁にとどまりました。

●景気・雇用対策につて

アベノミクス効果について「まだ市民には届いていない」と認識を示し、市民が景気回復を実感できるような「喫緊の課題に対処する」と述べる市長に対し、具体策を質問しました。
 副市長は、消費税増税や年金引き下げ、電気代の値上げなど、家計圧迫要素があることを認めたうえで、アベノミクス効果について「タイムラグがある」と説明し、「国の補正予算による公共事業の増などの活用や、新年度の公共事業を前年度以上に確保するなどの対策を取り、景気回復基調が市民生活に届くように、迅速かつ着実に取り組む」と、抽象的な答弁でした。
 また、家計圧迫要素について「不安要素を一つでも取り除くために国に働きかけるべき」と提案したのに対し、「推移を見極めながら必要に応じて働きかけたい」と答えました。
 消費税増税の影響による景気の下振れ抑制策として国が進める『好循環実現のための経済対策』に対し、「消費税増税の反動対策に効果があるのか」と、当市の事業内容などを質問しました。
 担当部長は「補正予算額23億円を予定し、6月議会に提案する」と説明しました。

●苫小牧の顔づくりについて

 市長が目指す中心市街地活性化の取り組みについて、2期8年間の自己評価を質問。市長は「すぐには効果は見えづらい」と前置きし、まちなかの活性化について「徐々に機運が高まりつつある」との評価にとどまりました。
 また、市はまちなかの活性化について商業者の「自助努力」と「創意工夫」を強調していることから、「商業者は頑張っている」と指摘し、市としての取り組みを求めるとともに、まちなかの活性化に重要な位置づけであるエガオの方向性を「サンプラザの意向待ち」にせず、まちづくりのスタンスを持って協議に臨むことを提案しました。
 まちなかの活性化について、担当部長は「まちなか再生総合プロジェクト(CAP)パートⅡの事業を具体化する中で持続可能なまちづくりの実現に取り組む」と、具体性のない答弁でした。
エガオについて、副市長は「エガオは市の施設ではなく民間の施設」と述べ、「引き続き動向を注視したい」と、他人事のように答えました。
 まちなか居住について、4月から入居開始となる若草町の市営住宅に加え、さらなる市営住宅の建設を提案し、居住人口増加促進を求めるとともに、駅南で生鮮食料品を販売する大型商業施設がないことから、商業施設の誘致や既存商店の活性化策を求めました。
 あらたな市営住宅の建設については「担当部と相談し、建設の可能性について検討したい」と答弁。生鮮食料品商業施設については、「食料品店舗を含む様々な機能が集積する魅力あるまちなかを目指したい」と、精神論の答弁で終わりました。

●中央インターチェンジ建設による影響について

 中央インターチェンジ建設により「便利になる」という声がある一方、「西インターチェンジの存在意義が薄れる」「西側の疲弊がさらに進行する」など、心配する声があることを紹介するとともに、千歳市や札幌市への流出が進む可能性があり、地域経済にマイナスになることを指摘し、「マイナス要素を検証し、建設再考も視野に入れるべき」と提案しました。
 担当部長は「懸念については心配ない」「マイナス効果もない」と、断言しました。

●IR(カジノを含めた統合型リゾート)について

 「バラ色の施策のように打ち出す姿勢は市民理解が得られない」と指摘し、市長の言う「将来的な経済の活性化とは何をイメージしているのか」とただしました。
 市長は「外国人観光客の誘致や雇用の創出などの経済効果が期待できる」とし、「裾野が広く多種多様な雇用の創出、交流人口の増加、関連企業の誘致など、経済効果は極めて大きい」と絶賛しました。

●錦岡オーシャンヒルズについて

 錦岡オーシャンヒルズにおいて、開発行為をおこなった岩倉土地開発株式会社から外国人富裕層を対象とした貸別荘構想が提案されたことから、不安や心配する声が上がっている一方、市は「地域住民は賛成している」「地域は同意した」などと説明していることから、「賛成」と判断した根拠を質問するとともに、住民が求める良好な住環境の構築を求めました。
 担当部長は、住民説明会や縦覧で意見が出なかったことが「賛成」と判断した理由だとし、「引き続き良好な住環境の形成に努める」と、一般論的な答弁で終わりました。
 また、岩倉土地開発が管理するオーシャンヒルズ地域の消防水利の多くが使用不能状態であり、3年間も改修されていないことを指摘し、早急な改修を求めるとともに、「貸別荘構想を進めるよりも、住民の安全安心が先」と、ただしました。
 消防長は「早急に調査、改修、報告を強く支持したが、未だに改修されていない」と経緯を説明し、「不備があれば直ちに改善するよう粘り強く指導し、安全安心に繋げたい」と陳謝しました。

●自然を生かしたまちづくりについて

 市長のまちづくりの姿勢に「豊かな自然」が生かされておらず、市内外からの認知度も低いことを指摘し、「豊かな自然をまちづくりの1つの柱に据えることで施策が生きてくる」と提案しました。
 担当部長は「今後も自然環境の保全に努めるとともに、PRを工夫したい」と答えました。

●公共交通の在り方について

 市営バスの民間移譲から3年が経過することから、移譲先である道南バスによる路線変更や廃止が可能になるため、その有無について質問するとともに、変更・廃止の場合に「市民の足を守る」という市の考え方を貫くよう求めました。
 担当部長は「変更や廃止は聞いていない」と答弁し、市民の足を守ることについては「公共交通協議会で協議・検討していく」と説明しました。

●苫東開発について

 当市から環境監視センターや道立病院など、北海道が所管する公共施設が廃止になることに加え、産業技術センター建設が長期にわたり棚上げになっている問題で、「地元企業の優れた技術力を発信」という市長の方針からも、北海道に強く要望することを求めました。
 担当部長は「産業技術センターの設置は必要」と認識を示しましたが、「北海道の財政状況は厳しい」と説明したうえで、「早期設置を要望していく」と答弁しました。

●深夜早朝発着について

 千歳空港の深夜早朝発着枠について、北海道が現在の6枠から30枠にすることを打ち出したことで住民から強い反発の声が上がっている問題に関わり、市長は「これまでの生活を守る」と述べていることから、住民の側に立つというスタンスで道との協議に臨むことを求めました。
 市長は「枠拡大は北海道経済の活性化や発展に寄与する」との認識を示し、「住民に理解、納得してもらい、枠拡大ができるよう道と連携を図る」と、枠拡大推進の考え方を示しました。

●沼ノ端クリーンセンター長寿命化計画について

 長寿命化によるCO2の20%削減で2分の1の交付率がある交付金の活用を検討していましたが、増加する売電量に北電が対応できない方向性がでてきたため、計画の方向性を求めました。
担当部長は、「近隣のメガソーラ発電を受け入れたことで当初の受け入れが困難になる可能性がある」と、北電から連絡があったことを説明し、「3%のCO2削減では交付率が3分の1になる。循環型社会を実現するためにも、できるだけ多くのCO2を削減できるようにしたい」と答えました。
また、家庭ごみの有料化でごみ量が減少していることから、糸井清掃センターの廃炉の可能性についても質問しました。

●介護行政について

 国の介護保険制度改定で要支援1・2が保険から除外され、特別養護老人ホームの入所が要介護3以上となる問題で、健やかで安心安全に暮らすまちを目指す立場から、「当市で介護疲れによる事件を発生させないという強い構えを持つべき」と、市長の姿勢と今後の計画について質問しました。
 担当部長は「高齢者を支える仕組み作りを第6期計画(2015年から3年間)に反映させたい」との答弁に留まりました。

●苫小牧っ子学力UP!ハンドブックの活用について

新年度から授業改善推進教師(LIT)を配置し、ハンドブックに従った授業を推進する考えを市教委が示したことから、「型にはまった授業になってしまい、主体的に学ぶ意欲を引き出すことに逆行するのでは」と懸念を示し、「子どもの特徴に合わせた工夫した授業が必要」と、市教委の認識を求めました。
教育長は「ハンドブックは授業に役立ち、型にはまった授業や主体的に学ぶ意欲を引き出すことに逆行しない」と説明しながらも、「ハンドブックは参考にする」と答弁しました。

●全国学力・学習状況調査について

 学力・学習状況調査の結果公表を市教委が検討していることから、「“学習の定着状況を把握して具体的な施策に反映する”という調査の目的と結果公表の関連が理解できない」と、結果公表反対の立場で質問しました。
 教育部長は「結果公表のあり方を決定するうえでは、目的と結果公表の関連が大きなポイントになる」と答弁しました。

<補正予算審議>

●労務単価引き上げによる対応について

 国の労務単価引き上げに関わり、公共事業における増額補正予算を計上することを求めましたが、準備不足を理由に6月議会に提案することが説明されました。
 また、市内中小零細企業50社を対象に行った実態調査の中間報告では、約4割が労務単価引き上げを「知らない」と回答しているのに加え、「元請負人が労務単価の引き上げに応じてくれない」との声があることも紹介し、対応を求めました。
 市長は、「ミスマッチをなくすことが重要」と述べ、労務単価引き上げ情報の徹底を約束しました。

<予算委員会>

 今予算委員会は、冨岡隆議員、谷本誠治議員が一般会計を担当、企業・特別会計は小野寺幸恵議員が担当しました。
 渡辺満議員は、企業・特別会計予算委員会の委員長を務めました。

●一般会計予算

一般会計における党市議団の態度
 1、8区スポーツフェスティバルの助成金削減について
 2、ブルームボール世界大会参加の補助金の過剰支出について
 3、医療費助成制度に所得制限を設けて医療費負担を求めることについて
以上3点について、党市議団は厳しくただしたうえで、適正に修正した予算案を提案(修正動議)し、市長の予算案に反対しました。
 修正動議には会派民主・市民の風が賛同しましたが、賛成少数で否決されました。

①総務費

▶エガオについて
 エガオの対応は、「まちなか再生総合プロジェクトにとって切っても切れない問題だ」と指摘し、市長の積極的な対応を求めました。
 市長は、エガオについて「重要な課題の一つであり、何もしていない訳ではない」と述べつつ、「市民に心配かけないよう、良い結果が出せるよう取り組む」と答弁しました。

▶8地区スポーツフェスティバルについて
 8地区スポーツフェスティバルの助成金について、市が主催者となっている実行委員会に伝えないまま、一方的に助成金を削減した問題を取り上げて見直しを求めました。
 市長は「市が呼びかけている事業だけに、事業評価も含め慎重に判断すべきもの」と述べ、「新年度の早いうちに意見を聞いて対応していく」と答弁しました。
 財政部長も「意見を聞いた結果次第で補正予算での対応もあり得る」と答えました。

▶総合福祉会館の改修に伴う耐震化について
 市が予定していた総合福祉会館の改修にともなう耐震診断について、町内会に何も連絡せず変更したことが明らかになり、「町内会置き去り、住民不在」と厳しく指摘するとともに、今後の耐震診断の計画作成と改修費用にかかる4月からの消費税分の負担軽減措置を強く求めました。
 担当部長は配慮に欠けていたことを認めて陳謝したうえで、「今後の耐震診断の計画は、大規模改修計画に合わせて行く」と述べ、補修費用にかかる消費税増税分については検討する」と答弁しました。

▶ブルームボール世界大会の補助金について
 ブルームボール世界大会の成功を述べたうえで、議会議論を踏まえて補助要綱を作成した経緯があることから「世界大会とはいえ、補助要綱に準じて200万円にするべき」と提案し、「なぜ300万円なのか」と公金支出のありかたや市民の認知度から疑問視しました。
 担当課長は「“氷都苫小牧”の名を世界に広げる絶好の機会と捉え300万円にした」と説明し、市長は「苫小牧で初めての開催であり、“おもてなし”をどうするのか考えた」と答弁しました。

▶公共交通(バス)の対応について
 市営バスが民間移譲されて以来、「運転が荒っぽい」「乗務員の対応が悪い」などの苦情が市民から多数寄せられていることを指摘し、移譲先である道南バス運転手の処遇の把握を含めて改善を求めました。
 市に届いている苦情件数について、「2012年度以降39件あり、そのうち25件(64%)はマナーが悪いという苦情」であることを説明したうえで、「毎月バス事業者と苦情委員会を開催して協議し、改善を要請している」と答えました。
 また、運転手の処遇については「高速の死亡事故もかんがみ、命に関わる問題なので、適正な安全対策や労務管理、健康管理など協議をしていく」と説明しました。

▶統合適正検査について
 2014年度から採り入れる人材獲得新戦略事業では、市職員採用に際し統合適正検査だけを採用することから、検査の主旨や目的を質問しました。
 担当職員は「人物重視の採用試験に取り組み、公務員としての資質を備えた人材の採用にしたい」と答え、統合適正検査について「論文試験や学力試験重視ではなく、言語や数値能力、職務の適正化を図る試験」と説明しました。

▶地デジでの難視聴対策について
 錦岡や樽前地域の37世帯で地デジ難視聴地域があることから、対策を求めました。
 担当課長は「天気予報などは地域放送ではなく東京エリアの放送でご不便をかけている」と説明したうえで、「今年度中に有線共聴施設を設置する計画」と答えました。

②民生費

▶地域青少年対策促進助成金の削減について
 事業診断(事業仕分)の一環から85町内会のうち63町内会(74%)で地域青少年対策促進助成金が削減されましたが、子ども支援事業に携わり子ども会に取り組んでいる町内会役員に何も説明していないことを指摘し、「もっと丁寧な説明が必要であり、進め方に問題がある」と追及。町内会役員が議論できるよう時間を取ることを提案し、やり直しを求めました。
 担当課長は「補助金の変更について減額を目的としてものではない。2月の説明会で理解されたと判断した」と説明。市長は「今後、進め方で流れを変える時は、もう少し丁寧に説明していく」と答えました。

▶医療費助成制度の所得制限について
 所得制限を設けたことで、新たに774人が医療費負担増になる問題で、「福祉の増進を図ることを目的とした医療費助成制度を後退させるのか」と追及し、見直しを求めました。
 市長は「評価を受けてきた事業」と述べながらも、「右肩上がりは終わった。公平性とは何か、このまま続けていいのか議論してきた結果、所得制限を設けることにした」と答えました。

▶緊急通報システムの充実について
 2013年4月から対象年齢が80歳以上から65歳以上に拡大されたことや、民生員やケアマネージャーなどへの周知が進んだことから、設置件数が2倍に増えたことを評価したうえで、介護などの支援を受けていない一人暮らしの高齢者が多い実態を指摘し、周りの人が必要の有無を判断し、申請できるよう、さらなる周知を求めました。

③環境衛生費

▶クリーンアップ・サポーター制度の把握について
 住民ボランティアによる道路や公園の環境美化活動であるクリーンアップ・サポーターの活動実態が2010年以降把握されていないことから、活動内容を把握するよう求めました。
 担当課長は「報告義務はない」としながらも、「新年度中に活動内容の把握に努める」と答弁しました。

④土木費

▶三条通りの安全対策について
 旧弥生中学校の跡地にショッピングモールの建設が予定されていることから、担当課は「交通量が増えることを想定した車道の拡幅や歩道の防護柵の設置、通学路の見直しなどが必要である」との認識を示しました。
 しかし、「用地確保や電柱の移設協議、横断歩道橋の撤去などの手続きが必要なことから5年程度は必要」との説明があったことから、「いびつな交差点や狭隘な危険区間は白線を工夫して安全に努めるべき」と提案。
 担当課長は「完成までの間、注意喚起の誘導レーンマークなどの白線で安全を確保したい」と答えました。

⑤労働費

▶苫小牧地域職業訓練センターにおける自動車整備科の再開について
 市民と党市議団が廃止に反対してきた道立高等技術専門学院の自動車整備科が13年度末で廃止になりましたが、苫小牧地域職業訓練センターが担うことで15年4月から再開することが報告されたことから、今後の計画について質問しました。
 担当課長は、訓練に必要な設備や講師の体制などを説明し、「入校料や授業料、テキスト代などは今後訓練法人が定めるが、ハローワークからの受講生は本人負担がない」と答えました。

⑥教育費

▶はなぞの幼稚園の跡地利用について
 はなぞの幼稚園の跡地利用について、おおぞら園(障がい児の通所施設)の分室を設置することを提案し、市教委は「施設の利用要望があるのかを確認していきたい」と答弁しました。

▶市立中央図書館の指定管理について
 図書館の指定管理の導入にともない、図書館に飲食を可能にするリラックススペースを設置する問題で、「資料の破損などが懸念される」と指摘し、「図書館法の目的からいっても外れるのでは」とただしました。 
 図書館長は「サービス向上の観点から取り組むこととし、指定管理者に対してしっかり対応してもらうよう伝える。法に抵触はしない」と答えました。

▶就学援助について
 消費税増税をふまえ、「市として就学援助の対象者に対し消費税分も対応すべき」と提案しました。
市教委は、「小学生1,600人、中学生900人が対象で190万円の予算が必要である」ことを説明した上で、「文部科学省の通達もあり、6月補正で対応する」と答えました。

▶新大成児童センターの4月からの解説について
 市内初となる児童センターの指定管理者制度導入にともない、指定管理者の職員体制について質問し、担当課長から「館長・副館長は常勤で対応。開館中2名以上、午後1時~5時まで3名で対応し、仕様書に沿って確認する」と説明されました。
 市の関わりについては、「問題が生じた時は連絡するようなっている」と答え、放課後時における高校生の対応については、「4月からパンフレットを各高校に配布してPRに努める」と説明しました。

▶埋蔵文化財の活用について
 苫東での開発行為により発掘された埋蔵文化財について、貴重な財産であり、苫小牧の郷土や歴史を伝える意味からも、「美術博物館で展示してはどうか」と提案しました。
 副館長は、これまで270カ所(直近の4年間では24カ所)の遺跡が発掘されていることを説明し、「土器や石器の破片がほとんどで修復が難しい」としながらも、「報告書などにまとめて講座講演で紹介したい」と答弁しました。

●各特別会計

 党市議団は、各企業・特別会計予算には賛成し、全会派一致で採択しました。

①国民健康保険会計

 国民健康保険税の収納率向上のために、現在の10期(回)納付から12期納付を提案しました。副市長は「収納率向上へのリットは大きい」と述べ、「12期納付を実施している他都市の状況を調査して効果を測定し、メリットが大きければ実施したい」と答弁しました。
 また、2013年度は各ドック・PET事業の定員が超過したことから、早期発見、早期治療推進の観点からの定員拡大を求めました。
担当課長は「定員超過が一過性のものではないか14年度の推移をみて判断し、一過性ではないと判断できたら医師会と協議したい」と答弁したことから、「定員拡大が可能かどうか医師会と協議をすることが先ではないか」と指摘しました。
 さらに、国民健康保険の相談窓口はカウンターの上を板で仕切っただけの簡素なもので、プライバシーが守られない環境であることから改善を求め、5月の連休に工事をすることが説明されました。

②介護保険事業会計

 2015年度から特別養護老人ホームの入居基準が変わり、要介護3以上の方に限定される問題で、国が要介護3に満たなくても緊急度に応じて入居を許可することを規定した「特例」の取扱について質問。「緊急性がある場合は要介護3以下でも入居可能」と答弁しました。
 また、要支援者が介護保険から除外され、市の事業に移行する問題で、市の準備に一定の期間が必要であることが説明され、「2015年度からの第6期事業計画の中で整備していきたい」と、15年度からの実施が不可能であることが示されました。

③後期高齢者医療会計

 質疑の中で年金から保険税の差し押さえの事実が説明されたことから、一般の高齢者は年金天引きである一方、年金額の少ない方が納付書払いであることを示し、「行き過ぎた差し押さえではないのか」とただしました。

④霊園事業会計

 5,000万円の高丘霊園改修工事が提案されましたが、予算の根拠となる説明がないことから、「500万円を超える工事の場合は設計をしたうえで提案するルールになっている」と指摘し、工事の詳細を求めました。
 また、改修工事は一般会計と霊園会計から2分の1ずつ使い、4年間(1億9,000万円)で完了することになっていることから、「老朽化した霊園であり、改修は市民の大きな要望」と、「霊園基金(残高1億8,900万円)を活用すればもっと早く改修が終わる」と提案しました。

●各企業会計

①水道会計

 錦岡オーシャンヒルズの水道施設は、協定書の中で「60%の入居率になるまでの期間、岩倉土地開発株式会社が施設の維持管理の一切を負う」と規定されていますが、入居開始から6年間協定書が交されていないことを指摘したうえで理由を質問。担当課長は「再三督促をしたが結ばれずにいた」と説明しました。
 また、岩倉土地開発が市に報告していた調査は水質調査のみであり、電気設備やポンプ設備などの調査報告が全くなかったことから、経緯や市の対応を質問しました。
 担当課長は「市として住民の安全に責務があるため指導してきたが出さなかった。今後は市と同様の点検を実施させ、報告を求めていく」と答弁しました。
 水道施設の一連の不適切な管理体制について副市長は「管理が市であるのか事業者であるのかは住民には関係ない。今後は強く申し入れし、市が入って管理することがあってもいいと考えている」と答えました。
 総括質疑で、オーシャンヒルズの開発行為は法に抵触し、協定書違反にも当たることを指摘するとともに、『行政代執行』(※1)を実施することを求めるとともに、市と事業者とで住民を対象とした説明会を開催することも提案しました(住民説明会は3月30日に実施しました)。

※1『行政代執行』~管理不履行により著しく公益に反すると認められた場合に、事業者に代わって市が改善し、その費用を事業者から徴収する


②市立病院会計

 看護師不足により現在休止している48床の病棟の今後のありかたについて、高齢者が増加することを踏まえ、「市立病院は急性期病院ではあるが、急性期を過ぎた患者の受入先として回復期病棟として再開すべき」と提案。病院事務部長は「提案を踏まえて検討したい」と答弁しました。
 また、経営の立て直しを図るために採用した経営管理顧問の任期が14年9月で終了することから、顧問の評価と再任の考え方を質問するとともに、経理プロパーの重要性から採用を求めました。
 病院事務部長は、顧問の役割を高く評価して再任の意向を示しましたが、プロパーについては「必要」との認識を示したものの、採用は「難しい」と答えました。

<港管理組合議会>

●港管理組合の組織機構改革について

 過去10年間の実績から、19年をピークに輸出率が低下傾向になり、空コンテナが増加していることを指摘し、道内外の企業誘致を担当する部署の配置による空コンテナ対策の強化を求めました。
 専任副管理者は、企業誘致に力を入れている実態を説明したうえで、専門部署の配置について「関係機関と相談したい」と答えました。

●女性や社会人経験者の採用について

 「多様化・複雑化している港湾行政だけに経験ある社会人枠の採用を検討すべき」と、港管理組合のプロパー職員の比率を高めるとともに、女性職員の積極的採用を求めました。
 岩倉市長(港管理組合管理者)は、「男女の区別なく採用してきたが、結果的に女性が少ない。親しまれる港や港湾運営などに、女性の感覚・視点は必要。社会人経験者の採用は、職務経験で培われたノウハウを取り入れるなど、多様な人材確保に有効」と答弁、検討することが示されました。

●東港国際ターミナルへのレントゲン(X線)検査センター移転について

 7年前に国際ターミナルを西港から東港に移転する際、「西港にX線検査センターを設置して3年しか経過していないため難しい」としながらも、「東港に移転できるよう関係機関に働きかける」と説明していた経緯があることから、「全く進展していない」と理事者の姿勢をただしたうえで、「関連業界からの要望が強い」と、強く移転を求めました。
 専任副管理者は「国に対し設置の必要性について粘り強く要望していきたい」との答弁にとどまりました。

◆2013年

第11回 議会報告会(12月議会)

2013年12月21日


第11回 議会報告会(12月議会)


日本共産党苫小牧市議団
団 長 小野寺幸恵
幹事長 冨岡  隆
幹 事 渡辺  満
幹 事 谷本 誠治

<12月議会の特徴>

 今議会は、国での秘密保護法が成立するなか、党市議団は反対の立場を明確にして市長の認識を求めるとともに、市長自ら保密保護法撤廃の先頭に立つことを提案しました。市長は秘密保護法容認の態度であり、公明党から発言の削除を求める動議がかかるなど、国政与党の危機意識が露呈したといえます。
 また、市長がカジノ誘致に手をあげたことから、「誘致すべきではない」と、市長をただしました。他の会派からも3人の議員が質疑を行いましたが、明確な賛否の言及は避け、市長の後押し的な質疑に終始しました。明確に反対したのは党市議団だけです。
さらに、市立中央図書館や大成児童センターを含む36カ所の公共施設の指定管理者の指定が提案され、決定しました。

<公明党の動議について>

 秘密保護法の質疑の中で、「一般市民が処罰の対象になる。一般市民の家族も処罰の対象になる」などと発言したことに対し、公明党から削除を求める動議が出され、「処罰の対象は公務員に限る」と主張しました。
 また、カジノ誘致に対する質問でも、「治安の悪化につながる」と発言したことに対し、「全てのカジノが治安の悪化につながるのか非常に疑問である」と、削除を求めました。
この動議の取り扱いについて議会運営委員会で検討した結果、秘密保護法での発言について、「間違った発言はしていないが、“家族”という表現は言い過ぎだった可能性がある」と、削除に応じましたが、カジノについては、「国でも治安の悪化を懸念しているからこそ法整備を進めている。治安が悪化するという発言は間違いでない」と主張し、公明党も認めました。

<一般質問>

●秘密保護法について

 多くの国民が反対・慎重審議を求め、国会を覆い尽くすほど反対する国民が抗議の声を上げる中で、強行採決の暴挙に出た自民・公明党を批判し、市長自ら法撤廃の先頭に立つことを提案しました。
 市長は、「安全保障に関する情報については、漏洩を防止するための措置は必要」と答えましたが、「国民の基本的人権は侵害されることはあってはならない。そのための議論を尽くすべき」と答弁しました。

●TPP問題について

 TPPの影響について食の安全の観点から質問し、「食品の安全対策が後退し、食の安全が損なわれる可能性があると考えられる」と明確な答弁がありましたが、市長は「政府は、国益を守り抜くように全力を尽くしている」を語るだけでした。
また、北海道の影響について、「11万2,000人の農業関係の雇用減少になる」との試算を示したことから、学校給食の地産地消についても質問しましたが、「地産地消の確保ができるかどうか不透明」との答弁にとどまりました。

●カジノ誘致について

 そもそも刑法で禁止されている賭博であるカジノ誘致について、市長は「ギャンブル依存症問題、青少年への影響、治安悪化問題などの社会的不安がデメリットと言われている。情報量が少ないことから議論を深めていきたい」と答え、「市民理解が得られなければ中止するのか」との質問に、「理解が得られるよう取り組む」と答弁しました。
 また、他の議員の質問に「良質な雇用が期待できる」と答弁したことについて、「良質な雇用とは何か」を質問。「多種多様な施設が統合していることから、様々な労働力が必要になるという意味」であると説明しました。

●差し押さえについて

 「少ない年金なのに差し押さえられている」などの市民の声を紹介し、総務大臣の「生活を著しく窮迫させる恐れがある時は差し押さえの執行を停止できる」との見解に抵触しないか等について質問しました。
 市は、「5人程度禁止事項に該当するケースがある」と説明しながらも、「財産の状況を見て低額の差し押さえをしている」と、不当性はないとの認識を示し、「あくまでも収入に結びつける手段」として、差し押さえ額7億9,600万円のうち、24年度は2,500万円の効果があったことを説明しました。

●医療費助成制度の改正について

 市長が医療費助成制度に所得制限を導入する方針を示したことに対し、「これ以上の市民負担は求めない」との市長方針に照らし「方向転換」と指摘し、「受診抑制につながる」と、見解を求めました。
 市長は、「次世代のために考え方を変えなければならない。時代認識を共有して理解してもらいたい」と答弁。受診抑制については「つながらない」と断言しました。
※来月14日までパブリックコメントを実施していますので、ご意見をあげてください。

●特定検診の改善について

 受診率65%(24年度30.2%)を目指としている特定検診の受診率向上策と医師の負担になっている特定検診記録表の電子化を提案しました。
 電子化については、「医師会と協議し、開業医の負担にならないように選択できるよう調整したい」と答えました。

●コンプライアンスの徹底について

 この間の不適切な事務処理に対するコンプアイアンス指針に基づく検証や、繰り返し指摘してきた防火管理者の配置に関わり、図書館・サンガーデンの実態など法令遵守の立場で質問し、改善を求めました。

●海岸浸食の対応について

 対策が遅れている錦岡の海岸浸食について、管理者である北海道の責任とパトロールを受託している業者の業務実態について質問するとともに、安全対策を求めました。
 また、浸食現場の近くに建つ閉鎖した温泉・ゴルフ練習場の鉄塔が倒れる不安があることから、「安全性を確保するうえで放置できない」との認識を示し、北海道と開発局に対策を要請することを説明しました。
一方、この施設は閉鎖後に同属会社に売買され、さらに苫小牧市が差し押さえしている物件であることから、開発行為を行った業者の所有権の有無と責任所在について質問。「弁護士と相談して対応したい」と答えました。

●無断使用の市有地対策について

 市有地に無断で放置したままのコンクリート魂の撤去について、13年前から再三改善を求めてきたにも関わらず、今でも放置している現状からあらためて改善策を質問しました。
 「相手側に交渉してきたが10数年と長い間解消されず、頭を悩ませていた」と答え、「本人の体調も仕事に就ける程度に回復した」と、26年度以降から撤去する約束が交せたことを説明しました。
 また、他の市有地の無断使用がないかどうかについても調査を求め、「再度調査する」と答えました。

●読書のまちづくりについて

 読み聞かせなどに力を入れてきたことから、当市の一人当たりの本の貸出数は道内でも高い位置であることを評価し、『読書のまち宣言』や条例制定を提案しました。
 また、先進都市である恵庭市を参考にした各学校への学校専任司書配置を提案し、現状の配置計画について質問するとともに、ブックスタートの実施を求めました。
 司書の配置については、「市の予算を使って進めたい」との答弁がありましたが、ブックスタートについては、「読み聞かせは同じ意味を持つ事業」との理由から、「読み聞かせ事業の継続で対応する」と答弁しました。

●道立病院廃止の対策について

 道立病院の廃止にともない、結核患者や呼吸器疾患患者の対応について質問し、「大学へ医師の要請をしている。他の病院への患者移行は順調に進んでいる」との答弁がありました。
 また、道立病院跡利用について、当市は児童相談所分室設置と老朽化する心身障害者センターの移転先としての活用を道に要請していることから、予算も含めた説得力ある働きかけを求めました。

●原発とエネルギー政策について

 8月に発生した大雨により地震計が停止した泊発電所の事故をうけ、「雨水の防げない施設」であることを指摘し、福島の現状を直視したうえで、再稼働に反対することを求めました。
 福島原発について市長は、「収束とはほど遠い」との認識を示し、「世界中の英知を結集して解決されなければならない」と答えましたが、泊原発再稼働については「安全確保を大前提にしたうえで、電力の安全供給のために必要不可欠」と、従来の答弁を繰り返しました。

●地域協議会の対応について

 新千歳空港の深夜早朝の発着枠拡大について、今までの6枠から大きく拡大する30枠を住民不在で提案している北海道の姿勢を厳しくただし、航空機騒音予測コンターに対し、自衛隊機の飛行ルートを加えることを求めました。
 市は、「住民側に立って臨むべき」との認識を示しました。

<議案審議>

●市立中央図書館の指定管理者の指定について

 候補者であるTRC苫小牧グループについて、市教委は「安定的な長期雇用を目指している」と評価していることから、TRCが指定管理をしている釧路市では全ての職員が非正規職員であることを指摘しましたが、「福利厚生等の点が優れている」との答えに留まりました。
 また、心配される学校との連携に対するTRCの評価と、蔵書の除籍(廃棄)に対する市教委の関わりについて質問し、「2名の職員を市教委に配置する」と答えました。

●大成児童センターの指定管理者の指定について

 大成児童センターは、中高生の居場所づくりとしての役割を担う初めての施設であることから、居場所づくりの目的を指定管理者のワーカーズコープと共有するとともに、「保護者の安心、子どもの安全」の観点から、他の児童館と同様に市が関わることの重要性を求めました。
また、「事故の全責任は指定管理者である」と規定していることに触れ、「市が責任を持つことこそが安全安心になる」とただしました。

●指定ごみ袋製造業務委託について

 家庭ごみの有料化にともなう指定袋の製造委託が提案されましたが、予算の根拠である見積もりを1社しか取っていないことから、「適正な金額かどうか判断できない」と指摘し、「複数の業者から見積もりを取る」という財政部の指示を徹底することを求めました。

●機構改革について

 市教委所管の青少年課とスポーツ課が市長部局に移管することについて質問し、青少年課における非行防止や家庭教育など教育的観点が強い業務や、生涯学習の一環であるスポーツ振興について、市教委との連携など市の考え方をただしました。
 市長は、「教育と福祉サイドでは見方が変わる。どう連携していくかが課題である」と述べ、「意識をして具体的に取り組みたい」と答えました。
 また、スポーツ推進計画を市民の声や市教委の意見を踏まえて策定することを求めました。

<総合開発特別委員会>

 米軍による空対地射爆撃訓練の千歳移転について、党市議団は「地元住民に全く説明がなく、一方的な提案だ」と指摘しました。
「千歳での離着陸回数に影響がない」ことを理由に事後報告の方針だったことを説明し、来春の騒音対策協議会で航路直下の住民に報告することが示されました。

<厚生委員会>

●受動喫煙防止条例の制定等受動喫煙防止諸施策の強化を求める陳情について

 全会派一致で趣旨採択しました。

●保険でよい歯科医療の実現を求める要望意見書提出に関する陳情について

 9月議会からの継続審議でしたが、公明党から「治療の保険適用範囲を拡大してほしいというが、どんな治療を保険適用してほしいか不明」との意見があり、党市議団は「何を保険適用にするかは患者や歯科医師などの意見を踏まえて国が決めること。陳情者が特定できるものではない」と反論しましたが、公明党は「この部分を削除、または文言整理してくれないと賛成できない」と主張し、委員長判断で継続審議になりました。

●要支援者に対する介護予防給付の継続等を求める要望意見書提出に関する陳情について

 陳情文の中に「要支援1・2の介護給付の継続」「特養入居基準が要介護3以上」などと名記していることに公明党が異議を表明。「国は審議中であり、要支援1・2だとか要介護3以上などと特定していない」と文言整理を求めました。
 党市議団は「趣旨に全く問題ない。国で審議中であれば今意見書を提出することが求められる」と反論しましたが、継続審議になりました。

 その他、糸井清掃センターと沼ノ端クリーンセンターでの燃料超過使用による消防法違反についてと、苫小牧ケミカルによる微量PCB処理に関わる報告がありました。

<総務委員会>

●寡婦(夫)控除をすべてのひとり親家庭に適用を求める要望意見書提出に関する陳情

 全会派一致で採択しました。

<文教経済委員会>

●消費税増税による学校給食費の値上げについて

 報告があり、食材費に充てられている給食費の性格をふまえ、献立の質の低下を避ける立場で容認しました。

●全国いっせい学力テストの結果公表について

 市教委から意見を求められたことに対し、「競争心を煽り、序列化につながる懸念があることから、公表は考えていない」「子どもの課題を把握し、教員の教え方の工夫や改善に生かすことを目的に実施する」との方針を説明してき市教委の経緯を踏まえ、明確に「公表反対」を伝えました。

<議会改革検討会>

 この間、一般質問の時間について協議したきましたが、各会派の意見がまとまらなかったことら、今検討会に正副座長案が示されました。
その内容について協議をし、全会派一致で決定。来年6月議会から適用されます。
 党市議団の場合
 (旧) 会派40分+1人10分×4人=80分
 (新) 会派20分+1人15分×4人=80分

第10回 議会報告会(9月議会・24年度決算委員会)

2013年10月26日


第10回 議会報告会
(9月議会・24年度決算委員会)


日本共産党苫小牧市議団
団 長 小野寺幸恵
幹事長 冨岡  隆
幹 事 渡辺  満
幹 事 谷本 誠治

9月議会の特徴

 政府は「アベノミクスで経済が良くなる」との方針を進めていますが、アベノミクスがもたらした株高・円安で燃油や原材料費が高騰し、中小企業の経営はますます苦しく、国民所得も減り続けているなか、10月1日に4月からの消費税増税方針を発表しました。
 このことから、市民生活を守る首長としての市長の考え方を質問しましたが、アベノミクス効果は「タイムラグがある」などと述べ、「いずれ国民への経済効果は期待できる」との認識を示しました。
 さらに、TPP(環太平洋連携協定)締結方針、福島原発事故と再稼動問題、米軍戦闘機問題など、国政に関わる様々な問題が深刻化するなかで市長の認識を求めましたが、いずれも市長の目線は国に向いており、市民の立場にはないことが明らかになりました。
また、苫小牧市での降雨量が史上最大だった8月27日のゲリラ豪雨や、車などに被害をもたらした9月7日の突風による被害などが相次いだことから、被害の状況や行政の対応、当市の課題などに質問が集中するとともに、7月から家庭ごみが有料化になったごみ行政にかかわる質問が目立ちました。
 党市議団は、一般質問でゲリラ豪雨対策を質問する準備をしていましたが、複数の議員が同趣旨の質問をしたことから割愛し、安全安心のまちづくりに関する特別委員会で防災ラジオの位置付けについてただしました。
 また、錦岡農園のごみ混入問題やごみ焼却施設の燃料超過使用の問題を取り上げ、法定遵守の立場から問題点を指摘し、改善を求めました。
 さらに、国民健康保険や介護保険での事務処理ミスの報告があり、改善が課題となりました。

一般質問


<民意について>

 はなぞの幼稚園や大成児童センター、図書館問題などの重要案件に対する意見の市政への反映について質問し、「十分な議論を行い政策決定すべき」と提案しました。
 市長は「反対意見も含めて意見をしっかり尊重していく」と答弁しましたが、「パブリックコメントの意見を見ると市民とのズレがある」と指摘しました。
 また、TPP・オスプレイ・消費税増税・原発・憲法9条改憲に対する認識につて質問。市長は「国民にとって重要な案件」との認識を述べ、「国民の視点に立った政治を進めてほしい」と、他人事のように答えました。

<原発問題とエネルギー政策について>

 冨岡議員自ら福島原発の被災地を視察したことを踏まえ、原発再稼働の認識について質問しました。市長は「電力の安定供給は必要不可欠」と述べ、「安全性の確保が大前提」との認識を示しましたが、「被災地へ出向き、直接声を聞くべき」との提案には「考えていない」と答えました。
 また、電気料金の値上げの影響について質問。市全体の影響は25年度は5千万円、26年度は9千7百万円と推計していることが説明され、オール電化利用者は7,144件あり、年間45,180円の影響があることが明らかになりました。
 さらに、自然エネルギーの推進については、国のエネルギー政策待ちの姿勢が露呈しました。

<TPP交渉参加問題について>

 市長は、「農林水産分野の重要5品目などの聖域をはじめ、影響を受ける産業への対策について、国の対応を注視したい」と述べ、「交渉に参加した今後も国益全体を考えて判断していく」と答弁しました。
 また、当市の農畜産業における生産額2億8千万円のうち1億4千万円の減少になることが説明されました。

<米軍戦闘機問題とオスプレイ配備の認識について>

 市長は、F15戦闘機墜落事故について「大変遺憾」と述べながらも、「日米同盟が軸」と、従前の答弁を繰り返しました。
 オスプレイの配備については、「千歳への配備の情報はない」と説明しましたが、「国は抑止力の維持を踏まえて対応している」と答弁しました。

<地域経済の現状と対策について>

 「市長はアベノミクスで市民の暮らしが良くなったという認識を持っているか」と率直に質問し、地域経済の現状を国に伝え、「今は消費税増税の時期ではない」という意見をあげることを提案しました。
 市長は、「企業収益の改善が家計所得や投資の増加につながるまで若干のタイムラグがある」と答弁し、アベノミクス効果はいずれあるとの認識を示しました。そのうえで、消費税増税は中小企業や市民にとって負担が非常に大きいとの認識を持ちながらも、国が打ち出す中小企業への支援策や低所得者対策を注視する旨の答弁に留まりました。
 また、労務単価の引き上げは社会保険未加入者をなくす目的であることを指摘し、実態調査の実施とあわせ、指導方法について質問しました。産業経済部長は、元請けを直接指導することにより下請に影響が出ることを懸念する立場から「契約時などに徹底したい」と答えました。

<社会保障国民会議の報告書について>

 報告書では、要支援1・2の認定者が介護保険から除外され、市町村事業に移行する方針が示されたことから、当市の考え方について質問しました。
 保健福祉部長は、要支援1・2の特養入居者が41人いると説明し、「今後は国の動向を注視する」との答弁に留まりました。

<子育て支援計画について>

 国が進める子ども・子育て支援新制度による子育て支援計画策定について質問しました。11月上旬に発送する予定のアンケートの内容は、学識者や公募を含め18人で構成する審議会で審議し、その後26年度中を目途に計画の骨子や基準などを定めることが説明されました。
 待機児童は0歳から2歳まで141人であることを示し、「待機児童解消も必要であるが、保育の質の確保が大事」と答弁。計画の中で具体的に示すことが説明されました。

<錦岡農園にかかわる様々な問題について>

 今年開園した錦岡のふるさと農園から多くのごみが出てきた問題で、公園や緑地帯の刈草から作った堆肥が原因だったことを受け、堆肥を農園に使用する際のごみ除去作業が不十分であったことを指摘するとともに、現状の草刈作業の問題点やポイ捨ての取り組みの不十分さをただしました。
 草刈作業ではごみを除去することになっているにも関わらず徹底が不十分であり、ごみ処理費用を草刈業者の負担にしていたことも明らかになりました。
 また、ポイ捨てについては「“053のまち”を目指す取り組みを進めたい」との答弁がありました。

<おおぞら園の充実について>

 障がいを持つ子どもや疑いがある子ども、発達に課題がある子どもなどが通うおおぞら園の集団指導が、今年10月から指導員不足を理由に中止することになったことについて、集団指導の重要性を述べた上で指導員確保について質問しました。
 「28人の子どもに影響があり、療育機能の低下は否めない」ことから、26年度は2人の指導員を増員することが説明されましたが、来年度の集団指導再開は不確定であり、10月からの集団指導中止はやむを得ないとの答弁がありました。このことから個別指導の範囲内での小集団指導で補い、最小限の影響にしたい旨の説明がありました。

<家庭ごみの有料化と焼却施設の問題点について>

 消防法で定められている燃料使用量は1日2,000リットルですが、糸井清掃センターで家庭ごみ有料化後に3~4倍の超過使用していたことが市議団の調査で明らかになり、原因と対策をただしました。
 有料化により燃えやすい紙類やプラスッチックの分別が進み、水分の多い生ごみの割合が増えたことを理由に、「バーナーを長時間使用しなければならず、基準値を超える燃料を使用した」と答弁したうえで謝罪。「消防法に抵触していることから炉の停止を指示した」と、消防長の説明がありました。
 また、有料化前にも糸井清掃センターと沼ノ端クリーンセンターで消防法違反の超過使用があったことを指摘し、「常態化している」とただしました。環境衛生部長は「事実確認を含め、検証したうえで二度とないようにしたい」と答えました。

<平和祈念式典の取り組みについて>

 祈念式典の参加者が年々減少していることをうけ、他市の事例から戦没者の3親等まで範囲を拡大して案内状を送付することを提案するとともに、「戦争の悲惨さと平和の尊さを次世代に伝える」とう式典の目的から、市教委と連携した小中学生の参加検討を求めました。

<自転車道路の整備について>

 これまで何度も指摘してきた国道と道道のボロボロになった自転車道路の補修について質問し、国道は9月下旬、道道は10月下旬に完了することが答弁されました。
 また、自転車道路に立ちはだかる電柱などの危険箇所については、反射テープなどで視覚的な対策を取り、新たな安全対策については国・道・市の3者協議会で検討するとの説明がありました。

常任委員会


厚生委員会

●保険でよい歯科医療の実現を求める要望意見書提出に関する陳情について
 趣旨に反対する意見はありませんでしたが、資料要求があったことから継続審議になりました。

●053大作戦~ステージ3の総括について
 「市民周知」が最大の目的だった大作戦において、目標を大きく達成したにも関わらず、「有料化を知らない市民がおり残念」という市長発言とのギャップに対す評価を求めるとともに、「行政の率先行動」の不十分さを指摘しました。
 市民周知については「一生懸命やってきたが難しい課題。もう終わったとは思っていないので、今後も努力したい」と答えました。

建設委員会

●公園施設危機管理マニュアルについて
 部長決裁のないマニュアル素案を公園管理を行なっている指定管理者に配っていたことを指摘し、都市建設部長は「不適切だった」と陳謝しました。

総務委員会

●札幌航空交通管制部の存続・充実を求める要望意見書提出に関する陳情について
 党市議団と民主・市民の風は賛成しましたが、他会派から「国の動向が見えないうえ、廃止による影響があるとは思えない」との意見があり、反対多数で不採択になりました。

文教経済委員会

●除草剤の散布について
 指定管理者が日新温水プール駐車場周辺の緑地帯に除草剤を散布したことをただし、「やむを得ず除草剤を散布する場合は協議をしながら進める」との答弁がありました。

特別委員会


総合開発特別委員会

 米軍戦闘機訓練移転にともなう沖縄の負担軽減の現状が報告され、負担軽減になっていない結果から、「調査結果を重く受け止めているのか」とただしました。
 市長は、再三の指摘に「負担軽減になっているとは思えない」との答弁に留まりました。

安全安心のまちづくりに関する特別委員会

 ゲリラ豪雨や突風発生時などに防災ラジオの活用がなかったことから、防災ラジオの役割についてあらためて確認。「ラジオを普及することに力を注ぎ、活用方法の検討をしてこなかった」と答弁し、マニュアル化の検討が約束されました。

議会改革検討会

 一般質問の時間について検討。他会派から「1人20分×会派人数」または「18分×会派人数」との意見がありましたが、党市議団は会派制をとっている当市の現状を重要視し、会派に40分、プラス1人10分×会派人数という現行の時間配分を主張。12月議会に持ち越されました。

24年度決算委員会

一般会計

<総務費>

●庁舎管理費~庁舎のごみ分別について
 庁舎内のごみ減量促進の観点からリサイクル可能なシュレッダーの普及について質問。19年11月に「クロスカットのシュレッダーを購入しないこと」という庁内通知を出しているにも関わらず、クロスカットが購入されていることから再度の徹底を求めました。
 また、庁内では紙類の分別を行っていないことから、「市民に求めている分別方法と同様の分別をするべき」と指摘しました。

●選挙費~投票率向上について
 ここ数回の投票率が50%代という現状であることから、各地で投票率アップの一躍を担っている取り組みを紹介し、全国で45%の市町村が実施している投票済証を当市でも発行することを提案しました。市長は「市長選で70%以上の投票率になってほしい」と、実施に前向きな考えを示しました。

<環境衛生費>

●焼却炉バーナーの問題点について
 沼ノ端と糸井の焼却炉において、有料化前から消防法違反である燃料の超過使用が常態化している問題で、炉の温度を上げるためのバーナーの能力不足を指摘しました。
 環境衛生部長は「バーナーには問題がない」と述べながらも、「今後の長寿命化計画で対策を検討する」と答弁しました。
 24年度に超過使用した燃料代は150万円を超えています。

<土木費>

●錦大沼公園のパンフレットについて
 パンフレット作成費に相当する20万円の予算が執行残と報告されたことから、「パンフレットがない」との市民からの声を紹介し、「なぜ財源があるのに作成しなかったのか」と質問しました。
 「30部残っていた」と答弁があり、団体客には代表者だけに配るなどの対応をしていたことが説明され、判断ミスが露呈しました。

●はまなす町草堆積場整備費について
 はまなす町から錦岡へ移動した堆積場の堆肥が原因で錦岡農園のごみ問題に発展しましたが、「真冬の作業だったため堆肥が凍結しており、ごみを取り除けなかった」と説明していることから、「移動しなければならないことは8月の時点でわかっていたはず」と指摘し、時間的に余裕を持った計画が可能だったことをただしました。

●北光未来の森公園の分区園について
 市民説明会やパブリックコメントでの説明では、「公平性からふるさと農園と同様に1区画4,000円にする」と説明してきた経緯があることから、「市民から、なぜ北光は2,000円の半額なのかという疑問が出ている」と、質問しました。
 都市建設部長は「北光の分区園は土壌の質が良くないことから半額にした」と説明しましたが、「市民に何も説明していない」と指摘し、ふるさと農園の金額改定も含め、今後の対応を求めました。

<教育費>

●学校給食会計について
 食材費が予算に比べ約3,000万円減額していることから、理由を求めるとともに、実際の収納率で予算を立てることを提案しました。
 また、収納率が全国平均になるまでの間、納付書や振込通知書などの印刷代を一般会計で賄うことを提案しました。

企業・特別会計

<国民健康保険事業会計>

●納税相談の窓口対応に付いて
 国民健康保険の相談窓口はカウンターにプラスッチック製の仕切りを置いた簡易なもののため、相談内容が聞こえてしまい、プライバシーが守られないことから、「相談は親切丁寧な対応が重要」と指摘し、個室を設けるなどの改善を提案しました。
 市民生活部長は「カウンターをL字型にし、改善してきた」と答弁しましたが、副市長は検討することを約束しました。

●職員体制について
 低所得者の加入割合が高いことが一因となり、相談件数が増加傾向であるにも関わらず、体制的な理由から「件数を把握できない」と説明したことをふまえ、職員の増員を求めました。
 副市長は「行革で職員を削減する方針であることから増員は難しい」と答弁しました。

<介護保険事業会計>

●民間事業所の利用料軽減策について
 市長は社会福祉法人事業所より民間事業所の利用者が多いことを理由に、多額の財源がかかると推測し、民間事業所への軽減策実施を遅らせてきた経緯がありますが、現状はわずか113人(当初予定は約800人)という実態であることから、軽減策利用者の拡大について質問しました。
 保健福祉部長は「これで良いとは思っていない。増やして行きたい」と答えました。

●職員の増員について
 65歳以上の高齢者が増加し、業務が増大しているにも関わらず、平成18年からの第3期計画以降職員の増員をしていない実態を指摘し、増員を求めました。
 市長は、行革で職員を減らす方針を出している反面、「必要な部署には配置する」という考えを表明していることから、「来年に向けて現場の意見を聞いたうえで協議したい」と答えました。

<後期高齢者医療事業会計>

●滞納と差し押さえについて
 24年度の滞納世帯は250件あり、そのうち所得が少なく保険料の軽減を受けている世帯は128件、無年金世帯は54件であることが報告されました。また、年金や預金が差し押さえられている世帯は5件であることが明らかになりました。 
 この実態から、「無年金者からも保険料を徴収する後期高齢者医療は最悪の制度である」と指摘し、国に廃止を求めることを提案しました。
 市長は「高齢化社会において必要な制度である」との認識を示しました。

2014年度苫小牧市予算編成に対する申し入れ書

2013年10月15日

2014年度苫小牧市予算編成に対する申し入れ書

日本共産党苫小牧市議団
団 長 小野寺幸恵
幹事長 冨岡  隆
幹 事 渡辺  満
幹 事 谷本 誠治

予算編成にあたって

 大震災から2年7ヶ月が経過しましたが、震災前の生活を取り戻すまでに至っておりません。しかも、福島原発では汚染水の問題が危機的な現状にありますが、国や東電は全く具体的な対策が取れず、未だに被災地では深刻な課題が多く残されています。
 当市では、大震災を機に、津波浸水地域を中心にした避難計画策定に着手すると同時に、防災ラジオの普及や備蓄品の充実等に力を入れながら港湾岸壁の耐震化をはじめ、小中学校や公共施設の耐震化計画を策定するなど、防災対策に取り組んでいることについて、一定の評価をしております。
 今後は、実効性ある地域避難計画策定と自主防災未組織地域の対策、ゲリラ豪雨などあらゆる災害を想定したマニュアル化などが課題であり、そのための庁内体制の強化が重要と考えます。
 また、政府は国民に大きな影響を及ぼすTPP交渉に踏み出したことから、先の議会では当市の生産額2億8千万円のうち1億4千万円が減少するという答弁があり、深刻な影響であると危惧しております。
 さらに、アベノミクスによる株高・円安による燃油や原材料の高騰、電気料金の値上げ等による影響が市民生活や中小零細企業に襲いかかるなか、首相は今月1日に消費税増税方針を発表しました。長引く雇用不安と所得や年金が下がっている現状が追い打ちをかけ、市民の中に大きな将来不安が広がっております。
 明るい兆しが見えない昨今の情勢に光を示し、市民や地元企業が安全安心に暮らせる施策に取り組むという地方自治体の役割はいよいよ重要です。
 来年7月は市長選挙を控えておりますが、地域経済の活性化と市民生活を考慮し、フル予算で計上していただくことを期待し、以下14分野84項目について予算要望をいたします。
 ご検討いただき、できるだけ早く文章で回答いただくよう、よろしくお願いいたします。

1 財源問題について

  1. 家庭ごみの有料化収益については情報開示をしたうえで、市民理解が得られる活用方法を検討すること。また、燃料の超過使用を改めることでうまれる財源を、市民サービスに活用すること。
  2. 港管理組合負担金の軽減のために、引き続き組織機構改革に取り組むことを港管理組合に求めるとともに、負担割合の見直しについて北海道との協議を開始すること。また、東港の機能を最大限生かすとともに、背後地である株式会社苫東の遊休地を活用した企業誘致を進め、港の活性化に努めること。
  3. 引き続き庁舎内管理を工夫し、経費節減に努めること。また、携帯電話への利用を研究し、電話代の節減策を検討すること。
  4. 健全な病院経営をすすめ、一般会計の繰り出しを減らすこと。
  5. 各行政委員会や議会選出の港管理組合議員、農業委員、監査委員の報酬の在り方について期限を切った検討に着手し、効果額を市民生活に活用すること。
  6. 差し押さえ物件について、可能なものは売却すること。
  7. 入札・契約の積算根拠を精査し、入札制度の改善を図るとともに、地場育成と公平さを保ち下請業者への配慮を講じること。
  8. 現実性が乏しい中央インターチェンジ建設を中止し、申請費の計上を断念すること。
  9. 公有地の積極的な売却促進をし、財源確保を図ること。
  10. 企業債の借換えなど、効果の大きい制度活用を積極的にすすめること。

2 安全・安心、防災対策について

  1. 災害時に迅速で実効性ある対応できるよう、早急に組織改革を含めた庁内体制の強化を検討すること。
  2. 当市の津波浸水地域の避難計画策定にスピード感を持って取り組み、あらゆる災害を想定した避難計画を策定すること。また、未組織の町内会への親切丁寧な対応をすすめ、住民の防災意識向上に取り組むこと。
  3. 市民の安全確保を最重要視し、泊原発の再稼働に反対するとともに、再生可能エネルギーの導入を国待ちにせず推進すること。
  4. 今年度の協議をふまえ、防災センター建設を具体化し、市民への日常的な防災意識向上に努めること。
  5. 毎年問い合わせが多い除雪作業を市民目線で研究し、安全安心な除雪に努めること。また、交差点付近や通学路、バス停などを重視し、わだち対策や雪解け時の水たまりなどの対策を迅速に図ること。
  6. 救急救命士の育成・増員確保に努め、消防・救急機能の充実を図ること。
  7. 市立病院出口の交差点など、危険な交差点の安全対策を具体化すること。

3 雇用対策について

  1. 市独自の財源を活用し、緊急雇用創出事業を拡大し、新年度も市民が求める雇用対策実施に努めること。また、新労務単価での調査結果を活用し、下請け・孫請けの雇用形態改善に役立てること。
  2. 商工会議所等と積極的に懇談を行い賃上げ要請を行うこと。また、連合・地区労連との懇談を行うこと。
  3. 最賃制の確保と失業者が働きやすい環境整備に努めるとともに、失業者の実態把握をし、相談体制を充実すること。
  4. 新たな国の制度をふまえ、生活保護受給者の就業支援体制を強化すること。
  5. 30人学級の促進と併せ、非正規教員を正規教員にすること。道に対し正規教員の配置を強く要望すること。
  6. 季節労働者の仕事を確保するため、2013年度同様に予算化すること。
  7. 必要な部署の職員確保に取り組み、健康対策とあわせ時間外手当を減少させること。
  8. 新卒者の雇用奨励金制度を、大学卒業まで拡大するとともに、企業の撤退などでの非自発的失業者の支援制度を維持し、充実を図ること。
  9. 指定管理者制度による非正規労働状態を克服するよう働きかけること。

4 景気対策について

  1. 地産・地消に基づく自然エネルギーへの取り組みを推進し地域経済の促進を図ること。
  2. 太陽光パネル設置における助成制度の活用については、地元企業に限定すること。
  3. 生活道路の整備、老朽校舎の改修や耐震化、教育環境整備、公営住宅の改修など、生活密着型の公共事業の財源を確保し、地元業者優先で仕事の確保を講じること。
  4. 公共施設における小規模修繕契約については地元企業の受注機会を拡大し、住宅リフォーム助成制度を充実すること。

5 商業政策について

  1. 当市の3大観光スポットであるぷらっと市場、道の駅、アルテンを生かして商業政策を進め、とまチョップを最大限に活用すること。
  2. 「まちなか再生総合プロジェクト」の精神で駅前商店街の空洞化の解消と具体的な活性化策を図ること。また、民間との連携でまちなか居住と福祉複合施設の計画推進を図ること。
  3. コミニティバスや循環バスの運行を検討するとともに、買い物難民をなくすために地域の実情を把握し、商業施設の誘致など「徒歩圏内のまちづくり」の具体化を図ること。
  4. 高齢者や子どもが憩える施設整備の促進など、空き店舗を活用した対策を図るとともに、市民が集う文化施設などを検討すること。また、空き店舗の活用推進策として、低料金で借用できる対策を講じること。

6 農業・水産業について

  1. TPP締結により生産額が半減する市内の現状をふまえ、TPPに反対すること。
  2. 新規営農者の拡大に努め、第一次産業の活性化を図ること。
  3. 市民に喜ばれるふるさと農園の運営を図ること。

7 福祉施策について

  1. 特定健診や各種がん健診の受診率向上に向け、他の保険者と連携し受診率の実態をつかみ、働く市民の受診機会向上に努めること。
  2. 70歳から74歳の窓口負担引き上げについて、凍結を国に求めること。
  3. 要支援1・2の認定者が介護保険から除外されないよう国に求めるとともに、市としてこれまでと同様の支援に努めること。
  4. 介護保険の利用料軽減の利用拡大のために、対象者にしっかりと周知し、負担軽減に努めること。また、保険料減免制度の拡充をすること。
  5. 障がい者自立支援法にかかわり、応益負担の廃止と障がい者の意向を取り入れた内容に改定するよう国に求めること。また、介護優先廃止にともない、丁寧な説明に努めること。
  6. 緊急通報システムの基準見直しにともない、民生委員やケアマネジャーなどと連携し、多くの高齢者が設置できるよう手だてを取るとともに、孤独死対策に努めること。
  7. 新子ども部設置にともない、サービス低下を招かないようスムーズな運営に努めるととに、子育て支援や児童虐待防止のための相談員や保健師の増員を図ること。
  8. 道に対し児童相談所の必要性を強く働きかけ、分室設置に向け具体的な協議を進めること。
  9. 乳幼児医療費助成制度の対象年齢を通院も含め小学校卒業まで拡大すること。
  10. 医師・看護師の増員・介護職員の処遇改善を国に強く求めること。

8 教育について

  1. はなぞの幼稚園の廃園に伴い、障がい児の民間幼稚園での受け入れ体制を図り、相談窓口を設置すること。
  2. 30人学級を推進し、ゆきとどいた教育を目指すこと。
  3. 弥生中学校の跡地利用については、地域振興を十分考慮し、地域住民の意見を反映させること。
  4. 市立中央図書館の指定管理制度導入については、市民理解が得られる慎重な判断を行い、指定管理者選定のあり方は市民・議会への情報開示を基本に公開性を重視すること。
  5. 市立中央図書館、ならびに学校図書の充実に努め、苫小牧読書宣言を行うこと。
  6. 全国いっせい学力テストへの参加を中止するとともに、地域・学校ごとの競争心をあおり、児童生徒をランク付けする市独自の学力テストは中止すること。
  7. 消費税増税に伴う給食費の値上げは行わず、さらなる市教委の経費削減を行い、食材の充実とともに、一般会計の補助事業を新設すること。
  8. 特別支援学級や通級指導教室の実態を把握し、さらなる教員加配を道に強く要請すること。また、専門性が必要であることから、講習の受講機会を最大限保障すること。
  9. 特別支援学校の設置について、分校も含め道に強くはたらきかけること。
  10. 美術館が完成したことにより、博物館の常設展示の更新のための予算を確保し、計画的に進めること。
  11. 科学センターの改修計画と魅力ある展示物を工夫すること。
  12. 大成児童センターの指定管理にあたり、子どもの安全確保のため現状を把握し、非行防止の観点から中学生や高校生の居場所づくりとなるよう万全を図ること。

9 環境について

  1. ごみの有料化に関わる、さらなる市民周知に努めるとともに、庁舎や公共施設での意識向上を図ること。
  2. 環境美化推進のために、落ち葉、枯れ葉対策としてボランティア袋の周知・普及・配布を環境衛生部として取り組むこと。
  3. 有料化後のごみの現状をふまえ、正しい炉の管理に務めること。
  4. ポイ捨て防止条例を早急に見直し、実効性あるポイ捨ての取り組みを具体化すること。
  5. 集団回収の促進に取り組むとともに、空白地域の具体化と対策を図ること。
  6. 有珠の沢や宮の森、はまなす町など西部地域への騒音測定器を増設すること。
  7. 勇払・錦岡の海岸における浸食対策を講じること。

10 平和行政について

  1. 非核平和都市条例の精神を生かし、商業港に米艦船の入港をさせないこと。
  2. 増加している市街地上空での自衛隊機飛行を中止するよう、関係機関へ強くはたらきかけるとともに、2空団との協定書を締結すること。
  3. オスプレイの訓練に反対・撤去を求めるとともに、沖縄の負担軽減になっていない事が明らかになっている米軍戦闘機訓練移転は中止すること。また、事故原因が不明なままの戦闘機訓練を行わないよう、北海道防衛局に求めること。
  4. 米軍戦闘機訓練移転にかかわり、タイプⅡ訓練の増加が予想されることから、独自の安全対策を構築し、事件事故に市民が巻き込まれないよう、全庁あげて取り組むこと。特に、米兵の外出・外泊の際は、関係機関とも連携を強化し、行動の把握に努めること。

11 バス行政について

  1. 買い物難民対策などの視点からCAPとの連携を含め、住民ニーズの高い地域での福祉的なバス運行を検討し、高齢者をはじめとする交通弱者の足の確保に努めること。
  2. 精神障がい者のバス運賃割引制度について、バス会社(道南バス)に働きかけ、早急に実施すること。
  3. 事業者に対し児童生徒のワンコインの拡大・充実を図り、敬老パスの軽減などに努めるとともに、親切丁寧な対応を徹底し、市民が利用しやすいバス事業を進めること。

12 病院行政について

  1. 道立苫小牧病院の廃止に伴い、入院患者の受け入れや、結核患者をはじめとする呼吸器疾患患者の方々の医療の体制確保が図られるよう道に強く求めること。
  2. 道立病院の跡地利用については、市民の意見を踏まえ、おおぞら園や心身障がい者福祉センター・特別支援学校などに活用すること。
  3. 病院長を早期に決定し、医師、看護士確保に最大限努めること。
  4. 包括払い制度であっても、患者の立場での医療の提供、確保に努めること。

13 市民サービス向上について

  1. 要望の高い生活道路等の改修・修繕にあたっては、市民の声を良く聞き、改善計画を速やかに市民に示し、丁寧な対応に努めること。
  2. 公共施設の在り方を含め、東西バランスの取れたまちづくりを進めること。特に、西部地域の対策を具体化すること。
  3. 市に相談窓口を設置するなど、道営住宅の住民の声が届く体制を構築するとともに、道としっかりとした協議を実施し、対応を求めること。
  4. 市営住宅の管理事務所の民間委託は中止すること。

14 男女平等参画について

  1. 職員の女性の比率を高め、幹部職員の登用に努めること。
  2. 地元企業に対し、理解と環境整備の啓発に努めると共に、女性の均等待遇を奨励すること。
  3. 男女平等に対する認識を共有するために、学校教育に位置づけ促すこと。


5月臨時議会・6月議会報告会 議会報告会(第9回)

2013年7月25日

第9回 議会報告会(5月臨時議会・6月議会報告会)

日本共産党苫小牧市議団
団 長 小野寺幸恵
幹事長 冨岡  隆
幹 事 渡辺  満
幹 事 谷本 誠治

5月臨時議会

<臨時議会の特徴>

 2年目の折り返しである今年度は、議会人事を改選することになり、そのための臨時議会でした。まず、議長、副議長、監査委員の三役の選出のために代表者会議を繰り返し開会し、意見調整の結果、民主・市民の風と改革フォーラムから議長・副議長候補が出されました。その後、本会議での選挙の結果、緑風、民主・市民の風、共産の18票対改革フォーラム、公明、市民の12票で、議長に民主・市民の風の西野茂樹議員が決定し、副議長には緑風の岩田典一議員の続投が決まりました。
 また、代表者会議での協議や正副議長の調整の結果、市政始まって以来監査委員のポストが党市議団に与えられ、全会派一致で谷本誠治議員に決まりました。しかし、監査委員選任の本会議には改革フォーラムの5人と公明党の5人、市民の2人が欠席するという、市民理解を得られない前代未聞の行動がありました。
 さらに、市議会から選出する5人の港管理組合議員の一人に、渡辺満議員が選出されました。
 党市議団の4つの常任委員会の担当は、建設委員会に渡辺満、厚生委員会に小野寺幸恵、総務委員会に冨岡隆、文教経済委員会に谷本誠治が就き、2つの特別委員会のうち安全安心のまちづくりに関する特別委員会に渡辺満、小野寺幸恵、総合開発特別委員会に冨岡隆、谷本誠治が決まりました。
 議会に先立ち急施を要することを理由に『TPP交渉参加打ち切りを求める要望意見書』を議会運営委員会に提案しました。この提案に3会派が賛同しましたが、「6月議会でも遅くはない」という意見もあり、6月議会に再提案することになりました。

6月議会

<6月議会の特徴>

 市立中央図書館と新大成児童館の指定管理者制度導入をするための条例改正案が提案され、民主・市民の風と党市議団が反対しましたが、緑風、公明、改革フォーラム、会派市民の賛成多数で可決しました。
 図書館運営について、図書館協議会の「直営が望ましい」という答申を尊重すると述べながらも、最終的に教育委員会議での決定を受け、市教委が提案しました。
 賛成派も含め4人の議員が質疑をおこなうなか、党市議団は指定管理者の官制ワーキングプアの問題に触れるとともに、図書館の在るべき姿についてただしましたが、市教委は財政効果と市民サービスの向上を理由に「直営では難しい」という態度に終始しました。
 また、児童館の指定管理でも「市民サービスの向上」を強調し、大事な子どもの安全安心の視点が欠如している姿勢も見られるなど、市長部局と執行機関が異なる市教委でありながら、「市長公約優先」が露呈しました。
 さらに、今議会に再提案を予定していた『TPP交渉参加打ち切りを求める要望意見書』は、同趣旨の陳情が所管委員会に提出されていることを理由に取り下げることで調整しました。
安倍首相は7月末にもTPP締結を表明していることから、党市議団と民主・市民の風は今議会での陳情採択を求めましたが、「詳細が不明」との意見があり、緑風、公明、改革フォーラム、会派市民は継続を主張、継続審議という残念な結果になりました。
 今議会の一般質問は、渡辺満議員と小野寺幸恵議員が行いました。

<一般質問>

●漁港区の管理運営について

 漁港区の違法建築物など一連の問題に関わる改善策を質問するとともに、見過ごしてきた港管理組合と市の管理運営体制について認識を求めました。
 担当部長から「違法建築物の撤去計画や改善の検討が進められている」ことが示され、管理体制を含め早急に是正するとの答弁がありました。

●商業施設の対応について

 エガオ内の食品販売テナントであるラルズの撤退に先立ち、市、議会、商工会議所、市商連の4者会議を開くことを提案した経緯があることから、その後の経過を質問するとともに、ビル所有者である(株)サンプラザの債権所有者に対し「債権放棄するよう要請すべき」と提案しました。
 副市長は「ラルズの撤退は影響が大きい」との認識を示しましたが、具体的な方向性が無いことから「推移を見守りたい」との答弁に留まりました。
 市長は「責任を感じている」と述べ、「一日も早く方向性を示したい」と答えました。

●夜間中学の開設について

 戦後の混乱や貧困、病気などで義務教育を受けられず、漢字の読み書きや計算ができない方々がいることを指摘し、学びを取り戻す意味から夜間中学の創設を提案しました。
 平成22年度の国勢調査では、258人の小学校未就学者がいるとの結果があり、そのうえで教育長は夜間中学の必要性を認め、義務教育未終了者などを対象にした市民講座開設などに取り組むなかで「実態把握に繋げたい」と答弁しました。

●無料低額診療制度について

 無料低額診療の利用促進と対象外である院外の調剤薬局への適用を求め、早急に検討することが示されました。
 また、国民健康保険法(44条)の一部負担免除の周知徹底を求め、ポスターの更新を提案。「早急に更新する」ことが示されました。

●公共事業の労賃改善について

 14年ぶりの労務単価が引き上がったことから、すでに予算化している公共事業への対応と下請け・孫請けへの周知を求めました。
 都市建設部長は、「旧労務単価で契約したものは、新労務単価に基づき変更協議を受注者から請求できる」ことを説明し、入札差金や補正で補填することが示されました。
 また、下請け・孫請けに対しては適切に適応するよう誓約文を提出させるとともに、点検・確認方法について検討するとの答弁がありました。

●公共施設の在り方について

 市が実施した公共施設の在り方プロジェクトの報告書では、「住民のニーズ」が欠けているうえ、まちづくりの青写真がないことを指摘し、「公共施設白書」を作成する前に、頭に描ける青写真を作る部署設置を提案。
 総合政策部長は、「公共施設の在り方を具体化する中で、専門部署の設置を検討する」と答弁しました。

●雇用の現状と対策について

 職場環境の問題が理由で新卒高校生(3年以内)の離職率が47%であること、入社10年目の基本給が20万円を切っている業種がほとんどであること、他の都道府県と比較して北海道の時給が低いことなどをあげ、「将来設計ができない」と指摘。最低賃金引き上げを発信して全道に広げることや、職場環境の改善を促すための企業訪問、所得を増やす施策を国に求めることを提案しました。
 企業訪問の実施については前向きな答弁がありましたが、「最賃引き上げは、生活の安定に重要」と述べつつも、「国の動きを注視したい」という答弁に留まりました。
 また、介護職の処遇改善についても質問し、国に処遇改善交付金の復活を求めるよう提案しました。

●震災等緊急雇用対策事業について

 被災避難者のための事業でありながら被災者の雇用がゼロという実態を指摘し、改善を求めました。
 産業経済部長は「被災避難者は25世帯55名であり、求人者が1名」と説明。「ハローワークと連携し、未就労者の雇用に繋げたい」と答えました。

●生活道路の整備計画について

 生活道路の老朽化が進む一方、修繕費が減少している実態を指摘し、予算確保を含めた修繕計画を策定するよう提案しました。

●啓北・木場町の交差点対策について

 供用開始当時から2倍の7,000台もの車が通行する啓北・木場町線交差点について、信号機設置が困難な場合には交通指導員の配置などの対策を取り、自転車や歩行者の安全を確保することを求めました。
 「交通指導員の配置は難しい」とし、「各高校に通学時に使用しないよう要請する」と答弁しました。

●国保税滞納繰越の扱いについて

 生活保護受給者に国民健康保険税滞納分を徴収していることから、「保護法の趣旨からすべきではない」と指摘し、改善を約束したにも関わらず、未だに16世帯から徴収していることが明らかになりました。
また、高い世帯では月1万円も支払っている実態もあり、「本人の意思を尊重する金額なのか」と指摘したうえで、改善を求めました。
 「訪問して最低生活費の考え方を説明していきたい」と述べるとともに、1万円の納付については「生活に及ぼす影響について判断していきたい」と答弁しました。

●生活保護基準改定の影響について

 今回の制度改定では、生活保護の不正・不適切受給の強化が盛り込まれていることから、当市の悪質な不正・不適切受給者の現状について質問。全体の0.23%であることが明らかになりました。
 また、8月からの保護基準引き下げの影響額は6,300万円(25年度)であることが示され、モデルケースによる試算では、標準3人世帯では4,850円、母子3人世帯では4,180円、老人2人世帯では1,580円、老人1人世帯では760円、それぞれ減額することが示されました。国は、3年間で段階的に削減する方針のため、27年度は3倍の減額になることが予想されます。
 保護基準引き下げにより直接影響を受ける就学援助制度について、制度が受けられなくなる生徒児童を作らないための対策を求めましたが、「新しい保護基準を適用する」と答弁。26年度は小学生だけで27世帯36人に影響が出ることが明らかになり、27年度はさらに多くの影響があることが確実になりました。

●保育の充実について

 国が認可保育園に代わる待機児童対策として推進する保育ママや小規模保育などの地域型保育について、認可保育園充実の立場から質問。「ニーズ調査をおこない、保育ニーズを勘案しながら検討する」との答弁がありました。

●「053のまち」の推進について

「053のまち」を目指す上でポイ捨て禁止条例の生きた活用が重要であることから、啓発・調査活動を目的とする美化推進委員の設置と、条例の見直しを求めました。
また、「053大作戦~ステージ4」で取り組むことを提案し、ポイ捨て禁止の看板のリニューアルを求めました。
市長は、ステージ4の取り組みや看板のリニューアルについて「参考にしたい」と答弁。環境生活部長は、「条例改正の必要性について検討する」と答えました。

●市立病院の充実と役割について

 市立病院は急性期病院であることから長期入院が難しく、「どこに移ればいいのか」との相談が多いことから、「市民のための病院」との温度差が生まれていることを指摘し、市立病院の役割について質問しました。
 病院事務部長は「温度差があるのは充分理解できる」との認識を示しながらも、「ベッドの制限も必要」と述べ、転院先の情報提供で支援する旨の答弁がありました。
 また、院長ポストが不在であり、麻酔医の確保、看護師不足の常態化、医師不足の現状打開による病院機能の充実について求めたのに対し、「市民の皆さんにご迷惑、ご心配をかけている」と謝罪、「病院体制を整えるために鋭意努力している」と答弁しました。

<議案審議>・・・条例提案

●職員給与の引き下げについて

 国が復興財源に充てることを目的に実施した公務員の給与削減措置に対し、「国家公務員の給与削減支給措置に準じて地方公務員の給与削減を求めるとともに、地方交付税を削減する手法は・・・極めて問題である」と、全国知事会、全国市長会など6団体で要請を行っていることから、「なぜ同じ立場の市長が給与削減を提案するのか」とただしました。
 また、6団体は「地方側と協議を尽くさないまま国が決定したことは過去に例を見ない異例なこと」と指摘していることから、市長の認識を求めました。
 市長は、「たった1度の協議で不満」「国の手法に“問題ナシ”とは思っていない」などと述べながらも、「被災地を何とかしたいという気持ちで提案した」と答弁しました。
 最終的には組合の合意があるため、賛成しました。

●市立中央図書館の指定管理者制度導入について 

党市議団は、「住民の賛否が別れる問題だけに、“公約だから”と実行するのは如何なものか」とただし、「指定管理者制度は官製ワークングプアを作ることになる」と指摘し、反対しました。
 市長は「次世代のために機能強化を図りたい」、「苫小牧モデルの図書館を作りたい」と答弁。教育長は「雇用の問題より市民サービスの向上を優先した」と本音を漏らしました。
 また、『図書館運営の点検及び評価』を4年間実施していなかったことを指摘し、「図書館法に抵触するのでは」と指摘しました。市教委は「あくまでも努力義務であり、義務ではない」と開き直りました。

●新大成児童センターの指定管理者制度導入について

 図書館の指定管理同様、官製ワーキングプアについて指摘するとともに、子どもの安全安心の観点から「指定管理者が子どもの受け入れや入室拒否、施設の整備を行うことは好ましくない」と、市の役割・責任が明確である直営を求め、反対しました。
 市教委は「サービスの向上」を強調するに留まり、「まず、この1施設でやってみたい」と答弁しました。

●子ども・子育て審議会条例の制定について

 国が進める子ども・子育て支援法に基づく審議会であることから、「この事業は消費税増税の一部を財源にする。増税が決まっていないのに条例を制定するのはおかしい」と指摘、「事ある毎に“国の動向を注視する”と言うのに、なぜ今回は先行するのか」とただしました。

<各常任委員会>

●厚生委員会

①男女平等参画都市宣言について
 「宣言」を評価したうえで、委員会に提出された《説明》では企業・事業所の理解と環境整備の位置づけが希薄であることから、家庭生活での協力を男性に求めても現実的でないことを指摘し、見直しを求めました。

②053大作戦~ステージ3

■ごみ有料化の軽減策について

 有料化を賛成した委員から「ごみの減量に一定程度成果が出たら、低所得者への軽減策を実施するべき」との提案があり、「当然、今後議題に乗るだろう」との答弁があったことから、「これまで市は、有料化による負担感を持ってもらうことでごみの減量に繋げると説明していることから、軽減策は有料化目的から外れる」と指摘し、「減量が目標に達成した場合、有料化をやめることを検討すべきと提案した際、“考えがない”と答えている。整合性がない」とただしました。

■ステーションパトロールについて

ステーションパトロールを実施しない町内会について「日頃からステーションが綺麗」であると説明したことに対して、「有料袋で出しているかどうかや、指定日を間違えていないかをチェックするのが本来の目的。綺麗かどうかは別問題」と指摘。パトーロールが困難な町内会があることを説明し、「ステーションが綺麗な町内会は必要ないと説明したのか」とただしました。

③低濃度PCB処理について
 苫小牧ケミカル(株)が低濃度PCB処理を行うにあたり、今年1月の実証試験をふまえ環境省へ認定申請を行っている問題で、住民説明の在り方や市の情報発信の姿勢などを質問しました。
 実証試験の結果は「安全」と説明したものの、「軽々には考えていない。しっかり市民に発信したい」、「PCBの認定は法に則った厳しい検査が必要。トラブルがあれば直ぐ止められる体制になっている」などと説明しました。
 ケミカル(株)では、今年11月を目途に事業化を進め、9月議会にも報告される予定です。

●建設委員会

①明徳団地の跡地利用について
 高齢化にともなう“買い物難民”対策をふまえ、公園や福祉施設、学校などの部局と連携した跡地利用計画の必要性を提案。今年度中にたたき台を作成することが示されました。

●総務委員会

①札幌航空交通管制部の存続・充実を求める陳情について
 全国4カ所(札幌、東京、福岡、那覇)にある管制部を統廃合する案が示された問題で、党市議団は陳情に賛成の立場から採択を求めましたが、他の委員から「安全対策や道民への影響について現時点では判断できない」との意見があり、継続審議になりました。

●文教・経済委員会

①TPPからの脱退を求める陳情について
 とまこまい広域農協から提出された「TPPからの脱退を求めた」陳情について、関税及び非関税障壁を撤廃・削除することが原則であり、牛肉・自動車・保険の3分野はアメリカ業界のいいなりになることなどを指摘し、採択を求めましたが、党市議団と民主・市民の風以外の委員多数が継続審議主張したことから、9月議会に再度審議することになりました。

②金融円滑法廃止後の中小企業への資金融資について
 金融円滑法は資金繰りに苦しむ中小企業の破綻を防ぐ役割を果たしてきたことから、金融機関の判断に委ねられる廃止後の対応について、市としての対応を求めました。
 産業経済部長から、昨年12月に商工会議所との連名で金融機関に要請書を提出した際、経営改善計画等の相談に応じることが約束されていることが説明され、市の融資制度も柔軟に対応することが示されました。

<特別委員会>

●総合開発特別委員会

①米軍戦闘機訓練移転(7月8日~12日タイプⅡ)について
 今回で6回目となる訓練移転に対し、5月に沖縄で起きたF15米軍戦闘機事故の原因が究明されていない問題でと合わせ、道東矢臼別演習場での米軍による実弾誤射事故があったことから、訓練移転は中止すべきと指摘しました。

※関連して、7月8日に行われた2空団での現地説明会での席上、党市議団は、F16戦闘機の墜落事故の原因究明と沖縄の負担軽減について2点質問。米軍側から、「墜落事故は現在究明中。三沢基地からの訓練移転は、沖縄の負担軽減になっていない」と回答がありました。事故原因が究明されていない中での訓練であることが明らかになり、市民の安全・安心の担保はありません。

●安全安心のまちづくりに関する特別委員会

①全庁のBCPについて
 BCP(災害を想定して行政機能を維持・確保、早期回復を図る計画)策定に全く取り組んでいない実態を指摘し、「なぜ取り組んでいないのか、どこが責任を持つのか」とただしました。
 副市長は、策定していないことを陳謝したうえで、「できるだけ早く形にしたい」と答えました。

②防災ラジオについて
 追加購入が決まった防災ラジオ2,500台について、一部を要援護者から外れている高齢者や障害者を優先して斡旋することを提案しました。

<議会改革検討会>

 専決処分(議会が開けない場合に市長が代わって決定すること)が増加傾向にあることをふまえ、議会の尊重と機能発揮の観点から継続中の事件以外でも招集可能な仕組み作り(通年議会など)を検討することについて提案しました。
 また、次回から質問時間についての具体的検討が始まります。

◆2月議会報告会(第8回)

2013年3月28日

2月(予算)議会報告会

日本共産党苫小牧市議団 
団 長  渡辺  満 
副団長  冨岡  隆 
幹事長  谷本 誠治 
副幹事長 小野寺幸恵 

<2月議会の特徴>

 国では、民主党政権から安倍自公政権へと政権交代する中で、補正予算を含め消費税増税を確実に実施するため、「デフレ脱却」を口実に従来型の大型公共事業など20兆円規模の緊急経済対策事業を打ち出しました。
この緊急経済対策事業は、公共施設の耐震化や老朽化対策などに活用できる交付金と交付税措置があり、市の負担が少ないことから「消費税増税目的」であっても有効活用が求められ、当市では小中学校の耐震化や市営住宅の改修などの事業が提案されました。これらの事業は、新年度に予定していた事業を緊急経済対策事業に切り替えたもので、結果的に新年度予算に“ゆとり”が生まれます。
 昨今、景気低迷と雇用不安が広がり、追い打ちをかけるように灯油高騰が家計と地域経済へ大きな影響を与えています。党市議団は、この“ゆとり”の有効活用と昨年10月に行なった『新年度予算要望』を踏まえ、景気・雇用対策重視と市民生活を守る市政を求め、是々非々の立場で代表質問と各会計予算審議、各委員会に臨みました。

<代表質問>・・・小野寺幸恵


1、財政健全化について

 これまで市長は、財政健全化の途上であることを理由に「新たな事業はやらない」と言ってきた経緯がありますが、今回示された『財政健全化計画スッテプ3』では、「新たに発生する行政需要や政策課題に対し、より柔軟に対応できる財政運営を目指す」と述べ、これまで示さなかった行政の貯金である基金目標も示していることから、「財政が回復したと受け止めていいのか」とただすとともに、災害などの緊急時に活用できる備荒資金の積立目標を持つことも提案しました。
財政部長は「健全化に近づいたとは思うが、まだ安全宣言ができる状態には至っていない」と答え、備荒資金については、「雪氷対策費の執行残を充てる」と、これまでの手法を切り替える考えは無いことが示されました。

2、行政改革・・・市立中央図書館の指定管理者制度導入について

 図書館協議会が「直営が望ましい」との答申を出していることを受け、「答申を尊重し、直営で運営するべき」との立場を明らかにしたうえで、直営・指定管理のメリット、デメリットの分析をしていないことを指摘し、「なぜ直営では無理なのか」とただしました。
 市長は、「私の公約として市民の審判を仰いだ」と、公約の全てが受け入れられていると解釈する“公約論”を持ち出しました。
 教育長は、指定管理がサービス向上につながると説明し、「運営費の7割が人件費であり、今の状態を維持することは難しい」と答弁しました。
 また、メリット、デメリットの明確な説明がないため、資料の提出を求めました。

3、景気・雇用対策について

①地元企業の優先活用
地元企業の優先活用について、現状は約90%の活用であることから、100%の活用を目指すことと併せ、下請け・孫請けとして地元企業が参入できる対策を求めました。
 産業経済部長は、「100%を目指すとともに、下請保護要綱の改定で、可能な限り地元を使うこと、地元を使えない場合は理由書を提出することを義務づける」と答弁しました。

②最低賃金の引き上げ要請
 「景気対策の大きなポイントは最低賃金の引き上げである」と指摘したうえで、国や関係機関に要請することを求めました。
 「最低賃金の引き上げは、労働者の生活の安定、労働力の質的向上に重要である」との認識を示しながらも、市長自ら要請する考えは述べませんでした。

③地方公務員の給与削減の考え方
 国が、地方公務員の給与削減を前提に、地方交付税を削減するとの方針を示したことで、「地方公務員の給与削減は民間企業の給与削減に連動する」と指摘したうえで、「交付税削減による財政への影響と、給与削減による地域経済への影響のどちらに重きを置いて取り組むのか」とただしました。
 財政部長は、地域経済への影響には触れず「交付税の削減により市民生活に支障が出れば、給与削減もあり得る」と答弁しました。

④生活保護受給者の消費活動
 生活保護給付費は、財政を圧迫するとの見方がある一方、生活保護受給者の消費活動は地域経済を循環することから、「発想の転換により経済の好循環になる」と、市長の認識を求めました。
 経済の好循環については、「一面では考えられる」との認識を示しましたが、保護受給については「推進というよりも適正実施していく」と答弁しました。

4、ごみ行政について

①有料化手数料使途と基金の考え方
 7月から始まる家庭ごみの有料化について、明確に反対の立場を述べながら、使途と基金について質問しました。
 特定財源である手数料収入の使途に、これまで一般会計で賄っていたものが4,300万円含まれている現状から、一般会計とのすり替えであることを指摘。「市民理解が得られない」とただしました。
 また、現在の基金は日常的な補修にも使っている実態から、市長が「将来を見据えたごみ行政のための基金」と述べている主旨を生かし、『ごみ行政未来基金』の創設を提案しました。
 使途については「目的から逸脱していない」と答弁し、基金については新たな創設の考えはないことが述べられました。

②ステーションパトロール隊
 ごみの有料化にともない、不適性排出が予想されることから取り組むステーションパトロール隊について、「市民との協働」と言いながら、町内会への説明会では「押しつけ的」だったことを強く指摘し、「こんな手法では市民理解が得られず、協働が図れない」とただしました。
 環境衛生部長は「一部誤解を招いた」と謝罪、「できることから取り組んでもらえればいい」と述べ、今後疑問のある町内会へ説明に行く考えを示しました。

5、生活保護基準の改定について

 国の生活保護基準の改定により8月から基準が引き下がるため、当市への影響について質問しました。
 影響は多岐にわたり、医療助成制度、保育料、障がい福祉サービス、介護サービスなどの自己負担の増、一部負担金の発生、減免額の変更の発生があり、26年以降の就学援助への影響、国民健康保険・後期高齢者医療の減免への影響、最低賃金引き上げの抑制、非課税限度額の引き下げが考えられると述べました。
 このことから、保護基準引き下げに連動する影響を抑えるため、負担軽減策を提案しましたが、国からの詳細な内容が示されていないことを理由に、明確な答弁はありませんでした。

6、孤立死対策について

 今年1月22日に大成町で発生した孤立死に関わり、当市の対策について質問しました。今回の事件は、行政の福祉サービスに関わっていなかったケースであることから、「一歩踏み込んだ対応に努める。また、どのような見守り体制が確保できるか検討する」と答弁しました。
 また、日新町の市営住宅の銭湯廃止にともない、他の銭湯に通えない高齢者対策として、町内会やNPO法人の支援とゆのみの湯の協力で無料送迎をおこなっていることに触れ、「この取り組みは情報が集中するコミュニケーションの場になっており、見守り事業の一躍を担っている」と報告し、様々なコミュニケーションの活用で孤立死の未然防止に取り組むことを提案しました。
 部長は、コミュニケーションの活用について「大変有効」との認識を示しました。

7、道立苫小牧病院の廃止について

 北海道が、道立病院の廃止方針を示し、廃止の条件に「医療の機能の確保」を位置づけていることから、詳細について質問するとともに、呼吸器科医師の確保や患者・地域への丁寧な説明を求めました。
 「医療の機能の確保」については、結核医療では3次医療圏内(札幌市内)で対応し、緊急の場合のみ市立病院で一時受け入れをすること、患者や家族が札幌まで行けない場合は保健所が搬送すること、呼吸器疾患は市立・王子病院を中心に対応することを北海道に要請したことが説明され、「体制整備は可能」と答弁しました。
 また呼吸器科医師の確保については、北海道の支援があることに加え、患者に対し北海道が個別に説明をすることが述べられました。

8、再生可能エネルギーの推進について

 脱原発の観点に加え、環境保全、地元雇用の拡大と地域経済の循環の観点からも、「太陽光発電事業に取り組みたい」という地元企業が参入できるような「エネルギーの地産地消」に取り組む構えが必要であると提案するとともに、具体的な計画立案・推進体制を庁内に設置することを求めました。
 産業経済部長は、「エネルギーの地産地消」の必要性を認めたものの、計画立案・推進体制の設置の考え方は示しませんでした。

9、いじめ対策について

 いじめが深刻化する背景には、勉強への強いストレスや貧困と格差の拡大、競争社会からくる弱肉強食と自己責任論の広がりなどがあることに触れ、こうした社会背景といじめの要因について、教育長の認識を求めました。
 また、いじめを無くすために効果的といわれる達成感や信頼関係が育まれる学校祭や運動会などの取り組み時間が、新学習指導要綱の改定により減っていることから、それを補う学校独自の取り組みを後押しすることが必要と、市教委の認識を求めました。
 学校教育部長は、「研修会や会議を開催して、学校行事の改善・充実を図ることができるよう働きかける」と答弁しました。

10、体罰について

 道教委が全小中学校を対象に『体罰の実態調査』を実施したことに触れ、市教委の膨大な労力になるばかりか、正確な実態は掴めないことを指摘。「体罰のない学校現場を目指すためには、教師同士の信頼関係とレベル向上が必要であり、結果的に学校と保護者との信頼関係にもつながる」と、学校独自の取り組みを推進することを求めました。
 教育長は、教員の人間性、社会性、指導力が求められていることを述べ、「信頼され、開かれた学校づくりを推進して、体罰のない学校現場を目指す」と答弁しました。

<一般会計>・・・渡辺満、小野寺幸恵

●総務費

①旧産業会館跡地の売却について
 まちなかのにぎわい創出に重要とされ、長年活用策が懸案事項となっていた旧産業会館跡地が売却に至ったことを受け、「購入者に対し、CAP(まちなか再生プロジェクト)の精神に沿った活用策になるのか」とただし、地域や地元商店街の声を聞いてCAPの精神を守ってもらうよう協議することが示されました。

②幻の都市計画道路について
 昭和38年からの計画である美沢~錦岡線の建設計画が進展していないことから、「すでに計画は時期を逸している」と指摘し、都市計画マスタープランの見直しを求めました。
 担当部局は、「道との協議や苫小牧圏域では防災・救急の上から必要性のある道路と位置づけられている」と述べ、「当初計画の見直しを含め、今後12.5キロメートルの延長に必要な事業費は470億円」と答弁したことから、各委員からも驚きの声があり、「非現実的な計画だ」と再考を求めました。

③道の駅について
 道の駅に関わり、当初設計段階の間取りと運用実態が乖離している問題で、会計検査院が2年連続調査に入り指導していましたが、今回の質問の直前に改善していることから「タイミングが良すぎる」と指摘、設計と一致していない運用は法的に問題がないのかをただしました。
 また、道の駅のトイレットペーパー代が大きな負担になっていることから、「指定管理者への負担軽減をすべき」と提案し、対応を求めました。

④庁舎の防犯対策について
 庁舎内に職員がほとんどいないため、防犯上懸念される個所(階)があることから対策を求めました。
 総務課長は、12階や9階、地下が対象となることを示し、「清掃員などがいるが、常時監視できるとはいえない」と答弁し、10階の議員控室は事務局から死角になる箇所があると指摘したことから、防犯カメラ設置などの対策を検討することを約束しました。

⑤庁舎内の水光熱費について
 決算委員会で女子トイレへの擬音装置設置を求め、昨年10月に設置したことから、その効果と他の公共施設への拡大を求めました。
 約13%(15万円)の節水になり、9ヶ月程度で設備投資分の元が取れることが報告され、他の公共施設へも拡大していく考えを示しました。

⑥とまチョップについて
 市長が「今年はとまチョップ躍進の年」と位置づけていることから、活用策について質問し、「最後の挑戦として“ゆるキャラグランプリ”に出場する」との市長答弁があり、「10位以内に入賞した場合は、とまチョップの妹を造りたい」と意気込みが述べられました。
 また、党市議団が提案した「とまチョップの石造」については、港50周年記念行事の中で具体化していくことが報告されました。さらに、要望が高いテーマソングの作成も提案しました。

⑦駅前バスターミナルのトイレについて
 「バスターミナルのトイレは、スーツケースを持ったまま入れないほど狭く、ドアの外に荷物を置くことになるため防犯上心配」と、自らの経験を述べ、市長の視察と改善を求めました。
 市長は、「議会中に必ず見てくる」と約束しましたが、改善の方向性は示しませんでした。(早速、次の日に見に行ったそうです)

●民生費

①生活保護受給者への国保税徴収について
 生活保護の受給者から国保税の滞納分を徴収している実態が明らかになったことから、「最低限の生活を保障できない」と指摘し、改善を求めました。
 国保担当部局は、「直ちに執行停止する」と答弁する一方、生活支援課は「徴収していることを知らなかった」と、庁内横の連携のまずさを露呈しましたが、「公課課税は法違反」であることを初めて認めました。

●環境衛生費

①がん検診の受診率向上について
 各種がん検診の受診率が、全道平均よりも低い実態から、向上策について質問し、「今年度は昨年より多い(3倍以上)勧奨ハガキを出しており、受診率向上を期待している」と答弁。
 一方で、職場で受診している人もいる中で、受診件数を掴む仕組みがないことが説明され、「職域の受診実態が分からなければ、受診率向上の対策が取れない」と指摘し、「職域の保健者と連携していきたい」と答えました。

②ごみ行政について
ごみステーションは市が管理している実態でありながら、『ごみステーションの設置要領』では、町内会が管理することになっており、「実態と合わない」と指摘し、「4月からのステーションパトロール隊開始までに見直すべき」と指摘。早急に見直すことが示されました。
 また、25年度から沼ノ端クリーンセンターの長寿命化計画が示されたことで、「糸井清掃センターの廃炉が具体的になった時点(おおむね27年度)で、焼却炉が沼ノ端一箇所になることに備え、長寿命化をする計画になっている。糸井の方向性が決まらない中で長寿命化を実施するのは時期尚早である」と指摘しました。
 市長は、「沼ノ端は14年目になり、部品も揃わなくなる。少しでも前倒ししたい」と答弁しました。

●商工費

①港管理組合負担金について
 港管理組合議会で、東港国際コンテナターミナルの延伸(総事業費16億円)が提案されていることから、「必要な事業なのであれば、なぜ22年度に完成した連続バース建設時に行わなかったのか」と指摘し、港管理組合負担金への影響をただしました。
 「負担金への影響はない」と答え、岸壁の延伸については、「連続バース建設当初から計画にあったが、国直轄事業であることから延伸部分が外された」と経緯を説明。市長は、「岸壁が(約90メートル)欠けていることは不自然」と延伸の必要性を示しました。

②ふるさと海岸のトイレ設置について
 開港50周年記念事業に因み、利用者が多く要望の高いトイレ設置について、一昨年の一般質問に引き続き、強く求めました。
 市長は、「もう一度行きたくなるトイレにしたいが、トイレほど維持管理が難しいものはない」と述べ、「うまくいくかどうか分からないが、検討してみたい」と前向きな回答を示しました。

●農林水産費

①漁港区の違法建築物について
 漁業共同組合が、漁港区に建築確認申請を出さず漁具保管庫など複数の建築物を設置していたことについて、再三改善と対策を求めてきましたが、あらたに登記簿登録もしていなかったことが明らかになり、漁協(一部の幹部)の体質改善を含め、強力な対応を求めました。
 また、平成6年に漁協所有の建築物と鳥越水産の建築物を「口頭」のみで交換し、正式な手続きをしていないことを明らかにし、真相を追究するとともに、漁協幹部の参考人招致を求めました。
 市長は、「漁協の自浄能力を期待していたが難しい」との認識を示し、「もう一度漁協幹部を呼んで、しっかり話しをする」と答えました。
 さらに、違法建築を行った業者が、港管理組合の指名登録を辞退したにも関わらず、市の指名登録を申請していることから、市の対応を求めるとともに、港管理組合に提出した『改善計画書』が今後10年間もかける計画であることを指摘。市長は「“はいそうですか”と受け取れる内容ではない」と、厳しい認識を示しました。
 この問題に関し、党市議団提案の付帯決議が全会派一致で採択されました。

●土木費

①住宅管理費について
 『市営住宅駐車場取扱要綱』では、駐車場の使用許可は「1世帯1台」となっており、駐車スペースの変更や車の入替などの変更は市に届出をしなければならない規定になっているにも関わらず、正しい要綱の運用になっていないことを指摘し、「要綱が守られないことがトラブルにつながる」と対応を求めました。
 住宅管理課長は「空きスペースの有効利用の観点から2台目の許可をしている」と説明しました。また、個々に事情が違うとの理由から、「統一したルールを作ることは難しい」との答弁に、「住民に駐車場管理をお願いする以上、統一した指針がなければ管理できない」と指摘、検討を約束しました。

②除雪について
 他委員の質問に「今年は降雪量が多く、わだちの対策が教訓になった。今後は質の高い除雪に努める」と答弁したことを受け、「わだちの対策はこれまでも教訓になっていたはず」と指摘し、危険個所の改善には「一定の予算措置が必要である」と提案しましたが、「降雪量は予測がつかない」と、従来通り補正予算で対応する考えを変えませんでした。
 また、警察署前の交差点に高い雪山ができていることを指摘し、「市民の安全安心を守る警察の前が雪山で、安全が守れるのか」と指摘し、「警察自ら雪かきをすべき」と求めました。(二日後、除雪されました)

●消防費

①緊急消防援助隊北海道・東北ブロック合同訓練について
 今年10月(10/11~12)に総務省消防庁と北海道・東北ブロック合同訓練推進協議会が主催する『緊急消防援助隊北海道・東北ブロック合同訓練』が苫小牧市で開催される問題で、他委員の質問で曖昧な答弁があったことから、「予算委員会の席上で当初から流用する方法で予算を確保するのかおかしい。何故、当初から予算化しなかったのか」とただしました。
 消防庁と財政部長は、「計画になった段階で適正な対応で運用を提案する」と、苦しい答弁を繰り返しました。

●教育費

①勇払小学校の重油漏れについて
 2年前の同様事故の教訓から全小中学校のタンク点検をし、「安全宣言」を出していた経緯があることから、事故の要因や被害状況、点検体制、今後の対策などを質問しました。
 教育長は冒頭「以前の教訓が生かされなかったことが遺憾。管理監督責任者として責任を感じる」と陳謝し、4月に予算確保をしながら対策を急ぐことを約束しました。

②市立はなぞの幼稚園の廃園について
 はなぞの幼稚園の廃園が正式に提案されたことを受け、私立幼稚園での障がい児・疑障児の受け入れが可能かどうかが廃園の判断基準だったことを示し、「なぜ詳細な調査をせずに結論付けるか」と指摘し、「私立で受け入れられない事態が発生した場合、市教委はどう対応するのか」とただしました。また、財政的な理由で私立への入園が困難な家庭への支援策も求めました。
 市長は、「相談窓口を設置し、負担軽減も含め個別に対応していく」と答弁し、学校教育部長は、「私立に入れない」というケースが起きないように対応することを約束しました。

③全国学力・学習状況調査について
 文部科学省が、26年度から調査結果の公表について検討していることを受け、これまで市教委が繰り返し答弁してきた「順位を付け競争心を煽るものではない」という考え方と乖離することから、調査参加を辞めるよう求めました。
 学校指導室長は、「公表の方法にかかわる詳細はまだ示されておらず、新政権では悉皆調査に戻す検討もされている」と、現段階では判断できないことを示しました。

④学校図書館図書整備費について
24年度から1校48,000円の新聞配備費と、図書館担当職員について「1週あたり30時間の担当職員をおおむね2校に1名程度配置できる規模」の交付税措置されていることから、各小中学校の新聞配備状況を質問するとともに、図書館担当職員の配置を求めました。
 「交付税は一般財源として入る」と前置きし、「耐震など、命を守るものに優先したい。もう少し待ってほしい」と答えました。


⑤給食費の値上げについて
 4月から給食費が値上げするにあたり、値上げの理由を質問。「食材の高騰」と「喫食数の増」であることが述べられ、「食材高騰前の水準になるので、メニューの充実もできる」と答弁しました。
また、「滞納分を埋め合わせするための値上げではないか」という保護者の声が多いことに触れ、正確な値上げ理由の発信を求めました。

●総括質疑

①苫小牧の“顔づくり”について
 苫小牧のまちの“顔づくり”に関わり、駅前のエガオの存廃を取り上げました。特に、エガオの地下にあるラルズマートが4月末で撤退する方向性を示したため、党市議団は「4者会議(市・議会・商工会議所・市商連)を早急に開き、対応策を図るべき」と提案。
 市長は、「撤退の話には驚いている。事実関係を確認する意味からも直接会って話を聞きたいし、提案のあった4者会議で行動をしたい」と答えました。

<企業・特別会計>・・・冨岡隆、谷本誠治

●国民健康保険会計

 生活保護は、最低限の生活費であることから、生活保護法では「公課は課せられない」と定められているにも関わらず、生活保護受給者から国民健保険税の滞納分を徴収している実態を質問し、135人から徴収していることが明らかになりました。
 また、「徴収するべきではない」との指摘に、「本人の納入意思を拒む理由は無い」と違法性がないことを示しましたが、生活保護法の趣旨を踏まえ執行停止措置をする考えを明らかにしました。
 さらに、これまで受け取った額の返還を求めましたが、「本人の納税の意思に沿って充当していく」と答えました。
(P7の一般会計民生費よりも、この質疑が先に行われました)

●介護保険事業会計

①保険料の滞納者対策について
 年金月額15,000円以下の高齢者や無年金者のうち、保険料滞納者が1,131人(5,760万円)であり、制裁措置として給付制限(利用料が10割もしくは3割負担)を受けている方がいることから、「命にかかわる問題」と指摘し、滞納者の実態把握と対策を求めました。
 介護福祉課長は、「余裕のない方が多い」との認識を示し、「家族の協力をもらい、無理のないように対応する」と答弁しました。

②保険料の減免制度について
 減免制度の対象者拡大策を行ったにも関わらず、20年度の56件から21年度は49件と減少し、24年度(2月末)も55件と少なく、25年度は60件しか見込んでいないことから、対象枠の拡大を求めるとともに、誰もがわかる周知方法を提案しました。
 介護福祉課長は、枠の拡大には慎重な姿勢を示したものの、わかりやすい周知の検討を約束しました。

③包括支援センターについて
 市内7カ所のセンターに関わり、高齢者人口の増大と業務の多様化から現体制での業務量が限界にきている現状を指摘し、職員増員を踏まえた委託料の算定基準改定を求め、第6期介護保険事業計画で適正な人員配置を検討することが示されました。

④介護職員の処遇改善について
 他産業と比較しても賃金が大幅に低く離職者が後を絶たない現状と、介護報酬引き上げによる賃金アップは保険料の引き上げに直結することを指摘し、「処遇改善交付金事業の復活による賃金引き上げを国に求めるべき」と提案しました。
 介護福祉部次長は、全国市長会で同趣旨の要望をしていること、北海道市長会や全国議会議員・関係府省へ提言していることを説明しました。

⑤訪問介護の時間削減について
 訪問介護において、これまで60分のサービスが45分に削減されたことを受け、7割のヘルパーが「利用者と会話する時間が取れなくなった」と回答し、利用者の6割がサービスの制限をしている現状を示し、改定における影響の実態調査を提案しました。
 介護支援課長は、「アンケートなどで実態把握に努める」と回答しました。

●水道事業会計

 高丘上水場の水源は多系統なのに対し、錦多峰上水場は一系統しかないことから、災害などの非常時の対策について質問しました。
 上下水道部次長は、非常時対策として「多系統化を図る必要がある」との認識を示し、28年度供用開始予定で多系統化を進める考えを示しました。

●下水道事業会計

 市内の下水道管のうち、50年を経過したものが全体の2%程度あることについて、「事後対応ではコストもかかり不経済」と指摘し、効率的な改修計画を進めることを提案しました。
 下水道計画課長は「事故につながる可能性はゼロではない」と述べ、26年度以降に策定する長寿命化計画に基づき進める考えを示しました。
 また、ゲリラ豪雨対策を取り上げ、雨量監視システムを市内3カ所に新設し、7カ所の既存ポンプ場と併せ、市内全域の監視が可能になることが説明されました。

●公設地方卸売市場事業会計

 日本海側でスケソウ鱈の漁獲量が衰退していることから苫小牧の現状と、拡張した第3船だまりの経済効果について質問しました。
 公設市場場長は、「スケソウ鱈は1,000トン減少(5年前と比較)している」と説明。産業経済部次長は「陸揚げ待ち時間が解消され、作業の効率性・安全性が確保された。イカ漁の外来船受け入れも再開され、多くの外来船が利用することで経済効果がある」との認識を示しました。
 また、青果物と花卉の取引拡大戦略について質問し、青果の地産地消と規格外品の活用に対する検討・協議を進めること、花卉は仲卸売会社と協力して生産者農家の普及拡大に努めることが示されました。

<常任委員会>

●厚生委員会・・・小野寺幸恵

①介護従事者の処遇改善を求める陳情が全会派一致で趣旨採択されました。

②すみれ保育園の民間委譲について
 民間委譲にあたり、選定された法人の評価結果が「保育の内容」や「事故防止・安全対策」などが低いにも関わらず最高点を取っていることを指摘し、選定基準の見直しを求めました。
 部長は「実績がある法人」と説明しましたが、再度の指摘に「選定基準は次に向けて協議していく」と答えました。
 また、選定された法人が市外の法人であることから、「なぜ地元を優先しなかったのか」と指摘したのに対し、「今後は、事前に地元の意向調査を実施し、それを踏まえ地元を優先したい」と答弁しました。

③053大作戦パート3について
 ステーションパトロール隊において、複数の町内会から「パトロール隊を募っても集まらず、実施できない」との声があがっていることから、ステーションパトロール隊の空白地域が生まれた場合の対応策検討を求めました。
また、事業系ごみに関わり、分別徹底対策(資源化)として配布したパンフレットだけでは不十分と指摘しましたが、「実際にごみ量は減っている」と答弁したことから、資源化が進んだことを示す実績を求めました。しかし、「今数字を持ち合わせていない」との答弁に、資料要求をしました。

<特別委員会>

●総合開発特別委員会・・・冨岡隆、谷本誠治

①オスプレイの低空飛行訓練について
 昨年10月の配備以来初めて本土で行われた低空飛行訓練(3/6~8)において、関係自治体への通告が1日前であり、夜間低空飛行訓練も強行されたことこら、強い怒りと中止を求める声が上がっていることを示し、市長の認識を求めました。
 市長は、「中国の軍備増強や北朝鮮情勢など、平時とレベルが違う」と述べ、万が一千歳で訓練が行わる場合を踏まえ、情報収集と東アジア情勢を注視する考えを示し、訓練容認の姿勢に終始しました。

②米軍戦闘機の事故報告について
昨年7月に千島列島の太平洋沖で発生したF16戦闘機の墜落事故に関わり、アメリカ側の事故報告が遅れていることに併せ、3年近く経っても報告がないケースがあることに触れ、「あまりにもひどい」と指摘し、直ちに報告するよう国や防衛省に要請することを求めました。
市長は、「アメリカは軍備を持ち優れている国であり、レベルが高い」と述べる一方、「事故調査に時間がかかるのは想定しなければならない」と矛盾した答弁をし、申し入れの考えはないことを示しました。

●安全・安心のまちづくりに関する特別委員会・・・渡辺満、小野寺幸恵

①担当職員の増員について
道の津波浸水予測図の該当地域を優先して進めている地域避難計画策定に関わり、24年度は5地域の策定に半年間の時間を有していることから、25年度の15地域策定計画は体制的に難しいと指摘し、職員の増員を提案しました。
副市長は、「担当課から要請がないので、大丈夫だと認識している」と答弁しましたが、再度の指摘に「現状を確認してみたい」と答えました。

②厚真火力発電所の危機管理マニュアルについて
 災害時に大きな影響が予想される火力発電所に関わり、危機管理マニュアルの有無や、市との連携などについて質問しました。
 危機管理マニュアルを持っているとの報告はありましたが、内容などの把握をしていないことから、今後連携体制を協議する考えを示しました。

<議会改革検討会>

 前回から検討が始まった議員報酬の改定について、党市議団は「1割削減が公約」と主張してきましたが、他会派からは「現状維持」、「引き上げ」の意見が多く、継続検討事項となっていました。 
 しかし、市職員の給与引き下げが課題となることに加え、報酬引き上げに対する市民からの厳しい意見などの世論動向に、「現状では報酬改定を検討する環境にはない」との判断に至りました。
党市議団は検討項目から削除を要求しましたが、他会派の意向から今後の検討課題として協議の火種を残すことになりました。
 今後は、質問時間や一問一答方式の検討が始まります。

以上 

◆2012年

◆12月議会報告会(第7回)

2012年12月19日

12月議会報告会(第7回)

日本共産党苫小牧市議団  
団長   渡辺  満 
副団長  冨岡  隆 
幹事長  谷本 誠治 
副幹事長 小野寺幸恵 

<12月議会の特徴>

 党市議団は、一般質問・各委員会・補正予算などで、市民生活を守る「提案型」の質問に努めました。12月議会は、新年度予算に大きく関わる議会だけに、予算編成に関わる質問が集中するのが例年の特徴です。しかし、今議会は総選挙の最中ということから政局が不透明であり、民主党政権下で地方交付税の支給がストップされるなど、予算確保に影響が出ており、具体的な回答が得られないという判断から、予算編成に関わる質問はほとんどありませんでした。(党市議団は予算要望書を提出済み)
一方、市立中央図書館の指定管理者制度導入に関わる質問が集中し、21人の一般質問通告議員のうち、8人の議員がこの問題を取り上げました。指定管理者制度導入について党市議団は、図書館協議会の答申を尊重する立場から明確に反対。民主・市民の風以外の会派は、推進する立場の質問になりました。
 また、市立はなぞの幼稚園の廃園に関する条例改定を、次の2月議会に提案するという方針が理事者から示されていることから、今議会が正念場と判断し、廃園反対の立場で党市議団と民主・市民の風が質問に立ちました。党市議団の質問には30人を超える幼稚園関係者が傍聴に訪れ、関心の高さが示されました。
 さらに、泊原発再稼働は、住民理解大前提にすることを求めた陳情が、全会派一致で趣旨採択されました。
 議会改革については、6月議会での議長折衷案が全会派一致となり、議員定数は2議席削減が決定。今回から議員歳費の議論が始まりました。

<一般質問>

●消費税と社会保障の一体改革について

 市民一人当たり約21万円の負担と、8割の中小企業に悪影響があることが示された消費税増税について中止を求めるとともに、市長の認識を質問しました。
 市長は、「国は増税に踏み切らざるを得ない財政状況だと認識している」と、増税容認の態度を示しました。
 また、市立病院での経営体質の改善では消費税増税分の改善は図れないことが示されました。

●TPPについて

 「農業だけではなく医療や経済など、国の形を変えてしまう」と、TPPの参加に反対の姿勢を示すべきであることを求めたのに対し、市長は「第1次産業や医療に従事されている方々の理解を得ないままで参加すべきではない」と、以前からのスタンスを示し、「潤う業種もあり、打撃を受ける業種もある」と前置きしたうえで、「総選挙の争点でもあることから、選挙目当てに考えてはいけない」と答弁しました。

●オスプレイについて

 頻発する米軍に関わる事件事故の実態から、オスプレイ撤退と米軍基地撤去を国に求めるべきと市長に提案。市長は「立場的には絶対に噛み合わない問題」と前置きしたうえで、「時代とともに必要性は変わってくるが、抑止力は不可欠な問題」と、オスプレイ配備と米軍基地の必要性を述べました。

●原発問題について

 危険な原発に対し、「もう原発はいらない」と言うのが国民多数の声であることを示したうえで、冬の電力供給量について、北電の発表では泊原発に頼らなくても賄えることが明らかであることから、泊原発再稼働中止を求めるとともに、大間原発建設と大飯原発再稼働反対の態度表明を求めました。
 泊原発再稼働については「安全性を判断し、住民の理解を得られるよう対応したい」と、原発依存の態度を示しました。

●市立中央図書館の指定管理者制度導入について

 市長は「時代認識から柔軟な運営が求められる」と、指定管理者導入の意義を述べるとともに、担当部長は「指定管理者導入は加速している」と、全国的に支持されている運営方法であるかのような答弁をしていることから、全国3,249カ所の公立図書館のうち指定管理者導入はわずか347カ所(10.7%)であることを示し、「時代認識や加速とはほど遠い」と指摘したうえで、市長の再考を求めました。
 市長は「再考」に対する答弁は全くせず、担当部長から「指定管理者導入は年々増えている」と答弁があり、教育長は来年の6月議会に提案することを明らかにしました。
また、図書館の直営を支持する図書館協議会の答申公開を求め、直ちにホームページに掲載することが約束されました。

●市立はなぞの幼稚園の廃止について

 幼稚園の存廃の判断について、一番大切なのは“父母の意見”であると強く指摘し、行政改革の一環として廃園を検討している市長の認識について質問しました。
 市長は、「保護者の気持ちは十分理解できる」と述べながらも、「行革の推進は、子どもたちの将来のためにも成し遂げる課題」と、廃園する考えを明確にしました。
 また、毎年10月から実施している新年度の園児募集をストップしている問題で、「条例違反」と指摘し、改善を求めました。
 担当部長は「事情を説明して、お帰りいただいた」と、募集ストップを正当化し、「廃園時に転園する園児の精神的負担を考慮した」と、詭弁を繰り返しました。

●漁港区の管理運営について

 漁港区において、建築許可申請を行っておらず、なおかつ国有未開地であるために無許可で建築できない区域に建築物を建てた漁協の責任を求めるとともに、「黙認」ともいえる港管理組合の管理運営責任について、港管理組合管理者である市長の認識と対応を求めました。
 無許可・違法建築物は、現段階で5棟(10数棟で調査中)あり、漁協の「組織的」な建築物であることを明確にし、無許可で建設した業者に対する指名停止措置についても「厳正に対処したい」と答えました。
 また、港管理組合の管理運営責任については、「今後は港湾法や条例に基づき適切に対応する」と述べ、責任についての答弁は避けました。
さらに、無許可であるために固定資産税の請求をしていないことも明らかになり、「遡及も含めて適切に対応する」と答弁しました。

●苫東への企業誘致について

 雇用創出につながる苫東への企業誘致推進について、市長のトップセールス効果を質問。漢方栽培関連企業の誘致に取り組んでいることが示されました。

●旧産業会館跡地の活用について

 駅通り十字街に位置する旧産業会館跡地の活用は、中心市街地のにぎわい創出と財源確保から、有効活用を求めてきた経緯があり、現段階の進捗状況を質問しました。
 現在、売却について問い合わせが数件あることが示され、「かなり感心を持ってくれている」と、売却の方向で進んでいることが明らかになりました。

●旧明徳団地の跡地利用について

 深刻化する「買い物難民」対策として、以前提案した旧明徳団地跡地への商業施設誘致について、取り組み状況を質問しました。
 理事者は、これまで複数の商業者と協議してきたこと、新年度から検討会を立ち上げることを報告したうえで、1社に検討してもらっていることを明らかにしました。

●小中学校の避難階段について

 34カ所ある避難階段のうち14カ所で老朽化していることを示したうえで、消防法上必要なものが11カ所、不要なものが3カ所あることを指摘。不要なものの中には、平成18年に校舎改修をした光洋中学校の避難階段が含まれていることを問題視し、「なぜ改修時に撤去しなかったのか」とただしました。
 担当部長は「改修時には腐食が進んでいなかった」と答弁しましたが、「今年9月に確認すると、腐食が進んでいた」と認め、早急に撤去することを約束しました。
 また、必要な避難階段の中で腐食が著しい錦岡小学校について、来年度予算で改修することが明らかになりました。

●水道施設の耐震化について

 当市の導水管の耐震化は、13.4%(全道43.0%)と極端に低いことから、厚生労働省の交付金を活用して整備することを提案。「5年前倒し」で実施することが示されました。
 このことで、地元企業の仕事確保と雇用創出につながります。

●とまチョップの石造について

 友好都市秦皇島市から贈られた長寿山の石を生かし、とまチョップの石造を造り、駅前または道の駅に観光スポットとして設置することを提案。市長から「タイムリーで素晴らしい提案」と絶賛されました。

●救急体制の適正化について

 11月起きた中学生の交通死亡事故において、救急車の到着に17分もかかっていたことを取り上げ、「救急体制に問題があるのでは」と、遅れた理由と今後の対応について求めました。
 消防長は、「当日は、管轄の救急隊が訓練中だった」と説明、緊急時の補完体制の不十分さが露呈しました。
 「今後も、現状の5台体制で運用する」との回答に、さらなる整備強化を求めましたが、「人口18万人以上になったらもう1台配備する」と、非現実的な答弁をしました。(当市の計画では、18万人を超えることはありません)

●自転車道路の改善について

 ひび割れや剥がれのひどい自転車道路の改善を求めていた問題で、市道は適切に改善しているのに対し、道道は自転車道路に立ちはだかるように電柱が並び、大変危険な状態であることから、強く改善を求めました。
 また、国・道・市のモデル事業でありながら、国道の自転車道路は全く手つかずであることを指摘、補修に向けて準備を進めていることが報告されました。

●シンドラー社製のエレベーターの対応について

 金沢市のホテルで起きた死亡事故は、6年前の事故と同様であることからも、シンドラー社製のエレベーターを使っている公共施設の安全対策を求めました。
 市では、住吉コミセンに同型のエレベーターがあり、すでに点検を終了、異常がなかったと報告。その他、国の機関2カ所で同機のエレベーターがあることもわかりました。
 また、シンドラー社に対する指名停止を求めましたが、警察の捜査や裁判の処分を見て判断すると答えました。

●市立病院の信号機の改善について

 病院駐車場から出る際、大変混雑し危険であることから、開院当時から信号機改善を求めていましたが、いまだに改善されないことから、時差式にすることや、直接バイパスに抜ける出口の設置を提案しました。
 時差式については、T字路のみの対応であること、バイパスへの抜け道については、交通量が多いため危険であるとの答弁でしたが、抜け道については再度内部検討をすることになりました。

●自然災害における電源確保について

 12月6日の暴風雪で室蘭などの56,000世帯で停電になった問題で、当市の電源確保策を質問し、北電に緊急電源確保の拡大を要望するなどを提案。
北電と協議をしたうえで要望すると答弁しました。

<議案審議>

●環境衛生費の債務負担行為について

 不法投棄パトロールや収集カレンダーなどの7事業について、家庭ごみ有料化収入を財源とする債務負担行為(財源の先取り)が提案されましたが、「収入使途が確定していないなかでの提案は正しくない」と指摘しました。

●西町下水処理センター業務委託費の債務負担行為について

 行政改革の一貫として、来年度から処理センターの業務を委託する提案について、労使合意が締結されたことを確認し、地元企業を優先するよう求めました。

●事業系ごみの処理手数料改定について

 21年度に10㎏40円だった手数料が110円に改定され、ごみの減量と資源化などの理由から、さらに140円に値上げすることが提案されました。
 「値上げによりインセンティブ(経済的動機づけ)が働く」と答弁していることから、事業者の負担増にならなければ、ごみの減量につながらないため、21年度の値上げ時の事業者負担の実態と今後の動向を調査することを求めました。
また、事業系ごみの中には20%の資源物が混在していることから、値上げよりも分別の徹底こそ減量効果があると指摘しました。

<各常任委員会>

●厚生委員会

①陳情審議について
◆複合的要保護児童施設早期設置を求める陳情~趣旨採択
(DV被害者などの子どもを一時保護するためのメンタルケアを含む施設の設置を求め  る陳情)
◆安心できる介護制度の実現を求める要望意見書提出に関する陳情~継続審議
(介護保険料と利用料の軽減や職員の処遇改善を求める陳情)
◆心身障害者福祉センターおおぞら園放課後等ディサービス(通称すてっぷ)に関する陳情~趣旨採択
(定員が少ない「すってぷ」の体制を拡大するとともに、民間参入も含めたサービス拡大を求める陳情)
◆室蘭児童相談所の分室の設置を求める要望意見書提出に関する陳情~採択

②ゼロごみ大作戦~ステージ3の進捗状況について
 紙類の分別体験モニタリング第2弾について、分析が不十分だった第1弾の教訓から、実態をつかむことができる内容なのかを確認しました。
 また、事業所・企業への啓発活動の一環で取り組む企業の朝礼訪問について、できるだけ多く取り組むことを指摘し、ごみの分別推進と減量化目的のため、大作戦終了後の7月以降も継続することを提案。
 さらに、全公共施設の分別徹底のために、総務課任せにせず、担当部局がリダーシップを取るよう求めました。

③市立病院について
 市立病院の外部評価委員会の報告と配水管部品の不具合による水漏れについて報告がありました。
 水漏れについては、現在部品メーカーで原因を調査中との報告があり、部品に問題がなければ、設計や施工についても調査することが示されました。

●総務委員会

 泊原発1・2号機再稼働に関する住民理解を求める陳情については、党市議団として、「35市中31市が泊原発の再稼働に反対・慎重・住民合意の意見書を採択している」と現状を述べ、議論の末、全会派一致で趣旨採択されました。

●建設委員会

 日新町市営住宅の建替え事業にともない、市は「個別暖房方式」を決定しましたが、地域暖房を供給していた企業が継続できるよう、市として対策を取るよう求めました。

●文教経済委員会

①市立中央図書館について
 図書館の指定管理者制度導入に関し、党市議団と民主・市民の風以外の会派は、指定管理者ありきの質疑を行いました。党市議団は「図書館協議会の答申書を尊重し、今後開催される社会教育委員会議で議論を深め、結論を出すべき」と求めました。

②中小企業振興基本条例(仮称)について
 条例の中間報告では、「中小企業者の組織化・育成、地域内経済の循環」が盛り込まれたことは重要です。また、中小企業の優先的な受注機会の増大や地域内経済の具体化について、市の役割が明記されており、評価できる内容でした。
 条例は、2月議会で「理念条例」として提案されます。

<特別委員会>

●総合開発特別委員会

 オスプレイが沖縄に配備されから初めて、訓練移転先であるグアムでオスプレイも参加した訓練が行われた問題を取り上げ、千歳に来る可能性について市長の認識と訓練の撤回を求めました。
 市長は、千歳への訓練の可能性は低いと答弁しましたが、オスプレイを含めた訓練の必要性を強調しました。

●安全安心のまちづくりに関する特別委員会

 泊原発事故に備え、季節毎の風向きについて北海道に報告を求めるよう提案し、翌日から道のホームページで掲載されました。
 泊原発に関わる避難対策として、30㌔圏域にある倶知安町の避難場所として道が市を無視して苫小牧市内のホテル・旅館を指定している実態を指摘し、「市としても不信感を感じている」と答え、道に意見を述べることを約束しました。
 また、防災ラジオ購入に関し、補正を組む際の予算確保について理事者の考え方を求めました。理事者は、「必要台数の予算確保をする」と答弁しました。

<議会改革に関する検討会>

 継続して議論されていた定数削減問題は、6月に議長から折衷案として提案されていた「2議席削減」を、全会派が歩み寄り賛成しました。
 19年間改定されていない議員歳費改定の議論が始まり、各会派からは「値上げ」の意見が出されました。
 党市議団は、選挙公約で「定数現状維持・歳費の1割削減」を市民に約束していることから、公約の中身を主張しました。

以上 

◆2013年度苫小牧市予算編成に対する申し入れ

2012年10月31日

 苫小牧市長 岩倉 博文 殿

2013年度苫小牧市予算編成に対する申し入れ書

日本共産党苫小牧市議団       
団長   渡辺  満 
副団長  冨岡  隆 
幹事長  谷本 誠治 
副幹事長 小野寺幸恵 
(公印省略)

予算編成にあたって

 大震災から1年7ヶ月が経過した今も、復興が遅々として進まず厳しい避難生活が続いています。福島原発の収束もないまま、大間原発の建設が再開し、JA中央会をはじめとする多くの団体や国民から「原発ゼロ」の声が高まり、全国に広がっています。

 また、各地域からは防災への関心がいっそう深まり、しっかりとした防災計画の策定が急がれています。北海道もようやく津波浸水予測図を発表し、それにともなう当市のハザードマップ策定と地域避難計画策定が大きな課題となり、新年度の最重要課題となっております。

 それにともない、防災に関連した備蓄品の充実や小中学校の耐震化、公共施設の老朽化対策などが急がれることから、厳しい財政状況のなかでどのように優先順位を決めて進めていくべきかが大きく問われる課題でもあります。

 さらに、国では『社会保障と税の一体改革』と称する消費税増税法案を3党合意で決定し、多くの国民が不安を抱くなか、当市での影響は366億7,000万円(市民一人あたり約20万円)であり、8割の中小零細企業に悪影響があると、先の議会で回答があったところです。

 このような現状から、市民生活と地元企業を守るという地方自治体の役割はいよいよ重要となり、社会保障の充実とともに地元優先の公共事業の発注や季節労働者対策、緊急雇用対策を活用した仕事の確保など、市民が求める課題も山積しています。

 よって、党市議団は地域避難計画の策定をはじめとした「これなら安心できる」と思える防災対策の強化と、市民生活を守る社会保障の充実、さらには地元企業が元気になる取り組みを進めることが重要と考えます。

 この視点にたって、以下12分野、78項目について予算要望をいたしますので、ご検討をいただき、できるだけ早く文章で回答いただくことをお願いいたします。

1 財源問題について

 新年度から有料化を予定している家庭ごみについては、有料化実施前に収益の使途を明確にし、市民理解が得られる活用策を検討すること。

 港管理組合負担金の軽減のために、引き続き機構改革を含む事務事業の見直しを港管理組合に求めるとともに、負担割合の見直しについて積極的に道と協議をすること。また、東港の機能を最大限生かすとともに、背後地である株式会社苫東の遊休地を活用した企業誘致を進め、港の活性化に努めること。

 本庁舎をはじめ、全ての公共施設のトイレに消音装置を設置し、節水により生まれた財源を市民生活に活用すること。

 各行政委員会の月額報酬を日額報酬に変更し、効果額の年間800万円を福祉・防災対策に活用すること。

 議会選出の港管理組合議員、農業委員、監査委員の月額報酬を日額報酬に見直すこと。

 企業誘致雇用助成制度に対し、道の基準を上回る分を削減し、地元中小企業の振興に活用すること。

 各部局の事業評価を検討し、予算編成に反映させること。

 入札・契約の積算根拠を精査し、入札制度の改善を図るとともに、地場育成と公平さを保ち下請業者への配慮を講じること。

 行革の一環として、不要不急の「中央インターチェンジ」を見直し、その財源を生活基盤整備に切り替えること。

 公有地の積極的な売却促進をし、財源確保を図ること。

 企業債の借換えを行い、その財源を防災対策など備考資金に積立てること。

2 安心・安全、防災対策について

 津波浸水予測図をもとに、当市の浸水地域の避難計画策定と、避難場所の整備や避難ビルの選定を優先に実施するとともに、要援護者リストの策定を地域と一緒に進めること。

 災害時の備蓄品を充実するとともに、避難グッズを市民に斡旋するなどし、市民への防災意識向上と安心安全に努めること。

 泊原発の再稼働に反対し、再生可能エネルギー推進を強化すること。また、原発からの撤退と自然エネルギーへの転換を国に求めること。

 防災センターを建設し、市民への日常的な防災意識向上に努めること。

 遅れている火災警報機設置促進に取り組むとともに、障がい者や高齢者世帯等の支援体制を構築すること。また、生活弱者への助成を進めること。

 これまで指摘してきた自転車道路の改修を早急に終了し、市民の安全安心対策に努めること。

 降雪時の速やかな除排雪に努めるとともに、特に交差点付近や通学路、バス停などを重視すること。また、苦情の多い“わだち”対策や雪解け時の水たまりなどの対策を講じること。

 救急救命士の育成・増員確保に努め、消防・救急機能の充実を図ること。

 市立病院の出口側(双葉バイパス側)の信号機に「右矢印」を早急に設置すること。

3 雇用対策について

 市独自の財源を活用し、緊急雇用創出事業を拡大し、新年度も市民が求める雇用対策実施に努めること。また、雇用形態をチェックし、最賃制の確保と失業者が働きやすい環境整備に努めること。

 失業者の実態を把握し、相談体制を充実するとともに、ワンストップサービスを行うこと。

 生活保護受給者の就業支援体制を強化すること。

 30人学級の促進と併せ、非正規教員を正規教員にすること。また、教員の負担軽減策も含め、市独自での教員採用を進めること。

 季節労働者の仕事を確保するため、2012年度同様に予算化すること。

 安全衛生委員会を機能し、職員の健康対策とあわせ時間外手当を減少させ、ワークシェアリング事業の継続を図ること。

 新卒者の雇用奨励金制度を、大学卒業まで拡大するとともに、企業の撤退などでの非自発的失業者の支援制度を維持し、充実を図ること。

4 景気対策

 メガソーラー誘致にあたり、地元雇用を前提とした地域経済効果の促進に努めること。

 生活道路の整備、老朽校舎の改修や耐震化、教育環境整備、公営住宅の改修など、生活密着型の公共事業の財源を確保し、地元業者優先で仕事の確保を講じること。

 公共施設における小規模修繕契約については、市内中小零細企業へ拡大するとともに、住宅リフォーム直接助成制度を創設し、地元企業の受注機会を拡大すること。

5 商業政策について

 まちの活性化策として、とまチョップを最大限に活用すること。

 「まちなか再生総合プロジェクト」の精神で駅前商店街の空洞化の解消と具体的な活性化策を図ること。また、民間との連携でまちなか居住と福祉複合施設の計画推進を図ること。

 コミニティバスや循環バスの運行を検討するとともに、買い物難民をなくすために地域の実情を把握し、商業施設の誘致など「徒歩圏内のまちづくり」の具体化を図ること。

 高齢者や子どもが憩える施設整備の促進など、空き店舗を活用した対策を図るとともに、市民が集う文化施設などを検討すること。また、空き店舗の活用推進策として、低料金で借用できる対策を講じること。

6 農業・水産業について

 TPPに反対し、食の安全を守ること。

 新規営農者の拡大に努め、第一次産業の活性化を図ること。

 漁協の管理運営を改善させること。

7 福祉施策について

 特定健診や各種がん健診の受診率向上に向け、保健センターと連携し月1回の日曜日健診を実施することを検討し、働く市民の受診機会向上に努めること。

 70歳から74歳の窓口負担引き上げについて、凍結を国に求めること。

 国が進める「総合福祉法」の具体化に対し、応益負担の廃止と障がい者の意向を取り入れた内容になるよう求めること。

 介護保険の利用料軽減の利用拡大のために、対象者にしっかりと周知し、負担軽減に努めること。また、保険料減免制度の拡充をすること。

 緊急通報システムの基準見直しにともない、民生委員やケアマネジャーなどと連携し、多くの高齢者が設置できるよう手だてを取るとともに、孤独死対策に努めること。

 子育て支援や児童虐待防止のための相談員や保健師の増員を図り、全庁的な体制を図ること。

 道に対し児童相談所の必要性を強く働きかけ、分室設置に向け具体的な協議を進めること。

 乳幼児医療費助成制度の対象年齢を通院も含め小学校卒業まで拡大すること。

 医師・看護師の増員・介護職員の処遇改善を国に強く求めること。

8 教育について

 はなぞの幼稚園は存続すること。

 30人学級を推進し、ゆきとどいた教育を目指すこと。

 弥生中学校の閉校にあたり、生徒の配慮に最大限努めること。

 市立中央図書館の指定管理制度導入方針については、行革審の「ゼロベースの視点から慎重に検討されるよう」との意見を尊重するとともに、図書館協議会の答申をふまえ見直すこと。

 市立中央図書館、ならびに学校図書の充実に努めること。

 全国いっせい学力テストへの参加を中止するとともに、地域・学校ごとの競争心をあおり、児童生徒をランク付けする市独自の学力テストは中止すること。

 検討が始まる給食費の値上げは、保護者の実態に考慮し慎重に進めること。また、学校給食会計での消耗品や印刷代など、食材に無関係の経費は市教委が負担すること。

 特別支援学級や通級指導教室の実態を把握し、さらなる教員加配を道に強く要請すること。また、専門性が必要であることから、講習の受講機会を最大限保障すること。

 特別支援学校の設置について、分校も含め道に強くはたらきかけること。

 美術館の併設に合わせ、博物館の常設展示の更新に取り組むこと。

 科学センターとミール館の展示更新に関わり、一定の予算化に努めること。

 放課後児童クラブを全校に開設するとともに、ホリディクラブの開室時間を含め保護者の声を生かして充実を図ること。

9 環境について

 7月から開始する紙類の分別周知はもちろん、進まない廃プラの分別回収に力を入れ、資源化に取り組むこと。また、事業系ごみの減量化・資源化対策として、許可業者任せにせずに、市自ら分別方法の周知徹底に努めること。

 カラス対策として、箱やネットがないステーション対策の具体化をすること。また、不法投棄・不適切排出対策に最大限力を尽くすこと。

 集団回収の促進に取り組むとともに、未だに改善されていない道路交通法違反の作業に対し、しっかりと指導すること。

 有珠の沢や宮の森、はまなす町など西部地域への騒音測定器を増設すること。

 勇払海岸の浸食対策を講じること。

10 平和行政について

 非核平和都市条例の精神を生かし、商業港に米艦船の入港をさせないこと。

 増加している市街地上空での自衛隊機飛行を中止するよう、関係機関へ強くはたらきかけるとともに、2空団との協定書を締結すること。

 欠陥機と言われているオスプレィ配備に反対するとともに、米軍戦闘機訓練移転の中止を求めること。また、事故原因が不明なままの戦闘機訓練を行わないよう、北海道防衛局に求めること。

 米軍戦闘機訓練移転にかかわり、タイプⅡ訓練の増加が予想されることから、独自の安全対策を構築し、事件事故に市民が巻き込まれないよう、全庁あげて取り組むこと。特に、米兵の外出・外泊の際は、関係機関とも連携を強化し、行動の把握に努めること。

11 バス・病院行政について

 樽前デマンドバス運行に対し、さらなる利便性・安全性の向上に努めること。また、買い物難民対策などの視点からCAPとの連携を含め、住民ニーズの高い地域での福祉的なバス運行を検討し、高齢者をはじめとする交通弱者の足の確保に努めること。

 精神障がい者のバス運賃割引制度について、バス会社(道南バス)に働きかけ、早急に実施すること。

 児童生徒のワンコインの拡大・充実、敬老パスの軽減などに努めるとともに、親切丁寧な対応を徹底し、市民が利用しやすいバス事業を進めること。

 道立苫小牧病院の存続を、引き続き道に対し強く求めること。

 医師確保に最大限努めるとともに、医療事故の防止策を図り、市民に信頼される病院運営を目指すこと。

 看護師の7:1の継続に努め、市民の命と健康に責任を果たすこと。

 包括払い制度であっても、患者の立場での医療の提供、確保に努めること。

12 市民サービス向上について

 要望の高い生活道路等の改修・修繕にあたっては、市民の声を良く聞き、改善計画を速やかに市民に示し、丁寧な対応に努めること。

 公共施設の在り方を含め、東西バランスの取れたまちづくりを進めること。特に、西部地域の対策を具体化すること。

 市に相談窓口を設置するなど、道営住宅の住民の声が届く体制を構築するとともに、道としっかりとした協議を実施し、対応を求めること。

 市民生活の実態を踏まえ、税や料の滞納相談に対応できるよう、夜間・休日の相談体制の充実に努めること。

以上 

◆2012年9月議会・2011年度決算委員会報告

(2012年10月13日)

2012年9月議会・2011年度決算委員会報告

日本共産党苫小枚市議団
団長   渡辺  満
副団長  冨岡  隆
幹事長  谷本 誠治
副幹事長 小野寺幸恵

<9月議会の特徴>

 今議会は、市教委が『市立はなぞの幼稚園のあり方について(案)』を発表し、「平成25年度末で廃園」との方針を打ち出したことを受け、存廃の是非に関わる質問が集中しました。

 また、6月に北海道が発表した『津波浸水予測図』に基づき、当市の避難計画や防災関連の質疑も目立ちました。

 さらに、中心市街地の活性化や公共施設のあり方など、まちづくり関わる質問や、福島原発事故からエネルギー政策に関わる質問など、幅広い課題が提起される議会となりました。

 党市議団は、一般質問のトップバッターに冨岡議員が立ち、消費税問題やTPP、オスプレイ、原発問題など、国政に直結する課題で市長の政治姿勢をただしました。

 はなぞの幼稚園の存廃問題では、明確に存続を求める立場を示し、一般質問や文教・経済委員会で理事者・市教委の態度をただしました。傍聴した市民から、「私たちの思いを伝えてくれて嬉しかった」「存続を求める勇気が出た」など、たくさんのメールや電話があり、市議団の大きな励みになりました。

 また、今議会で結論を出すことが全会派で確認されていた議員定数削減問題で意見がまとまらず、12月議会への継続審議となりました。

<一般質問>

●国政問題での市長の政治姿勢について

 税と社会保障の一体改革やTPP(環太平洋連携協定)参加、オスプレイ問題などに関わり、国政に対する市長の認識を求めました。市長は、自らの姿勢を明らかにせず、「党利党略が見え隠れしている」と前置きしたうえで、「国民にわかりずらい状況になっており、しっかりとした説明責任を果たして欲しい」と答弁しました。

●消費税増税問題について

 消費税が10%に増税された場合の影響について質問し、当市は366億7,000万円(市民一人あたり約20万円)の影響があることが明らかになりました。

 また、中小零細企業の8割に悪影響があり、たとえば、企業会計である市立病院では、現状の1億7,500万円の消費税負担が3億5,000万円になり、病院経営の悪化が懸念されるなど、消費税増税の影響が大きいことが答弁されました。

●TPPの締結・オスプレイ配備問題について

 TPPについては、「第1次産業に関わる方々の賛同がなければ締結は認められない。国民的な議論が必要」と、以前からの考え方を述べながらも、「国益のために、国の動向をしっかり見定めたい」と答弁しました。

 オスプレイ配備については、「基地のあるまちの心配は理解するが、抑止力の維持のためには重要」との認識を示しました。

●原発問題について

 福島原発事故を受け、泊原発再稼動中止を求めるよう市長の考え方を求めました。市長は、再稼動中止を求める考えは示さなかったものの、「原発事故だけを考えると、原発を無くし再稼働すべきではないことは理解している。しかし、それで食っていけるのか、子供たちの未来のために今選択するべき道は何なのか、市長として悩んでいる」と答弁しました。

 また、現在見直し作業が進められている『苫小牧市総合計画』に、「脱原発」を盛り込むことや、『脱原発を目指す首長会議』への参加を求めましたが、その考えがないことを明確に示しました。

●まちづくりについて

 老朽化した公共施設の今後の方向性を検討する『公共施設のあり方プロジェクト~パート2』やCAP(まちなか再生総合プロジェクト)が進められているにも関わらず、まちづくりの具体的な青写真が見えない現状をから、市長が目指す苫小牧の将来像について質問しました。
 市長は、「総合計画や都市マスタープラン(基本計画)を見直すなかで、多くの市民が理解できるようにしたい」と答弁しました。

●津波浸水予測図の発表について

 北海道が6月に発表した『津波浸水予測図』に対し、今後の当市の取り組み方をただしました。「今後、ハザードマップ(防災地図)や地域避難計画を策定していくが、住民にしっかり説明しながら、全庁的に検討していく」と答弁しました。

●震災ガレキ(被災地廃棄物)の対応について

 苫小牧市で木質ガレキを受け入れる方向で作業が進められていましたが、8月6日の環境省発表で、受け入れる必要がなくなったことから、「慎重に取り組むべきではなかった」とただし、総括を求めました。
 また、今後不燃、可燃ガレキにつては、全く受け入れる考えがないことも答弁されました。

●市立はなぞの幼稚園の存続について

 市教委が7月末に発表した『はなぞの幼稚園のあり方について(案)』で、「公立幼稚園の使命は果し終えた」と、「廃園」方針を示したことから、「存続」を強く求めるとともに、市長の考えをただしました。
 市長は、「保護者の気持ちを重く受け止めている。自分が保護者だったら、親として当然同じような行動に表すだろう」と述べながらも、「10年、20年後を見据えながら、しっかりした財政基盤を作るために、排除も必要」と答弁しました。
 また、これまで市教委は「障がい児や疑障児の受け入れについて、私立幼稚園の実態調査を行ったうえで、存廃を判断する」と繰り返し答弁してきたことに触れ、「なぜ実態調査をせずに廃園の方向性を示したのか」と、厳しく指摘しました。(陳情審議については、P5を参照してください)

●市立中央図書館について

 市教委が検討している図書館の指定管理者制度導入問題で、「指定管理ありき」の検討ではなく、図書館協議会などの意見を反映するよう強く求めました。

●学校給食費の値上げ検討について

 市教委が検討を開始する給食費の値上げ問題に対し、新しいメニューに対応できない現在の第二給食センターの建て替え時期を示すことを求めるとともに、保護者の教育経費の負担感についての実態調査実施を提案、実施するとの答弁がありました。

●道立苫小牧病院廃止問題について

 道議会保健福祉委員会で「道立苫小牧病院を含め、廃止をおこなう必要がある」と示されたことを受け、道立病院の必要性をただすとともに、北海道に対し強く存続を要請するよう求めました。

 この問題については、一般質問終了後の10日に道から発表された『新・北海道病院事業改革プラン』(素案)において、苫小牧病院は「存廃について地域と協議を進める」との方針が打ち出され、「廃止」の記述は消えたものの、存続を求める運動が重要となります。

●包括支援センターの委託料について

 包括支援センターの業務は年々多忙化し、職員を1~2人増員して業務を行っている実態から、委託料の見直しを求めました。

 担当部局は、業務の多忙化を認め、「平成27年度からの第6期計画に向けて検討する」と答弁しました。

●通所介護事業所の休止問題について

 地域密着型の通所施設が市に休止届けを出している問題を取り上げ、実際には「事業の廃止」を理由に職員5人を解雇し、市への休止届けを延期している実態から、実態調査の実施と、『指導監査実施要綱』に基づいた指導・監査を行うことを求め、調査をすることが約束されました。

●精神障がい者へのバス運賃割引制度の拡大について

 2006年に施行された障がい者自立支援法において、身体・知的・精神が一元化されましたが、バス運賃割引制度は精神に適用されていません。

 今回の国土交通省の約款改定により精神へ適用が拡大されたことを受け、市の考え方を質問しました。市は、市営バス委譲先の道南バスに対し、「精神障がい者への拡大を要請した」と説明。市の独自拡充について予算措置を含め協議する考えも示しました。

●家庭ごみの有料化収入手数料の使途と事業系ごみの値上げについて

 来年7月からの家庭ごみの有料化には反対しつつも、収入の約3億円の使途については、将来のごみ行政を見据え、一部を基金にすることを提案。その方向性が示されました。

 事業系のごみの値上げについて、その理由を質問するとともに、減量とリサイクルを先行するよう求めました。

●道営住宅における給湯器のリースについて

 明徳道営住宅の給湯器は苫小牧ガスと住民とのリース契約である理由から、道は給湯器の管理や更新、安全対策などを苫小牧ガス任せにしていた問題に対し、道に大家責任を果すよう要請するとともに、協議をすることを求めました。

●自然エネルギー推進と景気・雇用対策について

 今年度は市の助成制度を活用し101件の個人住宅で太陽光パネルを設置しており、そのうち48件が地元企業を利用している実態から、地元企業に発注した場合のみ助成が受けられるように改正することを提案するとともに、来年度の助成枠拡大を求めました。

 地元限定の助成については、太陽光パネルを設置できる企業数などの現状を見極めて検討すること。助成枠拡大については、「拡大していく」との方針が示されました。

 また、自然エネルギーの推進と景気・雇用対策の観点から、公共施設での太陽光パネル設置を求めました。

<補正予算審議>

●ぬくもり灯油事業の実施について

 今年度の新たな取り組みである『ぬくもり灯油事業』に対し、継続して実施することを求めるとともに、対象者が足を運ばなくても申請できるよう、郵送申請方式を提案しました。

 担当部長は「3年程度継続したうえで継続の是非を判断したい。郵送申請は、預貯金などを調査したうえで対象者を決定するため、今年度の実施は難しい」と答弁しました。

 また、市長は「北海道が福祉灯油制度を実施した場合、併せて支給する」と答弁しました。

<常任委員会>

●厚生委員会

 ゼロごみ大作戦~ステージ3の進捗状況が示されるとともに、事業系ごみの処理手数料値上げの方向性が報告されました。

 値上げ問題では、「一般廃棄物処理基本計画では、5%のごみ減量が値上げの理由でありながら、その方針が何も示されていない」と指摘し、改善を求めました。

●建設委員会

 環境を配慮して、国道・道道の分離帯の植樹帯が改良が進められていますが、雑草対策で一部コンクリート化を進めるなど、方針が徹底されていないことを指摘。例えば、交通量が多いイオン前通りは、雑草が茂って交通安全に支障が出ていることを指摘し、国・道に対し安全対策を要請するよう求めました。

●総務委員会

 住吉消防出張所廃止方針が示され、住民の理解を得られないまま廃止を決定している手法に対し、「問題だ」と強く指摘。今後の対応を求めました。消防長は「住民が納得してもらえるよう説明していく」と答弁しました。

 また、原発再稼動中止を求める陳情の質疑では、実際に見てきた福島の現状を説明し、「再稼動すべきではない」と強く求めましたが、継続審議になりました。

●文教・経済委員会

 市立はなぞの幼稚園の存続を求める陳情2本の審議が行われ、「10月の園児募集を中止せず、幼稚園再生を目指すべき」と提案しましたが、「廃園ありき」の議論から反対多数で否決。共産、民主・市民の風は賛成しました。

<特別委員会>

●総合開発特別委員会

 議会開会中の訓練移転強行に対し、市長は「今後、できる限り議会の日程を配慮して欲しいと申し入れを行っていく」と答弁しました。

 また、今回の訓練移転では、4月にバージニア州で起きたFA18戦闘機事故と同型であることが明らかになり、「事故原因が究明されないままでの訓練は中止すべき」との追及に、市長は「安全が徹底されていると理解しているし、相手を信頼している」と答弁しました。

 さらに、平成23年から直近までの米軍戦闘機の事故原因が未だに明らかにされていないため、公表はゼロであったことも明らかになりました。

●安心安全のまちづくりに関する特別委員会

 ときわスケートセンターの建て替えにあたり、避難所機能を持たせることを提案した他会派の議員の質問に対し、「私観」と前置きしたうえで否定した副市長発言を指摘し、避難所機能について検討することを約束させました。

 また、防災ラジオの無償配布の拡大や、福祉避難所の充実を提案しました。

<議会改革に関する検討会>

 6月議会に「折衷案」として議長から提案されていた議員定数“2議席削減”について、9月議会で結論を出すことで全会派が同意していました。

 党市議団は「2議席減で全会派がまとまるのであれば現状維持との考え方から譲歩しても良い」との考え方を示し、民主・市民の風と一人会派も、「議長の提案を重く受け止める」と、2議席削減を支持しました。

 ところが、緑風から「議長の提案は唐突すぎる。2議席削減では、今後の報酬議論の理屈付けにならない」、「議員報酬は4万円の値上げを・・・」との意見が出されました。この発言から、「定数と報酬のセット論議はしない」ことをあらためて確認し、議論は12月議会へ持ち越されることになりました。

<2011年度決算委員会>
一般会計

●総務費

◆上下水道費の節水について
 上下水道費の節水目的から、庁舎トイレに消音装置設置を提案。「約97万円、上下水道費全体の15%の節水効果がある」と回答があり、設置する考えが示されました。

◆まちなか再生総合プロジェクトについて
 苫小牧の公式キャラクター『とまチョップ』の活用について、緑陵中学校の生徒が考案し、子ども会議で具体化した誕生の経緯をふまえ、商業観光課や観光協会、また教育委員会との連携を提案しました。

 市長は、「誕生のプロセスを大事にしている」と答弁し、「まずは、ゆるキャラグランプリにエントリーし、上位を目指したい」と意気込みを表明しました。

●民生費

◆身元不明遺体の葬儀について
 身元不明遺体の葬儀について、長年にわたり1社のみの随意契約であることを指摘し、13社中12社が対応可能なことから一般競争入札に改善するよう求めました。

 随意契約の理由の一つに、「警察の指名業者である」ことが条件になっていましたが、その事実が無いことも明らかになり、理事者は陳謝するとともに、「一般競争入札に切り替える」と答弁しました。

●環境衛生費

◆事業系ごみの減量化・資源化について
 ごみ減量と資源化目的で23年6月に作成した事業者向けの「ごみの分別・処理の仕方」というパンフレットの配布が遅れており、700トンしかごみの減量につながっていなことを指摘し、早急に配布することを求めました。

 また、事業系ごみの減量化・資源化に効果がある上質古紙の取り組みについて評価しつつ、さらなる取り組み強化を求めました。

●商工費

◆漁港区の違法建築物について
 漁業協同組合が、漁港区に「建築物の規制に関する条例」(港管理組合条例)や「建築基準法」に違反した建築物2棟を建設し、現在3棟目(4棟計画)が建設中であることを指摘し、強く改善を求めました。

 市長は、明らかな違法行為であることを認め、「大変遺憾である」と、直ちに漁協役員と会って撤去を含めた指導を行う考えであることを答弁しました。

 また、同組合に市が補助金を出していることから、今度も同様の問題が続いた場合は、補助金の在り方も話し合っていく考えを示しました。

●消防費

◆火災警報機設置促進について
 火災警報機の設置が義務化されたことで、補助対象になる個人住宅に住む保護世帯と障がい者世帯の設置状況と設置促進の取り組みについて質問しました。

 保護世帯では残り2世帯であることが示され、障がい者世帯では本人の同意が得られないことを理由に、設置が困難であることが示されましたが、「法を優先することが重要」と指摘し、さらなる設置促進に取り組むとの答弁がありました。

 また、昨年実績のあった緊急雇用対策の活用も提案し、前向きな回答がありました。

●教育費

◆特色ある授業の推進について
 とまチョップを考案した緑陵中学校の取り組みを教訓に、他の学校での取り組みについて質問。教育長は、緑陵中学校の取組を評価し、「地域の結びつきやコミュニティの重視、また生徒会同志の交流機会を作るなどし、特色ある活動を広げていくように努めたい」と答弁しました。

◆学校給食会計について
 献立表に「夜間相談窓口の開設のお知らせ」を掲載するよう提案した経緯から、掲載された20年10月からの効果について質問。23年度は29万円の効果があったことが示されました。

 また、献立の充実の観点から、口座振替通知書の印刷代約50万円を、給食会計からではなく一般会計で賄うことを提案しましたが、市長は「深く記憶しておく」とだけ答弁し、その考えがないことが示されました。

 さらに、中学校3年生の最後の給食に、想い出に残る献立にすることを提案、学校教育部長は「私も同意見」と、前向きな答弁をしました。

企業・特別会計

●国民健康保険会計

 特定健診や各種がん健診の受診率向上策として、実例を紹介しながらPRすることを提案。2年前に野球選手が突然倒れて亡くなった際、脳ドック受診者が急増したことを述べたうえで、「具体的な事例を提示してPRしたい」との答弁がありました。

 また、黒字になった3億8,000万円を基金に積立していることに触れ、「黒字になった分は市民に還元すべき」と提案しましたが、「収支均衡か図れなければ取り崩さなければならない。恒常的な黒字が生まれれば検討したい」との答弁に留まりました。

●介護保険事業会計

 第5期介護保険事業の策定年度だった23年度の取組として、第4期計画の総括の内容と保険料値上げ抑制対策について質問し、保険料値下げ策の一貫として一般会計からの繰り入れを提案しました。繰り入れについては「制度の堅持のためには相応しい方策ではない」と答弁し、「介護予防に力を入れて介護を使わない元気な高齢者を増やしていくことが基本」と述べました。

 また、国の介護従事者に対する処遇改善交付金が23年度で打ち切られたことに触れ、実態を質問。23年度は介護事業所を辞めた人が154人、新たに就いた人が211人であることが示され、依然と厳しい職種であることが明らかになりました。この結果を踏まえ、「処遇改善に取り組んでいない事業所を指導する」との答弁がありました。

 さらに、「適切なサービスの提供と不正請求の未然防止」を目的に定められた市の要綱に基づき、指導・監査を実施している介護事業所が14カ所でることも明らかになりました。

 特別養護老人ホームの待機者の実態と対策については、第4期計画ではグループホームや小規模特養の建設などの効果から、22年度451人だった待機者が24年1月末現在で319人に改善したことが明らかになり、今後は100床の広域特養を建設することが示されました。

●市営住宅事業会計

 現状の市営住宅の現状について質問し、耐震診断の結果がC判定である棟が4棟であることや、老朽化により洗濯排水に不具合が生じている棟が120棟486戸あることが明らかになり、早急な対策を求めました。

 耐震化については24年度目途に方向性を示すこと、洗濯排水の不具合は近いうちに専門家と検討することが示されました。

 また、明徳団地の駐車場に水たまりができるため、冬期間の凍結を懸念し、自治会から修繕の要望が上がっている問題や、20年度に修繕した廊下の壁の水漏れが未だに改善されていない問題に触れ、対策を求めました。

 駐車場につては、冬にめがけて不具合があれば検討すること、壁の水漏れについては現場を見て対応したいとの答弁がありました。
(平成23年度で会計は閉鎖し、24年度から一般会計に移行しました)

●公設地方卸売市場事業会計

 23年度の水産、青果、花卉の取引状況について質問。水産が約75億円、青果が約33億円、花卉が約6億円で、厳しい経済状況の中でも1,500万円の伸びであり、利益も計上され、経営も安定していると報告がありました。

 また、海鳥の糞による衛生管理について現状を質問し、秋鮭やスケソウなどは倉庫に入りきらないため、シートをかけて衛生管理をしていることが説明されました。

お知らせ

●議会だよりについて

 今後は『議会だより』が全戸配布されます。今回は、9月議会と23年度決算の内容についての報告です。

●2013年度予算要望について

 毎年行っている党市議団による来年度予算要望は、10月31日に実施します。

●次回の議会報告会について

 党市議団による12月議会報告会は、12月19日の午後6時30分より、市民会館205号室で行います。

 なお、12月議会は12月6日から14日の予定です。ぜひ傍聴に来てください。

◆6月議会報告会

(2012年7月3日)

6月議会報告会

日本共産党苫小枚市議団
団長   渡辺  満
副団長  冨岡  隆
幹事長  谷本 誠治
副幹事長 小野寺幸恵

<6月議会の特徴>

 今議会は、市民の安心安全の立場から被災地廃棄物の苫小牧への受け入れに関わる質問が集中し、被災地の現状と当市の姿勢が問われました。

 また、昨年の大震災を教訓に、多岐に渡る当市の防災対策の質問が各会派からありました。

 党市議団は、被災地廃棄物の不安の声の根源は福島原発の事故にあることを踏まえ、大飯原発や泊原発の再稼動の中止と市長の考え方を求めるとともに、再生可能なエネルギーの先進的な導入を提案しました。

 関連して、公共施設における節電の取り組みと計画停電時における人口呼吸器や在宅酸素の利用者の対応策を求めました。

 また、今議会開会前日に副議長が辞任するという苫小牧市議会で前例のない事態が起こり、会期中の新副議長選出について積極的な協議が行われました。協議の結果、辞任した副議長会派である緑風から副議長候補が出され、党市議団は渡辺満団長を立て選挙となり、緑風候補18票、渡辺団長12票という結果になりました。

 さらに、今議会は議員定数削減問題について結論を出すという位置付けがあり、精力的に議会改革に関する検討会が行われ、座長である田村雄二議長より「2議席減」という提案がありました。

 なお、谷本誠治議員は病気療養中のため、議会を欠席しました。

<一般質問>

●災害廃棄物の受け入れについて

 苫小牧市が受け入れを検討している岩手県宮古市地域の被災地廃棄物(再生可能な木質)の量が大幅に減少したことを受け、「地元で十分処理が可能」と、受け入れる必要性がないことを指摘したうえで、「受け入れないと発信するべき」と、市長に求めました。

 市長は、受け入れ窓口になっている岩手県から「広域処理は必要ないと言ってくることは喜ばしいこと。今は、6月末に出される岩手県でのマッチング作業の結果を待っている」と答弁しました。

 また、再生可能な木質ガレキに代わり、可燃物や不燃物のガレキ受け入れの可能性についても質問。「可燃物や不燃物の受け入れは非常に困難」と、受け入れる考えがないことが明らかになりました。

●原発再稼動の市長の認識について

 大飯原発や泊原発の再稼動に対する市長の認識を求めたのに対し、岩倉博文市長は「原発をゼロにするべきと国民のみんなが思っているとともに、今回の事故では世界中に迷惑をかけた。国の大幅な見直しを注視している」と述べながらも、「電力の安定供給は経済のためには大切であり、現実的な選択を迫られている」と、原発の再稼動中止についての言及を避けました。

●エネルギー政策について

 脱原発の立場に立ち、再生可能なエネルギー転換を本格的に取り組むためにも、平成15年に作成した苫小牧市新エネルギービジョンの見直しを提案しました。

 新エネルギービジョンについては「おおむね適用しているが、国の計画を待って一部見直しもある」との部長答弁があり、市長は再生可能エネルギーの有効性・必要性は認めたものの、「夏を目途に出される国の方針を注視し、判断したい」との言及に留めました。

●平和行政について

 道内唯一の非核平和都市条例制定10周年になる今年度の事業として、市民参加型の平和モニュメントの建設を提案。市長は「今すぐには考えていない」と答弁しました。

 市内上空を自衛隊の2空団所属の戦闘機が頻繁に飛来し、多くの苦情が寄せられていることを受け、市内上空を飛ばないことを盛り込んだ協定書を交わすことを提案しました。

●苫小牧駒澤大学について

 定員を大きく割り約4割である実態であることから、学部・学科の改組について大学側が協議を進めていることに触れ、現状の情報開示を求めました。

 また、定員の拡大策として、特定履行科目所得の援助や留学生の生活支援を提案しましたが、「支援は難しい」という答弁でした。

●生活保護行政について

 社会福祉法では、ケースワーカー(社会福祉主事)の定数が被保護世帯80世帯に1人となっているのに対し、当市の現状は84,3人という実態であること、しかも再任用職員7人が配置されていることにも触れ、ケースワーカーの専門性の向上と増員、最低でも再任用を嘱託化することを提案しました。

 ケースワーカーの増員が望ましいことは認めつつも、保護世帯の増加に伴う職員確保が困難な現状を示した上で、再任用の配置は「正規職員の負担軽減」であると詭弁を繰り返しました。

 また、保健福祉部生活支援室長の専決による、葬儀内容の規制通知は行政の宗教介入であり、人権侵害であることを認め、謝罪と改善を約束させました。

●学校給食配膳コンテナと学校現場の実態について

 4月にオープンした第一給食センターが採用した配膳用コンテナが学校のエレベーターに入らない規格であり、学校現場で混乱を招いている実態を指摘し、今後の対応策を求めました。

 また、新たに建設を進めている拓進小学校のエレベーターもコンテナ対応の規格ではないため、設計の変更を求めましたが、市教委は「給食用のエレベーターではない」との答弁を繰り返しました。

●小中学校の宿泊研修の対応について

 小学校5年生と中学校2年生で実施している宿泊研修の費用について、生活保護受給世帯は生活保護法第8条の規定により扶助されるにも関わらず、過去5年間わずか3.3%の20世帯しか利用していない事実を指摘、改善を求めました。

 これまでの対応について不適切さを認めたうえで陳謝し、今後は市教委が生活支援課と連携し、保護者への周知をしっかりするとともに、丁寧な対応をすることが約束されました。

●広報とまこまいの委託事業等について

 町内会へ委託している広報とまこまいの配布事業を、町内会の高齢化などの理由から、市が民間企業へ委託する方針を示していることに触れ、「各町内会の意見を踏まえて政策決定すべき」と、85カ所ある各町内会の実態を調査したうえで結論を出すことを強く求めました。

 また、財政的に厳しい町内会の運営実態に触れ、新たな補助金創設を求め、「各町内会の実態をつかみ、支援の在り方を検討する」との回答がありました。

●印刷物の最低制限価格について

 地域経済の発展と地元企業の育成、さらに公正性、透明性、競争性の観点から印刷物の最低制限価格の導入を要請し、今年度中に検討されることが明らかになりました。

●自転車道路の改善について

 2億5,000万円をかけた国・道・市のモデル事業である自転車道路が剥がれるなどして悲惨な状態であることに触れ、直ちに改善するよう強く求めました。

 現状に対し反省を表明したうえで、市道については来年度目処に改善をすることが約束され、道道・国道に関しては「直ちに補修するよう強く申し入れる」との答弁がありました。

●ヒグマ対策について

 北大研究林などの相次ぐヒグマ出没に関し、近隣町内会をはじめ関係部署等に情報発信されていない問題について改善を求め、今後は随時対応することが約束されました。

<各常任委員会>

●厚生委員会

 ゼロごみ大作戦ステージ3の進捗状況が報告されましたが、事業系ごみ減量の取り組みが不十分であることを指摘し、取り組みの強化を求めました。

 また、いまだに有料化後の手数料収入の使途を明らかにしていないことに触れ、理事者・財政部との具体的な協議を進めるとともに、市民への説明を求めました。

●建設委員会

 相次ぐ市営住宅のエレベーター事故の報告で、閉じ込めなどの緊急時に管理会社に連絡を取る緊急ボタンが、「相手が出るまで押し続ける」「3秒以上押し続ける」などと表示方法に統一性が無いことが判明。全ての公共施設において統一した対応をするよう求め、市からは「提案に沿って改善する」ことが約束されました。

●総務委員会

 まちなか再生事業の中に、JRビルへのライブラリーカフェ設置が合意されていましたが、ゼウスシティに急遽変更したことを受け、その理由を求めました。市は、「金額的にゼウスの方が安いため」と、財政的な理由であることを明らかにしました。

<特別委員会>

●総合開発特別委員会

 相次ぐF―15戦闘機の部品落下事故報告に関して、空自千歳基地が「半年に1回取りまとめて自治体に通知する」という方針を示したことについて、市民の安全・安心の立場から随時報告するよう要請すべきと改善を求めました。

 また、アメリカが6基地の訓練移転に配備を進めているオスプレイの危険性を示したうえで、「千歳への訓練に使われる際には、きっぱりと中止を求めるべき」と、市長に強く迫りました。

 市長は、「オスプレイが千歳に来る可能性は低い」との認識を示しましたが、中止の有無の言及は避けました。

●安心安全のまちづくりに関する特別委員会

 「震災瓦れき受け入れ問題に関する陳情」他4つの陳情が提出されましたが、「市が学校給食及び保育園で提供する給食について放射性物質の検査を行うことに関する陳情」を除き「不採択」との判断をしました。

 不採択とした理由は、陳情内容が「被災地廃棄物=放射性物質」であるということに加え、要旨に誤認がること、市では正式な受け入れ表明をしていない事などです。

 また、委員会において遅れていた北海道からの震災時浸水予測図が出されることが報告され、29日に各議員に配布されました。今後の検討課題となります。

●議会改革に関する検討会

 改選当初から、各会派から議会改革の一貫として議員定数削減の提案がされ、今議会に一定の結論を出すことが申し合わされていましたが、「議員定数削減は、議会改革に逆行する」との立場から、党市議団は「現状維持」を主張してきました。

 しかし、緑風から4減、公明から3減、改革フォーラムから6減などと提案されており、最後まで具体的な考えを示さなかった民主・市民の風は最終的に現状維持を表明。調整が難しい状況が続いていました。

 討議を受け、座長である田村雄二議長が苦渋の判断で「2減」を提案し、9月議会に正式な結論を出すことになりました。

次回、9月議会の議会報告会は平成23年度決算委員会報告と合わせ、10月17日(水)午後6時半から、市民会館205号室で行う予定です。

◆拙速な瓦れき受け入れ表明の中止を求める(要望書提出)

(2012年5月27日民主苫小牧掲載記事)

拙速な災害廃棄物の受け入れは表明すべきではない!

<党市議団が中止を求める要望書提出!>



 日本共産党苫小牧市議団は17日、東日本大震災の災害廃棄物(瓦れき)の市民説明のない拙速な受け入れ表明の中止を求める要望書を岩倉博文市長に提出しました。

 岩倉市長は18日の会派代表者会議を経て、記者会見を予定し、「災害廃棄物の受け入れに関する安全基準に対する考え方」を説明する予定ですが、それが事実上の「受け入れ」表明と判断する心配の声が市民の方々から出されています。

 市長が全道市長会に参加しているため、中野裕隆副市長と前川芳彦環境衛生部長が対応しました。

 中野副市長は、「被災地支援に対しては①人的支援(継続的)、②被災者の受け入れ(住宅など)、③民間ベースで宮古市周辺の木質系瓦れきの再利用の促進──と従前から議会で答弁している姿勢と同じである。ただ、今回は仮に受け入れる場合の市独自の安全基準を提案し『広域処理』への対応を検討している」と説明し、「安全基準の考え方がイコール『受け入れ』を表明するものではない」と強調。「今後は市内の各団体などを含め、しっかりと市民説明をする」と答弁しました。

 党市議団は、「市民のなかには被災地の状況も含めた正確な情報開示がないなかで、不安や反対の声があり、市民説明を前提に安全基準のあり方を十分時間をかけてから判断することが先であり、拙速な表明はすべきではない」と求めました。

 中野副市長は、「今後、市内のリストアップした各団体に出向いて説明をし、また、市民レベルでも『まちかどミーティング』でしっかり説明をしていく」と述べました。

◆3月議会報告会(第4回)

(2012年3月28日)

3月議会報告会(第4回)

日本共産党苫小枚市議団
団長  渡辺  満
副団長 冨岡  隆
幹事長 谷本 誠治
副幹事 小野寺幸恵

<3月議会の特徴>

 今議会は、市長による市政方針と教育長による教育行政執行方針が発表されたことを受け、24年度の行政運営、ならびに教育行政に対する各会派の代表質問が行われました。
 党市議団は、長引く経済不況から広がる市民生活の「貧困と格差」の打開と雇用不安の解消、昨年の大震災を受け「災害に強いまちづくり」を目指すための市政運営を求める立場で臨みました。
 また、今議会で決定した“家庭ごみの有料化”や“敬老会の助成金削減”問題に対し、市民への説明責任を果たさない中で進めている手法について、市長の姿勢を批判し、一般会計予算には反対しました。

<代表質問>~渡辺満党市議団長
政治姿勢について

「貧困と格差」について、「もっと市民の暮らしを守る立場の積極的な政策課題が必要である」と質問。市長は、問題意識は共有していると認識し、「景気・雇用対策を強化するなかで“貧困と格差”を解消したい」と答弁はしたものの、経済発展のためには「港湾の一層の強化が必要」と述べるに留まり、市民目線での具体的な解消策の姿勢は示すことはできませんでした。

景気・雇用対策について、地元企業を守る立場から「変動型最低制限価格制度」について、一定の期間に限定することを求め、同時に“公契約条例”の策定を求めましたが、当面「公契約基本方針」を作成し、労働者の最賃制を確保することと高齢者の雇用の拡大を提案。「幅広い年齢層が参加できるように検討したい」との答弁がありました。

まちづくりに関連し、日新団地建替え計画における暖房の在り方について質問し、現在の集中暖房から個別暖房に切り替わった場合の他の公共施設への影響等について指摘しました。「今後熱供給会社と誠心・誠意を持って協議していく」という答弁を引き出しました。

財政健全化では「災害に強いまちづく」の立場から、災害時などで必要不可欠な“備荒資金”を一定程度積み立てることを提案しましたが、「ご指摘の必要性は認識しているが、厳しい財政事情のなかで現行ルールでの積立て(雪氷対策費の残金)を確保しながら対応する」と言う答弁に留まりました。

行政改革の観点から「管理職と一般職の給与が逆移転現象を起こしている」、「各種行政委員会を月額制から日額制に改める」ことを指摘し、改善を求めました。「今後、市民理解が得られる状況で対応したい」と改善の方向性を示唆しました。

環境問題では、家庭ごみの有料化の諸課題と東日本大震災での災害廃棄物の広域処理問題について質問。また、公共施設でブラウン管テレビの不適切な処理がされていたことを追及し、市の対処法について質問しました。
 家庭ごみの有料化については、「20%ごみは減る」と市が説明していることについて、その理由を質すとともに、手数料と個別収集の関係について、最高裁判決を事例に市の考え方を求めましたが、有料化が議会採決された経緯があり、従前の答弁を変えませんでした。
 遅々として進まない災害廃棄物処理については、3月末に道との具体的な協議に入ることが説明され、「安全性の確保を前提に道としての受け入れ基準を作るべきであり、強く求める」との考えが示されました。

医療・介護について、診療報酬や介護報酬改定や介護労働者の処遇改善交付金廃止についての影響について質問するとともに、市立病院における包括払い制度(DPC)における病院経営の影響などを質しました。

高齢者施策では、敬老会助成金削減問題について「市民は納得しているのか」と追及するとともに、敬老会のあり方に対する市と湯の基本姿勢を質しました。市長は「高齢者を敬う気持ちは大切にしなければならない」と表明しながらも、「高齢化から財政負担が大きい」と、削減方針を見直す姿勢はありませんでした。

②教育行政
 学校の耐震化と老朽化対策について、優先的に取り組むことを求めるとともに、全国で適用される「緊急防災・減災事業費」の補助事業を積極的に活用し大規模改修を提案しました。
 また、老朽化で子供たちの教育環境の改善が急がれている北光小学校・東小の問題をリアルにとりあげました。市教委は「これまでは耐震化が優先され、老朽化が後回しされていた」と認めた上で、25年度からの整備計画の中で検討することが示されました。

<24年度 予算委員会>
●一般会計~冨岡隆議員・小野寺幸恵議員

総務費
①公務中の交通手段をタクシーに切り替えることで、市が所有する車両維持費削減につながり、公務中の事故減少に貢献できると主張し、比較票の提出を求めました。

②6,000台の防災ラジオを購入するとの方針に対し、全世帯への配布を目指す意味から「もっと台数を増やすべき」と提案し、次年度以降も取り組むことが約束されました。

③まちなか再生総合プロジェクトの進捗状況について質問し、駅ビルにライブラリーカフェを作るにあたり、JRとの合意が得られたことが明らかになりました。

④4月から市営バスが民間に委譲されることになり、市民から不安の声が広がっていることを受け質問。市民の要望の受け皿として「交通政策課」が新設されることになりました。

民生費
①24年度から介護保険利用料の軽減策が、訪問介護に加えディサービスとショートスティに拡大されました。しかし、これまでも市民周知が不十分だったことを受け、親切・丁寧な周知を図り、対象者全員が利用できるような対策を取るよう求めました。

②町内会や市民への説明を全くせずに、「削減ありき」で進められている敬老会助成金削減について撤回を求めるとともに、敬老会のあり方に対する市の姿勢を正しました。
 質疑を通し、削減に賛成した議員からは、「しっかりと市民説明をするべき」という付帯決議を付けざるを得ない状況が生まれました。

③障がい者団体からの強い要望である「障害者」の表記について、市の条例・法規・計画も含めて「害」をひらがな表記するよう求めました。

④札幌での孤立死を事例に、当市の孤立死対策を求め、ガイドラインが作られることになりました。

環境衛生費
①家庭ごみの有料化に反対の立場から、減量化になる理由や収入の使途などについて質問しましたが、相変わらず明確な答弁がありません。
 また、「有料化の目的が糸井の廃炉であることを市民に説明することにより、市民理解は深まる」と提案しましたが、「万が一、糸井の廃炉に繋がらなければ、市民に説明できない」と、本当の有料化目的の公表には消極的な答弁でした。

商工費
①中小企業振興資金貸付金が、毎年のように活用されていない現状から、その実態を質すとともに、「貸付金制度が活用できるように枠の拡大をするべき」と提案しました。

土木費
①市長公約である中央インターチェンジ建設に関わり、これまで工事をスタートさせる前提である、「連結許可申請」の予算500万円を計上していましたが、24年度予算では「交通量調査費」の200万円でした。これを受け、「事実上建設が遠のいた」と指摘し、「建設見込みもなく、不要不急の中央インターチェンジ建設は凍結すべき」と追及しました。

②住宅リフォーム助成について、新たに耐震化目的の直接補助制度が創設されることが明らかになりました。多くの中小企業からの強い要望であり、党市議団が繰り返し提案してきました。

③24年度予算から企業会計だった住宅会計が住宅費として一般会計に移行されました。党市議団は以前から「福祉目的である住宅事業は一般会計にするべき」と提案してきた経緯があります。
 待機者対策として、これまで「入居基準」の見直しを求めてきましたが、4月からの改正が明らかになりました。合わせて、単身者の入居基準の見直しも示されました。

④旧音羽ショッパーズの上層階の市営住宅が老朽化している問題を取り上げ、入居している13世帯の移転を2012年度から3カ年で進める事が明らかになった。

⑤自転車歩道整備について根本的な対策が取られていない問題を指摘。自転車道路については、高校生の利用がもっとも多いバイパスこそ自転車道路に整備すべきと提案しました。
 今後の整備については、国のガイドラインが示された段階で検討する。通行量の多い苫小牧環状線(バイパス)の清水町から西側を整備する予定になっている事を示した。

教育費
①学校の長期休業日に開設のホリディクラブの「子どもを送り届ける条件」に対し、仕事を持つ多くの母親から、「せめてあと15分早く開けてほしい」、「送りの条件を無くしてほしい」との意見があり、それを踏まえ改善を求めました。市教委は、「4月の春休みから、送りの条件を無くする」と約束しました。

②長年改善されなかった博物館の地下収納庫の雨漏りについて、美術館建設の中で改修することが示されました。

●特別会計・企業会計~渡辺満議員、谷本誠治議員(病気療養で欠席)

①国保会計
 “メタボ予防対策”として取り組んでいる“特定健康診査”について、H20年度の受診率目標は25%(対象者約26.000人)で市は34.21%(約9.000人が受診)と目標値を達成しました。が、その後は25%台が続いています。
 新年度は計画年度の最終年だけに、市は“特定健康診査”を無料にして何とか受診率向上に向けた対策を打ち出しました。
 党市議団は、“国保会計短期財政見通し”(H23~25)を参考に、「新年度は40%台の目標達成をめざすと答弁しているのに、何故“特定健康診査”の予算が前年度と同額なのか」と質問をしたところ、「新年度予算の“特定健康診査”の受診率は65%として予算化している」と想定外の回答でした。「受診率の実績が25%台だから(新年度は)40%をめざす、と説明しながら、予算では65%を計上するのは地方財政法(第3条)問題がある」と指摘したところ、理事者から「議員ご指摘の通り予算計上には問題があり、補正予算で対応したい」と訂正の答弁がありました。

②霊園会計
 “共同供養塔”建設問題をとりあげました。2008年度に提案された市の10ヶ年の総合計画(~2017年度)には、「墓地の継承者がいない高齢者世帯などに対応するために設置する」と明記していますが、未だに具体的な政策が提案されていない状況をふまえ、「“共同供養塔”に対する期待の声は強い。政策化の判断は」と質問。理事者からは、「昨年の決算委員会で渡辺議員に市長が計画内で設置したいと答弁した方向性です」と答えました。

③水道会計
 党市議団が長年提案していた「家事用の8㌧/月未満の使用量」については昨年10月から細分化され負担軽減が実現しました。
 同様に、市内の事業所のなかでは家事用に比べ割高な業務用水道料金に改善の意見が届いていました。予算委員会でこの問題をとりあげ、月10㌧未満利用者を細分化する負担軽減策を提案、「不公平感はある」と事実を認めた上で、「家事用の改定を行ったばかりで影響もみすえ、少なくとも5年を目途に検討したい」と前向きな答弁でした。

④市立病院会計
 麻酔医問題では「救急体制は維持できる」見通しが説明されました。議会としても「医師確保に向けて積極的な協力をする」ことで全会派一致の付帯決議をつけました。
 新年度予算上でようやく黒字決算をめざしているが、「緊急性の少ない“地域医療連携システム”は凍結すべき」と提案。理事者からは「予算計上の理由付けに緊急性があるか否か。万が一大幅な赤字になった場合など予算執行停止の可能性もある」と収支状況をしっかり検証することを約束しました。

⑤公設卸売市場会計
 公設市場の水産物に関わる問題で、「日没から日の出までの間の操業はしてはならない」と規定している道海面漁業地要請規則が守られていない事実を指摘し、改善を求めました。日本一の水揚げを誇る“ほっき貝”だけに、12月定例議会でも指摘した漁協内のコンプランアンス(法令順守)が問われています。

<常任委員会>

●建設委員会~渡辺満議員
 日新団地建て替え事業計画における暖房方式については、今月中に検討委員会の答申が出るが、市としての結論は新年度中に出す方向性が示されました。   党議員団としては、総事業費と(暖房方式の選択によって)他の公共施設への影響も含め精度のある積算根拠を提出するように提案しました。

●総務委員会~冨岡隆議員
 特記なし

●厚生委員会~小野寺幸恵議員
 今国会に法案を提出する見込みである「子ども・子育て新システム」に反対する陳情が2件寄せられており、趣旨採択となりました。
 当初、緑風と公明会派が「現時点では具体的な制度の内容がわからない」と、継続審議を主張しましたが、その他の全ての会派が「法案を提出する前に意見書を国に届けるべき」、「不安を抱く内容は見直しが必要」と、趣旨に賛同したため、最終的に緑風・公明も趣旨採択に加わりました。

●文教・経済委員会~谷本誠治議員(病気療養で欠席)
 情報開示と説明責任を求めた“フッ化物洗口に関する陳情”は、全会派一致で主旨採択となりました。

<特別委員会>

●総合開発特別委員会~冨岡隆議員、谷本誠治議員(病気療養で欠席)
 F15戦闘機の部品落下事故について住民の安心・安全の立場から、すべて公表するよう強く求めました。
 岩倉市長は公表基準が時代に合わないと指摘。一方で公表に関する防衛省内の検討については、「短時間で一定の方向が出るとは思っていない、新たなルールづくりを見守る」と述べた。

●安心安全のまちづくりに関する特別委員会~渡辺満議員、小野寺幸恵議員
 災害廃棄物(瓦れき)について、国は民間にも“震災瓦れき”の再利用(コンクリート、製紙業等)を求めているが、道内自治体の一部から「再利用製品(コンクリート)を公共事業には使わない」と示しているが、市としてはどのような対応を行うのか、と質問。「製品として安全基準が満たされていれば、一概に排除することにはならない」と答弁。すでに、市内民間企業が再利用を検討中ですが、災害廃棄物(瓦れき)は一般廃棄物扱いなので、搬入時に市と事前協議が必要であり、安全性も含め市が関与できる説明がありました。

●議会改革検討会~渡辺満党市議団長
議員定数問題について
 今議会は“議員定数”問題を中心に議論を行い、6月定例議会で結論を出す方向性で各会派の意見を交換。
 緑風・公明・改革フォーラム・桜井議員・谷川議員の各代表からは、「市職員の削減が行われている。世論では議員の数は多い。いっせい地方選での公約に掲げた。議会費削減には議員の削減が効果的」と3~10人の議員定数削減が意見として提案。その一方で、「議員の専門性を含め議員報酬の引き上げが必要では・・・」と言う意見も出されました。
 民主・市民の風は「市民の意見を含めアンケート調査が必要では」との提案が出されたが、現時点では具体的な数字を述べるまでには至っていません。
 党市議団は現状維持を主張しました。その理由は、「今後の議会の活性化を含め、若い世代が出る条件が必要。類似都市の帯広市は定数でも議員報酬でも苫小牧市より多い。17万市民の要望を行政に届ける上で議会のチェック機能が重要であり、行革論で“定数削減ありき”の議論には同意出来ないし、削減した財源を議員報酬の引き上げに使うセット議論はおかしい」と意見を述べました。

◆米艦船入港中止申し入れについて

(2012年1月18日)

 日本共産党苫小牧市議団は18日、米第7艦隊揚陸指揮艦ブルーリッジと掃海艦パトリオットが苫小牧港に寄港予定であることを受け、「市民の命と平和を守る非核平和都市条例を持つ苫小牧への寄港は認めるべきではない」と、『苫小牧港寄港中止を求める』要請を行い、中野裕隆副市長ら3人が応対しました。

 苫小牧港へは、3日にブルーリッチ、8日にパトリオットが寄港を予定しており、同時期に石狩湾新港への米駆逐艦の寄港が伝えられています。

 渡辺満市議団長は、「最近の情勢ではイランでの核開発疑惑が浮上し、ペルシャ湾近郊が非常に緊迫している。そんな時だけに核搭載の可能性も高い」と指摘し、しっかりとした核搭載の確認を強く求めるとともに、「そもそも軍事目的で活動している米艦船の寄港は認められない」と強調。中野副市長は、核搭載がないことと、使える岸壁の確保が前提に最終判断を25日に示すことを述べました。

◆2011年

◆12月議会報告

(2011年12月14日)

12 月 議 会 報 告 (第3回)

日本共産党苫小牧市議団 
団長   渡辺  満 
副団長  冨岡  隆 
幹事長  谷本 誠治 
副幹事長 小野寺幸恵 

<12月議会の特徴>

 今議会は、来年度予算編成に大事な議会であることから、各会派から予算編成に関する審議があり、市長は政策予算である臨時事業財源について「37億円を確保したい」との方向性を示しました。

 しかし、財源不足や緊急時などに取り崩さなければならない備荒資金の残高が少ないことから、その対策などについて質しました。

 また、市民から多くの不安の声が上がっている苫小牧への被災地廃棄物の受け入れの有無や受け入れ基準・手法などに対する質問が集中しました。

 党事務所等には100件を超える受け入れの賛否メールが届き、市にも全国から500件を超えるメールや問い合わせが届いていることも明らかになり、市民だけではなく、国民的な関心が高まっている問題であることが浮き彫りになりました。

 被災地廃棄物の受け入れについて党市議団は、基本姿勢として「原発ゼロの社会」を目指す立場を明確にしたうえで、「放射性廃棄物への不安の要因は『原発』である」と指摘し、「被災地復興のためには、人道的立場から安全性が確立された廃棄物であれば受け入れるべき」というスタンスで臨みました。

 さらに、今議会には家庭ごみ有料化実施計画と合わせ、有料化の条例改正法案の提出があり、所管である厚生常任委員会に付託されました。党市議団は有料化反対の立場で質問。他会派からも有料化の目的や市民説明会の在り方など、活発な議論がありましたが、「慎重審議の必要性がある」との判断から、閉会中の継続審議になりました。

<2012年度予算確保について>

●小中学校の耐震化と整備計画について
 3月の大震災を受け、2015年までに小中学校の耐震化を終了させる方針が国から出され、優先的な財源確保が必要なことから、整備計画作成を提案、合わせて閉校が決まった弥生中学校の跡地利用の方向性について質問しました。

 耐震化については、優先度の高い学校から取り組みながら、全体的な整備計画を策定する考えであること、弥生中学校跡地利用については、PTAや地域との協議をした上で具体化することが示されました。

●備荒資金について
 当市の備荒資金は、基金等も合わせ約3,900万円と道内10万人以上の都市で最下位であることが党市議団の調査で明らかになり、黒字の特別・企業会計への一般会計からの繰出金を精査して備荒資金へ回すルール作りなどを提案しました。

 今後は、退職者の減少から退職手当の財源を備荒資金にまわすという方向性も初めて示されました。

●介護保険利用料軽減の拡大について
 昨年10月から開始された訪問介護利用料軽減策について、当初予算350万円に対し、わずか82万3,000円しか使われていない実態を指摘し、デイサービスとショートスティの利用料軽減にも拡大することを提案し、来年度から実施する方向性が示されました。

<被災地廃棄物の受け入れについて>

 『安心・安全のまちづくりに関する特別委員会』で岩手県宮古市などを視察した際、現時点で被災地廃棄物が575,000トンもあることから処理期間が31年もかかり、復興の支障になっている実態を目の当たりしました。このことから、安全性を前提とした受け入れを市長に求めました。

 市長自身も「安全性を見極めながら受け入れをしたい」との考えが示され、安全基準について受け入れの窓口になっている道に強く求めていくことが約束されました。

 また、国が11月に示した被災地廃棄物の放射線量基準である「100ベクレル以内」の廃棄物を焼却した場合の焼却灰の放射線量や下水道などへの影響についても質問し、「あくまでも環境省のガイドラインのうえで安全基準内である」との答弁を繰り返しました。

 この問題では、『放射性瓦れきの苫小牧市への持ち込みの拒否し関する』陳情が提出されましたが、党市議団としては、陳情内容で指摘されている不安の声は当然であり、その不安解消に国・道がしっかり説明責任を果たすことを指摘しました。ただ、被災地復興を考えれば、なんでも反対の立場は取るべきではないことから、陳情の「拒否」には賛同できない態度を取りました。

<出資・補助金団体の運営について>

 市が補助金を出している団体である苫小牧漁協の幹部の一部が不当解雇・給与削減問題と、出資団体であるマルトマ公設卸売市場株式会社の株の譲渡を画策した実態を指摘し、コンプライアンスの観点と公平性・透明性の立場から市の対応を求めました。

 市は事実を認め、道と協議して対応すると約束しました。

<介護保険に関わる問題点について>

 来年4月から始まる第5期介護保険計画にかかわり、要支援者に対する新たな『総合事業』について質問し、制度の内容について説明を求めるとともに、「未だに制度の詳細が国から示されていない中で、4月からの実施が間に合うのか」と質し、「サービス低下につながる総合事業を実施するべきではない」と指摘しました。

 市は、「国から制度についての詳細な説明がない」ことを理由に、明確な答弁を避けました。

 また、4月からの介護保険料については、「23年度に基金の全てを取り崩すことになる」との説明があり、「値上げは避けられない」という見解が示されました。

<家庭ごみの有料化について>

 「家庭ごみの有料化は、ごみ減量の非常に優秀な施策」と市自ら絶賛し、「有料化ありき」の提案があり、所管である厚生委員会での審議となりました。

 党市議団は、「1リットル2円」という提案に対し、ごみ処理コストの視点からその根拠について質問しました。市では「近隣市町村の金額に合わせた」と説明し、「結果的にコストの3分の1になった」と、2円の理由にコスト面の根拠が全くないことがわかりました。

 市民理解についても、「有料化に対する市民理解は得られた」との認識を示し、「有料化の賛否」について市民の声を聞く考えが全くないことも明らかになりました。

 今後、議会休会中にも委員会審議が行われ、2月議会で採決される予定ですが、コスト面からの根拠もなく、市民に賛否を問うこともせずに強行する手法そのものを正すとともに、ペナルティ要素の強い有料化には反対の立場で臨みます。

<市民要求の諸課題について>

●高齢者福祉センターにおける陶芸教室の改善について
 陶芸教室の利用者から「陶芸の窯が故障し使えない」との切実な訴えがあり、「高齢者の社会参加」の観点と、「みんなで福祉大作戦」の精神から改善を求めました。

 「専門家により窯の状態を確認し修繕する」ことと、「他の施設の設備を借りる」という対応を取る約束がされました。

●小学校での集団フッ化物洗口について
 来年度から勇払小学校(6学級)と若草小学校(12学級)をモデル校として、集団フッ化物洗口を実施する方向性が示されたことを受け、保護者や養護教員から「誤飲してしまったら危険」という不安視する声や、「苫小牧は給食後の歯ブラシ習慣により虫歯予防につながっているのに、なぜフッ化物洗口まで必要なのか」と疑問視する声が多数あります。

 党市議団は「危険性はないと言い切れるのか」と質し、「フッ化物について正しい情報を保護者に伝え、慎重に対応するべき」と指摘しました。

 教育長は「安全面には問題はない」と、保健所の模範解答を述べましたが、「保護者に対して、強制ではなく実施希望を確認し、保護者の同意に基づいて実施する」と答えました。

 党市議団としては、まだ合意されていない事業に「予算ありき」の提案であることを指摘し、改善を求めました。

 同時に、新日本婦人の会の子育て世代のお母さん達から「フッ化物洗口の実施に関する」陳情が出され、継続審議になりました。今後の運動が重要です。

●日新町の公衆浴場閉鎖にともなう対応について
 風呂なしの日新町公住には174世帯238人が住んでおり、中でも離れた銭湯まで歩いて行けない高齢者の対策が求められ、町内有志の尽力で無料送迎が確立されました。

 一方で、行政としての今後の対応が求められていることから、党市議団として対応策について質しました。その結果、風呂付き住宅6戸が空いていることが示され、希望者には住み替えが可能であること、また風呂の改修、移動入浴など介護保険制度を活用して対応するとの答弁がありました。

●福祉灯油の実施について
 この冬の灯油価格の上昇から、灯油代を心配する住民から福祉灯油の実施を求める声が広がっており、今年度の実施を求めました。

 これまで福祉灯油事業は、道の補助金と市民の善意から寄せられた福祉目的に利用できる『ふれあい福祉基金』を活用して実施されており、市の財政負担は全くありません。

 党市議団は、すでに3億2,000万円ある『ふれあい福祉基金』を取り崩して福祉灯油事業を実施することを提案しました。

 市長は、「福祉灯油という事業ではなく、何かしらの支援策を示したい」と、福祉灯油事業に代わる支援策の考えを示しました。

●敬老会助成金の削減について
 現行一人3,000円の敬老会助成金を1,000円に削減する考えが示され、多くの高齢者や町内会から怒りが広がっています。

 市は削減理由について「高齢化により財政が厳しい」ということに加え、「敬老会の参加者が少なく、町内会の高齢化と役員不足などから、今後の敬老会実施が困難だという声が町内会から上がっている」と説明しました。

 しかし、党市議団の指摘から各町内会への説明が全くなく、町内会連合会との協議だけであることがわかり、「町内会の理解と高齢者の声をしっかり聞くべきである」と強く求めました。

<安心・安全対策について>

●泊発電所の「やらせ」問題とプルサーマル計画について
 泊発電所における3号機のプルサーマル計画をめぐる住民説明会などで「やらせ」が行われ、第3者委員会は「やらせ」を認定した経緯があり、「プルサーマル計画の中止表明をするべき」と市長の見解を求めました。

 市長は「やらせはあってはならないこと」という見解を示し、プルサーマル計画については「時間をかけて考え、整理したい」と延長を表明した北電側の動向を見て判断するという答弁に留まりました。

 原発については、「今回の原発事故により、新規の建設は困難であると考える」としながらも、「エネルギー政策の急激な転換により、国際競争力を失ってしまうことは避けたい」との見解も示しました。

●米軍戦闘機訓練移転について
 党市議団は、相次ぐ米軍戦闘機F15の事故について、安心安全の立場から質問し、小松基地でのF15戦闘機の部品落下事故後も、苫小牧上空を飛行していたことについて市長の認識を求めました。

 市長は、「F15事故については大変遺憾である」と表明し、「安全を確認した上で飛行することを求める」と答弁しました。

●避難道路の新設と交差点の安全対策について
 桜坂町の出入り口の道路が一本だけであるため、住民から「緊急時の抜け道を整備してほしい」という強い要望が以前から上がっていました。

 それを受け党市議団は、二本目の道路新設の必要性を示し、市の対応を求めましたが、「避難階段で対応してほしい」との答弁に留まりました。

 また、糸井3号道線T字路で多発している事故の実態から、速度標識の設置位置の変更を提案、「住民と協議をし、要請する」との答弁がありました。

<TPP(環太平洋連携協定)について>

 TPP締結は、当市の産業・まちづくりにも密接に関わる重要な問題であることから、市長の認識と国に「撤回」を要請するよう求めました。

 市長は、「第1次産業の理解が得られなければ参加すべきではないが、国益の視点で考えるべきである」と、国よりの見解を示しました。

<議会改革検討委員会での審議内容について>

 5月臨時議会で公開性による「議会改革の検討会」(構成は会派体表者)が発足し、12月議会まで3回の検討を行っています。

 検討会での議題は、優先順位を決め、①議員定数、②議員報酬、③議会だよりの発行、④議員の質問時間、⑤一問一答・反問権の導入の是非、を前期2年間で結論を出すことを確認し協議しています。

 ①議員定数については、次回の2月議会まで各会派の意見を取りまとめ、6月議会で「結論を出す」方向性で確認しています。

 党市議団は、市民から「議員活動が見えない」、「議員を削減すれば経費が削れる」などの意見があり、改選後から議会後に“議会報告会”などで市民に見える活動を行っており、市政のチェック機能を果たす点などから、もっと市民の意見を聞くことを提案しています。

 ②議員報酬について、一部の会派からは「定数削減による減額の一部を議員報酬の引き上げに当てる」という意見がありますが、以前にも定数削減で同様の議論があり、報酬引き上げには反対してきました。ただ、時代の推移から兼職議員(会社員、自営業)が減少し、専門職化が進んでいる状況に対し、報酬審議会の意向がどのように反映されるのかを注視します。

 ③議会だよりは、来年9月議会から全市民対象に発行するために、6月議会前には仮発行(議員のみ)で作業を進めます。発行経費は新規予算が伴うことから、議会として経費削減の意味で政務調査費(月25.000円)の一部削減を提案し、今後の検討課題となりました。

 ④と⑤については、今後引き続き検討することになりました。

◆2012年度苫小牧市予算編成に対する申し入れ

(2011年10月14日)

 日本共産党苫小牧市議団(渡辺満団長)は14日、新年度(2012年度)予算編成を前に、毎年行っている“2012年度苫小牧市予算編成に対する申し入れ”を岩倉博文市長に直接申し入れを行い、岩倉市長をはじめ、和野幸夫財政部長と山口康男総合政策推進室長が応対しました。

 渡辺満団長は、3.11東日本大震災、東京電力福島原発事故を受けて、新年度予算にさらに安全・安心なまちづくりと景気・雇用対策など財源確保を含め11分野82項目の申し入れの趣旨内容を説明しました。

 懇談のなかで市長は、「申し入れの趣旨に理解を示し、特に安全・安心対策と景気対策に力点を置きたい。が、国の動向が不透明なので予算編成が大変」との見解を示し、「申し入れ事項については早急に各部・各課に配布し、その対応について文書回答をしたい」と答えてくれました。

 また、財政部長は「国からは地方交付税が前年度より-1.6%の減収と税収(法人市民税)では+1.5%の増収を見込む数値が示されているが、その根拠は現時点では読めない」と厳しい予算編成作業の状況が説明されました。

 渡辺団長は、「新年度の一般財源(政策予算)を昨年同様に約34億円確保出来る見通しは」との問いに対し、「防災対策、景気対策などの予算を確保するために何とかしたい」と報告されました。

 最後に、市長からは「党市議団から指摘されていた庁舎外(国道側)の誤った“点字ブロック”については12月までに解消します」と回答がありました。

 渡辺団長は、「10月の時期に申し入れすることは、新年度予算編成に市民の声を生かす上で重要な取組み」と感想を述べていました。

◆9月議会報告

(2011年9月21日)

9 月 議 会 報 告

日本共産党苫小牧市議団 
団長   渡辺  満 
副団長  冨岡  隆 
幹事長  谷本 誠治 
副幹事長 小野寺幸恵 

<9月定例会の特徴>

 改選後、2回目の定例議会となりますが、一般質問に18人の議員が登壇し、行政課題など幅広い議論がされました。

 特に、東日本大震災から半年が経過したなかで、「国・道の計画ができてから当市の防災計画を作る」という方針から、当市の災害対策の具体化が見えてこないこともあり、6月議会に引き続き震災関連の質問が多い議会となりました。

 また、今議会に示された『家庭ごみ有料化実施計画』関連の質問も集中しました。

 党市議団は、防災対策をはじめ、自衛隊機による騒音問題、雇用対策、家庭ごみ有料化問題、介護保険、子育て支援対策、市営住宅問題など、住民要求に基づき市の姿勢を質しました。

<防災対策について>

 一般質問で、防災対策の一環から泊原発の安全性や北電の「やらせ」問題などを含めて、多岐にわたる住民の安全・安心に係わる質問をし、市長の認識を求めました。

 しかし、質問通告が『防災対策等について』となっていることから、緑風会派(自民系)から「通告の域を超える質問である」と動議が出され、協議の結果「防災対策に係わる全ての答弁を求めない」という結果となり、了解しました。

 今後の対応として、党市議団は「通告はできるだけ質問内容がわかるように、具体的な項目で通告する」ということにしました。

 『安心安全のまちづくりに関する特別委員会』では、北海道の津波避難計画策定指針(案)が出されたことを受け、当市の計画策定にあたっての質疑が交わされました。

 党市議団は、地域避難計画策定における市の対応や北海道の電力供給の実態、学校における災害時の対応などを質問しました。

 学校の災害時の対応については、これまで学校長の判断に任されていた経緯があり、学校毎に統一した対応がなかったことから、市教委が今後一定の目安を策定することになりました。

 また、地震や火災による避難訓練は全校で行われている一方、津波を想定した避難訓練を実施している学校が35校中18校という実態から、市教委が各学校に文書をもって指示することになりました。

 北電の電力供給の問題については、北海道の電力総需要量に対し実際の供給量はいくらなのか、原発に頼らなくても供給量は足りるのかというデーターを、北電側から提供してもらうことを求め、後日資料が出されることになりました。

 さらに、先の議会で放射線測定器の購入を党市議団が提案し、10月末には納品される見通しであることが報告されましたが、大気中の空間線量しか測定できないということから、漂流物などの線量を測定できる対策を求めたのに対し、市は導入について関係機関に問い合わせることになりました。

 10月には、安心安全のまちづくりに関する特別委員会で、被災地(宮古市)へ視察します。また、震災後の復興を進めた神戸市も視察します。

<米軍戦闘機訓練移転・自衛隊機の騒音問題について>

●米軍戦闘機訓練移転
 7月15日に起きたF15戦闘機の墜落事故に関わり、原因究明がされていない段階で訓練が再開されていることを受け、徹底した原因究明と訓練中止を要請するよう市長の姿勢を求めました。

 負担軽減については、「基地の強化と合わせ、騒音が一層激化し、負担軽減になっていない」との報告に対し、「訓練移転の容認を撤回すべき」と市長に求めました。市長は、「負担が少なくなる日を祈っている」と、他人事のような答弁をし、合わせて「北朝鮮・中国などの情勢から訓練の拡大を懸念している」との認識も示しました。

●自衛隊機の騒音問題
 7月、8月における自衛隊機の市街地上空での飛行が急増している現状に対し、住民からの苦情が増えている実態を示し、安心安全の立場から市の対策を求めました。

 市は、「航空機騒音対策協議会での中央要望で、抗議と申し入れを行う」と、対応を示しました。

<家庭ごみ有料化について>

 これまで「市民負担は求めない」との理由から「有料化凍結」を宣言していましたが、2期目では「ゼロごみ大作戦などで一定の成果があったが、さらなる減量化を進めたい」と、公約転換の理由を説明しました。

 また、7月に有料化の住民説明会を開催しましたが、周知不足のまま開催し、しかも市民が集まりづらい夕方5時30分からだったことについて指摘したうえで、10月に実施予定の市民説明会の改善を求めました。

 さらに厚生委員会では、「有料化ありきではない」という市長の本会議での答弁があったことを受け、「資源化の取り組みを先に進めるべき」と提案しましたが、「有料化をしなければ目標のごみ量まで減らない」と、有料化方針を貫く考えが示されました。

<住民要求実現について>

●景気・雇用対策
 今議会に、景気雇用対策費が提案されていないことから、事業の取り組みを求めるとともに、委託業者や指定管理業者で働く労働者に対し最低賃金(10月から701円)が保障されるよう、公契約条例の制定を提案しました。

●自転車専用道路
 総事業費2億4,000万円(市費1億1,000万円)の自転車専用道路のブロックがはがれ、危険性がある実態から、整備を求めるとともに、利用実態がない現状を示しながら、今後の改善策を求めました。市は、国・道・市の三者で改善することを示しました。

●安平川水系河川整備計画
 地域住民の合意が前提になっているにも関わらず、道が主催した説明会には参加者があまりにも少なく、しかも地域住民からは「安全が確保できない」との反対意見が出されていることを受け、雨水対策の再検討を道に求めることを提案しました。

●子育て支援
 保護者から強い要望があがっているホリディクラブの開室時間の改善と、樽前小学校・植苗小学校の放課後児童クラブ設置を求め、ニーズ調査をすることになりました。

 また、子育てサークル支援策が今年度で終了するため、市として新たな支援策を検討することになりました。この問題では、厚生委員会にも子育てサークルの市民から陳情があがり、『主旨採択』されました。

●市営住宅問題
 市営住宅入居選考について、「困窮度の高い順に入居を決定する」と条例で規定されているにも係わらず、一括抽選での選考をしていることについて「条例に沿った選考をすべき」と指摘し、待機者対策の観点から改善を求めました。市長自身も「今の選考に疑問がある」とし、検討することを約束しました。

●学校給食共同調理場
 来年度から始まる新第一給食センターでは、保護者の強い要望から和え物やアレルギー食を提供できることになりましたが、第二給食センターにはその機能がないため、提供できません。

 そのことから、「第一と第二の格差解消」の観点で、新第二給食センターの建設の方向性を示すことを求めました。

 新年度から食器が2種類から3種類になりますが、第二給食センターでは保管スペースがないことから、第二給食センターの分の食器も毎日新第一給食センターから運ばなければならず、効率性からも問題点を残しています。

<介護保険について>

 来年度からの第5期介護保険事業計画にあたり、国が示す「低所得者保険料軽減強化」の観点から、当市の介護保険料減免制度の拡充を求めました。

 また、介護予防・日常生活支援総合事業が第5期計画から市町村の判断で導入される問題でついて、市では「利用者の要望で選択肢が増える」と言っていることから、「本当に選択肢が増えるのか」と確認したうえで、これまでの訪問介護などのサービスが打ち切られる可能性があるのであれば、総合事業を導入するべきではないと指摘しました。

<指定管理者制度について>

 公共施設の利便性と経費節減を目的に導入された指定管理者制度は、現在67施設となっており、今議会で新たに勇払の市営住宅有料駐車場の指定管理の提案ありました。

 党市議団は、「指定管理になじまない」という視点で改善を求め、「内部協議を行い、理論武装できるように検討したい」と答えました。

 今後も、中央図書館の指定管理者問題もあり、市民の意見を聞きながら対応していきます。

<メガソーラーについて>

 原発事故から自然エネルギーへの転換を求められている問題に対し、市は「CCSや苫東へのメガソーラーを基本とした自然エネルギープロジェクトを推進する」と表明しました。

 この問題に対し党市議団は、「メガソーラーの事業については、あくまでも地元企業の参加と雇用の拡大など、地域振興策を進めていくべき」と提案しました。

<議会改革に関する検討会について>

 5月臨時議会で公開性の「議会改革の検討会」(構成員は会派代表者)が発足しました。この間(6、9月定例議会)、優先事項を決め9月議会から ①議員定数 ②議員報酬 ③議会だよりの発行 ④議員の質問時間 ⑤一問一答・反問権問題の扱い で議論がはじまりました。

議員定数について
 各会派の共通認識は、次のいっせい地方選をふまえ、定数問題は2年間のなかで結論を出すことを確認しました。ただ、現時点では現状維持(民主・共産)と削減(緑風・公明・改革フォーラム・櫻井議員・谷川議員)の意見が出されたものの、具体的削減案までは提案されず、今後の検討課題となりました。

議員報酬
 「議員定数(削減)と報酬引き上げ(定数削減の原資活用)のセツト議論はしない」ことでは一致していますが、削減推進会派からは、議会費の総予算額の削減をめざしつつ、定数削減による減額分を報酬の引き上げ論に充てることも前提の意見が出されました。

 党市議団としては、「行政改革の名で職員給与削減をふまえ、定数とは関係なく、議員報酬の10%(一人当たり4万円削減)」を提案しました。

議会だよりの発行
 現在、新年度(6月定例議会)からの発行めざして予算付けが必要との意見では全会一致でまとまりました。現在、ワーキンググループで作業を進め12月議会までに結論を出す方向です。

議員の質問時間
 「一人当たりの質問時間数(現在20分)を再検討してほしい」という意見が5人以上の会派から提案されていますが、党市議団としては「議会の会期延長をすることで十分な質問の補償をすべき」と提案していますが、各会派内での意見一致にはまだ審議が必要です。

一問一答・反問権の行使
 「各予算委員会で取り組むこともひとつの試案」との意見もありますが、議会も理事者も勉強が必要な事項だけに今後引き続き検討課題となりました。

◆6月議会報告

(2011年7月20日)

6 月 議 会 報 告

日本共産党苫小牧市議団 
団長   渡辺  満 
副団長  冨岡  隆 
幹事長  谷本 誠治 
副幹事長 小野寺幸恵 

<6月定例議会の特徴>

 今議会の大きな特徴は、東日本大震災と福島原発事故を受け、市民の安心・安全なまちづくり(防災対策)の確立が論戦の中心となり、あわせて市長が進める行政改革の一つである学校給食の民間委託が提案されたことです。

 それに対し党市議団は、選挙後初めての定例議会ということから、いっせい地方選で掲げた公約と住民要求実現の立場で、大震災の経験から寄せられた住民の声を生かした防災対策や避難計画策定を提案しました。行革に対しては、昨年10月の市民アンケートの声や、選挙期間中の対話での声を生かし、住民目線で論戦を行い、議会で大きな役割を果たしました。

<防災対策・避難計画について>

 3月11日に発生した大震災を教訓に、当市の防災計画、避難計画の問題点が明らかになり、多くの市民から不安の声が広がりました。そのうえで、当市の安心安全なまちづくりという観点から、防災計画の見直し、大津波を想定した避難計画を作ることが喫緊の課題として、議会の焦点となりました。

 党市議団を含め、他会派議員からも防災計画の見直しや津波避難計画策定を急ぐ声があがりましたが、「道の防災計画、ハザードマップができるのを待って、それに準じて作成する」という答弁に留まりました。

 多くの議員から「もっと迅速な作成が必要」との声があがりましたが、市長は「当初は道の計画を待つという呑気な対応でいいのかと疑問を持った」と発言しつつ、「専門家の調査・研究を受けて進めることこそ、安心安全に繋がる」と説明しました。
党市議団は、国・道の計画である『上位法』に基づいて進めるという手法こそ、正しいルールであると判断します。

 党市議団は、泊発電所やプルサーマルの危険性から、原発に対する市長の認識をただしました。市長は「原発に係わるこれ以上の取り組みは難しくなった」と言及しつつも、「脱原発により発電のコストが高くなるという悲劇を次世代に残すことはできない」と、経済論を持ち出し、『原発依存』の考えを強調しました。

 また、公共施設・学校の耐震化や災害時優先電話、防災無線・ラジオの整備などを提案。さらに、避難箇所に指定されている小・中学校の「空き教室」を利用して災害備蓄品を確保する必要性を提案するとともに、地域の実情を踏まえた避難計画を住民と一緒に作り上げるための行政支援を求めました。

 『被災地廃棄物』の苫東への受け入れについて市長は「放射能物質は受け入れない」という答弁に留まり、副市長の「なぜ菅さんが苫東という名をあげたのか疑問である」という言葉に表れているように、国や道からの正式な要請や通知もなく、『仮置き場』の根拠も不明、詳細は全くわからないということが明らかになりました。

 また、災害廃棄物の苫小牧への搬入問題などに対する市民不安の解消策について、放射能線量測定器を市単独で設置することとなりました。

 苫小牧周辺に活断層があることもあり、太平洋沿岸の海溝型巨大地震を予知する「多機能型自身観測装置」を気象庁の予算で苫小牧市(緑ヶ丘公園内)に設置することが明らかになりました。

 党市議団は、『脱原発』の要望意見書を提出しましたが、「原発からの撤退」の文言削除を求められるなど、自民系会派や改革フォーラムの抵抗が強く、やむを得なく取り下げをしました。

 今後、さらなる脱原発の闘いを広げるための世論作りが大きな課題となりました。

<行政改革等について>

●家庭ごみの有料化について
 今年3月の廃棄物減量等推進会議の答申が出され、「有料化による大幅なごみの減量を目指すべき」と結論出されました。

 この答申を待っていたかのように、市長は一気に有料化を進め、9月議会には有料化の実施計画を提示すると表明しました。

 有料化は前市長時代からの懸案事項で、当時は「財政健全化の一環として有料化をし、財源確保をしたい」という考えでしたが、党市議団の「有料化より減量化に取り組むべき」という提案から『凍結』した経緯があります。

 その後、岩倉市長に代わり、「これ以上の市民負担は求めない」という理由から、財政健全化のための有料化方針を撤回しましたが、二期目を向かえるとすぐに有料化に方針転換しました。

 党市議団は、180度方向転換した市長の姿勢をただすとともに、さらなる減量化への取り組みを提案し、一貫して有料化に反対しています。今後、家庭ごみの有料化に対する市民運動を一気に広げることが課題です。

●学校給食共同調理場の民間委託について
 昨年の学校給食審議会では「直営が望ましい」との答申が出されましたが、市長はそれを覆し民間委託を進めるという前代未聞の経緯があります。

 そもそも学校給食調理場は、ミートホープ事件や、その後の中国食材の残留農薬事件の教訓から、「食の安心安全を守るためには直営が望ましい」という考え方が理事者をはじめ市教委や議会内にありました。

 それを打ち破り強行しているのが岩倉市長二期目の行政改革プランの方針であり、公共施設の民間委託による職員減らしが最大の行革であるとの方針を固持しています。

 24年度から新築される第一学校給食共同調理場にともない、「新たな国基準の施設であるため安全は守られる」との理由から今回の民間委譲提案に踏み込みました。

 党市議団は「民間委託する場合は地元企業を優先すること」という議会決議を軽視していること、提案資料が不十分であること、組合合意がされていないことなどの理由から、民主・市民の風とともに反対したが、自民系会派や公明党、改革フォーラム(旧せいしん)の賛成多数で可決しました。今後、さらに検証を進めながら、議会としてのチェック機能を強めていきます。

●公立保育園の民間委譲について
 国の三位一体改革の影響で、保育園建設費の補助金が一般財源化になったことや、市の経費節減を理由に、老朽化する3園の民間委譲が行革で提案されました。

 党市議団は、公立保育園の役割の重要性から民間委譲に反対するとともに、調査の結果、保育士の年収は250万円以下が91%(胆振93.5%)もいることから、保育士の処遇改善や官民格差の解消などを求めました。

●福祉行政の課題について 介護保険改革の問題点
 来年度から実施される第5期介護保険計画にともない、要支援を介護給付から排除する方針や、介護職員が医療行為をしなければならなくなる問題が現れ、市の裁量に任されることになります。

 党市議団は、改正後の問題点を指摘し、市の対応を求めました。

 今後は、各事業者の実態を把握するとともに、利用者の声を広く聞きながら、国に要望をあげながら、市の具体的な対策を求めることが重要です。

●議会改革検討会について
 従前まで“非公開”の会派代表者会議で議論していましたが、改選後から各会派代表者による「議会改革検討会」が公開で実施。中心議題は、①議会広報②定数と報酬③議会基本条例④議会報告会など9項目で議論をすすめることになりますが、2年間で「定数問題は結論を出す」ことは全会派で一致しています。

 「定数問題」は削減ありきの方向性よりも、市民が理解する立場で議論を進めます。現状では、定数増、現状維持、鄭数削減など会派間でバラバラの実態であり、今後も閉会中も検討会を行っていきます。

<党市議団としての今後の取り組みについて>

 東電福島原発事故を受け、収束の目途が見えない状況の中で、新たに「相馬市の放射能汚染された牛肉の出荷問題が報道され、食の安全などに対する不安。がれき処理も大丈夫・・・」という声が多くの市民から党事務所に届いています。

 また、全道の各議会では「脱原発」の意見書が採択されています。こうした状況も含め、「安全・安心なまちづくり」を進めるために、住民が「こんな計画だったら安心できる」と思えるような防災対策や避難計画を策定するためにも、多くの住民の声を聞く必要があると考えています。

 また、家庭ごみの有料化や給食調理場の民間委託、市立中央図書館の指定管理者問題などの問題を、市民レベルで討議しながら、市民の理解と納得が得られるような行政運営に切り替えていくことが重要です。

 このことから、市民との懇談会を多数計画するとともに、議会報告会も実施し、広く市民に伝えていきます。

 また、9月議会に向けて、早い段階から各団体や市民との懇談の場を設定し、「市民が主役」の議会質問準備をすすめていきます。

◆2010年

◆党市議団予算要望


(2010年10月26日)

 日本共産党苫小牧市議団(渡辺満団長)は26日、2011年度予算編成に対する申し入れを岩倉博文市長に行いました。申し入れには、渡辺満議員、冨岡隆議員、小野寺幸恵議員の3人(谷本誠治議員は出張中)が参加。岩倉市長をはじめ和野和夫財政部長、佐々木昭彦総合政策部長らが応対しました。

 申し入れ項目は、(1)財源確保 (2)雇用対策 (3)景気対策 (4)商業政策 (5)福祉施策 (6)教育施策 (7)環境施策 (8)安全・安心なまちづくり (9)平和行政 (10)公共交通・市立病院行政 (11)市民サービスの向上 ─の11分野86項目です。11月から新年度予算編成作業が始まりますが、党市議団が知恵を出し合い、財源の裏付けも含め、市民アンケートに寄せられた声なども踏まえて具体的項目を提出しました。

 渡辺議員は、「2年前のリーマンショックに加え、円高・デフレによる地域経済への影響は深刻」と指摘し、「なかでも雇用対策の充実は“待ったなし”の状況で、内需を拡大し消費(購買力)を高めなければ地域経済を支えている中小・零細企業の経営は大変。来春卒業予定の高卒者の就職内定率も厳しい状況をふまえ、地域経済を立て直す積極的な予算編成を」と雇用・景気対策を最重要課題として予算に反映することを強調しました。冨岡議員は、「予算要望は市民から寄せられたものである」と強調し、小野寺議員は「修学旅行を断念した高校生やデイサービスなど利用を控えている実態がある。市民生活には『貧困と格差』が広がっている実態をぜひ反映させてほしい」と訴えました。

 これに対し岩倉市長からは「まちかどミーティングなどでも、同様な意見が出されている。現在、部長会議レベルで発信し検討している。国の動向を見定めてしつかり取り組む。行政として実態把握を正確につかみ検討出来ることは取り組みたい」と前向きに答えました。和野財政部長は「申し入れはダイミングとして会議を開く時期を逸していない。どんな事業を展開出来るか各部で検討してもらう。ただ、国の一括交付金の実態は不透明であることが不安材料である」と答えました。佐々木総合政策部長は「短期間に各項目ごとに検討し、提案されたことは素晴らしい」と感想を述べていました。

◆渡辺議員が代表質問─9月定例市議会

真の「聖域なき行革」で福祉充実求める 行政委員報酬見直しで800万円削減効果

(2010年9月15日)


 9月定例市議会が開かれた10日、渡辺満・党苫小牧市議団長は代表質問し、岩倉博文市長2期目の「市政に臨む基本方針」に対して、提案・改善を含めその姿勢をただしました。

 渡辺団長は、岩倉市長が市政運営の基本の一つと位置づけている「行政改革プラン」をとりあげ、「行政改革を行うのであれば、市の各種行政委員会の報酬問題を直ちに見直すべき」と提案し改善を求めました。

 行政委員会には月額報酬と日額報酬の2通りの支払い方式があり、例えば、教育委員会委員は月1回の委員会開催で月額9万1000円(委員長は12万円)、選挙管理委員会委員は月額3万7000円(委員長は5万1000円)など4委員会が月額支給。一方で公平委員会委員、固定資産評価審査委員、国民健康保険運営協議会委員、その他付属機関の委員等は日額支給制(8100円)を導入しています。

 渡辺団長は「確かに、教育委や選管は専門性の高い委員会とは言え、市長の権限で見直すことができるだけに、聖域を設けずに行政改革を断行し、削減での効果額を福祉行政などに生かすべきだ」と提案しました。

 樋口雅裕副市長は「行政改革プランでも取り組み項目として掲げ、各委員には単に委員会開催の勤務実態だけでなく、権限の内容や性質、職責など多角的に報酬額を検討すべきと考えている」とのべ、「月額報酬のあり方は、現在、滋賀県が最高裁に上告中であり、今後の司法判断を注視し、日額報酬の妥当性についても検討を行う必要がある」と答えました。さらに、4委員会を日額制に改めた場合の削減効果額は年間800万円程度見込まれることが明らかになりました。

 市議会を傍聴していた市民からは、「渡辺議員の質問を聞いて驚いた。すでに他県(滋賀県)での裁判で違憲判決がでているのに何故改善しないのか。行革推進派はごみ減量を理由に家庭ごみ有料化の大合唱している。しっかり調査して税金のムダ使いをチェックできるのはお宅さん(共産党)だけ。がんばってほしい」と激励が寄せられました。

元気のでる4年間となるのか 市長の情勢認識を問う

 渡辺団長は岩倉市長の「基本方針」について、「市長公約にかかわる問題を項目ごとに展開しているが、市民が一番関心・期待の強い医療・福祉・介護・教育などの貧困・格差問題、景気・雇用対策、円高経済に対する影響・不安などの対応策が明記されておらず、市長の情勢認識を疑う」と指摘しました。

 岩倉市長は、「景気後退と円高が市内自動車産業などに打撃を与え、非正規労働やワーキングプアなど貧困と格差が広がっている現状は認識している。そのためにも議会でこの間、補正を含めた予算を組み、景気対策と雇用創出に取り組んでいるところだ」と胸を張りました。

 渡辺団長は、「市民生活に密着した方針がだされていないことは残念だ。市民が元気のでる4年間になるよう、果敢な政策をもち、夢あるビジョンを打ちだすべきだ」と強く主張しました。

火災警報器設置促進に緊急雇用対策を

 渡辺団長は、住宅用火災警報器の設置促進の取組み強化が火災防止と緊急雇用対策に連動することを提案し、理事者の姿勢をただしました。

 渡辺団長は、総務省の住宅用火災警報器の普及率調査を引用し「全国平均が58.4%、北海道は62.5%に対して、苫小牧市は52.2%の低さ」と指摘し、「昨年の6月以降、調査すらしていないのが、北海道では苫小牧市と北留萌。北留萌は84.5%と高い普及率なので納得できるが、普及調査も設置促進も何もしていないは苫小牧市だけだ。東京都は今年度240人を普及調査のために緊急雇用対策で対応している。他都市でも格安の共同購入や販売斡旋、緊急雇用対策による取り付けサービスの提供など普及率を高める努力をしている」と厳しく追及しました。

 松山竹志消防長は、「住宅用火災警報機の設置促進の普及率は議員ご指摘の通り。普及率調査に来年6月1日の義務化前に緊急雇用創設事業の活用の検討を含め実施したい」と答弁しました。

 再質問で渡辺団長は、今年8月末までに発生した火災が36件で、焼死者6人(内訳は幼児3人と高齢者)である実態を指摘。「こうした状況をふまえ、焼死火災を防止する上で、住宅用火災警報機の普及促進が市民の安全・財産を守る行政の責任。普及調査のための追加対策を専決処分でも行うべき」と緊急性をただしました。

 松山消防長は「過去の事例で3人がなくなった火災は、昭和49年以来のこと。また、年間6人の方が犠牲になった火災も直近では平成7年以来であり、焼死火災の悲劇は繰り返さない。議員ご指摘の緊張感をもって財政部局とも協議する」と答弁。和野幸夫財政部長は「道の緊急雇用対策に採択されれば、専決処分でも対応出来るので対応したい」と答えました。

職訓センターは「人づくり村」に欠かせず

 渡辺団長はまた、地域職業訓練センターの存続は「人づくり村」との関連からも喫緊の課題であり、今後の中小企業の育成、人材確保の面からもその方向性をしっかりもつことが重要だ」と市長の見解を求めました。

 岩倉市長は、「センターは職業訓練の拠点。人材育成をはじめとする機能を維持すべきと考えており、関係4市で共同して申し入れをしている。道の回答をまって、対応したい」と答えるにとどまりました。

 渡辺団長は、「センターのある地域は技術の取得や発展の『人づくり村』と指定されている。道が責任をとるという視点が必要だ」と追及しました。

◆6月定例市議会の報告


(2010年6月21日)


 6月定例市議会(6月3日から11日までの会期)で日本共産党市議団は、一般質問に冨岡隆、渡辺満、谷本誠治の3議員が順に登壇。議会初日の報告事項では出資法人等の経営報告で、渡辺満議員が管理職の天下り問題、監査役の不適切人選、土地開発公社の適切な処理策などを提案し、改善の方向性を指摘し、改善を約束させました。

 一般質問では、トップバッターとして冨岡議員が理事者の政治姿勢を中心に沖縄・普天間基地への対応、貧困と格差の問題、雇用対策と中小企業対策など市民生活の安全・安心のまちづくりをとりあげました。

 渡辺議員は、指定管理者問題(労働福祉センター・日新温水プール)に限定して不適切な施設運営のあり方(市有物品、市有地管理)をただしました。

 谷本議員は、緊急システムの利用拡大・火災報知器の設置など高齢者対策、生活保護行政に関わっての相談員・職員不足の是正をとりあげました。

 補正予算の審議では、小野寺幸恵議員が緊急雇用対策に関わって常用雇用となる対応策を求めました。

 また、沼の端スポーツセンターの指定管理者は、選定基準と現職職員が市の受注団体に登録している地方公務員法との関わりなどで渡辺議員などがただし、原案に反対した上で、民主・民の風の3会派共同で修正動議を提出し否決されました。今回の問題で、理事者答弁のなかで「走りながら問題点を是正する」という指定管理者制度のあり方が問題視されたことは大きな成果です。

 質疑では特に、理事者の平和行政に対する見解が「抑止力」論の範囲に限定し、市民の安全・安心なまちづくりとかけはなれた姿勢を示しました。

 また、市民生活に広がる「貧困と格差」への対応策の具体化は何も示すこともできませんでした。中小企業対策では、条例変更を示唆したことは前進です。 今後も拡大する指定管理者制度は様々な問題点があること。緊急通報システムの設置条件を拡大する方向性と生活保護行政に対する職員定数の見直しの必要性が明らかになりました。

 また、市の管理職による業務中の私的メール問題は、地公法に抵触しているだけに、今後の行政としての管理基準のあり方が提案され、処分事項が明らかになりました。

◆小野寺市議 介護保険軽減策でデイサービスなど含めた実施と職員増員求める


(2010年3月10日)

 介護保険事業特別会計の2010年度予算審議で、今年10月から利用料の軽減策を実施する問題について日本共産党の小野寺幸恵議員は、予算の提案時期と軽減内容をただしました。中野裕隆副市長は、「訪問介護の負担軽減を実施し、9月議会に補正提案する」と答えました。

 介護保険の軽減策を求める問題では、低所得者層の介護保険利用者の自己負担軽減を求める陳情が、06年12月議会で全会派一致で採択し早い時期の実施が求められていました。しかし、理事者側は「財政難であることから、財政健全化途上での新たな施策は無理」との態度をとり続けてきました。

 08年12月議会では、日本共産党、民主市民連合、民の声、新風の4会派が共同して、訪問介護、デイサービス、ショートスティの3つの介護サービスに対し負担軽減を定めた「介護保険サービス利用者負担額軽減事業条例案」を提案しましたが、緑風、せいしん、公明が「財政問題」を理由に反対し、否決された経緯があります。

 小野寺議員は、「訪問介護だけで、なぜデイサービスやショートスティの軽減策も実施しないのか」と追及しました。中野副市長は、「財政の厳しい状況は変わっていない。当面、訪問介護のみの軽減策実施でご理解いただきたい」と答弁。「当面」とする具体的な時期については、明確に示しませんでした。

 また、理事者側は、軽減策実施の要件の一つに「職員の増員が必要」としてきましたが、10年度予算案では職員の増員計画はされていません。小野寺議員は、「介護保険創設時の2000年度からみると利用者が倍以上に増えているにもかかわらず、担当職員は1人も増員されていない」として業務への支障を指摘、帯広市の給付係と認定係を合わせて12人の配置と比較し(苫小牧市の場合、給付係3人、認定係6人で計9人配置)、現状を改善するよう求めました。

 中野副市長は、「厳しい財政状況であることから、職員増より軽減策実施を優先させた。当面、現状の人員配置でやっていきたい」「業務が増加していることは認識しているが、効率化をはかり対応したい」とのべるにとどまりました。

 一方、日本共産党の冨岡隆議員も、一般会計予算審議で軽減策実施による介護職員の定員問題を質問。岩倉博文市長は、「支障がでるようであれば、職員の増員を検討する」と答弁しました。

 苫小牧市の介護保険利用者は、00年度は2130人でしたが、09年度は4416人と倍増。さらに08年度からは、後期高齢者医療制度の関連業務も加わり、業務内容が過重になっていることから、早急な職員の増員が強く求められます。

◆渡辺市議 管理責任・地公法抵触ただす

建設常任委 庁内LANで「選挙」メール誤送信問題で

(2010年3月19日)

 定例市議会最終日の3月19日、建設常任委員会が開かれ、渡辺満議員は「庁内LANによる個人メールの不祥事」問題に関連して、事実経過の確認、再発防止策を提案し、理事者の姿勢をただしました。

 この問題は、先の建設常任委員会(3月17日開催)で民主党の沖田清志議員がとりあげたもので、業務時間中に市職員(管理職)が「庁内LAN」を使って「選挙に関する個人メモ」をメールでやりとりした際、送信者が間違って職場内の数十人に一斉メールし、発覚したものです。

 この問題を重視した渡辺議員は地方公務員法に基づき、(1)36条の「政治的行為の制限」 (2)35条の職務専念行為 (3)33条の信用失墜行為 (4)52条第3項の職員団体のただし書きーの4項目への抵触の有無と処分対応、公務員の倫理、当事者を管理職として選任した理事者の道義的責任を追及しました。

 樋口雅裕副市長は、「『政治的行為の制限』に抵触するか否かは現在、顧問弁護士に相談中であるが、口頭では選挙準備行為とも解釈され、抵触していないとの見解をもらっているが、引き続き確認して明らかにしたい」とし、「懲罰(戒告・分限処分)については後日審議して決める」と正式見解を先送りしました。

 菊地一巳総務部長は「議員ご指摘の地公法33条、35条は明らかに抵触する。ただし書き条項については、管理職の高い職業倫理について徹底する」とのべましたが、理事者責任については明確な答弁を避けました。

 理事者側が、今回の問題で当事者双方に確認したところ、5〜6年前から個人的なメールを庁内LANでやりとりし、年に1〜2回程度していたことが明らかになりました。

 渡辺議員は、総務部長名で、「勤務中の私的メールの禁止」(2004年5月28日付け)など、その後も同様な通知が3度も提出していることを指摘し、「管理監督者である管理職がこうした個人的メールを行っている事実は問題だ。早急に、メール記録をチェックする体制をとるべきだ」と再発防止策を提案しました。

 理事者側は「私的・公的メールの判断区別は難しいが、システム管理者が使用状況の適否を判断することは可能」とのべ、「今後は運用上の判断基準を作成して改善する」と答えました。

◆冨岡議員「市民の不安は解消されていない」訓練移転の撤回求める

総合開発特別委 相次ぐF15の事故原因と対策を報告

(2010年3月18日)

 市議会の総合開発特別委員会が開かれた3月18日、昨年11月に相次いで起きた航空自衛隊のF15戦闘機の事故原因と対応策の報告があり、冨岡隆議員は理事者の姿勢をただしました。

 F15戦闘機は、昨年11月25日に千歳基地所属機が飛行訓練中、積丹半島沖で重さ約200キログラムものエンジンの一部を脱落。同月29日には自衛隊築地基地(福岡県)の航空ショーで、水平尾翼の一部が落下する事故が相次いで起きました。

 また今年の1月には、神奈川県綾瀬市上空を飛行中の米軍ジェット戦闘機から棒状のジュラルミン製部品が落下。けが人はでませんでしたが、民家を直撃し窓ガラスが割れた事故が起きています。

 冨岡議員は、「何度も事故が起き、市民の不安が解消さていない。事故のたびに報告されるが、人の命が奪われてからの対応は絶対あってはならない」と厳しく断じ、「今後早い時期にタイプ2の訓練の可能性もあり、名護市長選挙の結果からも、市民の命と安全を守る市長として、訓練移転を撤回すべきではないか」と指摘。さらに米軍訓練との関連で「日米地位協定が、夜間・早朝の訓練を勝手放題に行うことを容易にし、事件、事故など米兵の犯罪が繰り返される温床になっている。アメリカでは、環境に影響があるところや人口密集地での規制があり、訓練ができないようになっている。ドイツでも公共秩序や安全が危険にさらされている場合、基地内での警察権を行使し立ち入り調査ができる。見直すべき内容ではないのか」と強く迫りました。

 岩倉博文市長は、「事故発生のたびに防衛局に申し入れをおこなっている。その都度事故の事実関係を確認し、再発防止に向けた要請をしていくことが大切だ」と言及したうえで、「日米地位協定については、これまで運用改善でやってきたが、時間も経過しているので、見直しについては踏み込んで考えていく必要がある」との認識を示しました。また、「平和に対する求め方や考え方の違いがある。安全と防衛について国全体として考え方を共有していくことが必要」とのべ、市民の命よりも国防を優先する姿勢をあらためて示すと同時に、6月の市長選挙には訓練移転容認の立場でのぞむことを明言しました。

◆渡辺議員が代表質問 定例市議会開かれる

在宅生活支援の緊急通報システムに不具合で改善求める

(2010年3月5日)

 5日の代表質問で渡辺満市議は危機管理対策として緊急通報システムの不備をただし、中野裕隆副市長は「直ちに6月補正予算で改善する」と約束しました。

 渡辺議員は、市が高齢者の在宅生活支援サービスとして設置している緊急通報システム(利用者台数は219台)が、昨年10月から消防署通信指令室に設置している本体機器のシステム故障により14台がモニターに表示されないと独自調査をもとに指摘し、「不具合を知っていながら、何故放置しているのか。人命に関わる問題だけに、放置していた経緯と対応策」を求めました。

 この支援サービスは心臓・脳血管疾患等により設置が認められるひとり暮らしで65歳以上の高齢者や80歳以上の高齢者夫婦の方が対象となり、急病や事故などの緊急時に、非常ボタンやペンダントを押すことにより、消防署通信指令室に直結するシステムです。設置機器はすでに7年の耐用年数が経過し、保守契約を締結していても何ら意味もない状態となっていて、市民の安全・安心を守るべき緊急通報システムが機能していない状況となっています。

 これに対し理事者は、「市の消防署通信指令室には不具合となっている14台は登録番号しか表示できない。別の台帳で付きあわせて住所などを検索して対応している」と説明。渡辺議員は、心肺停止など一刻を争うケースもあり、不具合を放置していた市の危機管理の欠落と改善を求めました。

 中野副市長は「緊急度は高いと認識している。再編交付金の活用を検討していたが、緒手続きなどの関係で新年度予算の計上には間に合わなかった」と釈明し、6月議会の補正予算で約400万円を確保することを明らかにしました。

 渡辺議員は、財政難を理由付けに緊急性の高い福祉予算を削る姿勢を厳しく追及しました。

市税催告書の誤送付で追及

 渡辺満議員は、市長が掲げる「信頼回復」に対する政治姿勢をただしました。

 渡辺議員の調査では、市が税金を滞納している法人に送るはずの最終催告書を無関係の市民に送付し、これを受け取った市民が複数回にわたり市に納税していたことを指摘し、「単に還付すれば良いと言うことではなく、市民の個人情報を守るべき行政が個人情報を漏洩していることが重大である」と厳しく追及。「岩倉市政になってから事務処理の不手際が続発している。個人情報の漏洩問題も昨年12月議会でも起きていた事例だけに、事故を単に該当する課内会議などの打ち合わせで済ますだけでなく、横断的な改善策を図る必要性」を求めました。

 これに対し岩倉博文市長は事実を認めた上で「誠に遺憾であり、担当職員については訓告処分を行った。再三にわたる事務処理の不手際をふまえ、今後の再発防止を全庁的に周知徹底する」と謝罪。和野幸夫財政部長は「法人と個人の関係を十分把握しかったのが原因であり、当事者や市民に深くお詫びします」と述べました。

 この問題は、法人が転居した後、同一住所に住んだ市民のところに確認もしないで「最終催告書」を投函。受け取った市民は間違いに気づかず分割納入の誓約書まで交わして納税していました。ところが、法人側の問い合わせで間違いが判明した経緯があります。

緊急雇用創出対策での雇用見込みをただす

 渡辺満議員はまた、国が全額負担する緊急雇用創出事業に関わり、常用雇用に結びつく「雇用プログラム」をとりあげ、理事者の姿勢を求めました。

 12月定例議会でもとりあげた渡辺議員は、「新年度予算で“介護雇用プログラム推進事業”で何人の雇用が予算化されているのか。また6月定例議会に追加補正を予定している約1億4千万円による雇用対策は」と質問しました。

 これに対し五十嵐充産業経済部長は「新年度当初予算では4人の予算を計上し、6月補正では医療、介護、観光などの分野に拡大を検討している。現時点では、介護分野で20人を想定し、医療や観光については現在検討中である」と答えました。

砂川政教分離訴訟の違憲判決を受けて、市の対応について

 日本共産党の渡辺満議員は、宗教法人でない市内の神社に市有地の無償貸し付けを続けている問題で、最高裁の違憲判決に対する市の基本姿勢を市の歳入にかかわって、その対応策を求めました。

 最高裁大法廷は今年1月、砂川市が市有地を神社の敷地として無償で使用させているのは憲法の政教分離原則に反するなどして、住民が違法確認などを求めた訴訟(砂川政教分離訴訟)で、市有地の無償提供を違憲と判断しました。苫小牧市の場合、宗教法人でない沼ノ端神社、糸井浜神社、樽前山神社など市内7カ所の神社に対し、長期間にわたって市有地を無償貸付している実態があり、その対応が注目されていました。

 渡辺議員は、3年前(2007年11月)の決算委員会でこの問題を取りあげた際の「関係団体と協議をすすめる」とした答弁を踏まえ、「最高裁は明確に違憲判決を出したので、市としてはどのような対応を行う考えなのか」と見解を求めました。

 和野幸夫財政部長は、「今回の最高裁判決は重く受けとめなければならい」とのべ、「判決に照らして、市の対応が違憲であるか否か、慎重に調査、検討していくことが必要である」と答弁。「そのためにも、内部資料や市史、登記簿記録等による神社の沿革や土地貸付に至る経緯の調査を行っているが、今後は貸付先(神社)からの聞き取りも通じて、違憲性の判断をする」と答えました。さらに、「仮に、違憲と判断された場合は、有償貸付も選択肢として適切な方法で解消していく」と方向性を示しました。

 渡辺議員の調査によると、7カ所の神社に有償貸付を行った場合は、年間1,845,984円が市の歳入になります。

 また渡辺議員は、神社の建物への固定資産税の扱いで、宗教法人以外の神社には「見なし課税」として「非課税」の取り扱いをしているその根拠となる基準についてただしました。

 和野部長は、当初から「宗教法人と見なして非課税扱い」としている経緯をのべ、「宗教法人でなければ非課税に出来ないので、新たにどういう状況が課税あるいは非課税となるのかを評価要領に定めて対応したい」と答えました。